レジンの表面状態および内部の強度や収縮について

相談者: キシリトールさん (23歳:男性)
投稿日時:2010-05-17 23:32:57
参考:過去のご相談
歯列矯正リテーナーの最適な保管の仕方を教えて下さい



いつも楽しく勉強させていただいています。

今日はレジンについて伺いたいのですが、私は下の6,7番の咬合面に比較的大きなレジン充填を行っています。

特に7番は以前銀インレーを入れていたところからの二次カリエスで、割と深くまた広範囲に渡って削り(隣接面まではいっていませんが)充填されました。


素人目に見比べると、EEデンタルの先生の参考画像などの素晴らしし仕上がりに比べまして、私のレジンは削った所の高さからそこまで盛られていなくて、咬合面の中央は低くなっています。

中央は反対の7番に比べてもへこんでいますが、今までのかみ合わせのポイントは治療により変わることなく続いています。

よって咬合面に広範囲にレジンを入れてもレジンに接触する機会はそんなに多くありません。

しかし、時に接触するときには、やはりエナメル質と接触するのとは違う感覚はします。



私は気にしすぎなのかもしれませんが、いくつか気になることをお聞きいたします。

1.レジンはいくら物性が向上したとしても、現状のレジンではやはり接触したときは、「レジンだな〜」と感じてしまうくらいエナメルと比べて硬さや感覚は違いますか?

患者さんを多く見てこられた先生方の感覚を教えていただけますか?



2.(1)と関連してきますが、レジンは重合して硬くなっていると理解していますが、ということはレジンは表面では未重合の部分が割合としては多くなると考えらえます。
そうすると、表面は内部に比べて柔らかいのではないでしょうか?



3.似たようなことを聞きますが、レジンの充填する体積が大きい場合は、薄く充填する場合に比べてへこんだり収縮したりすることが顕著なのでしょうか?



4. 咬合面にレジン充填するときに丁寧に溝などを再現されていますが、審美面を除けば、その溝を形成することにどういう必要性があるか教えていただけますか?

素人考えでは。
かみ合わせが間違いなければ、溝の有無は予後に影響を与えないように感じますが、いかがでしょうか?


ちなみ予後4年で目立った交耗、摩耗は見られません。

より多くの先生のご意見を頂けましたら幸いです。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2010-05-18 00:00:56
こんばんは。

役に立ちそうにない、楽しい話題ですね。

井野先生のレジンを基準にされるのも酷な話ですが・・



>1.について

自分自身も左下6番の咬合接触面にレジンを使用しているのですが、実は少しだけ感じます。

これは患者さんからも指摘されたことがありますね。

やや、カチッとしなくて、物足りない感じはしますよね。



>2.について

ん?なぜでしょう?
レジン充填で使うレジンは光に光触媒が反応して重合反応が始まりますから、未重合部分が出来るとすれば単純に考えると表層ではなくて深層ですよね。

この辺りは確かにレジンのメーカーや色、当てる光照射器の強さや照射角度・距離などの配慮があった方が良いかも知れません。


それと、酸素があると重合反応が阻害されますので、何か透明の物でコーティングした状態で重合するか、一層削る必要がありますね。
(別に残していても大した問題はないですが)



ただ実際には、それなりにまともに操作さえしていれば、ほとんど気にしなくても臨床的には大丈夫みたいですからご安心を。

いやでもそれなりにはきちんとした方が・・。



>3.について

凄いところに気が付きますね^^;
レジンは、線収縮で4%ぐらいだったか、確かに結構縮みます。

ですので、細かい先生だとちょっとずつ盛って、硬化させて、またちょっと盛って硬化させて・・と言う、「積層充填」という方法を使いますね。


更に言うと、例えばキシリトールさんの様に4方を歯質に囲まれた穴に充填する様な場合、底に一層ひいてしまうと4方が縮んで引っ張り合いになるので、1面か2面だけ接触させて・・と言うのを繰り返す積層充填や、ごく微量の弾力のある、柔らかいレジンをクッション代わりに一層使うなどの工夫をする先生もいます。

ただこれも、臨床的にどれほど差が出るかはかなり微妙なところですね。



>4.について

概ねその様な理解で良いと思いますよ。
単純な形にしておいた方が、割れたりもしにくそうですしね。

細かい利点を言えば、かみ合わせの調整がしやすいとか、噛んだ時の感触が良さそうとか、プレミアム感とかドクターの自己満足とか。。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2010-05-18 14:06:34
渡辺先生と同じなのですが、非常にミニマムな話しですね^^;


>「レジンだな〜」と感じてしまうくらいエナメルと比べて硬さや感覚は違いますか?

メタル修復だった場所をレジンに変えると稀にこうおっしゃられる方もおられます。

所詮何を用いても人工物ですし、元の状態に戻している訳ではありませんからね。



>レジンの充填する体積が大きい場合は、薄く充填する場合に比べてへこんだり収縮したりすることが顕著なのでしょうか?

渡辺先生がおっしゃるように積層充填すれば問題ないと思います。

また窩底面には固形ではなくフロアブルレジンを流すことでも空洞が出来ず理想的な充填が可能かと思います。



咬合面レジン充填するときに丁寧に溝などを再現されていますが、審美面を除けば、その溝を形成することにどういう必要性があるか教えていただけますか?

どの程度学問的に有効かはしりませんが、人の体ですから元の状態近くに戻してやるのが理想かなと思っています。


私の考えでは、ゴマを磨り潰す時すり鉢とすりこぎを使いますよね。
まな板とまな板を使用する人もいるかもしれませんが、非常に非効率です。

歯も同じだと私は思っています。


出来るだけ山谷がある元の状態の方が咀嚼効率は上がる気が私はしています。
「気」ですよ。
全く科学的な回答ではありません。


ただ詰め方をこだわると時間が非常にかかります。
丸めたレジンを詰めて終わりで患者さんが納得してくれればいいですが・・・



はっきり言ってしまえば私のレジン充填は友人曰く、「趣味のレジン充填」と言っていました(笑)

リアルに作ったところで所詮レジンと考える先生もおられますし、
自己満足の範囲のことなのかもしれません^^;


と言いつつ、今週末も実習付きのレジンセミナーに参加を・・・
完全に「趣味」の範囲ですね^^;



>井野先生のレジンを基準にされるのも酷な話ですが・・

(笑)
レジンとエンドしかできませんからね^^;
 
 




タイトル レジンの表面状態および内部の強度や収縮について
質問者 キシリトールさん
地域 非公開
年齢 23歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ レジン(白いプラスチック)
材料・機材関連
回答者




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