差し歯の裏側から歯根のう胞を治療することに不安です(アメリカ)

相談者: クマクマさん (39歳:女性)
投稿日時:2009-11-30 10:02:10
先生方はじめまして。
不安で夜も眠れないので相談させてください。

問題のは、左1〜右2(15年前に神経治療し、ブリッジ差し歯)。
三本全てにわずかな違和感と腫れがあり、歯科に行ったところ、かなり大きなのう胞があると診断されました。

今北米におり、差し歯除去しての根幹治療が金額的に大変なので、歯茎を切開して外科治療をする事になり、一ヶ月前に、よく分からないまま「右2」を外科手術しました。

その後このサイトを知り、私の治療は「歯根端切除」手術だと知ってビックリ。
先生曰く、長い金属のコアが入っているから、との事。

マイクロスコープを使用することなく歯茎から骨を削り、一時間ほどで手術は終りました。
術後は腫れと痛みがひどい、と聞いていたのですが、当日から腫れも痛みもなく傷跡も綺麗で現在に至ります。


さて、下記を質問させてください。

1・左1、右1も手術をする事になっています。
この2本は歯茎の裏側から穴を開けて処置するとの事です。
  
この処置は一時的にでものう胞の進行を止め、骨吸収を止められますか?

抜歯だけはどうしても避けたいので、多少高額な治療費でも状況が良くなり、将来的な日本での治療に有効であれば前向です。  
  
2・歯根端切除済みの歯でも、再度差し歯を作る事は可能ですか?


先生はとても良い方で日本語は堪能ですが、やはり母国語ではない為、話がかみ合わないところがあり、とても不安です。

歯根端切除手術で少しショックを受けており、きちんと納得した上で今後の治療をお願いしたいと思っています。

日本への完全帰国は6ヶ月から1年後の予定です。

本格的な治療はそれからできればベストなので、こちらで出来る最善の治療方法を選びたいと思っています。



長くなり申し訳ございませんが、どうぞよろしくお願い致します。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2009-11-30 10:25:39
こんにちは、
海外にいると言葉などの壁もありますし、色々不安になると思います。


マイクロスコープを使用することなく歯茎から骨を削り、一時間ほどで手術は終りました。

マイクロ使用して外科的歯内療法歯根端切除術)を行うのは海外では専門医ぐらいで、根管治療以上の金額がかかってくると思いますよ^^;


>1・左1、右1も手術をする事になっています。
>この2本は歯茎の裏側から穴を開けて処置するとの事です。

診てみないと分からないのですが、いきなり手術はお勧めできませんね。
どちらかと言うと、根の治療後予後が悪いものに対して行うべきものかと私は思います。


>この処置は一時的にでものう胞の進行を止め、骨吸収を止められますか?

いや、一時的にというか、最後の治療法だと思ってもらった方がいいです。
外科で駄目なら抜歯が一般的です。

再外科処置もありますが、マイクロなしではあまりお勧めはできません。。。

参考⇒3度目の歯根端切除術はマイクロスコープのある歯科で行うべき?


>抜歯だけはどうしても避けたいので、多少高額な治療費でも状況が良くなり、将来的な日本での治療に有効であれば前向です。  
そちらの国にエンドドンティストがいれば、多少高額でもそういった専門の先生にかかられた方が、抜歯の確立が少し減ると思います。
(うまく行く確立が少し上がる程度に考えてくださいね^^;)


>2・歯根端切除済みのでも、再度差し歯を作る事は可能ですか?

予後が良ければ可能ですよ^^

まず根管治療が可能な歯科医院や、専門医を紹介してもらってはどうでしょうか!?


何とか抜かずに済むといいですね^^


おだいじに 

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: クマクマさん
返信日時:2009-11-30 10:38:11
井野先生

早速のご返信どうもありがとうございます!!!
とても心強いです。

やはり外科的な治療は避けた方が良い見たいですね。

本来なら差し歯をはずして根管治療から徹底的にお願いしたいところなんですが、何せ「差し歯」+「根幹治療」×3本、ではこちらでは金額が膨大すぎて私には無理です・・・・。
いづれは帰国するので予後も心配ですし。


ひどい痛みがなければこのまま何もせず帰国まで放置していても大丈夫なんでしょうか。(半年から1年)

レントゲンを見ていただいていないので回答が難しいとは思うのですが。
私としては「抜歯」になる状況だけは避けたいなあ。と。


一時帰国しようかとも考えてますが、差し歯の作成までだと長期になりますよね。
悩むところです。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2009-11-30 10:54:29
こんにちは。
海外でのトラブルは心配事も増えて大変ですね。

実際に歯根端切除を行った後に、その結果がある程度判定できるようになるまで早くても2〜3ヶ月。
あるいは数ヶ月を要する時も珍しくはありません。

なので今行われた事の良し悪しや適応を決定付ける事は、どなたにお聞きになっても不明となってしまうしょうでしょう。

術中のマイクロスコープの有無も、その成功率を計る目安にはならないと思います。
やはり術者の手技と経験によるところが大きいかも知れません。



さてご質問にある、一時的に進行を止められるか?というものですが、むしろ本来はその進行を止めるべく行うものであり一時的な処置としてされるものではありません。

歯根端切除を行い根尖側から根管を閉鎖(逆根充)した場合には、その後の歯内療法は物理的に困難、というか不可能となる場合がほとんどとなります。

ただそこまでをしなければならない歯根の状況下において、ごくごく一般的な歯科治療の手法に比べたら予後の良くないケースも出てくる確率も高くなってくると思っています。


日本国内の保険の治療では、何かの処置を行ってみて効果が薄いと判断されればその次のステップに移ります。
なので、恐らくは日本ではまずコアが除去出来るかどうか。
そして歯内療法で対処出来ないかどうかを試みる事が多くなるでしょう。

しかしアメリカではまず歯内療法を行ってみて、そこに何万ものお金をかけ、やはりダメでしたので抜歯(数万)してインプラント(数十万)にしましょうという順を踏めば、なぜ最初に抜歯しなかったのか?という構図で訴訟にすら発展する可能性が出てくると思われます。
ですので、より問題の起こりにくい方法が第一選択肢に選ばれるのでしょう。



>ひどい痛みがなければこのまま何もせず帰国まで放置していても大丈夫なんでしょうか。(半年から1年)
レントゲンを見ていただいていないので回答が難しいとは思うのですが。
>私としては「抜歯」になる状況だけは避けたいなあ。と。


「痛いかどうか」は、処置をしなくてよいかどうかの規準にはなりません。
あくまでもある程度の間隔でのレントゲンや、CTによる検査の結果が重視されるでしょう。

抜歯を避けたいのは患者様も歯科医師も同じですが、抜歯をしない事でそれ以上の問題が生じるかも知れないという判断は、歯科医師にしか出来ないことです。


今回の件ではなくとも、今後再びそういう状況に置かれた場合に、本当に抜歯しないでも大丈夫なのかをよくお話していただかなければなりませんね。


歯根端切除後も、予後の良い状態であれば補綴かぶせ物)は問題ありません。

回答 回答3
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2009-11-30 11:04:31
>左1、右1も手術をする事になっています。

コアが入ってなければ、あるいは外せるようでしたら、根管治療をまずしてみたいです。


>この2本は歯茎の裏側から穴を開けて処置するとの事です。

舌側からという事でしょうが、骨の厚みがありなぜわざわざやりにくいアプローチでするのかわかりません。

あえて言えば、唇側に切開線が残るからでしょうか。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: クマクマさん
返信日時:2009-11-30 11:10:06
田中先生

早速のお返事ありがとうございます。

歯科治療における文化の違いもよく分かりました。
これで現地の先生のおっしゃる事が少し理解できる気がします。



さて、少し混乱しているので教えてください。

私が既に右2で受けた、「歯茎の前面を切開して骨を削る」は歯根端切除ですよね。

では手術を控えている右1、左1の「歯茎の裏に穴を開けて処置」というのは、歯根端切除とは違うのでしょうか。

もし違うのであれば、この手術も将来の根管治療を難しくさせてしまうものなのでしょうか。

又、日本で差し歯をはずさない処置は一般的ではないのでしょうか。

よろしくお願い致します。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: クマクマさん
返信日時:2009-11-30 11:18:19
松山先生

早速のお返事ありがとうございます。


>コアが入ってなければ、あるいは外せるようでしたら、根管治療をまずしてみたいです。

右1、左1にはコアは入っていません。

でも差し歯が3本連結しており、しかも歯根端切除した右2に長いコアが入っているので、簡単ではないようです。
日本に居れば状況は違ったかも知れません(涙)



>舌側からという事でしょうが、骨の厚みがありなぜわざわざやりにくいアプローチでするのかわかりません。
>あえて言えば、唇側に切開線が残るからでしょうか。

そうなんです。
私もそこが知りたかったのですが、何となく話がかみ合わず。
こういう治療方法もあるのかな、と思いこちらで伺ってみました。
回答 回答4
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2009-11-30 11:26:07
歯根端切除術、肉芽組織除去、歯根嚢胞除去
いずれにしても、舌側からのアプローチはお奨めできません。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2009-11-30 11:57:31
もしかしたら、コアの入っている2番は外科的にアプローチとなったが、左右1・1番に関しては、裏側の歯肉ではなく、かぶせ物の裏側に穴を開けて歯内療法根管処置)を行いましょうという事ではないでしょうか。

そうだとしたならお話のつじつまが合ってきます。
もう一度担当医に、このようなニュアンスで確認なさってみてはいかがでしょう。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: クマクマさん
返信日時:2009-11-30 12:09:12
田中先生

お返事ありがとうございます。

>もしかしたら、コアの入っている2番は外科的にアプローチとなったが、左右1・1番に関しては、裏側の歯肉ではなく、かぶせ物の裏側に穴を開けて歯内療法根管処置)を行いましょうという事ではないでしょうか

そうかも知れません!
もしそうなら、先に質問させていただいた通り、一時的にでものう胞の進行と骨吸収を遅らせることになるのでしょうか。


後日もう一度コンサルテーションに行く事になりましたが、事前の知識として教えていただければ大変ありがたく思います。
とにかく不安で・・・。

どうぞよろしくお願い致します。
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2009-11-30 12:19:52
状態に問題が少なければ、歯内療法でちゃんと治せると思いますよ。
ただ現状がどうなっているのかは、やはり担当する者でなくては判りませんので、よくお話をお聞きになってみて下さい。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: クマクマさん
返信日時:2009-11-30 15:45:34
お返事どうもありがとうございます!!

先生方にご回答頂き、少し安心致しました。
教えていただいた知識を元に、きちんと理解できるまで
先生の話を聞いてみます。

後日ご報告いたします。
ありがとうございました。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: クマクマさん
返信日時:2009-12-06 12:35:01
井野先生
田中先生
松山先生


先日はビックリするほど早いご返信を頂き、どうもありがとうございました。
海外での歯科治療、不安で何も手に付かない状態だったので、先生方のご回答にどれだけ救われたか…。

その後、担当医の話をもう一度聞いてきました。

やはり田中先生のおっしゃるとおり、左右1・1番は歯茎裏ではなくて、差し歯の裏に穴を開けて根管治療をするとの事。

こちらで教えていただいていたので、今回はスムースに担当医と話が出来、きちんと納得した形で治療を進めて行く事が出来そうです。
根管治療後は、半年後にレントゲンで経過を見て下さるそうです。

既に歯根端切除をしてしまった右2に関しては、予後がとても不安ですが、終わってしまった事なので気にせず、後は担当の先生に全てお任せしたいと思います。

そして今後は自を大切に、定期健診を欠かないようにします!


このサイトを知って、歯に対する考えが180度変わりました。
本当にすばらしいサイトですね。

ご多忙にもかかわらず、親身にご回答くださる先生方にも感謝感謝です。
日本に帰国したら、是非先生方のような歯医者さんにずっと見ていただきたいです。


又何かありましたらどうぞよろしくお願い致します。
本当にどうもありがとうございました。



タイトル 差し歯の裏側から歯根のう胞を治療することに不安です(アメリカ)
質問者 クマクマさん
地域 非公開
年齢 39歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療の治療法
歯根端切除術
根管治療その他
アメリカ(米国)
根の病気(根尖病変・根尖病巣)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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