ジルコニアクラウンとe-max、どちらが対合歯にやさしいですか?

相談者: らいよんさんさん (25歳:女性)
投稿日時:2011-09-18 14:21:31

下の6番をオールセラミッククラウンにします。


ジルコニアクラウンとeーmaxはどちらが対向歯にやさしい(対向歯が摩耗しにくい)でしょうか?


ジルコニアは硬いので対向歯が摩耗しやすい、ジルコニアはコーピングが硬いけどセラミック部分は120bpmだから大丈夫、e-maxは全体が400bpmだけど歯よりも摩耗しやすく対向歯にやさしい、などいろんなホームページにが書かれていますが、実際はどちらが対向歯にやさしいと思いますか?


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2011-09-18 21:09:44
こんばんは。

お調べになった様に色々な解釈がある様ですが、個人的にはジルコニア(≒メタルボンド)よりもe.maxの方が対合歯には優しい様に感じますね。
研磨なんかしていてもその様に感じます。


e.maxはまだ長期経過症例がないので本当のところは不明ですが、メタルボンドに関しては対合歯の天然歯質やメタルをひどく削ってしまっているケースはいくつか思い浮かびます。
(※気にならないケースもたくさんあります)


私見ですが、少し前までだと奥歯の単冠オールセラミックはジルコニアを勧めていましたが、今はe.maxが好きですね。

単なる好みや推測の話ですので、参考程度で・・。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2011-09-19 16:07:22
こんにちは。

クラウンの表面の形態と色を作り出す部分のセラミックの違いなので、ジルコニア剥き出しの物でない限りは、その表面のセラミックに何を使用するのかで変わりますので、ジルコニアクラウンだから硬いとは限りません。

ただフレームになるセラミックとの相性もあるので、ある程度決まっては来ると思います。


E-MAXの築盛用ポーセレンも近年はジルコニアに築盛出来る製品が出ています。

なので、実際にはおかかりになっている医院で発注している技工所さんでどんな製品を使って築盛しているのかによってまちまちだと思います。


ただ何で作ろうと、結果的にはその歯だけに注目せずにお口全体の咬合バランスを整えるか否かです。

例えばその医院であまり扱っていないような素材でお願いしても、勘どころも無いわけですので予後が良いとは限りません。
まずは担当医のお勧めの物と、その理由をお聞きになってみてはいかがでしょうか。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2011-09-19 23:13:40
案外回答がつかないですね。

少し田中先生に補足すると、e.maxって「ジルコニア」とか「ゴールド」みたいなひとつの材料の名前ではなくて、ivoclar vivadent社の出しているオールセラミックスを作るシステム全体の総称なんです。
(正式にはIPS e.maxとかIPS e.maxシステムと言って、陶材だけではなくて専用の機械や色付け、接着等も含みます)



今回の件は、

>全体が400bpm (→400Mpaの誤りだと思います)

ということですから、たぶん「IPS e.max press」というモノ(強いて言うなら「二ケイ酸リチウムクラウン」とか「ガラスセラミックスクラウン」)のことだと思いますが、他にも実はe.maxシステムのジルコニア(IPS e.max ZirCAD)もあって、それにe.maxシステムの陶材をくっつけて使用することも出来ます。

今回はおそらく、「IPS e.max press」と一般的なジルコニアフレームに一般的な陶材を築盛した「ジルコニアクラウン」との比較だと思い、先の様に回答しています。



一般的なジルコニアについては、構造が陶材焼付用金合金がジルコニアにとって変わっただけで、表面についてはメタルボンドと同様に考えて大体大丈夫です。

ところが、メタルボンドとセラミックの”接着”は長年の歴史で完全にクリア出来ているのですが、ジルコニアとセラミックの”接着”にはわずかに問題があったらしく、昨年のレビュー(過去の複数の論文をまとめた論文)で、メタルボンドよりもジルコニアクラウンでは、陶材の破折(チッピング)が10%程度多かった様だ、という報告はあったそうです。

でもこの辺り、実際に使用している歯科医技工士は分かっていますから、材料の特性を理解して、使いこなせている医院では、今現在は全く問題ないと言えると思います。
(田中先生のおっしゃる”勘どころ”というやつですね)



ところで今回のご相談の、「対合歯に摩耗しにくい」という点では、実は曲げ強度(Mpa)ではなく、ヌープ硬度とやらを見る方がいいそうで・・一般的なメタルボンドやジルコニアクラウンはこれがエナメル質(天然歯)の倍ぐらいあるのが、e.maxだと同じぐらい、と言う話です。

ここまでくると専門的すぎて真偽の程は正直よく分からないのですが、臨床感覚として間違いなく言えることは田中先生のご指摘通り、

>例えばその医院であまり扱っていないような素材でお願いしても、勘どころも無いわけですので予後が良いとは限りません。

・・ということです。
どんな材料でもそれを活かす調理方法というのがありますから、これが達成されない限りはなんの意味もありませんからね。


奥歯には

・ジルコニアしか勧めない
・e.maxしか勧めない
・メタルボンドしか勧めない
・ゴールドしか勧めない

と言う、どのパターンの先生もいらっしゃいます。
これはつまり「どれでもいい」という意味にはならず、その先生ごとに材料に対する理解度が違うと考えるべきだと思いますよ。



ですから、担当の先生の「好み」が一番参考になりそうに思います。




タイトル ジルコニアクラウンとe-max、どちらが対合歯にやさしいですか?
質問者 らいよんさんさん
地域 非公開
年齢 25歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ オールセラミック(陶器の被せ物)
噛み合わせ(咬合)その他
ジルコニアクラウン
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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