親知らず抜歯後4年半、神経麻痺の回復ならず痛みの範囲拡大
相談者:
早く治したいさん (34歳:女性)
投稿日時:2008-09-03 16:00:08
はじめまして。
私は今から丁度4年半前に、右下親知らずの(水平埋没歯)抜歯手術(2時間半掛かりました)受けたのですが、その抜歯直後から発症した神経麻痺、痛み、違和感、しびれ、知覚麻痺の症状に今だ回復なく毎日苦しんでおります。
当時の担当歯科医の判断で、そのまま放置しておけば治るから大丈夫ということで、痛みと違和感を訴えていたのですが抜歯から4ヶ月の間、一切何も治療も投薬もせずにおりました。
あまりにも痛いので、4ヶ月後より自分でいろいろ他の病院を当たり、そこで初めて、抜歯による神経の損傷。
ということを知り、それからこの4年半の間、ビタミン剤や抗うつ薬などの投薬、漢方薬、神経星状節ブロック注射、スーパーライザー、など色々と症状の回復に向けて努力して参りました。
しかし、この数年では症状が回復どころか、痛みが当初の範囲(右頬のみ)より広がってきて、右目の奥や周辺、右のこめかみから頭にかけての頭痛など、痛みの範囲と強度が上の方にも広がってきております。
当然、頬、目の奥の痛みや頭痛が特にひどい時となると、2次的に自然と右側の肩などには力が入り肩がこるといった悪循環もおこり、早くこの症状が回復することを願っております。
・4年半経った今、今後この様な症状が一体いつまで続くのか?
・また、範囲と痛みの強度が年月と共になぜ広がってくるのか?
・このまま範囲は広がって行くのか?
など、今の症状に不安がつのり、今回初めてメールを書かせて頂きました。
同じようなケースで回復に至った症例や今後の予測できる症状の経過など、教えて頂けましたらと思います。
宜しくお願いします。
私は今から丁度4年半前に、右下親知らずの(水平埋没歯)抜歯手術(2時間半掛かりました)受けたのですが、その抜歯直後から発症した神経麻痺、痛み、違和感、しびれ、知覚麻痺の症状に今だ回復なく毎日苦しんでおります。
当時の担当歯科医の判断で、そのまま放置しておけば治るから大丈夫ということで、痛みと違和感を訴えていたのですが抜歯から4ヶ月の間、一切何も治療も投薬もせずにおりました。
あまりにも痛いので、4ヶ月後より自分でいろいろ他の病院を当たり、そこで初めて、抜歯による神経の損傷。
ということを知り、それからこの4年半の間、ビタミン剤や抗うつ薬などの投薬、漢方薬、神経星状節ブロック注射、スーパーライザー、など色々と症状の回復に向けて努力して参りました。
しかし、この数年では症状が回復どころか、痛みが当初の範囲(右頬のみ)より広がってきて、右目の奥や周辺、右のこめかみから頭にかけての頭痛など、痛みの範囲と強度が上の方にも広がってきております。
当然、頬、目の奥の痛みや頭痛が特にひどい時となると、2次的に自然と右側の肩などには力が入り肩がこるといった悪循環もおこり、早くこの症状が回復することを願っております。
・4年半経った今、今後この様な症状が一体いつまで続くのか?
・また、範囲と痛みの強度が年月と共になぜ広がってくるのか?
・このまま範囲は広がって行くのか?
など、今の症状に不安がつのり、今回初めてメールを書かせて頂きました。
同じようなケースで回復に至った症例や今後の予測できる症状の経過など、教えて頂けましたらと思います。
宜しくお願いします。
回答1
ネクスト・デンタル(荒川区西日暮里)の櫻井です。
回答日時:2008-09-04 10:41:45
長期にわたる苦痛で大変かと思います。
>ビタミン剤や抗うつ薬などの投薬、漢方薬、神経星状節ブロック注射、スーパーライザー、など色々と症状の回復に向けて努力して参りました。
ペインクリニックに通われていると言う事ですよね‥。
>・4年半経った今、今後この様な症状が一体いつまで続くのか?
>・また、範囲と痛みの強度が年月と共になぜ広がってくるのか?
>・このまま範囲は広がって行くのか?
そちらの先生は何とおっしゃられているのでしょうか?
おそらく、専門の先生の意見に従って治療を進めていくのが最善の策かとは思いますが‥。
>ビタミン剤や抗うつ薬などの投薬、漢方薬、神経星状節ブロック注射、スーパーライザー、など色々と症状の回復に向けて努力して参りました。
ペインクリニックに通われていると言う事ですよね‥。
>・4年半経った今、今後この様な症状が一体いつまで続くのか?
>・また、範囲と痛みの強度が年月と共になぜ広がってくるのか?
>・このまま範囲は広がって行くのか?
そちらの先生は何とおっしゃられているのでしょうか?
おそらく、専門の先生の意見に従って治療を進めていくのが最善の策かとは思いますが‥。
相談者からの返信
相談者:
早く治したいさん
返信日時:2008-09-04 15:01:48
タイヨウ先生、早速のご回答をどうも有難うございました。
ご返信を頂き、有難く思っております。
昨日のメールでは詳しい説明が不十分で、申し訳ありませんでした。
私の親知らず抜歯からのこの4年半の間、
「神経は治すのなら早い時期が肝心だ。」
と、当初ある先生から聞いたので、早く治したいという思いで、歯科、歯科口腔外科、麻酔科、ペインクリニックと結果においてはいろんな分野まで回ることになりましたが、
それぞれの分野でその先生のお立場からその時どきで最良だと思われる治療をしていただいたと思います。
しかし、どこも最終的にはその治療が私の体に合わなかったり、良い解決策が今の段階で見つからなかったり、または、先生ご自身が始めから自分の力量ではどうにも解決できないと、きちんと伝えていただいたりと、そんな経緯をたどりました。
今も治療をしているというのは、最終的にお世話になった先の病院で、そこで行う治療と同じ機械を、そこの病院への距離的な通院負担を考えた際、自宅で同じ機械を購入し(電流を流すもの)治療をできるようにしたものがあり、それをしているという意味です。
また、加えて自分自身で神経の働きに良いと言われているビタミン剤は、サプリメントとして摂っています。
ですから、今現在は以前の様に病院に通ってはおりません。
そして、最後の病院でお聞きしたのは、やはりこの症状は発症してから回復までの期間には個人差があり、何とも医師としても答えられないということ。
あと、損傷を受けた神経の箇所を元にやはり周辺の神経も刺激され、私の今の症状のように時間の経過と共に、痛みの範囲が広がってきたり、神経の麻痺から来る血流の悪さからも、痛みを伴っているということは、以前の先生より聞いております。
結局、回復に至るまでに要する期間、症状の今後広がって行くかもしれない範囲というのは、全て個人差があり何とも言えない。
といのが現状のようですが、痛みや麻痺を毎日抱える本人とすると、一日も早く治したいというのが願いです。
私は医療に関して素人なので、同じような症状の方たちが一体どの様な治療方法や期間を要して回復に至っているのか、というこれまでの症例すらなかなか分かりませんし、抜歯後4年、5年、それ以上経過している患者が本当に完治に至ったという症例も、今までの病院では聞けておりません。
しかし、私は回復に希望を持っております。
ただ、お伝えした様に、私にはその分野の専門的知識や症例に関する情報が入ってくる状況では不幸にして無い為、今までの症例や先生方の専門的な知識から、あとどれ程で治るか、範囲はどこまで広がるのか、
患者として先が見える明るい希望が持てるようなこれまでの症例や情報が少しでも頂けましたら、と思っているところです。
長くなり、申し訳ありませんが、どうか良い情報がありましたらどうぞ宜しくお願いいたします。
ご返信を頂き、有難く思っております。
昨日のメールでは詳しい説明が不十分で、申し訳ありませんでした。
私の親知らず抜歯からのこの4年半の間、
「神経は治すのなら早い時期が肝心だ。」
と、当初ある先生から聞いたので、早く治したいという思いで、歯科、歯科口腔外科、麻酔科、ペインクリニックと結果においてはいろんな分野まで回ることになりましたが、
それぞれの分野でその先生のお立場からその時どきで最良だと思われる治療をしていただいたと思います。
しかし、どこも最終的にはその治療が私の体に合わなかったり、良い解決策が今の段階で見つからなかったり、または、先生ご自身が始めから自分の力量ではどうにも解決できないと、きちんと伝えていただいたりと、そんな経緯をたどりました。
今も治療をしているというのは、最終的にお世話になった先の病院で、そこで行う治療と同じ機械を、そこの病院への距離的な通院負担を考えた際、自宅で同じ機械を購入し(電流を流すもの)治療をできるようにしたものがあり、それをしているという意味です。
また、加えて自分自身で神経の働きに良いと言われているビタミン剤は、サプリメントとして摂っています。
ですから、今現在は以前の様に病院に通ってはおりません。
そして、最後の病院でお聞きしたのは、やはりこの症状は発症してから回復までの期間には個人差があり、何とも医師としても答えられないということ。
あと、損傷を受けた神経の箇所を元にやはり周辺の神経も刺激され、私の今の症状のように時間の経過と共に、痛みの範囲が広がってきたり、神経の麻痺から来る血流の悪さからも、痛みを伴っているということは、以前の先生より聞いております。
結局、回復に至るまでに要する期間、症状の今後広がって行くかもしれない範囲というのは、全て個人差があり何とも言えない。
といのが現状のようですが、痛みや麻痺を毎日抱える本人とすると、一日も早く治したいというのが願いです。
私は医療に関して素人なので、同じような症状の方たちが一体どの様な治療方法や期間を要して回復に至っているのか、というこれまでの症例すらなかなか分かりませんし、抜歯後4年、5年、それ以上経過している患者が本当に完治に至ったという症例も、今までの病院では聞けておりません。
しかし、私は回復に希望を持っております。
ただ、お伝えした様に、私にはその分野の専門的知識や症例に関する情報が入ってくる状況では不幸にして無い為、今までの症例や先生方の専門的な知識から、あとどれ程で治るか、範囲はどこまで広がるのか、
患者として先が見える明るい希望が持てるようなこれまでの症例や情報が少しでも頂けましたら、と思っているところです。
長くなり、申し訳ありませんが、どうか良い情報がありましたらどうぞ宜しくお願いいたします。
回答2
湯浅です。
回答日時:2008-09-04 20:31:49
湯浅です。
たいへんな、状況のようで、お疲れのことと思います。
親知らずの抜歯による神経の損傷は、日本人では、ほぼ、三叉神経第III枝(下歯槽神経・下顎神経)です。
この神経は、ほとんどが、知覚(痛覚との違いなどは専門でないので知りません)を支配しています。
そして、損傷した場合、痛みが生じることは、ほとんどなく、違和感程度です
(少なくともピリピリ程度でなく、耐え難い痛みという報告は、読んだことがありません)。
また、支配領域も、片側の下顎に限定されます。
理論的には、末梢の神経の損傷で、他の神経に影響がでることは否定できませんが、ほとんどありません。
また、親知らずの抜歯後の、歯槽部の歯肉・骨の治癒は、諸説ありますが、4年たっていれば、治癒していると判断できます。
他の原因による疾患があれば別です。
よって、現在の、「右目の奥や周辺、右のこめかみから頭にかけての頭痛」、「2次的に自然と右側の肩などには力が入り肩がこる」ということが起こるとは、抜歯に関連して原因を追及しても、説明がつきません。
“早く治したい”さんが、現在、一番お困りなのは、推測ですが、右下口唇部の知覚麻痺でなく、顔面から頭部にかけての痛みだと思います。
そうしますと、現在の症状が、親知らずの抜歯による神経の損傷によるという考えではなく、他のアプローチが良いかと思います。
親知らずの抜歯による神経の損傷がきっかけだったかもしれませんが、現在の“早く治したい”さんの苦痛の原因ではないと思います
(痛みを否定しているのではありませんので、誤解しないでくださいね、痛みは確かに存在すると思って書いています!)。
1.口腔顔面痛・Orofacial Painの専門医を受診する。
静岡の方なら、井川雅子先生 静岡市立清水病院口腔外科(特定の病院名の推薦は、不可ですが、公的機関なので、名称まで書きました)が、日本の数少ない専門医なので、ちょうど良いと思います
(僕も講演を聴いて勉強させていただいています)。
http://www.shimizuhospital.com/
非常勤ですし、お忙しいの先生なので、必ず、病院へ診察日と受診方法を聞いてから受診してください。
2.疼痛性障害・身体表現性障害などに詳しい精神科を受診する。
ただし、どの施設が良いかはわかりません。
ともかく、まず、
http://orofacialpain.info/
このWebサイトを熟読されることをお薦めします。
追加:ニューロパチー・ジストニア・ジスキネジアなどに関しては、歯科医師の範疇ではありませんので、わかりません。
しかし、上のWebサイトにも記載があるので、それをたどって勉強されても良いかもしれません。
下歯槽神経の損傷でおこることはほとんどないと考えています
(他の疾患で、神経そのものを切断することも多いですが、そのような状況にならないので)。
たいへんな、状況のようで、お疲れのことと思います。
親知らずの抜歯による神経の損傷は、日本人では、ほぼ、三叉神経第III枝(下歯槽神経・下顎神経)です。
この神経は、ほとんどが、知覚(痛覚との違いなどは専門でないので知りません)を支配しています。
そして、損傷した場合、痛みが生じることは、ほとんどなく、違和感程度です
(少なくともピリピリ程度でなく、耐え難い痛みという報告は、読んだことがありません)。
また、支配領域も、片側の下顎に限定されます。
理論的には、末梢の神経の損傷で、他の神経に影響がでることは否定できませんが、ほとんどありません。
また、親知らずの抜歯後の、歯槽部の歯肉・骨の治癒は、諸説ありますが、4年たっていれば、治癒していると判断できます。
他の原因による疾患があれば別です。
よって、現在の、「右目の奥や周辺、右のこめかみから頭にかけての頭痛」、「2次的に自然と右側の肩などには力が入り肩がこる」ということが起こるとは、抜歯に関連して原因を追及しても、説明がつきません。
“早く治したい”さんが、現在、一番お困りなのは、推測ですが、右下口唇部の知覚麻痺でなく、顔面から頭部にかけての痛みだと思います。
そうしますと、現在の症状が、親知らずの抜歯による神経の損傷によるという考えではなく、他のアプローチが良いかと思います。
親知らずの抜歯による神経の損傷がきっかけだったかもしれませんが、現在の“早く治したい”さんの苦痛の原因ではないと思います
(痛みを否定しているのではありませんので、誤解しないでくださいね、痛みは確かに存在すると思って書いています!)。
1.口腔顔面痛・Orofacial Painの専門医を受診する。
静岡の方なら、井川雅子先生 静岡市立清水病院口腔外科(特定の病院名の推薦は、不可ですが、公的機関なので、名称まで書きました)が、日本の数少ない専門医なので、ちょうど良いと思います
(僕も講演を聴いて勉強させていただいています)。
http://www.shimizuhospital.com/
非常勤ですし、お忙しいの先生なので、必ず、病院へ診察日と受診方法を聞いてから受診してください。
2.疼痛性障害・身体表現性障害などに詳しい精神科を受診する。
ただし、どの施設が良いかはわかりません。
ともかく、まず、
http://orofacialpain.info/
このWebサイトを熟読されることをお薦めします。
追加:ニューロパチー・ジストニア・ジスキネジアなどに関しては、歯科医師の範疇ではありませんので、わかりません。
しかし、上のWebサイトにも記載があるので、それをたどって勉強されても良いかもしれません。
下歯槽神経の損傷でおこることはほとんどないと考えています
(他の疾患で、神経そのものを切断することも多いですが、そのような状況にならないので)。
相談者からの返信
相談者:
早く治したいさん
返信日時:2008-09-06 00:55:06
湯浅先生、ご親切に私の症状から考えられる可能性や、回復へ向けてのアドバイス等の情報を、本当に有難うございました。
早速、先生からご紹介頂きました静岡の先生やWebサイトを読ませていただき、(未だ今全部を拝見していないのですが、)自分と同じような顔面痛に、その原因はいろいろのようですが、苦しんでみえる患者さんが沢山いらっしゃることにも驚きました。
口腔顔面痛の一般的な症状をいろいろとみていると、自分の症状と似ているなあと感じたりしましたが、その根本の原因においては多少私の場合とは違うかなあと感じております。
というのは、その4年半前に親知らずの抜歯をする時におきましても、健康状態、精神状態も共に充実していた自分の記憶があるのと、抜歯の直前まで、本当に今のような症状は一切全く顔のどこにもありませんでした。
また、発症してから念のために脳の方のMRIやCTもとりましたが、そちらの方も異常はありませんでした。
昨日の私のメールで、記入し忘れてしまっていたことがあるのですが、最終的に診ていただいていた病院(歯科の大学病院)では、抜歯の神経損傷による「複合性局所疼痛症候群」で私の場合はタイプ?型という診断でした。
それによると、痛みは元々損傷を受けた箇所をはじめ、次第に範囲が増強や拡大していく場合もあるらしく、その診断名に対応した治療法としてスーパーライザーやテンスなどで血流を促す治療をしておりました。
ただ、「症候群」ということからか、治療や回復までに掛かる期間や、疼痛の出現する範囲は、人により個人差が大分あるようで、結局、病院では診断名がついても、期間や範囲などの回復に向けての明確な回答は今までに得られていない状況です。
その為、回復しないまま年数だけが経過していく中、回復に向けて希望のもてる良い情報がないかと、探しております。
昨日の私のメールで、この診断名について記入し忘れていたため、このメールで補足させて頂きましたが、先生の見解やご意見が再度伺えましたら有難いと思います。
宜しくお願いいたします。
回答欄では、とても詳しく、親切な対応を改めて、有難うございました。
早速、先生からご紹介頂きました静岡の先生やWebサイトを読ませていただき、(未だ今全部を拝見していないのですが、)自分と同じような顔面痛に、その原因はいろいろのようですが、苦しんでみえる患者さんが沢山いらっしゃることにも驚きました。
口腔顔面痛の一般的な症状をいろいろとみていると、自分の症状と似ているなあと感じたりしましたが、その根本の原因においては多少私の場合とは違うかなあと感じております。
というのは、その4年半前に親知らずの抜歯をする時におきましても、健康状態、精神状態も共に充実していた自分の記憶があるのと、抜歯の直前まで、本当に今のような症状は一切全く顔のどこにもありませんでした。
また、発症してから念のために脳の方のMRIやCTもとりましたが、そちらの方も異常はありませんでした。
昨日の私のメールで、記入し忘れてしまっていたことがあるのですが、最終的に診ていただいていた病院(歯科の大学病院)では、抜歯の神経損傷による「複合性局所疼痛症候群」で私の場合はタイプ?型という診断でした。
それによると、痛みは元々損傷を受けた箇所をはじめ、次第に範囲が増強や拡大していく場合もあるらしく、その診断名に対応した治療法としてスーパーライザーやテンスなどで血流を促す治療をしておりました。
ただ、「症候群」ということからか、治療や回復までに掛かる期間や、疼痛の出現する範囲は、人により個人差が大分あるようで、結局、病院では診断名がついても、期間や範囲などの回復に向けての明確な回答は今までに得られていない状況です。
その為、回復しないまま年数だけが経過していく中、回復に向けて希望のもてる良い情報がないかと、探しております。
昨日の私のメールで、この診断名について記入し忘れていたため、このメールで補足させて頂きましたが、先生の見解やご意見が再度伺えましたら有難いと思います。
宜しくお願いいたします。
回答欄では、とても詳しく、親切な対応を改めて、有難うございました。
回答3
湯浅です。
回答日時:2008-09-06 01:34:44
湯浅です。
お答えいたします。
「健康状態、精神状態も共に充実していた」
とのことですが、たとえばインプラント治療をするまでは問題なかったとか、多くの方で、同じように、問題ない方が、何らかの手術後に発症してしまうこともあるようです。
「また、発症してから念のために脳の方のMRIやCTもとりましたが、そちらの方も異常はありませんでした。」
この情報は、僕は、前向きに受け取りました。
すなわち、MRIで問題がないと言うことは、少なくとも、脳内病変という大変な疾患でないということなので、安心できます。
また、身体表現性障害などがMRIでわかることはありません。
「最終的に診ていただいていた病院(歯科の大学病院)では抜歯の神経損傷による「複合性局所疼痛症候群」で私の場合はタイプ?型という診断でした。」
複合性局所疼痛症候群 Complex regional pain syndrome: CRPS CRPS Type II =カウザルギー Causalgia(神経損傷と関連するもの)
とのことですよね。
前の回答に、「ニューロパチー・ジストニア・ジスキネジア」と書いたのですが、そうですね、「カウザルギー」が抜けていました。
それも含めて、「神経の損傷」と書いたつもりでした。
ごめんなさい。
しかし、感覚低下領域を中心にした持続性の灼熱痛が主症状でないので、僕は、違うと思いましたが、診察していませんので、はっきり言えません。
よって、これらの診断に惑わされてもいけないと思っています。僕も、数年前には、神経損傷説しか知りませんでした。いまだに、多くの口腔外科医が、神経損傷説しか知らないのも事実です。僕もふくめて勉強不足で、申し訳ありません。
なにせ、これらの顔面痛を正確に診断できるのは、日本では、数少ないからです。歯科の大学病院でも、ほとんどいないと僕は、思っています。もちろん、僕も専門ではありません。
また、他の方への回答でも強調したのですが、自己診断することは、治療の妨げになることもありますので、注意したほうが良いと思います。また、いろいろな先生に、いろいろな診断を言われることも、問題を複雑にするようです。
“早く治したい”さんも、すでにいろいろな診断をされたり、気のせいだと決めつけられたり、家族にも痛みをわかっていただけなかったり、いろいろ苦労されていると思います。それだけにも、早く、専門の先生、しかも超一流の先生に直接診察していただいた方が良いと思います。
PS:他の回答で、他の先生が書かれているのを読んで、僕も書いた方が良いと思ったので書きますね。
それは、「まず、http://orofacialpain.info/ このWebサイトを熟読されることをお薦めします。」と書いたことです。確かに、その通りですが、それですべてわかることはないです。
よって、この歯科相談掲示板も含めて、PubMedなどの英語の専門論文以外の、インターネット上の二次情報は、表面的な情報のみですので、注意してくださいね。
僕たち歯科医師も、これらのサイトのみで勉強するのでなく、基礎的な教科書から、専門的な文献、さらには講演会・学会などで、多くの時間を費やしています。
これらのサイトは、専門医に受診されるきっかけであり、多くの方が同じように悩まれているということだけしかわかりません。
お答えいたします。
「健康状態、精神状態も共に充実していた」
とのことですが、たとえばインプラント治療をするまでは問題なかったとか、多くの方で、同じように、問題ない方が、何らかの手術後に発症してしまうこともあるようです。
「また、発症してから念のために脳の方のMRIやCTもとりましたが、そちらの方も異常はありませんでした。」
この情報は、僕は、前向きに受け取りました。
すなわち、MRIで問題がないと言うことは、少なくとも、脳内病変という大変な疾患でないということなので、安心できます。
また、身体表現性障害などがMRIでわかることはありません。
「最終的に診ていただいていた病院(歯科の大学病院)では抜歯の神経損傷による「複合性局所疼痛症候群」で私の場合はタイプ?型という診断でした。」
複合性局所疼痛症候群 Complex regional pain syndrome: CRPS CRPS Type II =カウザルギー Causalgia(神経損傷と関連するもの)
とのことですよね。
前の回答に、「ニューロパチー・ジストニア・ジスキネジア」と書いたのですが、そうですね、「カウザルギー」が抜けていました。
それも含めて、「神経の損傷」と書いたつもりでした。
ごめんなさい。
しかし、感覚低下領域を中心にした持続性の灼熱痛が主症状でないので、僕は、違うと思いましたが、診察していませんので、はっきり言えません。
よって、これらの診断に惑わされてもいけないと思っています。僕も、数年前には、神経損傷説しか知りませんでした。いまだに、多くの口腔外科医が、神経損傷説しか知らないのも事実です。僕もふくめて勉強不足で、申し訳ありません。
なにせ、これらの顔面痛を正確に診断できるのは、日本では、数少ないからです。歯科の大学病院でも、ほとんどいないと僕は、思っています。もちろん、僕も専門ではありません。
また、他の方への回答でも強調したのですが、自己診断することは、治療の妨げになることもありますので、注意したほうが良いと思います。また、いろいろな先生に、いろいろな診断を言われることも、問題を複雑にするようです。
“早く治したい”さんも、すでにいろいろな診断をされたり、気のせいだと決めつけられたり、家族にも痛みをわかっていただけなかったり、いろいろ苦労されていると思います。それだけにも、早く、専門の先生、しかも超一流の先生に直接診察していただいた方が良いと思います。
PS:他の回答で、他の先生が書かれているのを読んで、僕も書いた方が良いと思ったので書きますね。
それは、「まず、http://orofacialpain.info/ このWebサイトを熟読されることをお薦めします。」と書いたことです。確かに、その通りですが、それですべてわかることはないです。
よって、この歯科相談掲示板も含めて、PubMedなどの英語の専門論文以外の、インターネット上の二次情報は、表面的な情報のみですので、注意してくださいね。
僕たち歯科医師も、これらのサイトのみで勉強するのでなく、基礎的な教科書から、専門的な文献、さらには講演会・学会などで、多くの時間を費やしています。
これらのサイトは、専門医に受診されるきっかけであり、多くの方が同じように悩まれているということだけしかわかりません。
相談者からの返信
相談者:
早く治したいさん
返信日時:2008-09-06 13:35:03
湯浅先生、深夜にお疲れのところと思いますが、昨夜の早いご回答を、本当に有難うございました。
この様に、インターネット上でのコンタクトですので、顔が直接見えるやりとりではございませんが、歯科医師としてご自分の知り得る知識や情報を、悩んでいる患者に対しご親切に対応して下さる先生の医師としての姿勢に、とても有難く思います。
先生が今回下さったご意見、ご回答を参考にさせて頂き、よく自分なりに、今一度よく考えた上、今後の今持っている症状の回復に役立てて行きたいと思っております。
そして、この様にご親切に対応して頂けましたこと感謝の気持ちとともに、今後私の症状がどの様な経過を経て回復に向かっていくか、1つの症例としてご報告をでき、何かしら医療の現場でその機会があれば、役立てていただければ幸いとも考えております。
いろいろと参考になる医療情報を有難うございました。
先ずはお礼まで。
またご報告させて頂きたいと思います。
宜しくお願いいたします。
この様に、インターネット上でのコンタクトですので、顔が直接見えるやりとりではございませんが、歯科医師としてご自分の知り得る知識や情報を、悩んでいる患者に対しご親切に対応して下さる先生の医師としての姿勢に、とても有難く思います。
先生が今回下さったご意見、ご回答を参考にさせて頂き、よく自分なりに、今一度よく考えた上、今後の今持っている症状の回復に役立てて行きたいと思っております。
そして、この様にご親切に対応して頂けましたこと感謝の気持ちとともに、今後私の症状がどの様な経過を経て回復に向かっていくか、1つの症例としてご報告をでき、何かしら医療の現場でその機会があれば、役立てていただければ幸いとも考えております。
いろいろと参考になる医療情報を有難うございました。
先ずはお礼まで。
またご報告させて頂きたいと思います。
宜しくお願いいたします。
タイトル | 親知らず抜歯後4年半、神経麻痺の回復ならず痛みの範囲拡大 |
---|---|
質問者 | 早く治したいさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 34歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
抜歯後の痛み・異常・トラブル 抜歯:8番(第三大臼歯、親知らず) 親知らずの抜歯 口腔外科関連 親知らず抜歯後の後遺症・トラブル 頭痛、めまい 肩こり |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。