フッ素を放出するレジンで治療してもらえますか?

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フッ素を放出するレジンで治療してもらえますか?


質問者
そら さん
地域  
年齢 36歳
性別  
職業  
カテゴリ 虫歯治療
フッ素
レジン(白いプラスチック)
公開日
回答者
タイヨウ先生
渡辺 徹也先生

質問 先生方のアドバイスで,同じレジンでもフッ素を放出するレジンがあることがわかりましたが,今かかっている歯医者さんにフッ素を放出するレジンで治療してもらえるようにお願いしてもよいのでしょうか?

もしそのレジンがない場合は,とりよせてもらってもよいのでしょうか.

⇒参考:レジンでも2次カリエスの発生を食い止めることは可能ですか?

そらさん  2007-02-03 03:46:53
回答1
タイヨウ・デンタル・オフィス(文京区・湯島)のタイヨウです。

どうなんでしょ。

結構、レジンって使うドクターの好みがあったりするので、すんなり受け入れてくれるかどうか‥。

硬さや色調など、メーカーや製品によって違いますから、使い慣れた物がいいのは事実ですね。

僕だったら患者さんに「これを使ってくれ」と言われたら嫌ですけどね‥。

フッ素徐放性を大々的に謳っている製品の代表としては「ビューティーフィル(松風)」がありますが、僕は操作性の面で「使い辛いなぁ」と言うのが正直な感想ですね。つい最近「ビューティーフィルII」にバージョンアップしたので「使ってみようかなぁ」とは思っていますが‥。

ただ、カタログ的にフッ素徐放性を大々的にうたっていない製品でもフッ素徐放能はあったりするので、その先生がどこまでそのレジンを理解しているかにもよると思うんですけどね‥。

2007-02-03 03:46:53
回答2
土田歯科医院(宮崎市)の渡辺です。

そらさんは以前にもオゾン治療のことなど、虫歯予防には非常に関心を持っておられるご様子ですね。

ここのサイトで過去にフッ素徐放性レジンのお話しをしたのは私ですから、ちょっと責任を感じてしまっているのですが・・・今回はごめんなさい。

タイヨウ先生がおっしゃる様に、歯科医院にそこまで求められるのにはまだ抵抗を感じてしまいます。
(ただ“個人的に”、フッ素徐放性歯科用材料というのには非常に魅力を感じていますので、後ほど詳しくご説明します。)

歯科医院にそこまで求められるのはちょっと・・の理由を先に説明します。

タイヨウ先生がおっしゃる理由もまさしくそうですし、他にも一般的に歯科医院の経営は厳しい(参考⇒歯科医院)ことも理解して下さい。

歯科に限った話ではないですが、国は医療費をただ下げようとして(予防を充実させて計画的にやるのならいいんですけど・・)患者さんは早くて安くて良い治療を求めて、その狭間で必要な利益をあげなくてはいけません。

無計画に歯医者の数を増やしすぎたり、虫歯歯周病予防の重要性をもっと啓蒙しない私たち歯科医師にも責任があるのですが、少なくとも現状では、よほどのことがない限り、使う材料にまで注文をつけられるのは正直許して貰いたい・・と、たぶんほとんどの歯医者は思うのではないでしょうか・・。在庫の問題とか慣れとか、患者さんの知識が正確かどうかとか、考えれば色々ありますからね。

ですから、そらさんには申し訳ないのですが、現実的な解決案としては、希望の治療をしてくれる歯医者さんを探すのが良いと思いますよ。

別に珍しいものではありませんから、現在のかかりつけの先生が使われてる可能性も高いですし一度確認してみてください。

探し方は、今回の場合希望がかなりマニアックなので、ものすごくびっくりされると思いますけど、歯科医院に直接電話して尋ねるか、メーカーに問い合わせてどこの医院でならそれを使用しているか教えて貰うかですね。(現在レジンに関してそのような紹介システム?はないと思いますが、問い合わせが続けばやってくれるかも??)

まさか自分で購入して持ってく訳にも行きませんし、さすがに田尾先生の検索システムにも、レジンの種類までは予定はなさそうですし・・・。


でここから先は、マニア向けのトピックスとして書きます。そこらへんの一勤務医の考えですから、納豆ダイエットの話ぐらいに、興味のある方だけ読んで下さい。


・ レジンについての誤解

そもそもレジンは、30年ちょっとしか歴史がありません。初期のものだと歯とくっつかない、すり減る、変色するの3拍子が揃っており、今でも特に奥歯で、レジンを使いたがらない先生方はこの頃の印象が強いようです。

その後年々改良が進み、現在のものは歯とくっつく、適度(普通の歯と同じぐらい)にすり減る、ほとんど変色しない・・といったところまでは各メーカーが確実に来ています。

田尾先生がよく引用する、耐用年数の話がありますが(参考⇒コンポジットレジン充填)、耐用年数に強く影響するレジンと歯の接着力は、2000年ごろクラレ(日本)が当時としては革命的な技術を開発しているため、それ以降のレジンであればたぶん段違いに長持ちするのでは・・と予想できます。(メーカーによる差もありますし、操作が意外と難しいですから、予後に一番影響するのは術者の技術だろうと思います。)

最近の売れるレジンの傾向は、固さはどこも似たようなもの。接着力に関しては一度来るとこまで来てしまったため、多少性能を落としてでも、安くて、操作が早くて、色がきれい というものが人気の様です。

また、メタルインレーというのが都市部からすたれてきていますが、患者さんのプラークコントロール(←すごく重要です)と術者の技量、あと信じる気持ち(?)さえあれば、ほとんどはレジン充填で代用して良いのでは?と言えるほど性能が出てきていることには、一般的に異論はないかなと思います。(※担当医の先生の考え方もいろいろですし、歯の状態、かみ合わせの状態など必ず考慮する必要はあります※)


・ これからのレジン?

レジンが生まれたことで、歯科治療の考え方というのは実はものすごく大きく変化したのですが、材料の進歩によってはこれからもまだまだ可能性があります。極端なことを言えば、これから歯にものすごくいい材料に進化して、虫歯は早めに多めに削って詰めた方がいい・・なんて時代に逆戻りするとか・・。

まぁそれは極端ですが、今後の可能性を感じるもののひとつが、今回話題のフッ素徐放性材料という性質です。

レジン充填をしなくてはいけないような歯、というのは当然、虫歯になった歯ですから、歯磨きが難しく、プラークも溜まりやすく、その近辺はレジン充填後もまた虫歯を作る危険が高い、つまり口の中で最もフッ素を必要としている歯といえます。

フッ素が歯に良いということは周知の事実なのですが、実は水や唾液で簡単に洗い流されてしまいますし、従来のレジンでは水や唾液となじみが悪く、流れを邪魔することで近辺にプラークが余計に溜まります。

またフッ素が効果的に歯質を強くするのには、ごく低濃度(サンスターの研究によれば0.05ppmぐらい)で長時間作用することが重要です。ですから、レジンにフッ素。という発想なのです。(発想自体は結構昔からありますけどね)

以前にフッ素を徐放するレジンが出てきているとお話ししましたが、(参考⇒レジンでも2次カリエスの発生を食い止めることは可能ですか?)私の知る限り、イボクラビバデント(リヒテンシュタイン)、GC(日本)、松風(日本)の3社のみです(他にももしあったらごめんなさい)。

これらは別に極端に高価で珍しいものとかではなくて、普通に大勢の歯科医保険治療で使っています。

その中で理論上虫歯予防/歯質強化に必要な有効フッ素濃度を維持し続けられる(リリース&リチャージ)のを実現した、とうたっているのは、日本の松風だけです。(http://www.shofu.co.jp/prd/index.htm

メーカーいわく・・ですからね、ほんとに効果があるかどうかはこれからですけど。実験では歯質強化の効果が確認されており、今臨床成績を調べているところです。(充填材料などの学会では今すごく話題になっている様です)

私もかつてそうだったのですが、多くの歯科医がレジンや口の中に使用する材料については、メーカーに安くて早いものを!と要求しがちなのですが、もっと大切な治療後の虫歯予防のために、日本の技術者たちが世界をリードして注力してくれている っていうのが、個人的にはちょっとした感動さえ覚えます。

そりゃ見た目の色がきれいだとか、オゾンとかレーザーとか3MIX・・みたいなものの方が歯医者にも患者さんにも、インパクトがあってウケるのは分かりますけど。

私はこの松風が開発した、当の歯医者さえなかなか価値を理解できない、“いぶし銀”の地味な技術(S-PRGと言ってレジン以外にも応用していける技術)に今期待をしているところです。

2007-02-03 03:46:53
回答3
タイヨウ・デンタル・オフィス(文京区・湯島)のタイヨウです。

レジンそのもののフッ素徐放性も非常に大切だと思いますが、ここで、少し極秘情報を‥。

歯質と直接接するボンディング剤の方がフッ素徐放性にこだわってもらいたいと思いませんか?

トクヤマのワンナップボンド以降、フッ素徐放性に着目した製品が出てきましたよね。

メガボンドFAなんてすごくいいなぁと思っていたのですが、メガボンドの皮膜厚さには少し‥

審美領域でない所には僕も使っているのですが、もう少しすると、トクヤマから「1液1ステップ」のボンディング剤が発売されると思います。

メガボンド並の接着、Gボンド並の簡便性と皮膜厚さ、そしてワンナップボンド以上のフッ素徐放性‥。

いま、β版を試しているのですが、なかなか良さそうです。
期待していてください。

2007-02-03 03:46:53

・上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
・歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
・保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意下さい。

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