銀歯(金銀パラジウム合金)の危険性について

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タイトル

銀歯(金銀パラジウム合金)の危険性について


質問者
もっちり さん
地域  
年齢  
性別  
職業  
カテゴリ 詰め物、インレーその他
クラウン(差し歯・被せ)その他
材料・機材関連
歯科用金属によるアレルギー
公開日 2007-09-27 07:00:00
回答者
田尾 耕太郎先生
渡辺 徹也先生
タイヨウ先生
さがら先生
タカタ先生
井野泰伸先生

質問 こんにちは、いくつかの歯科のホームページに銀歯(金銀パラジウム合金)について以下のようなことが書かれてました。


・欧米では高い毒性や発ガン性が危惧されほとんど使われなくなった。

・イオン化して溶け出して免疫力が低下し、老化や発ガンの促進が懸念されてる。

・銀の普及と消化器系ガンの増加に関係があるかもしれない。


これらのことは本当でしょうか?
それとも自費の材料にさせる為の手法なのでしょうか?

もっちりさん  2007-09-17 04:33:00
回答1
歯医者/歯科情報の歯チャンネル運営者の田尾です。

欧米では金銀パラジウム合金がほとんど使われなくなったというのは本当ですが、発がん性とか免疫力の低下、老化までは少々言い過ぎだと思います・・・。

一体どこから仕入れてきた情報なのでしょうか・・・?

金銀パラジウム合金は硬すぎるので反対側のを痛めたり、錆びて溶け出すので歯茎の着色や、アレルギーの原因になったりすることはありますが、そんなに医科的に大問題になるようなことは無いと思いますよ。

欧米で使われなくなった理由は、金属ならゴールドというもっと良い金属がありますから、わざわざ金銀パラジウム合金を使わないからだと思います。

(そのかわり、治療費は日本の保険治療のウン十倍です)

日本の場合は保険で認められているのが金銀パラジウム合金とニッケルクロム合金だけなので、いまだに金銀パラジウム合金が溢れかえっていますが…。

(ちなみに、ニッケルクロム合金は発がん性についても本当に指摘されています)

2007-09-17 07:00:00
回答2
土田歯科医院(宮崎市)の渡辺です。

こんにちは。
どうなんでしょうね。

田尾先生のおっしゃる通り、オーバーな表現の気はしますが、もしかしたらそういうこともあるかも・・という印象は受けます。

参考→歯科材料のアレルギーについて


ただ科学的に明らかな事実であればさすがに日本では認可がおりない・・と思いたいですが。。それはちょっとわかりませんね。

禁止したら猛烈に医療費が高騰するのは間違いありません。

まずはあまり安易に保険の金属を口の中に増やしてはいかないことを私はお勧めしています。

もしも本当にイザとなったとき(※主に強い金属アレルギーの症状が出た時を想定していますが)、数が多いと外すのが費用的にも体力的にも大変になりますので。

それと普段のブラッシングも重要ですよ。

口の中の金属の不安定化にはプラークやそれに伴う歯肉炎症も一役かっていますから、

・よく歯磨きをする
・今後は、可能なら安易には保険の金属を増やさない

様に心がけられるぐらいで良いのではないでしょうか。

2007-09-17 10:23:00
回答3
タイヨウ・デンタル・オフィス(文京区・湯島)のタイヨウです。

まあ、僕はパラは「いいもの」だとは決して思えないので、よほどの事が無い限り入れませんね。

だって、ゴールドのメリットは説明できるけど、パラのメリットは説明できないもん。

メリットが無いのに使うのはおかしいでしょ?
どなたかパラのメリットを教えてくださぁ〜い。

2007-09-17 14:48:00
回答4
国際ビル歯科(千代田区丸ノ内)のさがらです。

重金属イオンの健康への害はとても重篤になることがあります。

ニッケルやクロムの毒性は強いと言われていますが、パラジウムにもリスクがあります。

金銀パラジウム合金の欠点については、アレルギーの疑いが濃くなっています。

アトピーの他にも、しょうせき膿胞症といって、手のひらや足の裏がただれて主婦が家事もできなくなる病気を起こすらしいと言われています。

私の個人的経験では、大学の口腔外科に残っていたとき患者さんのお口の中や、多数の文献や症例発表会のスライドを見て、舌や頬や歯肉のほとんどが銀歯クラウンブリッジが触っているところにできていました。

また銀のクラウンのそばによく灰色がかった黒いシミが歯肉にできていることがあります。

私はその歯肉部分を病理検査に出したことがありますが、所見によると黒い部分は金属でありそのまわりの歯肉の健康なはずの細胞が強い異形成を起こしていました。

日本人の口腔癌の発生は最近の10年間で2倍にふくれあがっています。

ただご心配なく、これが必ずしも発ガンにつながるわけではありませんし、その多数の症例の銀歯が全部金銀パラジウム合金かどうかもわかりません。

また確率は全体の癌の中でも口腔癌は小さいのです。

しかし、私はもし長期的な、そして全身の健康を目指す治療をお望みの方にはリスクの説明はした方がよいと思っています。

予防とは将来を見て、失ってはならない大きな健康から考えて1本の歯の治療を決めることだと思っています。

歯を失うことも辛いことです。

しかし、歯が残ったとしても顔の一部や身体の大事なものを失うことはもっと辛いはずなのですから。

究極の治療は、渡辺先生のお話のように予防です。
普通の人であれば、虫歯にならないようにできます。

これを機会に予防の勉強もしてください。

2007-09-17 16:02:00
返信1 たくさんの先生から回答を頂き大変嬉しく思います。
さがら先生の回答を見てかなり怖くなってしまいました・・・

現在は、食べた後はを磨き、フロス歯間ブラシを使って予防に努めております。

ですがすでに神経の無い歯がたくさんあって、口の中が銀歯だらけの状態です。

自費のに変えたくても、本当にお金に余裕が無くてできません。
こういったページも見つけました。

http://www.medicalguide.jp/item/example.pdf

これによると(11ページ)、歯科従事者はかなり危険にさらされてるように感じます。

歯科従事者の方から、銀歯の毒性への問題に対する声はあがってないのでしょうか?

もっちり さん  2007-09-17 20:18:00
回答5
国際ビル歯科(千代田区丸ノ内)のさがらです。

もっちりさん

ご参考ページありがとうございます。
大変勉強になりました。
おっしゃるとおりです。

実は感染ばかりでなく、昔から歯科医療従事者の金属やアスベスト等による健康汚染は指摘されていました。

特にアマルガムからでる水銀は危険であり、治療で充填するだけでなく、再治療で切削除去するときにも大量に汚染されてしまいます。

成分は無機水銀ではありますが、体内にはいると有機水銀に変化して水俣病のような脳神経系の病気を起こします。

大昔に歯科医師にも振戦の激しい方を見たときにアマルガムを多用している先生だったのでそうなのではと疑いましたが証明しようがありませんでした。

パラジウムも危険性は同等以上ですね。

昔から私は保険をご希望の方には出来るだけパラジウムを避けて銀を使っています。

銀にも問題はありますがまだましです。

私のところでは根管治療を残すようにするため、ブリッジはごくまれな治療なので大きな金属の塊を入れることは多くはありません。

私は大學でアマルガムの授業を受け治療には優れている材料なので開業後もしばらく使っていましたが、大昔にスウェーデンで大人に先駆けてまず子供の治療に禁止されたことを知り、機械も材料も全部売り払ってしまい全く止めてしまいました。

また治療時の飛沫感染も含めて汚染の拡大は予防する必要がありますので、口腔外バキュームは必須の設備であると思っています。

しかし8台ものユニット全部に設備したうえに、エアコンとは別系統の空気汚染防止のための排気設備も水の浄化装置も工事したので、設置費用も維持費も莫大にかかりとても大変です。

金属を除去するときにはラバーダムも必要だとだいぶ前から考えていました。

初めはそんなことには気がつきませんでしたが、開業当初より大学で授業を受けたと同じようにラバーダムを使っていましたので応用するだけです。

ただ実際には、根管治療や充填の時にはラバーダムを使うこともあるのですが、それ以外ではまだ徹底できない点は反省の余地があります。

そうするには日本人のお口の中にはあまりにも大量の金属が入りすぎています。

そうなってしまった原因やその後の対応にいつか社会的大問題になってもおかしくないと思っています。

ベストな治療にはこのような目に見えないコストも入っているとご理解いただけると少し気が楽になります。

しかし口腔外バキュームやラバーダムのどちらを使っても治療後のゴミや排水には金属が含まれ、けっきょく大量に海や大気を汚染することには変わりがありません。

海や大気を汚染すれば、回り回ってそれを我々や大事な子供たちの身体に蓄積させることになります。

健康を目指す本当の歯科医療では予防が最優先ですが、その効果は金属を使わなくてすめば地球を汚染からまもることもできるのです。

つまり地球のむし歯まで予防できるのです。

ちなみに、とても細かいことですが虫歯ではありません。
むし歯です。歯がむしばまれるのです。

地球がむしばまれないように環境まで配慮できれば歯科医療の役割は小さくありません。

こういった啓蒙教育をしていく仕組みが、歯科人間ドックという新しいコンセプトの健康相談です。

ただの歯科検診とは全く違います。

もっちりさんのお力が必要です。
予防の研究と普及にご協力ください。

2007-09-18 02:45:00
回答6
タイヨウ・デンタル・オフィス(文京区・湯島)のタイヨウです。

もっちりさん、大変勉強になりました。
参考にさせていただきます。

さがら先生もすごい。
と、言うより、その通りだと思います。

口腔外バキューム‥あるのに使ってないなぁ。
ラバーダム‥金属除去には使ってないなぁ。

反省です。

我々歯科医師一人一人が金属に対してもっと真剣に取り組む必要があると思います。

僕も「口だけのメタルフリー」にならないように気をつけようと思いました。

2007-09-18 08:51:00
回答7
歯医者/歯科情報の歯チャンネル運営者の田尾です。

あ・・・、なんだか僕の認識のほうが甘かったみたいです;;。

確かに医療従事者のほうが、格段に金属を吸い込む機会は多いですよね。
自分の身を守るためにも、気を付ける必要がありますね。

一応過去の論文も検索してみて、やっぱりパラジウムと発がん性の確固たる関連性を示す論文は見つかりませんでしたが、少なくともアレルギーを引き起こす可能性があるということは間違いないですし、出来るだけ使わないほうが良いというのもその通りだと思います。

2007-09-18 09:19:00
回答8
高田歯科 (神戸 三ノ宮・須磨)のタカタです。

金属の染みについて、 メタルタトゥーと言いますね。

私もさがら先生と同じように病理検査を出したことがあります。
(開業医のくせに)

やはり金属が見つかりますね。

これは、を削るときにバーが削れた破片や 金属のクラウンなどを除去する際に飛び散った金属片が歯茎の中に食い込んだものです。

体内にはマクロファージと言う貪食細胞がいて、異物を食べるのですが、このマクロファージの力を持ってしてもなかなか食べきることが出来ないので、黒い染みになって残っています。

2007-09-18 09:20:00
回答9
国際ビル歯科(千代田区丸ノ内)のさがらです。

もっちりさん

私は一般の方と同じようにはの治療を考えてはいません。

多くの方は”病気”など目に見える物を中心に見ていて、”歯”を削っただけ、どんな”物”を入れるかが大事、と簡単にお考えの方が多いようです。

私は、一生の”健康”のための歯科医療だと位置づけていますので、歯を削らない・抜かない医療が一番だと思っています。

つまり物も大切ですが、未来とか健康とか、”目に見えない”ことの方がより”価値”が高いと思っています。

歯科医師は”命”を扱う職業であると考えています。

それも全身の病気や老化を予防できる仕事ができるのではないかと位置づけています。

現代では、先ほどアップした以上に歯と全身への影響は大きいと考えられています。

単に身体だけでなく、脳神経系統から精神的な分野まで広がります。

じつは多くの歯科大学ではその検証を一斉に始めていますのでいずれ科学的にも証明される日が来るでしょう。

したがって、私は歯を削ることは命を削ることであり、神経や歯を抜くことは若さを抜くことに等しい、という考えもあると予防診療を受診される方には説明しております。

それを思えば予防効果を出せる歯科医院とは、皆様にとってもとても得するところだし、希望が見えるし、自信がつくし、我々も含めてとても楽しいところであるとも考えることができます。

もっちりさんを含めて皆様が、われわれ歯医者をどのように利用しようとするかによってお互いの人生が変わることさえあると考えています。

健康を目指せば、良いことがたくさんついてきます。
われわれもこれからさらに勉強していかなければなりません。

もっちりさんや皆様と協力してお互いにレベルを上げていきましょう。

2007-09-18 09:59:00
回答10
土田歯科医院(宮崎市)の渡辺です。

もっちりさん、さがら先生、大変勉強になりました。

歯科医師の平均寿命が短いことは色々なところでデータが出てますよね。
原因を直接的に特定することは困難だと思いますが。

国内で使用している歯科用金属の、身体・環境への害についてはもっと研究も必要でしょうし、私達も注意しなくてはいけませんし、一般的にも広く知ってもらいたい内容ですね。

2007-09-18 11:03:00
回答11
E Eデンタル(愛知県豊橋市)の井野です。

よこから、すみません。

金属アレルギーの問題は古くは1928年のFleischmannの「アマルガム」による、口内炎&肛門周囲の皮膚炎にまで遡ります。


1960年(戦後)

国は「銅亜鉛合金」(低廉)を保険診療の中に組み込もうとした。

歯科用金属規格委員会は、総医療費や日本の経済力からみて代用金属の使用もやむ得ないが、その際でも、金銀パラジウム合金をもって代用合金の許容限界とし、できるだけ早い時期に金合金への移行すべきであることを委員会報告書で発表した。


1980年

ニッケルクロム合金の鋳造冠の保険診療に採用することの可否について、日本補綴歯科学会は、採用に反対した。


などの経緯があります。

金パラを使用してからかなり時間が経ちました。
現代人は色々なものに対しアレルギー反応を出し始めました。

一昔前はアレルギーが少ないと考えていた『金』でさえアレルギーを示す人がいます。

また、アレルギーは出ないと考えていた「チタン」でさえ最近、原因と思われる疾患の報告がみられるそうです。


12%金銀パラジュウム合金はレアメタルをいくつも使用した合金で、今や価格もかなり高騰してしまっています。

私はこれから、歯科合金はさがら先生が使用している銀合金・レジン(かなり無理をしたレジン修復)の方に移行していくと思います。

アレルギーを問題にした訳ではなく、コストの面でも既に金パラは非常に高価になりすぎてしまって使いにくい状態です。

また、保険の治療費で金属修復が受けられる国は世界中でも日本だけです。

このあおりを直接受けているのは技工士さんです。
朝から晩まで働くのが現状です。(離職率は異常なほどです)

コストから目をそむけていては、良い医療はなりたちません。

保険はこの範囲の材料で治療をしなさいと言っているようなもので、12%金銀パラジュウム合金も仕方が無い面はあります。

理想の治療とは開きがあることは理解した上で治療に望まれないと後で酷い目に合ってしまいます。


現状のアレルギー社会から言えることは口の中にはあまり金属修復を行わない方がいいですね。

レジンで行けたらレジンで治すとか。


「GPのための金属アレルギー臨床」
デンタルダイヤモンド

この本、非常に面白いです。
私の中では金属アレルギーの教科書です。

2007-09-18 12:00:00
返信2 またまた多くの先生から回答を頂き大変嬉しいです。

本当に興味深い内容で全部読ませていただきました。
またこういったページも見つけました。

http://www.hyoron.co.jp/in/top_/0207/n020729.html


2002年の記事ですが、これには(1-(1))30%金以上の合金において細胞毒性が見られなかったとありますが、だったら12%金パラには細胞毒性があると言ってるように感じます。

ただ細胞毒性がどれほど危険なのかは私にはよく分かりません。
(ネットで調べましたが、細胞毒性と発ガン性との関係は見出せませんでした)

あと日本補綴歯科学会にメールで銀歯について質問したら、「アレルギー以外は心配しなくてよい。」という回答でした。

また何か見つけたら報告したいと思います。

もっちり さん  2007-09-19 06:50:00

・上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
・歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
・保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意下さい。

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