詰物の下がまた虫歯になるのではないかと不安で、インレーの素材に迷う

相談者: デトックスさん (34歳:女性)
投稿日時:2011-08-26 21:35:39
お世話になります。

現在、下奥歯7番の虫歯による銀インレーの詰め替えで通院しております。


前回の治療(3週間前)の際、医師より

「かなり虫歯が深く、今度虫歯になると神経を抜く必要がある」


とのことで、保険外の金(3万5千円)を提案されています。

また、この時は薬を詰めて仮詰めされ、明日型をとる予定です。



金が最適ということは過去のご回答からも承知しておりますが、やはり約10倍の費用に対し10倍の効果までは期待できないとなると、なかなか決断できずにいます。


これまで、歯科検診レントゲンでも虫歯が発見されず、結局被せ物を外してみないと発見できなかったということが何度となくありました。

そのことから、再度虫歯になったとき、金を入れでも発見が遅れてはまた深い虫歯となってしまうことを懸念しております。



それならば、保険内の銀にする代わりに、浮いた予算で定期的に被せ物を外して内側を確認して詰替えた方が、より有意義なのではないかという考えが浮かんでいるのですが、この考えは間違っていますでしょうか?


虫歯が発生していなかった場合でも、外す度に歯も削られてしまうのでしょうか?
つまり、歯はそもままで詰め物だけを外すことは不可能なのでしょうか?



保険内治療済みの歯が多いため、ガルバニック電流も少々気になりますが、なによりも神経に関わる虫歯の発生リスクをなるべく低くしたいです。

(現在34歳ですが、平均寿命まで生きるとして、やはり将来的にはいつか神経治療することは必要になる可能性は高いでしょうか。。。?)


ご回答をよろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2011-08-26 21:47:49
>浮いた予算で定期的に被せ物を外して内側を確認して詰替えた方が、より有意義なのではないかという考えが浮かんでいるのですが、
この考えは間違っていますでしょうか?

あまり一般的な考えだとは思えません、また現実的だとも思えません。
虫歯でないのに銀歯を外して作り直す事は保険適応にはならないと思います。




>虫歯が発生していなかった場合でも、外す度に歯も削られてしまうのでしょうか?
>つまり、歯はそもままで詰め物だけを外すことは不可能なのでしょうか?

やはり少しは削れてしまうと思います。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2011-08-27 10:44:37
んんん。
難しいですね…。


>やはり約10倍の費用に対し10倍の効果までは期待できないとなると、なかなか決断できずにいます。

これはちょっと違うんですよね。


この例えが良いかどうかは解りませんが、ふっと頭に浮かんだので…


2008年の北京オリンピックで話題になった「レーザーレーサー」と言う水着を覚えていらっしゃるでしょうか。

有力選手がこぞって着用し、好タイムを連発した水着です。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%83%BC


勝つか負けるかやってみなければわからないのですが、選手は「少しでも好タイムをたたき出すために」この水着を着用したわけです。

選手の努力、実力が無ければレーザーレーサーを着用しても好タイムは望めません。

1/1000秒と言うほんのわずかの差で「勝つか負けるか」、しかも「やってみなければわからない」のに…。

それでも選手たちはこの水着を着用したいのです。



歯科治療と「材料」って僕としては、(なんとなく)そんなイメージでしょうかね。

保険のパラインレーでしっかりした治療が出来ない歯科医がゴールドを使っても駄目だと思います。

しかし、自分の技術だけではいかんともしがたい「ほんの数ミクロンの差」をゴールドインレーには求める事が出来ます。

レーザーレーサーと普通の水着との差以上に、理工学的物性においてパラとゴールドでは違います。
(あくまでもパラは「代用金属」と言う位置づけですから)

でも、そこまでしても「やってみなければわからない」と言うのも事実です。


そこに「10倍の価格差」を感じられるかどうかの違いではないでしょうか。
(ゴールドを勧める歯科医は痛烈に感じていると思いますが…)




>保険内の銀にする代わりに、浮いた予算で定期的に被せ物を外して内側を確認して詰替えた方が、より有意義なのではないかという考えが浮かんでいるのですが、この考えは間違っていますでしょうか?


被せものを変える事のリスク」

を考えると現実的ではありません。

デトックスさん自身も書かれているように

>歯はそもままで詰め物だけを外すことは不可能

だからです。


やり直すたびに歯の寿命も削っていく事になります。



従って、


「精度の高いゴールドインレーで長期間持たせる
 (仮に再治療が必要になってしまったとしても)」

「パラインレーを定期的に作り替える」


で比較すれば、僕は後者の方が「いつか神経治療することは必要になる可能性」は高いと思います。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2011-08-27 14:08:59
こんにちは、

>やはり約10倍の費用に対し10倍の効果までは期待できないとなると、なかなか決断できずにいます。

自費にした所で結果が保障されている訳ではありませんからね^^;


例えば、保険の詰めものの平均寿命は大体6年ぐらいと言う統計があります。
(持つケースであれば保険治療でも10年以上持ちます、ただし先生を選ぶ必要はありますけど^^;)


では日本一の先生が同じ治療をしたら60年持つか!?

私は、100%無理だと思います。

詰め物などは人工物ですし、一生は持ちません。
(義足・義手をイメージしてみて下さい)



また、ご自身の歯も擦り減ったり、移動したり徐々には変化しています。
詰め物の材料の変化と体の変化のスピードは異なりますので、変化について来れなくなった寿命の短い人工物が先に駄目になってきてしまいます。。。


費用対効果で考えると保険治療で治療を受けられた方が最も良い方法だと思いますよ。

と、自費治療しかしていない私が言うのもなんですが^^;




車でも同じだと思いますよ、必要最低限の装備の軽自動車、高級スポーツカー、スピードは違うにせよ同じ「走る」ことは十分できます。
(費用が30倍近く違いますが、これは購入者の価値観になります)



>保険内の銀にする代わりに、浮いた予算で定期的に被せ物を外して内側を確認して詰替えた方が、より有意義なのではないかという考えが浮かんでいるのですが、この考えは間違っていますでしょうか?

タイヨウ先生と同じです。


自費治療と言っても、上手く行く確率が少し高い程度で考えられて置かれた方がいいですよ。
大切なのは先生を選ぶこと、入れたらご自身が毎日の手入れを頑張ることだと思います。

おだいじに
 

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: デトックスさん
返信日時:2011-08-28 12:24:37
先生方、丁寧なご回答をどうもありがとうございます。

実は昨日、まだ決断できないまま通院してまいりました。

最終的には相談してから決めたいと伝えたところ、

「とりあえず少しずつ削っていきますね」

といわれ、ある程度仮のセメントを削った後、考える時間をとって頂きました。


しかし、医師は忙しくなかなか時間が取れない様子で、大半の相談は衛生士の方との会話となりました。

そのため、ますます迷う結果となってしまいました。

「ゴールドに気持ちが傾いていますが、ゴールドを入れた方の10年後の様子などを先生から聞きたい」

と衛生士に伝えたところ、

「ゴールドでもシルバーでも適応するように削ってあるので、先に型をとることになりました。
最終的には月曜までに決めてください」

と言われ、一日最終決断に費やせることとなりました。




さて、いくつかまた疑問が沸いておりまして、
追加で質問をさせていただいてもよろしいでしょうか。


1)当初の話だと、詰める素材によって削り方も違うとの説明があり、仕上げを保留にしたままだったのに、最終的にはどちらにでも合うからとそのまま型を取ることになった点について、不安に思い衛生士に確認しても、問題ないとの説明でしたが、本当に問題ないのでしょうか?

つまり、金と銀の削り方は同じでいいのでしょうか?



2)ゴールドを入れた方の10年後の様子については、開業2年なので症例がなく回答が曖昧でしたので、ぜひ経験豊富なこちらの先生方のお話を聞かせていただければ幸いです。
(10年後に限った話と言うよりは、寿命の平均について知りたいです。)



3)代金は3万5千円ではなく、4万5千円の間違いでした。
現在金は高騰中ですが、この価格と保障期間4年は平均的なものでしょうか?

4年以内に転居の可能性が高いため、保障期間内の不具合の発生率も知りたいです。

例えば今回は銀にしておいて、転居後ゴールドを入れると案もありますが、その場合虫歯になっていなくても神経に近づいてしまいますでしょうか。




4)定期的に取り替える案について、現実的でないのは分かりました。

ただ、取替えの回数が少ない方が歯の負担が少ないという考えの反面、不具合がおきるまで取り替えないのであれば、結局、虫歯再発まで取り替えない方がいいということでしょうか?

神経に及ぶのを避けるなら、なるべく虫歯にしたくない
レントゲンでも発見できなかった経験から、不具合がなくとも心配なら外して見るしかないとも思うのですが。

先生方ご自身の治療後の管理は、どうなさっているのでしょうか?


ぜひご意見を頂ければ幸いです。
よろしくお願い申し上げます。
回答 回答4
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2011-08-28 13:20:42
デトックスさん。こんにちは。

なかなか決断ができないご様子ですね。


>1)当初の話だと、詰める素材によって削り方も違うとの説明があり、仕上げを保留にしたままだったのに、最終的にはどちらにでも合うからとそのまま型を取ることになった点について、不安に思い衛生士に確認しても、問題ないとの説明でしたが、本当に問題ないのでしょうか?
>つまり、金と銀の削り方は同じでいいのでしょうか?

基本的には同じでいいと思います。



>2)ゴールドを入れた方の10年後の様子については、開業2年なので症例がなく回答が曖昧でしたので、ぜひ経験豊富なこちらの先生方のお話を聞かせていただければ幸いです。
>(10年後に限った話と言うよりは、寿命の平均について知りたいです。)

ゴールドに勝るものはないと言われています。
適合精度が違いますし、装着後の処置の仕方で全く歯との境がないように仕上げられるのもゴールドの物性なくして金属では不可能です。
その他メリットはたくさんあります。


ただし、今回の2次カリエスの原因がどこから来ていたのかが気になります。

修復物が欠けたり、接着していたセメントが時間経過とともに溶けて歯と段差ができて外側からなる場合と、虫歯のとり残しで内側からなる場合があります。内側からの虫歯の再発の場合は、ゴールドで治しても再度虫歯になる可能性はあります。

前者の場合でしたら、ゴールドできちんと修復すれば確実に再発を防げます。
私の知る臨床例では何十年も再発なしです。



>3)代金は3万5千円ではなく、4万5千円の間違いでした。
>現在金は高騰中ですが、この価格と保障期間4年は平均的なものでしょうか?

良心的だと思います。




>4)定期的に取り替える案について、現実的でないのは分かりました。

>ただ、取替えの回数が少ない方が歯の負担が少ないという考えの反面、不具合がおきるまで取り替えないのであれば、結局、虫歯再発まで取り替えない方がいいということでしょうか?

虫歯が再発していないのであれば取りかえるメリットはないと思います。

金属アレルギー症状が出たというような特殊な事情がない限り。それに、正確には自費になりますし(歯科医に不正行為を強いることになります))



>神経に及ぶのを避けるなら、なるべく虫歯にしたくない
>→レントゲンでも発見できなかった経験から、不具合がなくとも心配なら外して見るしかないとも思うのですが。

ご心配されなくても定期的にメンテナンスに通われていれば歯科医のほうが早期に発見してくれますので、無用なご心配だと思います。


しっかりした治療を受けられていれば大丈夫です。
ご参考にして下さい。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2011-08-28 16:05:14
タイヨウ先生が書かれた

保険のパラインレーでしっかりした治療が出来ない歯科医がゴールドを使っても駄目だと思います。

これは基本的にほかの治療でもある程度言えると思います。

1) あまり私は気にしていません。
インレーの基本的な形成ができればいいと思います。
ただ基本的に削るのも意外と大変です。



2) 20年以上持ったクラウン根管治療して)もあればそうでないモノもあります。
データを出してはいません。

運悪くすぐとれてこの歯医者(私)はへたくそだと思ってよそへ転医した場合、脱落のケースにはカウントできないからです。



3) 医院ごとの設定ですからなんとも



4)
虫歯再発まで取り替えない方がいいということでしょうか?

取り替えるのは現実的ではないと思います。
一度窩洞内のカリエスを完全に除去(結構大変なんですけど)してしまえば、インレーの辺縁からしかカリエスにはなりません。

この場合考えられる原因は、

セメントの漏洩、歯質の破折(はぎしり等による物が多いと思います)、金属体の破折、隣接面咬合面プラークの貯溜(ブラッシングの不足、インレーの適合性の不足などが原因)

とおもいます。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: デトックスさん
返信日時:2011-08-31 23:55:52
先生方、とても丁寧なご回答をどうもありがとうございました。

私にとっては大きな金額でしたので悩みましたが、金を選ぶに至りました。


担当医はなかなかゆっくりと相談する時間がない様子でしたので、こちらで先生方の貴重なご意見を頂けてとても感謝しております。

どうもありがとうございました。


ただ、詰め物の下の虫歯は、レントゲンでも分からず,大きくならないと発見されないということが続いているのでまた同じことが繰り返されるという心配がぬぐいきれません。

初期虫歯の段階でも分かる手段があればと思います。



タイトル 詰物の下がまた虫歯になるのではないかと不安で、インレーの素材に迷う
質問者 デトックスさん
地域 非公開
年齢 34歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 保険のインレー(銀・金属)
ゴールドインレー(金の詰め物)
詰め物の下の虫歯(二次カリエス)
二次カリエス(2次的な虫歯)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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