| 質問 |
はふはふ 2025/10/14(Tue) 02:39
右下6番に、歯肉より下(?かギリギリ?)に虫歯があるらしく、神経も死んでいるため根管治療も必要らしいです。デンタルレントゲンなどで確認してもらいました。
自費なら治せる可能性はあるが、保険治療なら虫歯が深い所まで達しているし、抜歯以外選択肢はないと言われました。
精密根管治療に力を入れている医院なので、そこで治療をして貰おうと思っているのですが、次回予約まで時間があるので色々調べた所、上記タイトルのような術式がある事を知り、エクストリュージョンは切ったりという外科的手術がないので抵抗がないのですが、クラウンレングスニング(歯肉をメスで切って糸で縫う)のは大掛かり過ぎてとても不安です。
エクストリュージョンでは上に引っ張り虫歯部分を露出させ、治療、被せものをするのですよね。その歯は治療後は伸びたままなのでしょうか?元に戻す処置(押し込む)はありますか。
クラウンレングスニング歯肉を切除した場合、被せものは自費になると思うのですが、自費の被せものだと歯肉はきちんと元通りの位置まであがるでしょうか。
エクストリュージョン、クラウンレングスニングは術前検査はどのような物があるのでしょうか。 |
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山田 豊和 2025/10/14(Tue) 15:02
こんにちは。
エクストリュージョンは仰る通り歯を引きずり上げて歯肉縁下の処置を行う術式です、そして引きずり出した歯はそのままで通常イントルージョン(押し込む)はしません。
私の場合概ねエクストルージョンした量だけ歯肉をレーザーで焼灼します。
スエクトリュージョン https://yamadashika.jugem.jp/?cid=106
クラウンレングスニングについては経験はないので何とも言えませんが自費の被せ物をしたからと言って特別歯肉が元通りの位置まで戻ることはないと思います、というか戻ってもらっては困るのではないでしょうか。
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| 回答2 |
山田 豊和 2025/10/14(Tue) 15:02
重複
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| 回答3 |
Dr.ふなちゃん 2025/10/15(Wed) 08:02
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船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
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こんにちは。
エクストリュージョンは歯の位置を簡単な矯正治療のやり方で動かす治療なので自費になりますね。クラウンレングスニングは歯の位置はそのままで歯茎を切り取る方法です。こちらは保険でも行ってくれるでしょうし、自費という場合もあるでしょう。
歯茎を切り取りますと程度によりますが、もう元の歯茎のラインにはなりません。そこだけ歯茎のラインを下げてきちんとした虫歯治療や根管治療を可能にするというものですね。エクストリュージョンのように歯の移動を待つ余分な時間がないのですぐに虫歯治療や根管治療に取りかかれることが多いと思います。冠治療まで自費治療になることが一般的ではないかと思います。(同一歯の混合診療禁止のため)ジルコニアやセラミック冠にしておけば多少クリーピングといって歯茎のラインが上がって再生してくれることがあると思いますが、程度によりけりでしょう。保険では抜かなければならないような末期の歯なのですから治療後のお手入れもとても大切になりそうですね。
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| 返信1 |
はふはふ 2025/10/18(Sat) 17:02
山田先生、ふなちゃん先生ありがとうございます!この質問以外にも、いつも見させてもらっていて大変勉強になります。
概ね理解できました。
フェルールの確保に「全周の75%以上」とあるのですが、これは全周の25%未満の長さにおいては該当部の一部規定の高さまたは厚みをクリアしていなくても(あくまで可能なだけで、全周に渡りあったほうがいいとされているのは承知しております)被せものを施工できるということなのでしょうか?臼歯の全周が仮に50mmあるとして、その75%=最低でも37.5mm以上必要ということなのでしょうか。
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| 回答4 |
Dr.ふなちゃん 2025/10/20(Mon) 10:42
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船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
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どの論文からの引用ですか?
75%以上といえば4分の3以上ということと同義ですからなんとなく感覚的な指標なのかもしれませんね。信憑性をみる時には最低でも何年間経過を追ったもので何ケース(nがいくらか)等を見て判断される事が普通でしょう。
論拠をとされている論文の記載がなければ主観的な意見とか経験的なもので個人的な感想となりますので、一般的とはなりにくいですね。
臨床を行う際に周径をきっちり測定してそのうちの何%かを計算することはしないため、75%以上は欲しいかなという感じでしょうか?
全周きちんと取れていると安心できるでしょうが、取れないケースは与えられた状況の中で取りうる最善を尽くすしかないですね。
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| 返信2 |
はふはふ 2025/10/21(Tue) 17:07
ふなちゃん先生
ありがとうございます。
YouTubeなどで調べている時に歯科医院のチャンネルから出てきた数字なので、どこの論文なのか、そもそもエビデンスがあるものなのかはわかりません。
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| 返信3 |
はふはふ 2025/10/21(Tue) 17:10
山田先生、ふなちゃん先生ありがとうございました!
患者も一緒になって、意識を高める為に勉強していくこのチャンネル、歯科業界が好きです。これからもよろしくお願いいたします。
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| 回答5 |
井野泰伸 2025/10/21(Tue) 18:08
先生毎に考え方は異なりますが、私は歯肉縁下に虫歯があってもエクストリュージョンも歯肉弁根尖側移動術もしなくなりましたね。
局部的に電気メスで歯肉を除去して、レジンで立ち上げて終わりです。
http://eedental.jp/ee_diary/2020/02/post-1794.html
今の教科書的に言えば縁下カリエスは、矯正や外科などで対処しますがデメリットの方が大きいと私は考えます。
歯肉にレジンを付けることはダメという考えが支配的ですが、その部分だけきちんと歯磨きすれば問題は殆ど起こりません。
実際縁下からレジンで立ち上げたことで腫れたりしてきたことはゼロです。
心配であれば他の歯科医院でも相談された方がいいと思いますよ。
おだいじに
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| 回答6 |
Dr.ふなちゃん 2025/10/21(Tue) 22:23
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船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
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追加します。
根管処置歯の支台築造の臨床ガイドラインというものがファイバーポストを保険収蔵される際に提唱されていました。
根管処置歯の歯冠補綴において、とくに重要な因子はフェルールが獲得できるか、またその量が重要です。良好な歯科接着を前提として、根管処置歯を歯冠部残存歯質量、とくにフェルールが獲得できる歯冠部残存壁の数によって支台築造の臨床ガイドラインを作成しました。
この臨床ガイドラインは、歯肉縁上の残存壁数により5クラスに分類されていて、残存壁数の判定基準は、歯質の厚径が1o以上、高径2o以上とし、残存壁が全周にあれば4壁残存(クラスT)、全周で厚径が1o未満、高径2o未満ならば、0壁残存(クラスX)となります。なお、残存壁の高径は、過去の研究でフェルール効果が得られる数値として1.5〜2.0oと示されており、この臨床ガイドラインでは上限の2.0oを採用して提案されています。
75%というのはそこからの数字でしょう。ですからきちんとした厚みと高さのある壁の数で分類する事が提唱されているという事ですね。
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