[写真あり] 海外でのインプラント、骨移植の手法の違いに不安(フランス)

相談者: 近藤さん (30歳:女性)
投稿日時:2010-04-17 08:44:43
(状況)

フランス(パリ)在住です。

2009年3月に左上5番を抜歯しました。

その後、一年間放置した後、インプラントをするために、最近インプラント専門の医師(Dr.Aとします)の診察を受ました。

指示に従いCTを撮った結果、骨が薄くなっていて(約6mmだそうです)、骨移植をすることになり、骨移植の専門の医師(Dr.Bとします)への紹介状をいただき、そちらの診察も済ませてきました。

骨移植をする先生(Dr.B)と、フィクスチャーを立てる先生(Dr.A)は異なり、病院も離れていますが、骨移植の手術をする日に、Dr.AがDr.Bの手術に立ち会うそうです。

Dr.Bから

「Dr.Bが人工骨の粉を入れる骨移植をし、同じ日にDr.Aがフィクスチャーを立てると、6ヶ月程度で固定するだろう」

という説明を受けました。


・・・・・・・・・・
(相談)

Dr.Aの説明はとてもわかりやすく、不安はあまりないのですが、手術の複雑さに、私の語学力が足りないという事も加わり、Dr.Bの言うことに対しては、帰宅後、いくつかの疑問が出てきました。


1)人工骨の粉が、何でできているのかを質問し忘れてしまいました。

もし、牛の骨など、日本では認可されていない材料だった場合、数年後、もしかして帰国し、日本の歯医者さんに見てもらうことになった場合、不都合が出てこないでしょうか?

さらに、日本では、再生しやすい自家骨を使うことが主流な印象を受けましたが、人工骨を使うメリットは何ですか?
  

2)骨移植した当日に、フィクスチャーを立てるという計画に無茶はないでしょうか?(素人の私には、聞き間違いじゃないか?と思うくらい無理な計画に思えて不安になってきました)


3)妊娠を希望しているので、1〜2年は部分入れ歯でしのぐ、という手もありますよね?

部分入れ歯があまり好ましくないことは、既出の質問から学びましたが、1〜2年なら…という思いがあります。
その間に、骨移植の技術もレベルアップするのではないかと想像したりもしています。

部分入れ歯で1〜2年しのいだ場合、上顎の骨がさらに薄くなって、インプラントできなくなる、もしくは、不都合が生じるというケースは考えられますか?

・・・・・・・・・

海外で、医療のシステムも違い、答えづらい質問だとは思いますが、どうぞ、宜しくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2010-04-17 11:56:33
こんにちは。

骨の造成については、各々考え方が想像以上に大幅な違いを、日本国内でも感じます。

人工骨といっても、そこに入れた物質がそのまま骨になるわけではなく、その補填材料の周囲に自身の骨の出来る細胞を誘致するというのがある意味では向いている表現かと思っています。

ということは、その骨の誘導する効果の高い材料を選択すべきであり、必ずしも自家骨がそれに適しているとは思いません。


また牛骨やサンゴ等を原材料とした物など様々な製品が存在しますが、全てにおいてその国での基準の上で何らかの処理が成されております。

感染等の問題の起きぬような規格で製品化されているわけですから、気分的な部分を除けばそのDr.各々が得意とする材料を使用していただいた方が成功率は上がるのではないでしょうか。


骨の造成術とインプラントの埋入を、同時に行う事は日本でも珍しくはありません。
むしろDr.1人が単独で両方の処置を行うよりも、それぞれの処置で交代するわけですから、集中力も途切れることなく出来るのですから特別デメリットは感じません。


当然部分入れ歯で過ごす事も選択肢のひとつでしょう。

ただその歯以外の、周囲組織も含めて全体の状況が判らないため、本当に部分義歯で数年過ごしてしまってよいものなのかは、非常に判断に困るところでしょう。


例えばのお話ですが、部分義歯にしたがために何か他の事が起きるという可能性だってあるという事になりますので、こうなってくるとやはりそのDr.Aにもう一度Dr.Bの処置内容についてもご相談してみて、率直な意見をいただいてみてはいかがでしょうか。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2010-04-17 13:32:57
こんにちは。

田中先生のご意見に賛成です。
ひとまずは部分入れ歯というのも良いと思いますし、特別な不安を感じる必要はないと思いますよ。

いくつか補足と言う形で、

例えば認可についてですが、これは必ずしも安全が基準になっている訳ではないです。

特に日本のは変な方向に厳しいですから、インプラント目的の骨補填材は認可の通っている物自体が皆無です。

日本以外の世界中で認可が通っているものも含めてです。

逆に、昔に歯周治療目的で認可を通した補填材で、今なら絶対に通らないでしょ・・というのが未だに通っていたりもします。



ただどれも人工物なのですから、使わずに済むのならそれが間違いないことなのですが、歯を失い、骨を失ってしまっている以上、メリットと比べて常識的に判断されれば良いと思いますよ。



因みに、自家骨だけを使用するとまたすぐに溶けてなくなる傾向があると言われています。
でも認可の問題もありますので、日本の大学や学会関係などは、出来るだけ自家骨を使用するかも知れません。

最終的には、時間が経ってしまえば何を使ってもまず違いはないかと思いますのでご安心を。



技術や材料的には1〜2年で大きな変化はないのではないかと個人的には思います。



担当の先生ともよく相談されて下さいね。
お大事にどうぞ。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2010-04-18 00:22:32
近藤さん、こんばんは。

ほとんどお二人の先生が、回答されていますが、少し付け加えます。


1)一時的に義歯を使用されるなら、何も入れないで様子を見てもいいかもしれません。
但し、現状がよくわかりませんので、必ずしも当てはまらないかもしれません。



2)不安を抱えてインプランと治療を受けたり、一時的な治療をして数年先送りされるなら、ブリッジで治療を終えるという方法も考えてみられても良いと思いますが。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2010-04-18 10:07:04
ご相談ありがとうございます。

先生方のご意見に賛成です。

「人工骨の粉」を移植をするそうですが、いくつかに分類がされていますから、ご心配が減るように多少専門的なことを追加いたします。

移植に使う材料は4つに分類、整理されています。

1.自分の骨
2.他人の骨
3.動物由来の骨
4.人工骨

お話の人工骨とは物理化学的に人工的に合成された、生物学的なものを何も含まないそれこそ純粋に無機的な物質です。

牛の骨とは海外で移植骨として使われていますが、人工骨ではありません。

またどの製品も粉を使うことはなく、形状は顆粒状かブロックの塊になっています。

各国でもそれぞれ認可されていて正式なものですが、それぞれに特徴があり世界でも日本でも研究者や臨床家は結局各自の判断で選択しています。

日本では渡辺先生のお話の通り行政方針によって世界とは違う基準で認可事業が実施されており、国民福祉や医学的なより処とはまた違うという一般の方にはとても分かりにくいものとなっております。

また日本では一部認可されておりますが、認可されていない材料であっても、医師の裁量権があり個人輸入して国内で使用できます。


ただ一生の健康を基本とした場合にはインプラント治療とはなかなか判断が難しいものです。

入れ歯ブリッジにしても、ご回答のようにそれに伴う問題が発生することがあります。
これを機会に歯を失うリスクの高さを思えば、痛くないときに他の歯を一生残す予防診療を考えてみるチャンスとも言えます。


例えば材料の選択についても難しく、昔は世界中で認可されて非常に多くの方に使用された有名な移植材料がありましたが今は使われていない物があります。

それはヒトの脳硬膜です。

脳外科の手術に使用されとても好成績をあげた優れた材料で滅菌もされていて安全といううたい文句で、歯科でも使用されていました。
当然日本の当時の厚生省による正式な認可製品です。

ところが事情が変わったのは狂牛病が発見されてから、その材料が致死性痴呆症の変異型クロイツフェルト・ヤコブ病を発症するかもしれないと言われ始めたからです。

狂牛病の原因は、プリオンというそれまでの殺菌方法で全く考慮されていない病原体によって伝染したといわれています。
細菌でもなくウイルスでもない、もっと小さい我々が初めて耳にする病原体でした。

つまり生物学的な材料には、未知のリスクがあるかもしれないと我々は考えます。
でも移植治療の成功率はかなり高いといえます。

人工骨にも種類がまた分かれますが、感染の危険はゼロといえるし、生物由来の材料以上ではないかもしれないが成功率は悪くないといわれています。


フランスは、日本とは違い医療水準の格差がとても大きい国ですが、高度なインプラント治療を専門としている先生の中にはとても優秀な先生もいらっしゃいます。
専門家にお任せすれば、あまりご心配はないと思います。

良い先生におかかりのようですから、治療前にご心配な点をなんでもご相談されると安心して治療を受けられると思います。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2010-04-19 10:50:32
こんにちは
 
>骨が薄くなっていて(約6?)、骨移植することになり

骨幅が約5?程度で、植立にわずかに足りない場合は、植立と同時の骨移植を行ってもよいでしょう。

骨幅が約5?以下の場合は、骨移植と同時のフイクスチャーの植立は避け、先に骨移植を行い、十分な骨量を獲得できたのち、フイクスチャーを植立するようにします。

近藤さんの場合は、約6?あるので、フイクスチャーの植立と同時の骨移植も可能でしょう。

ブリッジにするため、健全歯を削ったり、義歯を入れるのであれば、何も入れないで様子を見られるのもいいでしょう。

おだいじに。

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2010-04-19 20:54:48
>左上5番を抜歯しました。
>骨が薄くなっていて(約6mmだそうです)、骨移植をすることになり
>人工骨の粉を入れる骨移植をし、同じ日にDr.Aがフィクスチャーを立てると、6ヶ月程度で固定するだろう


との書き込みから想像すると、「ソケットリフト(オステオトームテクニック)」なのではないかと思います。

参考⇒ソケットリフト


僕は骨補填と同時にインプラントの埋入を行います。


画像1
緑の部分にインプラントを埋入予定。
しかし、やや骨が足りず、このままでは上顎洞に突き出てしまう。

画像2
ソケットリフトで上顎洞底粘膜を挙上し、人工骨(アパタイト製剤)を填入。
同時にインプラントを埋入しています。


人工骨や認可のお話は、諸先生方が詳しく書かれているので、省きます。

画像1画像1 画像2画像2

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 近藤さん
返信日時:2010-04-21 03:16:58
言葉と文化の壁のせいで、疑心暗鬼になっていましたが、先生方のご親切なご説明のおかげで気持ちに整理がつきました。

感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。



タイトル [写真あり] 海外でのインプラント、骨移植の手法の違いに不安(フランス)
質問者 近藤さん
地域 非公開
年齢 30歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 抜歯:5番(第二小臼歯)
インプラント治療法
インプラント関連
材料・機材関連
その他(写真あり)
フランス
回答者




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