再根管治療後に痛み。ヒビの可能性は?最近のインプラントは良い?

相談者: 歯治したいさん (32歳:女性)
投稿日時:2010-12-14 16:24:42
こんにちは。いつも参考にさせていただいております。
以下、ご相談させていただきます。


治療対象:左下5番


主な質問:

?歯のひびの判断方法について。
?この治療方針、どう考えればいいでしょうか。
?最近のインプラントってそんなにいいのですか?


内容:

もともとまったくの無症状で、隣の歯(4)が欠けたため受診しました。
パノラマで見たところ、5の根治が不完全なので、再度治療し、ついでにファイバーコアオールセラミックに変えたら、という提案を受け、歯が長持ちするなら…と思い従うことにしました。

その後、こちらの掲示板で、‘症状のない歯の再根治はしないほうがいい’とも拝見したのですが、時すでにおそし、で開けちゃったし、とにかく今の先生の方針に従おうと、かれこれ3カ月通院しています。

途中、マイクロで見てほしいとお願いしたところ、忙しい中でも快くマイクロで診ていただけた(といっても1回だけ…)し、とにかく今の先生に着いていくしかないな、と思い通院してきました。(因みにラバーダムは‘必要ない’とのことでした…涙)

ところが、前回の根充後(1wk前)から、咬合痛が激しくなり、痛み止めもあまり効かない状態になってしまいました。(何もしてないと痛くなく、咬むとにぶい痛み。固いものはまったく咬めません。)

今回、土台を入れる予定だったのですが、痛みの様子を伝えると、

炎症が続いている可能性もあるし、歯が割れてる可能性もある。
後者の場合は抜歯&インプラント。
今回は何もしないでおいて、炎症の様子を見て、次回に土台を入れよう。」

「元の骨の状態がいいうちに、インプラントにしちゃったほうがいいかも。」

とのことでした。

ここへきてですが、なんで痛くない歯を開けたんだよう!&もしインプラントの可能性があるのなら最初からそう言ってよ!と、不信感が抑えられなくなってきてしまいました。。

もともとインプラントには抵抗があり、歯が長持ちするなら…という気持ちで再根治をお願いしてたので、釈然としません。

私は、運が悪かったのでしょうか…。

上記の次第であります。
何卒ご教示のほどお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2010-12-14 16:57:05
>?歯のひびの判断方法について。

ヒビ(破折)は最終的には視診でヒビを確認します、マイクロスコープがあるようなので、それで確認するのが一番だと思います。


>?この治療方針、どう考えればいいでしょうか。

治療の流れとしては普通だと思います。


>?最近のインプラントってそんなにいいのですか?

このサイトの相談員の松元先生の言を借りると、「インプラントの成功率は97%です、あなたがその残りの3%に入らないという保証はありません」だそうです。


とりあえずは破折の確認診断が先だと思います。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2010-12-14 17:53:00
歯治したいさん、こんにちは

>?歯のひびの判断方法について。

歯のヒビの診断についてですが・・・

マイクロを持っていない私が言うのもなんですが、それこそマイクロスコープで診てもらってはどうですか?

あとCTを撮影するという方法もありますが、マイクロのほうが確実だと思いますよ。


>?この治療方針、どう考えればいいでしょうか

経過を観ていないのでなんともわかりませんが、痛みがあるということは何かしら原因があると思います。
その原因が何かによって治療方針が決まります。


>?最近のインプラントってそんなにいいのですか?

最近のインプラントは改良されて、以前のものよりも進歩しているのは事実です。
ただ、インプラント体自体の構造が変わっているわけではないので、メインテナンスをきちんとしなければ寿命も短くなります。

参考になれば幸いです。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2010-12-14 18:04:34
歯治したいさん、こんにちは

実際に治療をはじめる前の状態が、どのような状態だったか見ていないので解りませんが、もし仮に歯根破折があっても破折してすぐに痛みがでるものでもありません。

もしかしたら今回の治療をはじめる前から、破折はあったものかもしれないということです。

また根管充填の術式によっては、充填後一時的に打診痛がでる場合もあります。
今すぐに歯根破折で抜歯が必要とは、考えにくいと思います。

インプラントは、ブリッジ義歯と比較して格段に良いと私の患者さんもいっています。

しかし所詮人工物ですから、健全なご自分の歯にはかないません。
ただご自分の歯を失わない様な予防、メンテナンスを行なうことが出来れば、インプラントもご自分の歯と同じように長持ちすると思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 歯治したいさん
返信日時:2010-12-14 18:22:45
細田先生、畑田先生

早速のご返信ありがとうございます。

ヒビの確認には、マイクロスコープが有効とのこと、ご教示ありがとうございます。

実は、今回の診療時に、私も

「ひびの確認をする方法はないのですか?」

と伺ったのですが、

「ひびや折れは、結局は抜かないと分からない。
レントゲンにも写らない。
マイクロで見てもいいけど、その場合は、インプラントを入れるという前提で、手術の準備を全部した上でなら診る。」

とのことでした。

今診ていただいてる先生は、とにもかくにもインプラントが大好きな先生なようでして、

「今のインプラントはよく出来てるから。
早いうちにインプラントにしておくのも一策。」

とおっしゃっいます。

今まで、まずは四の五の言わずにお任せしてみようと思って、とにかく頑張って通ってきましたが、治療方針に前後で一貫性がないので困ってしまっております。

※そもそも左下4の欠けを治すには、5番のクラウンをはずせば、4番に横からアプローチできて、4番の削りが最小で済むから、という理由で5番の再根治を開始したのですが、4番のことは完全に放置です。(ちょっと虫歯になってるらしいのに…)

とまあこういった次第なのですが、ここで先生方にぐちを申してもしょうがないですね。

どこかでセカンドオピニオンを伺うべきか、或いは、流されるがままにインプラントを入れるべきなのか、悩みが尽きません。

細田先生、畑田先生、貴重なご教示、ありがとうございました。
もし他にも知っておいたほうがいい事などありましたら、ご教示いただけましたら幸いであります。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 歯治したいさん
返信日時:2010-12-14 18:38:03
尾崎先生

ご返信、誠にありがとうございます。
御礼の順序が違ってしまい、失礼しました(ちょうど、すれ違いのようでした。)

貴重なご教示、ありがとうございます。


>もし仮に歯根破折があっても破折してすぐに痛みがでるものでもありません。
>もしかしたら、今回の治療をはじめる前から破折はあったものかもしれないということです。

>また根管充填の術式によっては、充填後一時的に打診痛がでる場合もあります。
>今すぐに歯根破折で抜歯が必要とは考えにくいと思います。

なるほど…!
歯根破折があっても、すぐには痛みは出ないのですね。

実は、この痛みは、前回の根幹充填の直後から出てきたものなのです。
充填後の一時的な痛みという可能性もあるのですね。
(心の底から、そうであってほしい、と思います。)

恐縮ですが、もし差し支えなければ、他にもご教示いただけませんでしょうか。
今回の治療が開始される前は、まったくもって何の痛みもありませんでした。
それでも「すでに破折していた」可能性はあるのでしょうか。

ほかに、「厳しい条件の再根幹治療をする位なら、インプラントのほうがいい」という考え方は、一般的な(または妥当な)ものでしょうか。
(正直、かなりインプラントを推奨されるので、今の先生に対して、穿った目で見てしまう自分がいます。。)
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2010-12-14 18:56:30
こんばんは。


>それでも「すでに破折していた」可能性はあるのでしょうか。

それは可能性としてはあると思います。

ただ、だったら「何故、根管充填したの?」って思っちゃいますね。
「大丈夫、残せる」という判断で充填したと思うのですが・・・

一時的な症状であれば良いのですが、そうでないのであれば、他の先生に客観的に診てもらうというのもひとつの手だと思います。

再根管治療しましょうか・・・」という話になっちゃうかも、ですが。。。


>「厳しい条件の再根幹治療をする位なら、インプラントのほうがいい」という考え方は一般的な(または妥当な)ものでしょうか。

一般的ではないと思いますよ。
そう考えている先生もいる、とは思います。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2010-12-14 19:12:54
>「厳しい条件の再根幹治療をする位なら、インプラントのほうがいい」という考え方は一般的な(または妥当な)ものでしょうか。

アメリカなどでは今夏治療しても再発したりする可能性がある為、抜歯してインプラントを行なう方が予後の見通しが良いと判断されることがあるみたいですが、本来自分の歯を少しでも長く使っていただきたいと努力するのが、歯科医師としての使命だとおもいます。

治療前に痛みを感じなかったのは慢性化していて、治療することで刺激が加わり、あるいは充填することで刺激が加わり症状がでたことも考えられます。

生体が傷を治そうと治癒起点が起こる為には、多少症状がでた方がしっかり治ってくれるかもしれません。
この過程がなければ、慢性の状態のままで永久に治ることもないでしょうから。

私は現在何もしない状態で痛みがあったり(自発痛)、周囲の歯肉に腫や圧痛がなければ、消炎鎮痛剤や抗生物質の投薬で再根管治療などにすぐ手を付けない方が良いように思いますが、実際に拝見した訳ではないのであくまでも私の感想に過ぎませんが。

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2010-12-14 19:44:13
こんばんは。

それは愚痴りたくもなりますね・・。

まだ破折しているのかどうかも分からない様なので1点だけ。



>?最近のインプラントってそんなにいいのですか?

昔(数十年前)のインプラントと較べれば良くなった、のは確かです。

よく、ネットでも「成功率97%」とかって出てきますが、これは誤記ですね。

97%は主に10年後の「生存率」を調べた論文の数字で、

・インプラント周囲炎(インプラントの周囲に起きる歯周炎と同じ様な病気)が起きていようと、
歯ぐきが下がって金属が表に露出していようと、
・何かの理由で人工歯の部分を外して放置してあっても、

どういう形でも口の中に存在さえしていれば「生存」にカウントしているデータです。
(似た様な数字が世界中、各種メーカーのインプラントで発表されています)



最近のデータでは、術後メインテナンスをしない(正確には、専門医のクリニックでインプラント埋入手術はしたものの、その後一般歯科に患者を帰してしまった)場合、約10年後では43.3%のインプラントがインプラント周囲炎を起こしていた、という報告もあります。

もちろんケースを選んで、適切な技術があって、その後のメインテナンスがしっかりと実施されれば7割ぐらいの「成功率」が望めそうですから、そういう前提なら「結構いい」とは思いますよ。

文献はコチラ→
Definition and prevalence of peri-implant diseases.
Zitzmann NU, Berglundh T.
J Clin Periodontol. 2008 Sep;35(8 Suppl):286-91. Review.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18724856

ただあくまで他の方法、特に、可能なら現在ある歯を保存できないかどうかをよく検討した上で、メリットがデメリットを上回る場合にはもちろん良い方法ですが、今のテレビCMまで流して、みんなでインプラントやろ〜 みたいな雰囲気には寒気がします。



ですので、少なくともメインテナンスでこの先何十年も、お世話になれそうではない様な歯科医院でのインプラントは、個人的にはお勧めしません。

破折してないといいですね、お大事にどうぞ。

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2010-12-15 03:48:16
歯治したいさま、こんばんわ。

痛みがなかった歯の治療を始めたところ、根管充填咬合痛が激しくなって抜歯も・・・・、という展開になってきたわけですね。

実際に診察したわけではないので、なんともいいにくいところですが・・・。


>?歯のひびの判断方法について。

冠をはずしてあれば、マイクロスコープでの確定診断が確実です。


>?この治療方針、どう考えればいいでしょうか。

何も資料がないのでその可否については判りかねます。


>?最近のインプラントってそんなにいいのですか?

どれだけ医学が進歩しても、インプラントは生体にとっては異物でしかありません、御自分の歯が一番いいと考えてください、たとえヒビがあっても接着治療という方法もあります。

先ず現在の咬合痛の原因を探って治す手立てを考えるべきでしょう、原因も探らず抜歯を言い出すのは無責任もはなはだしいと思います。

参考になれば幸いです。

歯根破折歯の内部接着修復 http://yamadashika.jugem.jp/?cid=193

【※編集部注】

ここで記載されている接着修復は、『根管長測定器併用根管内部接着法』(根管内部接着法)という特殊な方法です。

詳細はこちらの相談の[回答6]をご覧下さい。

歯の根元が割れているかもしれないと言われた

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 歯治したいさん
返信日時:2010-12-15 12:44:46
吉岡先生、尾崎先生、渡辺先生、山田先生

貴重なご教示、優しいお心遣い、本当にありがとうございます。

インプラントに対する先生方のお考えを伺えて大変勉強になりました。
やはり原則として、自分の歯をできるだけ残すという方向性を持ったほうがよいんだなぁ、ということが大変よく分かりました。

感想めいた話になってしまいますが、長い人生、いずれはインプラントのお世話にはなるんだろうな…と考えておりますが、その時には、ご教示いただいた内容(特に、丁寧に渡辺先生に原典まで教えていただいた‘インプラント成功’の定義のお話ですとか)を忘れないでいたいと思います。

(余談ですが、今日も我が家の洗面台には、フロス歯間ブラシ、ワンタフト歯ブラシフッ素、食紅がしっかり総ぞろいしています。
今はお肌のお手入れより時間がかかっていて、すっかり歯オタクかもしれません(笑)。
もっと早くそうなるべきだったのですが…)

破折の確認の件については、今の先生のところで、もう一度相談してみることにいたします。
ご気分を害されないか患者としてはヒヤヒヤしますが、トライしてみます。

最後に、お忙しい中にご返答を書いてくださった先生方に、改めて御礼させていただきます。

世の中には、こんなにプロ意識というかプロの心意気に満ち満ちた素晴らしい先生方がいらっしゃるんだな、と感動しました。
ブラボー、歯チャンネル!です。

本当にありがとうございました:D 



タイトル 再根管治療後に痛み。ヒビの可能性は?最近のインプラントは良い?
質問者 歯治したいさん
地域 非公開
年齢 32歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療中の痛み
根管治療に関するトラブル
インプラント治療法
歯根破折
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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