[写真あり] 前歯にインプラントを入れたいが骨が薄いと言われた(ドイツ)

相談者: ベルティさん (32歳:女性)
投稿日時:2009-07-02 03:23:42
現在ドイツに住んでおります。

生まれつき永久歯が欠損しており、右2番と左3番が未だに乳歯です。
(他にも計7本乳歯が残ってます)

前歯の乳歯は他の永久歯に比べて小さかったため、矯正をした際に(15〜18歳の3年間)にを削ってクラウンをつけ、バランスよく見せていました。

ずっと前からなのですが、右の方が少しグラグラしていて、右も左も歯の根元(乳歯)が少し黒く見えているのが気になってきたので、インプラントをしようと歯医者(Zahnarzt)さんに行きました。そしたら矯正歯科(Kieferorthopaede)でレントゲンを撮るように言われ、矯正歯科で3Dのレントゲンを撮りました。

矯正歯科の先生は骨を人工で作れば右も左もインプラントできます。
ただ、1年くらい時間がかかるかも・・・と言っていました。

その後、矯正歯科で撮った3Dの資料を送ってもらい、歯医者の先生のところにもう一度行くと、インプラントをするには骨が薄すぎるので、ブリッジにした方がいいと言われました。
1年くらい歯が無い状態は辛いでしょう・・・と。

歯医者に行ったさらに数日後、何故か先日は両方ともインプラント可能だと言っていた矯正歯科の先生からお手紙が来て、

”やっぱり右は骨が薄すぎるので無理でしょう”

と書かれてありました。

乳歯の両端の歯はいずれも健康なので、出来ればインプラントをしたいのですが、元の骨が薄いと人工で骨を増やしても無理なのでしょうか?

歯がなくなると歯茎が下がって(乳歯の部分は既に歯茎が減っています)ブリッジと歯茎の間に隙間が出来たり、ご飯を食べると物が詰まると聞くのですが、歯茎の再生は難しいのでしょうか?

1年歯が無いのは辛いですが、残りの人生があと何十年と考えると、数少ない健康な歯はできるだけ残しておきたいと思います。

よろしくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2009-07-02 08:53:52
>元の骨が薄いと人工で骨を増やしても無理なのでしょうか?

厚み(幅)と高さを増大させれば、インプラントは可能です。
が無い期間を、取り外し式の床がついた義歯で過ごすようにします(難しいのですが)。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2009-07-02 10:42:20
歯科用CTでの診断で、骨が薄いと診断されたのでしょうか?

その場合、確かに難しいと思われます。

どれ位薄いのかで、骨をブロックで移植する方法、GBRと言う骨を造成する方法、リッジエクスパンジョンと言う骨を押し広げる方法とあります。

高さが低い場合は、もっと難しくなりますが、その事には言及をされていないようですので、上のどれかを使えば骨を造ってインプラントは可能だと思います。

がない期間は、接着剤で見た目上、付け爪のような歯を隣に接着させて上げれば、何とか審美的に解決できるのではないでしょうか。

世界標準で考えるとそのようなお答えになるでしょう。

ここから先は私自身だけ?のお話に成りますが、歯科用CT上で骨の分布を良く見て、その上で既存骨を最大限利用して、1回きりの手術でインプラント植立までする事も可能な事がかなりあります。

その場合、問題と成る唇側の骨とか歯肉も審美的な成果を得る為に、色々配慮してやらなければいけません。

そこの計画の立て方、計画通りに処置出来る腕、患者さんご自身のご協力と色々高いハードルはありますが、似たような部位の重症歯周病の患者さんが英国から来られて、綺麗に解決させていただいた経験があります。

インプラント手術直後からキチンと綺麗に仮歯も入れましたし、骨も相当量造成し、歯肉も治しました。

私自身はこう言う治療を5年以上前よりかなり手掛け、成功裏に納めており、そのデータ詳細に関しては、専門的論文ペーパーにする予定で、ここでは書けないので、これ以上踏み込んだご質問に関してはお許し下さい。

はっきり申し上げて、私の方法はかなりアグレッシブ、独自のものでエビデンスに関してはかなり異論があるものです。

ドイツのDRは実直でしょうから、かなり固い治療を取ると思います。
世界レベルではイタリア辺りに、アグレッシブな治療してくれるDRが多いようですが、何ともそれ以上は申し上げ難いです。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2009-07-02 10:54:40
ちゃんとした診査をしていないので、何とも言えませんが、前歯部のインプラントを長期問題無く、過ごせるケースは、かなり稀だと思います。

それは、インプラントを失うという意味ではなく、審美的では無くなるという意味です。

相当な技術をお持ちのインプラントロジストでも、それなりに将来的なリスクは伴うと思います。

最近では、そういうケースに対するリカバリーの症例もかなり見かけるようになってきましたが、ごくごく一部の話だと思います。

もし、支台歯にするがしっかりしているのであれば、ブリッジをキレイに入れるという選択肢も、かなりありなんではないかなあ?
っと個人的には思います。

あとは、細かいことや、ベルティさまの想いの部分になってくるので、なんとも言いようがございません・・・・

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2009-07-02 15:15:29
中山先生のご意見に賛成です。

確かに経過の悪いものが多過ぎます。

それは世界で見てても国内でも全く同じです。

私とて、せいぜい5年の経過でしかアグレッシブな治療では見ていません。

私は私自身が手掛けた患者さんに対しては、責任を負うという事でさせていただいていて、そのメインテナンス等も含めての総合技で何とか解決して来れているだけです。

公平に見て、分があるのは現時点だと中山先生だ、と考えます。


その上でドイツのDR、ヨーロッパのDRが何処まで何を出来るのか、目的をインプラントで果たそうとするならば、相当著名なDRを頼らないといけないのでは、と思います。

実際、そういう超難しい治療をしているDRは、存在はしています。

それらの事も調べて、最終判断下さい。

お大事に。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2009-07-02 15:59:53
お三人の先生方の書かれている事に同意です。

基本的に「前歯で骨が薄い」と言う場合のインプラント治療は難易度が非常に高くなります。
松元先生が書かれたように「GBR」や「骨移植」「リッジエクスパンジョン」など付加的な手術も必要となる事が予想されます。

これらのオペも含めて「5年経過くらいまでは良かったんだけど、年々骨が痩せてきて‥」という報告もチラホラ出始めています。


従って、「長期安定性」という意味では中山先生の書かれたように「ブリッジに分がある」というのが現時点での見解です(私見)。

「チャレンジングケースであっても良いからインプラントを!」と強く思われるのであれば、それはそれで良いかも知れませんが、それなりのリスクは覚悟されたおいた方がいいと思います。


あまり脅しすぎても治療が前に進まないと言う事になっても困りますので、ここは担当の先生としっかりコミュニケーションを取って(異国で大変かと思いますが)、治療に臨んでください。

骨の状態によっては「全く問題無いよ」と言う事も考えられますからね。


治療が成功する事を祈ります。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ベルティさん
返信日時:2009-07-02 19:27:42
先生方、お忙しいのに早急の回答ありがとうございました。

今まで審美的にもインプラントが一番!だと思っていましたが、前歯のインプラントは長期的に持たない可能性、そして審美的に良くなくなる可能性があるとのお答えでしたので、先生方、そしてドイツの先生の言うとおりにブリッジにする方向で考えてみようと思います。

ブリッジにした場合、を抜くとさらに歯茎が減ってブリッジと偽歯の間に隙間が出来てしまい、それが笑った時に見えてしまわないか・・・と心配しています。
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2009-07-02 19:39:38
そうですね。
もう一度、担当の先生としっかり治療計画を立てられてください。


を抜くとさらに歯茎が減ってブリッジと偽歯の間に隙間が出来てしまい、それが笑った時に見えてしまわないか・・・と心配しています。

経年的にはこれも考えられますが、ブリッジの作りかえで対処できると思いますよ。
(それでもダメなら歯肉移植をするか‥)

画像1 術前
画像2 術後(少し歯が長くなりましたが‥)

画像1画像1 画像2画像2

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2009-07-02 20:01:49
チャンとした治療をしていただければ、そんなに短期間でも隙間が生じる事はないのでは、と思います。

勿論、残念ですが今回の治療とて永久なものではなく、生涯の中では取り替える必要が生じると思います。

しかし、被せ物は殆どがそういう運命を辿ります。

それは例え健全な天然でも生涯の中で擦り減ったり、欠けたりして変わって行きますので、避けられないものです。

なので、それを出来る限り遅くする為に、ナイトガード等の装着を励行される事をお勧めします。

ナイトガードを使えば、ナイトガードの素材はエナメル質より柔らかいと考えますので、ナイトガードが減る事で緩衝出来るのでは、と期待出来るからです。


因みに私見ですが、一般的には審美的にもインプラントが一番、と言える時代が来るには、今しばらくの時間が必要であると思います。

ご相談の部位に関しては側切歯犬歯の連続の治療となり、かなりの難易度が高い治療と成ってしまいます。
そういう理由から言っても、そちらの先生がブリッジで、と言うのも理解出来ます。

左右のバランス、正中顔の真ん中からの位置関係で何処まで審美的に治せるのか、自由度が大きいのはブリッジになるのではないでしょうか。

遺伝情報を超えて骨や歯肉の組織を何処まで増大出来るのか、又それを許容出来るのか、前から見ての審美性だけではなく、斜めからとか唇、頬の皮膚との審美的関係等解決しないといけない課題は山積みです。

納得が行くまで話し合って、治療をお受け下さい。

お大事に。




タイトル [写真あり] 前歯にインプラントを入れたいが骨が薄いと言われた(ドイツ)
質問者 ベルティさん
地域 非公開
年齢 32歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ インプラント治療法
その他(写真あり)
ドイツ
回答者




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