根管治療。なぜ根管治療をするのか、なぜ全部神経を取るのか・・
相談者:
あやまんじゃぱんさん (20歳:女性)
投稿日時:2011-08-04 22:56:57
回答1
E Eデンタル(愛知県豊橋市)の井野です。
回答日時:2011-08-04 23:35:36
こんにちは、根管治療よく分りませんよね^^;
>@なぜ根の治療はしなくてはならないのか
虫歯が無ければ根の治療は必要ありませんが、虫歯が大きくなると根の治療が必要になります。
本来動物は虫歯が大きくなると、痛みに耐え、化膿して歯が抜けるのを待たなくてはいけません。
(野生の動物では殆ど虫歯は起こらないそうです、砂糖の摂取が多くなった動物に虫歯は多く見られるそうです。)
動物の中でも、人だけが抜けるはずの歯の運命を変えることが出来るようになりました。
それが根の治療なのです。
神経を取りそのスペースに補強を行い、さし歯と言う義歯で再び歯を使うことができます。
>A根の治療の利点 欠点
ざっくりな回答になりますが、利点は歯の延命、欠点は痛みを伴う治療、予知性の低い治療、でしょうか。
>Bなぜ全部神経をとらなくてはならないのか。
>感染虫歯に侵された所だけ除去すけばよいのでは;;
厳密に言えば、超一流の先生が行った治療でも100は取れていません。
神経まで虫歯が進行すると、神経の中に細菌が入り込みます。
どこまで入ったのか客観的に分れば、その部分までの処置で済ませるのも1つの方法ですが、今の所細菌感染の場所までは特定できないので、安全域を考え歯の先端の神経までを区切りとしています。
>Cそれを防ぐためにはどうしたらよいのか
虫歯にしないことでしょうね。
ざっくりとした回答になってしまいました^^;
おだいじに
>@なぜ根の治療はしなくてはならないのか
虫歯が無ければ根の治療は必要ありませんが、虫歯が大きくなると根の治療が必要になります。
本来動物は虫歯が大きくなると、痛みに耐え、化膿して歯が抜けるのを待たなくてはいけません。
(野生の動物では殆ど虫歯は起こらないそうです、砂糖の摂取が多くなった動物に虫歯は多く見られるそうです。)
動物の中でも、人だけが抜けるはずの歯の運命を変えることが出来るようになりました。
それが根の治療なのです。
神経を取りそのスペースに補強を行い、さし歯と言う義歯で再び歯を使うことができます。
>A根の治療の利点 欠点
ざっくりな回答になりますが、利点は歯の延命、欠点は痛みを伴う治療、予知性の低い治療、でしょうか。
>Bなぜ全部神経をとらなくてはならないのか。
>感染虫歯に侵された所だけ除去すけばよいのでは;;
厳密に言えば、超一流の先生が行った治療でも100は取れていません。
神経まで虫歯が進行すると、神経の中に細菌が入り込みます。
どこまで入ったのか客観的に分れば、その部分までの処置で済ませるのも1つの方法ですが、今の所細菌感染の場所までは特定できないので、安全域を考え歯の先端の神経までを区切りとしています。
>Cそれを防ぐためにはどうしたらよいのか
虫歯にしないことでしょうね。
ざっくりとした回答になってしまいました^^;
おだいじに
回答2
誠安・瑞石牙医診所(台湾)の王です。
回答日時:2011-08-05 03:41:18
こんばんは。
井野先生がとても分かりやすく、且つ、一冊分の本の中に収められてある内容をとても簡潔にまとめられていらっしゃいますので、本来、これ以上コメントを書く必要もないのですが・・・・
回答は一人よりも二人のほうが賑やかかなと思いましたので^^;
@なぜ根の治療はしなくてはならないのか
本来、歯の神経(歯髄と言います)が何らかの原因で炎症を起こし、自力で回復出来ないほど炎症が続いた場合(死滅し腐敗してしまった場合)、歯とそれを支えている根の周りの組織は弱くなり、噛む力に耐え切れず、次第に使えなくなってしまいます。
何らかの原因というのは、よく知られている虫歯以外にも、歯周病や、打撲・脱臼といった外傷や、歯の破折、歯科治療での削りといった刺激、摩耗、咬耗、酸蝕・・・・・いろいろあります。
根の治療(根管治療、歯内治療とも言います)は、今まで、ただ抜けてしまうのを待つしかなかった歯を再び噛めるようにし、機能出来るように回復させるための治療法といえます。
A根の治療の利点 欠点
井野先生と同じくざっくりな答えになってしまいますが、
利点は、歯の延命→抜歯を回避出来る→他の歯への更なる治療が回避出来る(歯を残せれば、ブリッジ、インプラントと云った補綴物も必要ではなくなりますし)→お金の節約も出来る、他の歯の健康も保てる・・・・・
まぁ、抜歯と比べますと、やはり利点は多くあります。
欠点に関しては、「人に対して」と「歯に対して」という二部分になりますが、
「人に対して」
確かに痛みを伴う場合もありますが・・・・
個人的にはケース・バイ・ケースと思っています。
歯科治療自体、どの治療に於いても多少なりにそのような性質はありますから^^;
患者さん側には、お口を長く開けたり、長い治療期間といった欠点があるのではないかと・・・・・・・
術者側には、あまり見えない部分を治療するため、繊細で高度な技術が要求される反面、経済的な評価が高くない、患者さんからの評価を受けにくいといったことでしょうか。
「歯に対しては」
予知性が比較的低い・・・・・
但し、これはケースによりけりですし、術者側の技量に左右される部分もありますから。
根の治療の時に歯質を削り過ぎてしまうと、歯根破折を引き起こすリスクが高くなるというのも欠点と言えば欠点ですが・・・・・
Bなぜ全部神経をとらなくてはならないのか
感染 虫歯に侵された所だけ除去すけばよいのでは;;
全部の神経を取らなくてはならないというのは、根管治療の中の「一つの治療法」です。
「抜髄」または、「感染根管治療」の事を指しているのではないでしょうか?
「抜髄」や「感染根管治療」は、それぞれ根の治療法の中の一つで、軽度の歯髄炎では、歯髄を鎮静する処置を行うことがあります。
「覆髄」・・・・これも根の治療の範囲なんですよ。
この場合は、歯髄が感染されていない、若しくは感染範囲が小さいといった状況のときに施すことが多いです。
でも、歯髄に虫歯や、先程書いた原因で大きな範囲に細菌感染が起きてしまうと、炎症が拡大して回復することなく、歯髄は死んでしまいます。
そうすると井野先生がおっしゃった理由で、歯髄全体をお取りしなければなりません。
話はちょっと逸れますが・・・・・
元々私たちの身体には免疫力(白血球など)というものがあり、健康体であれば一般的な細菌は薬を飲んだり、養生したりすれば体内から駆逐され、健康を維持できますよね。
ただ、血流に乗って細胞の間を移動することしか出来ない白血球は、死滅して血液の流れが途絶えてしまった小さな根管の中に入り込むことは出来ないのです。
なので、歯髄の中に陣取った細菌は、人の手を加えなければ自然治癒という形で根管から駆逐されることはもうできないのです。
少しは分かりやすくなりましたでしょうか?^^;
Cそれを防ぐためにはどうしたらよいのか
虫歯を作らないこと
歯周病に罹らないようにケア、メンテナンスすること
歯をぶつけたりしないようにすること
安易に歯を削ったり、弄ったりしないこと
ですね^^
井野先生がとても分かりやすく、且つ、一冊分の本の中に収められてある内容をとても簡潔にまとめられていらっしゃいますので、本来、これ以上コメントを書く必要もないのですが・・・・
回答は一人よりも二人のほうが賑やかかなと思いましたので^^;
@なぜ根の治療はしなくてはならないのか
本来、歯の神経(歯髄と言います)が何らかの原因で炎症を起こし、自力で回復出来ないほど炎症が続いた場合(死滅し腐敗してしまった場合)、歯とそれを支えている根の周りの組織は弱くなり、噛む力に耐え切れず、次第に使えなくなってしまいます。
何らかの原因というのは、よく知られている虫歯以外にも、歯周病や、打撲・脱臼といった外傷や、歯の破折、歯科治療での削りといった刺激、摩耗、咬耗、酸蝕・・・・・いろいろあります。
根の治療(根管治療、歯内治療とも言います)は、今まで、ただ抜けてしまうのを待つしかなかった歯を再び噛めるようにし、機能出来るように回復させるための治療法といえます。
A根の治療の利点 欠点
井野先生と同じくざっくりな答えになってしまいますが、
利点は、歯の延命→抜歯を回避出来る→他の歯への更なる治療が回避出来る(歯を残せれば、ブリッジ、インプラントと云った補綴物も必要ではなくなりますし)→お金の節約も出来る、他の歯の健康も保てる・・・・・
まぁ、抜歯と比べますと、やはり利点は多くあります。
欠点に関しては、「人に対して」と「歯に対して」という二部分になりますが、
「人に対して」
確かに痛みを伴う場合もありますが・・・・
個人的にはケース・バイ・ケースと思っています。
歯科治療自体、どの治療に於いても多少なりにそのような性質はありますから^^;
患者さん側には、お口を長く開けたり、長い治療期間といった欠点があるのではないかと・・・・・・・
術者側には、あまり見えない部分を治療するため、繊細で高度な技術が要求される反面、経済的な評価が高くない、患者さんからの評価を受けにくいといったことでしょうか。
「歯に対しては」
予知性が比較的低い・・・・・
但し、これはケースによりけりですし、術者側の技量に左右される部分もありますから。
根の治療の時に歯質を削り過ぎてしまうと、歯根破折を引き起こすリスクが高くなるというのも欠点と言えば欠点ですが・・・・・
Bなぜ全部神経をとらなくてはならないのか
感染 虫歯に侵された所だけ除去すけばよいのでは;;
全部の神経を取らなくてはならないというのは、根管治療の中の「一つの治療法」です。
「抜髄」または、「感染根管治療」の事を指しているのではないでしょうか?
「抜髄」や「感染根管治療」は、それぞれ根の治療法の中の一つで、軽度の歯髄炎では、歯髄を鎮静する処置を行うことがあります。
「覆髄」・・・・これも根の治療の範囲なんですよ。
この場合は、歯髄が感染されていない、若しくは感染範囲が小さいといった状況のときに施すことが多いです。
でも、歯髄に虫歯や、先程書いた原因で大きな範囲に細菌感染が起きてしまうと、炎症が拡大して回復することなく、歯髄は死んでしまいます。
そうすると井野先生がおっしゃった理由で、歯髄全体をお取りしなければなりません。
話はちょっと逸れますが・・・・・
元々私たちの身体には免疫力(白血球など)というものがあり、健康体であれば一般的な細菌は薬を飲んだり、養生したりすれば体内から駆逐され、健康を維持できますよね。
ただ、血流に乗って細胞の間を移動することしか出来ない白血球は、死滅して血液の流れが途絶えてしまった小さな根管の中に入り込むことは出来ないのです。
なので、歯髄の中に陣取った細菌は、人の手を加えなければ自然治癒という形で根管から駆逐されることはもうできないのです。
少しは分かりやすくなりましたでしょうか?^^;
Cそれを防ぐためにはどうしたらよいのか
虫歯を作らないこと
歯周病に罹らないようにケア、メンテナンスすること
歯をぶつけたりしないようにすること
安易に歯を削ったり、弄ったりしないこと
ですね^^
回答3
山田歯科医院(兵庫県姫路市)の山田です。
回答日時:2011-08-05 05:06:06
あやまんじゃぱんさまおはようございます。
枯れ木も山の賑わいで・・・・。
むし歯を作らないためについて。
むし歯はミクロでみれば細菌感染なのですが、マクロで見れば生活習慣病です、ここがむし歯予防の難しいところです。
つまり生活習慣の中に原因が潜んでいるため、生活習慣を変えなければむし歯になってしまった人の、むし歯予防は難しい所以です。
むし歯は砂糖の過剰摂取が原因です、もしあやまんじゃぱんさまが甘党なら、お菓子を適切な量に減らすことはなかなか難しい作業ということになるでしょう、また歯磨き技術の習得についても然りです。
したがって甘党にならない育児と、3歳くらいからの歯磨き練習が重要なむし歯予防だと考えています。
そうは言っても、現実に甘党であればどうするかということになります、これは保健教育しかありません。
つまり具体的な安全なお砂糖の摂取量を知っていただいて、その範囲内でお菓子を楽しむすべを身につけていただくことと、歯磨き練習をしていただいて歯磨き技術を身につけていただくことになります。
自分の健康は自分で守るしかありません、我々歯科医や歯科衛生士はそのサポートをするということになります。
決して歯科医が患者さんの健康を守るということではないと考えています、参考になさってください。
むし歯の出来ない砂糖の量 http://yamadashika.jp/prevent05.html
お砂糖3本分クイズ http://www.yamadashika.jp/prevent09.html
むし歯を作らない子育て http://yamadashika.jp/prevent.html#01
乳歯むし歯ゼロの子どもさん http://yamadashika.jugem.jp/?cid=48
毛先磨き http://www.yamadashika.jp/prevent08.html#kesaki
枯れ木も山の賑わいで・・・・。
むし歯を作らないためについて。
むし歯はミクロでみれば細菌感染なのですが、マクロで見れば生活習慣病です、ここがむし歯予防の難しいところです。
つまり生活習慣の中に原因が潜んでいるため、生活習慣を変えなければむし歯になってしまった人の、むし歯予防は難しい所以です。
むし歯は砂糖の過剰摂取が原因です、もしあやまんじゃぱんさまが甘党なら、お菓子を適切な量に減らすことはなかなか難しい作業ということになるでしょう、また歯磨き技術の習得についても然りです。
したがって甘党にならない育児と、3歳くらいからの歯磨き練習が重要なむし歯予防だと考えています。
そうは言っても、現実に甘党であればどうするかということになります、これは保健教育しかありません。
つまり具体的な安全なお砂糖の摂取量を知っていただいて、その範囲内でお菓子を楽しむすべを身につけていただくことと、歯磨き練習をしていただいて歯磨き技術を身につけていただくことになります。
自分の健康は自分で守るしかありません、我々歯科医や歯科衛生士はそのサポートをするということになります。
決して歯科医が患者さんの健康を守るということではないと考えています、参考になさってください。
むし歯の出来ない砂糖の量 http://yamadashika.jp/prevent05.html
お砂糖3本分クイズ http://www.yamadashika.jp/prevent09.html
むし歯を作らない子育て http://yamadashika.jp/prevent.html#01
乳歯むし歯ゼロの子どもさん http://yamadashika.jugem.jp/?cid=48
毛先磨き http://www.yamadashika.jp/prevent08.html#kesaki
タイトル | 根管治療。なぜ根管治療をするのか、なぜ全部神経を取るのか・・ |
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質問者 | あやまんじゃぱんさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 20歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
根管治療の治療法 根管治療その他 |
回答者 |
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- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。