| 質問 |
私にはインプラントが4本入っていまして、2本はアンキロスで2本はブローネマルクです。
以前の回答でタイヨウ先生が「最近、アンキロスなんかはいいと思っている。」と書かれていました。
出来ればその理由を教えて頂けないでしょうか?
九州の歯科医院のブログでも現在アンキロスは使って無いみたいですが,アンキロスを評価する文章を読みました。
私はアンキロスを扱っている歯科医が少ないので,少し気分的に嫌でしたが,タイヨウ先生の言葉で少しホッとした思いです。
宜しくお願い致します。
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たかしさん
2007-07-26 15:43:00 |
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| 回答1 |
フィクスチャー(骨の中に埋まっている部分)と上部構造(クラウン)を繋ぐアバットメントと言う部品があるのですが、ここにジルコニアと言うセラミックスを使う事ができるんですよね。
僕が使っているITIではジルコニアアバットメントがありませんから、必然的にクラウンもメタルを使わざるをえなくなっちゃうんです(まあ、メタルフリーでやっている先生もいらっしゃいますが、セオリーからは外れちゃうので‥)。
アンキロスはワタナベ先生が使っているんじゃなかったでしたっけ?
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| 返信1 |
タイヨウ先生,御回答有難うございます。
ITIではオールセラミックの上部構造が無いのですか?
初めて知りました。
ブローネマルクにはプロセラシステムが有りますよね。
その辺はインプラントメーカーどこも同じ様な物と思っていましたが,格段の差となってきますね。
| たかし さん
2007-07-26 17:17:00 |
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| 回答2 |
ご指名ですので、では。。
現在、インプラントのメーカーはたくさんありますが、構造的にはどこも似た様なものです。
そういう意味ではどこのものでも(よほどマニアックなものでなければ)モノとしては安心できるかとは思いますよ。
ただ万が一の場合のアフターケアなどを考えると、タイヨウ先生やタカタ先生がおっしゃる様に、メジャーで潰れなさそうなメーカーを選ぶのが間違いないのかな、といったところではありますね。
とは言え、メジャーなメーカーだからといって潰れないとも限らず、またデザインのマイナーチェンジによって過去のパーツと互換性がなくなる、ということもない話ではないので、よほどマニアックなものでない限りは、現実問題としてそれほど大きな差があるとも思えません。
因みにブローネマルクやITI、アンキロス、このサイトでかつて名前の挙がった3I、AQB、POIなど含めても、現在の国内シェアに関して言えばそれほど大差はない様です。
さて、前置きが長くなりましたがアンキロスについて・・・ってすみません、時間がなくなったのでまた後ほど書き込みます。
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| 回答3 |
で私は20日間のインプラントのセミナーやその他単発のものもいくつか受けてきて、その中で10メーカーぐらいは実際に実習もしたりした中で、一番気に入ったのがアンキロスでした。
好き嫌い、合う合わないは先生によっても色々ありますから、あくまでひとつの意見ですが。
という訳で気に入って使っているので、気に入らない点を挙げる方がはるかに早いのですが、内容としてはどちらかと言うと術者サイドの問題ばかりですので、たかしさんが心配される様なものは特にないかと思います。
代表的な良い点としましては、タイヨウ先生が挙げられた様に、日本で唯一(※もう増えたかも知れませんが)ジルコニアアバットメントの認可が下りている点は挙げられます。
【ジルコニアアバットメント】
見た目に非常にきれい(※普通の歯で言う土台の部分が、一般的な強化チタンのアバットメントはメタルコアの様になるところが、真っ白なファイバーコアの様な見た目になり、オールセラミックスがきれいに被せられたり、歯ぐきの色が黒くならずにきれいに見えたりします)というのもあるのですが、アバットメントの場合は歯肉貫通部(※文字通り、歯肉の中を貫通している部分)と呼ばれる部分があって、ここでも違いが出ます。
ジルコニアという素材は生体親和性が非常に高いということで有名な素材ということもあり、歯肉貫通部で歯肉と触れている部分の歯肉の炎症反応がほとんど見られない(強化チタンの場合は少し見られる)そうです。
ですから実際には大した差ではないかも知れませんが、インプラントを埋入したあとの歯周炎(正確にはインプラント周囲炎)の管理上嬉しいことですし、今後は色々なメーカーで臼歯部用でも選べる様にならないかなと個人的には期待しています。
国外では多く使用されていますので、時間の問題かとは思いますが。
【プラットフォームスイッチングシステム】
たかしさんも色々研究されてる様ですから、ご存知かも知れませんが、アンキロスの利点はこれに集約されるかも知れません。
通常、ほとんどのメーカーのインプラントはフィクスチャーからアバットメントまでがストレートにつながるのに対して、アンキロスの場合は、接合部で思いっきりくびれます。
どういう意味があるかと言いますと、接合部(※通常、わずかな隙間や揺れが起きて、身体の中に埋める部分でありながら不潔である可能性が高い場所です)の直線距離が、普通のものよりも短くて済みます。
これ文章で説明するのが難しいのですが、ストレートなものですとフィクスチャーの外周分ぐるっと不潔域ができる出来るところを、プラットフォームスイッチングのものだとそれがフィクスチャーの上面に最小限の距離で済ませられています。
これが何の役に立つかと言えば、接合部から2mm程度は骨が逃げてしまうので、例えば10mmの深さのある骨に10mmのインプラントを入れても、実際には数ヶ月でインプラントの周囲に関しては8mm程度しか骨が残りません。
ところが、プラットフォームスイッチをしていると、接合部からフィクスチャーの「肩」まで約1mmありますから10mmのフィクスチャーを入れれば骨は理論上9mm残ります。
実際にそれこそブローネマルクとアンキロスの比較研究において、埋入6ヶ月後の周囲の骨の吸収は、
ブローネマルク 平均1.88mm
アンキロス 平均0.77mm
というデータもあります。
たかが1mmの違いですが、これも骨の少ない日本人には大変魅力的なポイントだと思います。
おそらくたかしさんのレントゲン写真を見れば、ブローネマルクの方は骨がV字にフィクスチャーから逃げる様に少し吸収していて、アンキロスの方はフラットに近いと思いますよ。
更に、フィクスチャーより上に出来る歯肉の量は、歯肉貫通部の太さにも依存するので、プラットフォームスイッチの方がより厚く、高い歯肉に覆われます。
(※歯肉の高さは、幅の1.5倍出来上がるとされてますので、歯肉貫通部は細い方が有利)
これも審美性、インプラント周囲炎への抵抗性の点から非常に魅力的なポイントのひとつだと思います。
・・という訳で、プラットフォームスイッチングシステムの先駆けであるアンキロスですが、まだデータの蓄積でやや遅れをとっています。
ただ「理論的にはかなり良さそうだ。」と良い悪いは別にして実際にブームではあり、真似してきているメーカーも出ています。
営業の関係からか地域差もすごくありますが、私の勤務している宮崎なんかではシェアもかなり高いですよ。
他にも2次オペが異常なほど楽だとか色々あるのですが、私の様な考え方の歯科医師も少なからずおりますので、たかしさんが気落ちする必要は全然ないと思います。
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| 返信2 |
渡辺先生有難うごさいます。
私は歯科大学病院にてアンキロスを埋め込んで頂きました。
その後メンテナンス及び追加インプラントを考えましたが,アンキロスを使用している歯科医院を探すのが難しくブローネマルクを使用している歯科医院で埋入してもらいました。
代理店のデンツプライにも問い合わせをしましたが,やはり少なかったです。
| たかし さん
2007-07-27 01:29:00 |
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| 回答4 |
それはいつごろのお話でしたか?
一昨年から昨年ぐらいにかけてがシェアがすごく伸びたみたいですけど。
その頃に生産が追いつかず、本社も相当な設備増資をしたみたいで、日本でも地域によっては前年比3倍?とか聞いた様な気がします。
そうは言っても先に書きました様に、今のところシェアは多くのメーカーが奪い合っている状況ですから、希望のメーカーを使用している医院を探すのは難しいとは思います。
ユーザーとしては早いところ合併・統合が進んで欲しいものですね。
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| 返信3 |
渡辺先生様,私が歯科大学病院で手術したのは去年の今頃です。
そこの病院のインプラント科の主要な先生は皆,アンキロス公認インストラクターの様です。
デンツプライに聞いた所,アンキロスを使用されていてデンツプライが勧める先生は,私の住まいから1時間くらいかかる所で2件しか有りませんでした。
もうひとつ質問良いでしょうか?
私のアンキロスはクラウンがセメントで取り付けられています。
別のブローネマルクはクラウンはネジ止めです。
アンキロスの場合はセメント接着にどうしてもなるのでしょうか?
| たかし さん
2007-07-27 18:50:00 |
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| 回答5 |
そうでしたか、こちらだったら車で10分も行けば何軒かあるんですけどね・・。
ネジ止めについては、やってやれないこともなかったと思います。
先生によっての好みもありますが、最近は圧倒的多数の先生方がセメント止めですね。
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| 返信4 |
どうも渡辺先生,タイヨウ先生,有難うございました。
私に入っているアンキロスを大事に使っていきたいと思います。
| たかし さん
2007-07-28 02:26:00 |
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| 回答6 |
僕はセメント合着とスクリュー固定を使い分けていますよ。
セメント合着の利点はネジの緩みが無いので「(基本的に)メインテナンスフリー」であること。
もちろん、PMTCなどの管理は必要ですが、突発的に「緩んだ」「外れた」と言う事がありません。
ただ、僕はあまり合着はせず、仮着にしていることが多いですね。
「外れた時がメインテナンスのしどき」と言う意味も含めて。
また、通常は外れないものですから、外れた時は「何か他の理由(咬合に変化があったなど)」を疑いますから、治療計画の軌道修正のためにも「一生仮着」と言う方もいらっしゃいます。
スクリュー固定のメリットは「上部構造の作り替えが容易なこと」です。
これは僕が実際に現在進行形で行っているケースなのですが、
初診時に臼歯部が欠損でインプラント希望。
前歯部も2〜3年以内に抜歯→インプラントと言う感じでした。
患者さんの希望で「とりあえず臼歯部だけを先にインプラントで咬めるようにして欲しい。金銭的にも前歯のインプラントはダメになった時まで待って欲しい」と言う事。
で、とりあえず臼歯部にインプラントを入れ、スクリュー固定でクラウンを固定しました。
3年経過し、やはり前歯部がダメになり抜歯になりました。
そこで、臼歯部の上部構造をデンチャー用のアンカーに作り変え、今は一時的にフルデンチャーを作り、インプラント支持のオーバーデンチャーにしています。
もうすぐインプラントの固定期間が終わるので、フルマウスのインプラントブリッジに作り変える予定です。
つまり、インプラント体はそのままで「クラウン→デンチャー→ブリッジ」と作り変えて行こうと。
もちろん、手間と金額はそれなりにかかりますが、患者さんの希望に沿える形で治療が進んでいます。
と、言う感じでセメント固定のメリット、スクリュー固定のメリットを考えて使い分けています。
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