小児の根の処置、リバスクラリゼーションとアペキシフィケーション(米国)
相談者:
pママさん (9歳:女性)
投稿日時:2011-10-28 16:18:26
⇒参考:過去のご相談
「9歳、神経が死んでいるかもしれないのに経過観察に不信 (米国)」
他
たびたび、質問させていただきます。
アメリカ在住で中央結節の破損により、歯髄に炎症をおこして治療のできる歯科医師を探している最中です。
子供の治療経験の豊富なendodonticsの先生から、診療計画書をいただいたのですが、質問があります。
9歳の子供の#29根管が太く、閉じていなく、大きく開いて、しかも薄いです。。
Apexification の期間が短いのとMTAを使っているのですが、歯チャンネルでみると、水酸化カルシウムを使って3−6ヶ月の期間をかけて 開いた根管が閉じるのを待つようなのですが、私のいただいたプランだと、抜髄のあと消毒をして calcium hydroxideを3−4週間いれたあと、2回目の再診で、、、
"an immediate apical barrier of MTA is placed in the apical 5 mm of the root. A bonded composite resin is placed in the remaining root canal space to provide additional strength. The coronal access is also restored with a composite resin restoration. The tooth will have a comprised long term prognosis due to imcomplete root development and possibility of coronal fracture...."
と続くのですが、2回で終わる治療。
これは子供にあった治療法なのか 見当がつきません。
そこで質問ですが、
(1)この方法の利点、と問題点はありますか?
(2)この方法でApexification をしてもいいのでしょうか?
(3)これは日本では支流の方法ではないのでしょうか?
その理由はなにか、ありますか?
(実家近くの日本の大学病院での治療法を聞いたところ、治療期間は1ヶ月だといわれました。やはり、これもMTAを使った治療だと考えられるのですが。。)
Pulpal revascularizationですが、これは、この先生も試したことがないということで、お断りしようとも思っているのですが、
Access is made into canal space, necrotic pulp tissue is removed with irrigants, tirple antibiotic paste is placed in canal for 3-4weeks. At second appointment paste is removed, a blood clot is stimulated to provide a scaffold for new pilpal tissue, a coronal barrier of MTA is placed followed by a composite resin restration. The hope is that this new tissue will stimulate additional root development both in length and width. Radiographic follow-up will be necessary at 3-6-12 month intervals for the first year and 12 month intervals after that to monitor root development ..."
と 続くのですが、先生は3ヶ月で変化がなかったらすく、Apexification をすると思うとおっしゃるのですが。
単純に考えると、けがをした傷を癒す過程とも考えられるので、飛びつきそうになりましたが、決断する前に、いろいろ情報を仕入れようと、University of Washingtonのチームが、この研究を盛んに行っているらしく、メールをしてみたら、論文を3つ送っていただいたので 読んでみました。
のべ100人ぐらいに治療をしてみたそうなんですが、まだ、本当に実験段階なので、うまくいけばそれに越したことはないのですが、いろいろ 問題点もあるそうで、この教授のチームは(実際に3Mの開発者の日本人の先生と面識があるそうですが)、 3Mーmixを使わない revascularizationの方法を試している最中のことでした。
子供の歯が薄いので、治療しても一年も持たないなんて言われると(前の先生ですが)、revascularizationをしてみたほうがいいのか、ほんとに迷ってしまいます。
(4)自分の歯がいいに決まってますが、運悪く抜歯となると、子供はそのあと大変な目にあうのでしょうか?
(痛いとか不便とか)
(5)それから、ほかにも中央結節の歯があるので、埋める作業をしなければいけないのですが、これは普通のアメリカの小児歯科でもできる簡単な作業でしょうか?
おそらくみたことのない症例なので、補整の方法を知っているのが疑問です。どういうふうに、説明したら事故なくうまく補整していただけるのでしょうか?
なんども、申し訳ありませんが、アドバイスをよろしくお願いいたします。
「9歳、神経が死んでいるかもしれないのに経過観察に不信 (米国)」
他
たびたび、質問させていただきます。
アメリカ在住で中央結節の破損により、歯髄に炎症をおこして治療のできる歯科医師を探している最中です。
子供の治療経験の豊富なendodonticsの先生から、診療計画書をいただいたのですが、質問があります。
9歳の子供の#29根管が太く、閉じていなく、大きく開いて、しかも薄いです。。
Apexification の期間が短いのとMTAを使っているのですが、歯チャンネルでみると、水酸化カルシウムを使って3−6ヶ月の期間をかけて 開いた根管が閉じるのを待つようなのですが、私のいただいたプランだと、抜髄のあと消毒をして calcium hydroxideを3−4週間いれたあと、2回目の再診で、、、
"an immediate apical barrier of MTA is placed in the apical 5 mm of the root. A bonded composite resin is placed in the remaining root canal space to provide additional strength. The coronal access is also restored with a composite resin restoration. The tooth will have a comprised long term prognosis due to imcomplete root development and possibility of coronal fracture...."
と続くのですが、2回で終わる治療。
これは子供にあった治療法なのか 見当がつきません。
そこで質問ですが、
(1)この方法の利点、と問題点はありますか?
(2)この方法でApexification をしてもいいのでしょうか?
(3)これは日本では支流の方法ではないのでしょうか?
その理由はなにか、ありますか?
(実家近くの日本の大学病院での治療法を聞いたところ、治療期間は1ヶ月だといわれました。やはり、これもMTAを使った治療だと考えられるのですが。。)
Pulpal revascularizationですが、これは、この先生も試したことがないということで、お断りしようとも思っているのですが、
Access is made into canal space, necrotic pulp tissue is removed with irrigants, tirple antibiotic paste is placed in canal for 3-4weeks. At second appointment paste is removed, a blood clot is stimulated to provide a scaffold for new pilpal tissue, a coronal barrier of MTA is placed followed by a composite resin restration. The hope is that this new tissue will stimulate additional root development both in length and width. Radiographic follow-up will be necessary at 3-6-12 month intervals for the first year and 12 month intervals after that to monitor root development ..."
と 続くのですが、先生は3ヶ月で変化がなかったらすく、Apexification をすると思うとおっしゃるのですが。
単純に考えると、けがをした傷を癒す過程とも考えられるので、飛びつきそうになりましたが、決断する前に、いろいろ情報を仕入れようと、University of Washingtonのチームが、この研究を盛んに行っているらしく、メールをしてみたら、論文を3つ送っていただいたので 読んでみました。
のべ100人ぐらいに治療をしてみたそうなんですが、まだ、本当に実験段階なので、うまくいけばそれに越したことはないのですが、いろいろ 問題点もあるそうで、この教授のチームは(実際に3Mの開発者の日本人の先生と面識があるそうですが)、 3Mーmixを使わない revascularizationの方法を試している最中のことでした。
子供の歯が薄いので、治療しても一年も持たないなんて言われると(前の先生ですが)、revascularizationをしてみたほうがいいのか、ほんとに迷ってしまいます。
(4)自分の歯がいいに決まってますが、運悪く抜歯となると、子供はそのあと大変な目にあうのでしょうか?
(痛いとか不便とか)
(5)それから、ほかにも中央結節の歯があるので、埋める作業をしなければいけないのですが、これは普通のアメリカの小児歯科でもできる簡単な作業でしょうか?
おそらくみたことのない症例なので、補整の方法を知っているのが疑問です。どういうふうに、説明したら事故なくうまく補整していただけるのでしょうか?
なんども、申し訳ありませんが、アドバイスをよろしくお願いいたします。
回答1
顕微鏡歯科シバタ(名古屋市守山区大森)の柴田です。
回答日時:2011-10-28 16:51:45
(5)
CRかグラスアイオノマーで中心結節の周りを補強し外力で折れないようにして、自然に咬耗していくのを経過観察するだけですので普通の歯科医ならできると思います。
(1)
英語が得意ではないのですがリバスクラリゼイーションはまだ日本ではほとんど知られてないのではないでしょうか?
私もつい先日、セミナーで聞いたばかりですから。
(2)
Apexificationとは違います。
歯根が成長し歯髄腔が小さくなり根部象牙質が厚くなります。
(3)
全く主流ではないと思います。
CRかグラスアイオノマーで中心結節の周りを補強し外力で折れないようにして、自然に咬耗していくのを経過観察するだけですので普通の歯科医ならできると思います。
(1)
英語が得意ではないのですがリバスクラリゼイーションはまだ日本ではほとんど知られてないのではないでしょうか?
私もつい先日、セミナーで聞いたばかりですから。
(2)
Apexificationとは違います。
歯根が成長し歯髄腔が小さくなり根部象牙質が厚くなります。
(3)
全く主流ではないと思います。
回答2
東京国際歯科六本木(港区六本木)の宮下です。
回答日時:2011-10-28 20:37:31
pママ さん
こんばんは
「9歳の子供の#29」
「根管が太く、閉じていなく、大きく開いて、しかも薄いです。」
このプランは、普通過ぎます。
それは最悪の状態に行う方が良いですね。
根管治療をして、根管充填にMTAを用いるのですが、根管が太いため、根が完成していないため、後で問題が起こるかもしれないといっているのです。
(歯根破折)
(1)この方法の利点、と問題点はありますか?
歯髄は全て取ってしまうプランですから、根管は太いままです。
歯髄が全て死んでいるのであればこの方法を用いますが、まだ生きているのであれば、以下に説明した方法を用います。
また、3−4週間で根が延びてくることはないと思います。
これは単純に感染を除去する理由で水酸化カルシウムをいれるだけです。
(2)この方法でApexification をしてもいいのでしょうか?
Apexification を行うのであれば、もっと長期間に水酸化カルシウムを入れて、経過を観察するべきではないかと思います。
ですから、
(3)これは日本では支流の方法ではないのでしょうか?
その理由はなにか、ありますか?
治療期間は数ヶ月単位です。
経過観察して、根が延びてくることを期待して行いますから。
材料はMTAである必要はありません。
そしてレントゲンで確認して治療終了をいつにするか決めるわけです。
「Pulpal revascularizationですが、これは、この先生も試したことがない」
1980年代にはPulpal revascularizationの研究があります。
動物実験で確認されていますが、そのまま歯髄が再生するのではなく、神経繊維が最初は歯髄腔に入ってきますが、もう少し経過を観察すると、石灰化していきます。
歯髄組織を取ってしまうと、結局、Revascularizationは起こりません。
Access is made into .... Radiographic follow-up will be necessary at 3-6-12 month intervals for the first year and 12 month intervals after that to monitor root development ..."
しかし、この英文の内容はApexogenesis で、この治療方法を以前、私が説明した内容です。
これをまずトライされることをお勧めします。
要するに、歯髄をできるだけ保存することで、歯質は厚みを増してくるので将来、歯根破折が起こるのを少しでも予防できるからです。
そして、うまくいかなかったら、Apexification (今示されているプランです)に移行できます。
「本当に実験段階なので、うまくいけばそれに越したことはないのですが」
Apexogenesisは別に新しい方法ではありません、何十年も前から行われている方法です。
それには水酸化カルシウムで十分ですし、3Mixを使用しているという部分は異なりますが、迷わないでApexogenesisをやってもらってください。
実験段階というのは3Mixを使用しているからではないでしょうか。
別に水酸化カルシウムで良いですよ。
無菌的になるかどうかの問題なので。
(5)中央結節の歯があるので、埋める作業
簡単に、レジン充填をして、結節の部分がそそり立たなくするだけです。
フラットにするだけですので、非常に簡単ですよ。
またご質問があれば、どうぞ。
こんばんは
「9歳の子供の#29」
「根管が太く、閉じていなく、大きく開いて、しかも薄いです。」
このプランは、普通過ぎます。
それは最悪の状態に行う方が良いですね。
根管治療をして、根管充填にMTAを用いるのですが、根管が太いため、根が完成していないため、後で問題が起こるかもしれないといっているのです。
(歯根破折)
(1)この方法の利点、と問題点はありますか?
歯髄は全て取ってしまうプランですから、根管は太いままです。
歯髄が全て死んでいるのであればこの方法を用いますが、まだ生きているのであれば、以下に説明した方法を用います。
また、3−4週間で根が延びてくることはないと思います。
これは単純に感染を除去する理由で水酸化カルシウムをいれるだけです。
(2)この方法でApexification をしてもいいのでしょうか?
Apexification を行うのであれば、もっと長期間に水酸化カルシウムを入れて、経過を観察するべきではないかと思います。
ですから、
(3)これは日本では支流の方法ではないのでしょうか?
その理由はなにか、ありますか?
治療期間は数ヶ月単位です。
経過観察して、根が延びてくることを期待して行いますから。
材料はMTAである必要はありません。
そしてレントゲンで確認して治療終了をいつにするか決めるわけです。
「Pulpal revascularizationですが、これは、この先生も試したことがない」
1980年代にはPulpal revascularizationの研究があります。
動物実験で確認されていますが、そのまま歯髄が再生するのではなく、神経繊維が最初は歯髄腔に入ってきますが、もう少し経過を観察すると、石灰化していきます。
歯髄組織を取ってしまうと、結局、Revascularizationは起こりません。
Access is made into .... Radiographic follow-up will be necessary at 3-6-12 month intervals for the first year and 12 month intervals after that to monitor root development ..."
しかし、この英文の内容はApexogenesis で、この治療方法を以前、私が説明した内容です。
これをまずトライされることをお勧めします。
要するに、歯髄をできるだけ保存することで、歯質は厚みを増してくるので将来、歯根破折が起こるのを少しでも予防できるからです。
そして、うまくいかなかったら、Apexification (今示されているプランです)に移行できます。
「本当に実験段階なので、うまくいけばそれに越したことはないのですが」
Apexogenesisは別に新しい方法ではありません、何十年も前から行われている方法です。
それには水酸化カルシウムで十分ですし、3Mixを使用しているという部分は異なりますが、迷わないでApexogenesisをやってもらってください。
実験段階というのは3Mixを使用しているからではないでしょうか。
別に水酸化カルシウムで良いですよ。
無菌的になるかどうかの問題なので。
(5)中央結節の歯があるので、埋める作業
簡単に、レジン充填をして、結節の部分がそそり立たなくするだけです。
フラットにするだけですので、非常に簡単ですよ。
またご質問があれば、どうぞ。
回答3
誠安・瑞石牙医診所(台湾)の王です。
回答日時:2011-10-29 22:20:04
pママさん、こんにちは。
また、お会いしましたね。
その後、また他の先生に換えられたのでしょうか。
これで、6人目になるのでしょうか・・・・・
今までのご苦労、大変でしたね・・・・・
>子供の治療経験の豊富なendodonticsの先生から、診療計画書をいただいたのですが、質問があります。
毎回のことですが、後ほど長文になりそうな予感が致しますので、まず結論を簡単に申し上げたいと思います。^^;
全体的に治療計画の内容を拝見させていただきましたが、個人的には、現担当医の診療計画には何の問題もないと思いますよ。
疑問に対して積極的にご質問なさったり、また、独自に情報や専門資料を集められている姿勢はとても素晴らしく、お子さんのために奔走なされておられる母としての愛情が感じられて、とても感動しております。
ただ、それと同時に、pママさんが集められた情報を手に困惑なさりながら、出口のない迷路の中に迷い込んでしまっているようにも感じられ、個人的にはこちらの事を心配しております。
ネットで得られる情報は確かに多いのですが、その情報の適切性や信憑性を見極められるだけの専門知識がありませんと、溢れかえる情報に溺れ身動きが取れなくなり、迷路に迷い込んでしまいます。
時には、目の前におられる担当医を信頼出来なくなります。
そうなってしまうと、双方にとってはとても良くない結果になってしまうと思うのです。
ですから、こちらで得られた情報はあくまでも参考程度として受け止められ、現在、治療を施して下さっている先生を信頼なさって、その先生と納得行かれるまで直接話し合われたほうが、方向性としては正しいのではないかと思うのです。
では、
ご質問について個人的な見解を述べて参りたいと思います。
>Apexification の期間が短いのとMTAを使っているのですが、歯チャンネルでみると、水酸化カルシウムを使って3−6ヶ月の期間をかけて 開いた根幹が閉じるのを待つようなのですが
抜髄のあと消毒をして calcium hydroxideを3−4週間いれたあと、2回目の再診で、、、"an immediate apical barrier of MTA is placed in the apical 5 mm of the root. A bonded composite resin is placed in the remaining root canal space to provide additional strength. The coronal access is also restored with a composite resin restoration. The tooth will have a comprised long term prognosis due to imcomplete root development and possibility of coronal fracture...."
>と続くのですが、2回で終わる治療。
>これは子供にあった治療法なのか 見当がつきません。
>1)この方法の利点、と問題点はありますか?
>(2)この方法でApexification をしてもいいのでしょうか?
この方法は厳密には、「Apical barrier technique」アピカル・バリアー・テクニックと呼ばれています。
前回も、何度もお書き致しましたが、今回の様な歯根未完成歯は歯根が成長しておらず、また、根尖部位が閉鎖されておりませんので、仮に歯髄壊死した場合、施される根管治療に際して、厳密な根管充填が困難になります。
そのため、予後経過が極めて不良になります。
ですから、このような難症に値する歯根未完成歯に対して、前回お書き致しました、水酸化カルシウムを長期間根尖部に貼薬して、根尖部の硬組織(セメント質や骨組織、骨類象牙質など)を誘導し、根尖部の閉鎖を期待するApecxificationという方法を用いて対応していますが、
1 根尖孔の閉鎖を得るためには長期間を必要とする欠点と、
2 長期間の水酸化カルシウム貼薬は、歯根の象牙質(根の内側の構造組織)の虚弱化が起こる
とされ、歯根破折の可能性が高まるという事が認められましたので、従来から、水酸化カルシウムの代替剤が待ち望まれていたのです。
(参考文献を載せますので、興味があれば参考にして下さい。
ほんの一部分ですが、
Andreasen JO, Farik B, Munksgaard EC :Long-term calcium hydroxide as a root canal dressing may increase risk of root fracture.)
この様なこともあったため、1993年にTorabinejadによって、MTAという新しいセメントが歯科領域への応用を目的として開発されました。
そして、2000年にアメリカで商品化されたのです。
初めは穿孔部位(色々な原因で歯根の中に出来た穴)を封鎖するセメントとして用いられていましたが、封鎖性と組織親和性が良好で、細胞毒性も少ないことから、その後、逆根管充填や歯髄覆髄、今回の様なアピカル・バリアー・テクニックなどに使用され、良好な臨床成績が報告されています。
今回の場合、基本的に応用目的はApiexificationと同様なのですが、この方法は、より少ない治療回数(平均1〜3回)で「短時間で」完全な根尖部封鎖を可能にした効率的な治療法として用いられています。
「治療の迅速化」を可能にした方法だと言えるのです。
簡単に言い換えますと、Apexificationの一回治療法、短回数治療法でしょうか。
リコールがままにならない患者さんへの応用や、仮蓋が取れたり脱落することで起きる辺縁漏洩によって根管内への再汚染、再感染を防げるといった利点があります。
ただ、この方法を用いるためには、根尖部への充填を行う前に感染除去が肝心要の重要点とされていますので、今回の担当医が提示されました計画書にも、その様な段取りが記述なさっておられますね。
(→水酸化カリシウムを3〜4週間入れたあと・・・の行です。)
確かにMTAを用いてApexificationをし、apical barrierを形成してしまうと、根の生長は理論上そのままになります。
ただ、今まで報告された文献の症例の中には、歯髄が壊死していたにも拘らず、根が継続的に生長していたものあります。
特に、年齢が低い幼若年者で認められています。
厳密に言いますと、根尖周囲組織の一つであるヘルトウィッヒ上皮鞘という部分がありまして、その部位に形成能力が一部的にも残っていれば歯根の形を造り上げて行けます。
この点は水酸化カルシウムに置き換えても同じように言えます。
臨床上で私たちは、根尖部の組織的な状態を的確且つ正確に把握することは不可能です。
ですから、臨床上で歯髄組織が壊死したと診断を下したとしても、組織学的には根尖部位の隣接する組織の一部は生活歯髄組織と失活歯髄組織が混在している形である可能性があります。
この歯根の生長に関与している根尖周囲組織の一部が生存して残存していれば、歯根は生長を続けることが可能だと示しています。
Apexogenesisと同様なことが起こるということです。
水酸化カルシウムとMTAを比較した場合、MTAの硬組織誘導能は水酸化カルシウムより高いと報告されていますので、アメリカの根管専門医はより好んでMTAを使用する傾向にあるとは言えますね。
>(3)これは日本では支流の方法ではないのでしょうか?
>その理由はなにか、ありますか?
>(実家近くの日本の大学病院での治療法を聞いたところ、治療期間は1ヶ月だといわれました。やはり、これもMTAを使った治療だと考えられるのですが。。)
そうですね、1か月ですと、現地の担当医の計画書上と同じMTAを使用した方法なのではないかと思いますが。
ただ、これは憶測ですので、断言は出来ません・・・・
MTAを使用した方法が日本で主流ではないというのは、使用適応範囲の問題によることがあるのだと思います。
MTAに関しては、日本では2007年に薬事認可が下りましたが、適応範囲は「覆髄法」に限定され、諸外国と同様の適応範囲まで使用出来ない状況があります。
台湾、韓国、シンガポール、マレーシア、タイなどでの適応範囲は日本よりも広くなっています。
その上、高価な歯科用材料ですから、普遍的に使用出来ない事もあります。
一度でも使用すると、その後の治療に保険が一切使えないという制度上の事もあります。
MTAの取り扱い方や操作も難しいものがありますので、それも多少影響しているのではないかと思います。
>Pulpal revascularizationですが、これは、この先生も試したことがないということで、お断りしようとも思っているのですが、
>Access is made into canal space, necrotic pulp tissue is removed with irrigants, tirple antibiotic paste is placed in canal for 3-4weeks. At second appointment paste is removed, a blood clot is stimulated to provide a scaffold for new pilpal tissue, a coronal barrier of MTA is placed followed by a composite resin restration. The hope is that this new tissue will stimulate additional root development both in length and width. Radiographic follow-up will be necessary at 3-6-12 month intervals for the first year and 12 month intervals after that to monitor root development ..."
>と 続くのですが、先生は3ヶ月で変化がなかったらすく、Apexification をすると思うとおっしゃるのですが。
これは、Apexogenesisに似通ったものです。
先ほどのご質問にもお書き致しましたが、根尖部の周囲組織の残存生存状態で自然にそうなることもありますし、また、そう期待して、根管を消毒された後に、意図的に根尖部を刺激し出血させて、その上からMTAを貼薬する方法を用いたという先生もおられ、一年後の歯髄診断で歯髄再生(反応がある)が確かめられたという報告があります。
ただ、どの報告や文献にも正確な適応症についての言及がなされていませんので、まだまだ基礎実験と臨床上での考察が必要だという方法だと言えます。
もし、そのように期待してトライし、仮に結果的に望みが薄く、効果が見らなければApexificationに移行すれば良いだけのことですから、担当医と良くご相談なさってから慎重にお決め下さい。
>3Mーmixを使わない revascularizationの方法を試している最中のことでした。
>revascularizationをしてみたほうがいいのか、ほんとに迷ってしまいます。
現在の根の中の状態を一番把握なさっているのは、現地の担当医です。
トライされるのかどうかは、担当医とご相談したほうが適切かと思います。
個人的には、根管の感染が酷かった場合は、予知性が低いので試すことは致しませんが、外傷を受けたような年齢の低いお子さんで、広く開いた根尖孔から毛細血管が歯髄腔へ増殖して、歯髄が再び生活力を回復したという報告も多く聞いておりますし、実際にそのように何症例か経験もしておりますが、歯根の形態や感染状況、状態など様々な要素に左右されますから、一般的な方法ではないとは言えます。
3Mixの使用に関しては、反対もしませんが、特に支持する方法でもないというのが個人的な位置づけです。
>(4)自分の歯がいいに決まってますが、運悪く抜歯となると、子供はそのあと大変な目にあうのでしょうか?
>(痛いとか不便とか)
生命を脅かすような大事にはなりませんが、一本歯が欠損することによって隣接した歯の傾斜や、対向している歯との噛み合わせが多少変化してくる可能性はあります。
また、欠損した部位を将来的にどの様に補うかのも課題となります。
ブリッジか、インプラントか、部分入れ歯か・・・・・・
(歯列矯正を将来的にお考えなのであれば、その時点での状態によって矯正法で同時に解決する事も出来るかと思います。)
>(5)それから、ほかにも中央結節の歯があるので、埋める作業をしなければいけないのですが、これは普通のアメリカの小児歯科でもできる簡単な作業でしょうか?
>おそらくみたことのない症例なので、補整の方法を知っているのが疑問です。
>どういうふうに、説明したら事故なくうまく補整していただけるのでしょうか?
処置に関しては、それほど難しくありません。
ただ、今回の様なCentral cuspに関しては、小児歯科やお小さい頃に掛かられた一般歯科での定期検査の際に早期的に発見し、予防的な処置を取られるのが一番理想的だったということは言えます。
韓国では何も言われておられなかったようですが、たまたま担当なさった当時の韓国の先生が中央結節をご存じなかったのかもしれませんね。
ですから、現在、何事もない他の小臼歯が既に同じように肉眼では確認出来ないほどの小さな磨り減りが起きている可能性は否めないことなので、出来れば早期的に予防処置を取られるのが宜しいかと思います。
予防的な処置に関しては、今回の先生にお願いなされてみては如何でしょうか。
記述内容から受けた感じとしましては、担当医は中央結節についての知識はお有りのようですから、安心出来るのではないかと。(根管治療に関しての事しか書いておりませんが・・・・何となくです・・・)
アメリカではこの様な症例を診たことがない先生が比率的に高いのは否めませんが、研修や勉強を怠っていない先生であれば、対応法は存じ上げているはずですし、逆に、日本なら殆どの先生が知っているということでもありません。
このサイトにご参加なされている先生方は、非常に勉強熱心で優秀な先生が多いので正しい知識と技量をお持ちですが、日本に帰ったらもっと簡単に治療してくれるのに・・・・と勘違いなさってはなりません。
結局のところ、先生個人の考え方と技量で、治療法や結果がある程度左右されてしまうのは、どこの国に於いても言える事なのですから。
アメリカに限った事ではありませんよ。
最後になりましたが・・・・、
ご質問があれば、私たちはいつでも全力でご相談に乗りますし、サポートさせていただくつもりですが、個人的には、お母様にもっともっと現地の担当医と、こうして意思疎通を図ってほしいと願っています。
前回でもお願い致しましたね。
ご苦労なさって探し当てられた、実際に治療に携わっておられる目の前の現在の先生を信頼なさって、もっと気軽にご相談なさるのが今後のためにも良いのではないかと、そう思うのです。
何か月も奔走なされているお母様のためにも、娘さんのためにも、七人目の先生に突入なさらなくても良いように治療が進まれますよう、お祈り致します。
では、お大事になされて下さい。
また、お会いしましたね。
その後、また他の先生に換えられたのでしょうか。
これで、6人目になるのでしょうか・・・・・
今までのご苦労、大変でしたね・・・・・
>子供の治療経験の豊富なendodonticsの先生から、診療計画書をいただいたのですが、質問があります。
毎回のことですが、後ほど長文になりそうな予感が致しますので、まず結論を簡単に申し上げたいと思います。^^;
全体的に治療計画の内容を拝見させていただきましたが、個人的には、現担当医の診療計画には何の問題もないと思いますよ。
疑問に対して積極的にご質問なさったり、また、独自に情報や専門資料を集められている姿勢はとても素晴らしく、お子さんのために奔走なされておられる母としての愛情が感じられて、とても感動しております。
ただ、それと同時に、pママさんが集められた情報を手に困惑なさりながら、出口のない迷路の中に迷い込んでしまっているようにも感じられ、個人的にはこちらの事を心配しております。
ネットで得られる情報は確かに多いのですが、その情報の適切性や信憑性を見極められるだけの専門知識がありませんと、溢れかえる情報に溺れ身動きが取れなくなり、迷路に迷い込んでしまいます。
時には、目の前におられる担当医を信頼出来なくなります。
そうなってしまうと、双方にとってはとても良くない結果になってしまうと思うのです。
ですから、こちらで得られた情報はあくまでも参考程度として受け止められ、現在、治療を施して下さっている先生を信頼なさって、その先生と納得行かれるまで直接話し合われたほうが、方向性としては正しいのではないかと思うのです。
では、
ご質問について個人的な見解を述べて参りたいと思います。
>Apexification の期間が短いのとMTAを使っているのですが、歯チャンネルでみると、水酸化カルシウムを使って3−6ヶ月の期間をかけて 開いた根幹が閉じるのを待つようなのですが
抜髄のあと消毒をして calcium hydroxideを3−4週間いれたあと、2回目の再診で、、、"an immediate apical barrier of MTA is placed in the apical 5 mm of the root. A bonded composite resin is placed in the remaining root canal space to provide additional strength. The coronal access is also restored with a composite resin restoration. The tooth will have a comprised long term prognosis due to imcomplete root development and possibility of coronal fracture...."
>と続くのですが、2回で終わる治療。
>これは子供にあった治療法なのか 見当がつきません。
>1)この方法の利点、と問題点はありますか?
>(2)この方法でApexification をしてもいいのでしょうか?
この方法は厳密には、「Apical barrier technique」アピカル・バリアー・テクニックと呼ばれています。
前回も、何度もお書き致しましたが、今回の様な歯根未完成歯は歯根が成長しておらず、また、根尖部位が閉鎖されておりませんので、仮に歯髄壊死した場合、施される根管治療に際して、厳密な根管充填が困難になります。
そのため、予後経過が極めて不良になります。
ですから、このような難症に値する歯根未完成歯に対して、前回お書き致しました、水酸化カルシウムを長期間根尖部に貼薬して、根尖部の硬組織(セメント質や骨組織、骨類象牙質など)を誘導し、根尖部の閉鎖を期待するApecxificationという方法を用いて対応していますが、
1 根尖孔の閉鎖を得るためには長期間を必要とする欠点と、
2 長期間の水酸化カルシウム貼薬は、歯根の象牙質(根の内側の構造組織)の虚弱化が起こる
とされ、歯根破折の可能性が高まるという事が認められましたので、従来から、水酸化カルシウムの代替剤が待ち望まれていたのです。
(参考文献を載せますので、興味があれば参考にして下さい。
ほんの一部分ですが、
Andreasen JO, Farik B, Munksgaard EC :Long-term calcium hydroxide as a root canal dressing may increase risk of root fracture.)
この様なこともあったため、1993年にTorabinejadによって、MTAという新しいセメントが歯科領域への応用を目的として開発されました。
そして、2000年にアメリカで商品化されたのです。
初めは穿孔部位(色々な原因で歯根の中に出来た穴)を封鎖するセメントとして用いられていましたが、封鎖性と組織親和性が良好で、細胞毒性も少ないことから、その後、逆根管充填や歯髄覆髄、今回の様なアピカル・バリアー・テクニックなどに使用され、良好な臨床成績が報告されています。
今回の場合、基本的に応用目的はApiexificationと同様なのですが、この方法は、より少ない治療回数(平均1〜3回)で「短時間で」完全な根尖部封鎖を可能にした効率的な治療法として用いられています。
「治療の迅速化」を可能にした方法だと言えるのです。
簡単に言い換えますと、Apexificationの一回治療法、短回数治療法でしょうか。
リコールがままにならない患者さんへの応用や、仮蓋が取れたり脱落することで起きる辺縁漏洩によって根管内への再汚染、再感染を防げるといった利点があります。
ただ、この方法を用いるためには、根尖部への充填を行う前に感染除去が肝心要の重要点とされていますので、今回の担当医が提示されました計画書にも、その様な段取りが記述なさっておられますね。
(→水酸化カリシウムを3〜4週間入れたあと・・・の行です。)
確かにMTAを用いてApexificationをし、apical barrierを形成してしまうと、根の生長は理論上そのままになります。
ただ、今まで報告された文献の症例の中には、歯髄が壊死していたにも拘らず、根が継続的に生長していたものあります。
特に、年齢が低い幼若年者で認められています。
厳密に言いますと、根尖周囲組織の一つであるヘルトウィッヒ上皮鞘という部分がありまして、その部位に形成能力が一部的にも残っていれば歯根の形を造り上げて行けます。
この点は水酸化カルシウムに置き換えても同じように言えます。
臨床上で私たちは、根尖部の組織的な状態を的確且つ正確に把握することは不可能です。
ですから、臨床上で歯髄組織が壊死したと診断を下したとしても、組織学的には根尖部位の隣接する組織の一部は生活歯髄組織と失活歯髄組織が混在している形である可能性があります。
この歯根の生長に関与している根尖周囲組織の一部が生存して残存していれば、歯根は生長を続けることが可能だと示しています。
Apexogenesisと同様なことが起こるということです。
水酸化カルシウムとMTAを比較した場合、MTAの硬組織誘導能は水酸化カルシウムより高いと報告されていますので、アメリカの根管専門医はより好んでMTAを使用する傾向にあるとは言えますね。
>(3)これは日本では支流の方法ではないのでしょうか?
>その理由はなにか、ありますか?
>(実家近くの日本の大学病院での治療法を聞いたところ、治療期間は1ヶ月だといわれました。やはり、これもMTAを使った治療だと考えられるのですが。。)
そうですね、1か月ですと、現地の担当医の計画書上と同じMTAを使用した方法なのではないかと思いますが。
ただ、これは憶測ですので、断言は出来ません・・・・
MTAを使用した方法が日本で主流ではないというのは、使用適応範囲の問題によることがあるのだと思います。
MTAに関しては、日本では2007年に薬事認可が下りましたが、適応範囲は「覆髄法」に限定され、諸外国と同様の適応範囲まで使用出来ない状況があります。
台湾、韓国、シンガポール、マレーシア、タイなどでの適応範囲は日本よりも広くなっています。
その上、高価な歯科用材料ですから、普遍的に使用出来ない事もあります。
一度でも使用すると、その後の治療に保険が一切使えないという制度上の事もあります。
MTAの取り扱い方や操作も難しいものがありますので、それも多少影響しているのではないかと思います。
>Pulpal revascularizationですが、これは、この先生も試したことがないということで、お断りしようとも思っているのですが、
>Access is made into canal space, necrotic pulp tissue is removed with irrigants, tirple antibiotic paste is placed in canal for 3-4weeks. At second appointment paste is removed, a blood clot is stimulated to provide a scaffold for new pilpal tissue, a coronal barrier of MTA is placed followed by a composite resin restration. The hope is that this new tissue will stimulate additional root development both in length and width. Radiographic follow-up will be necessary at 3-6-12 month intervals for the first year and 12 month intervals after that to monitor root development ..."
>と 続くのですが、先生は3ヶ月で変化がなかったらすく、Apexification をすると思うとおっしゃるのですが。
これは、Apexogenesisに似通ったものです。
先ほどのご質問にもお書き致しましたが、根尖部の周囲組織の残存生存状態で自然にそうなることもありますし、また、そう期待して、根管を消毒された後に、意図的に根尖部を刺激し出血させて、その上からMTAを貼薬する方法を用いたという先生もおられ、一年後の歯髄診断で歯髄再生(反応がある)が確かめられたという報告があります。
ただ、どの報告や文献にも正確な適応症についての言及がなされていませんので、まだまだ基礎実験と臨床上での考察が必要だという方法だと言えます。
もし、そのように期待してトライし、仮に結果的に望みが薄く、効果が見らなければApexificationに移行すれば良いだけのことですから、担当医と良くご相談なさってから慎重にお決め下さい。
>3Mーmixを使わない revascularizationの方法を試している最中のことでした。
>revascularizationをしてみたほうがいいのか、ほんとに迷ってしまいます。
現在の根の中の状態を一番把握なさっているのは、現地の担当医です。
トライされるのかどうかは、担当医とご相談したほうが適切かと思います。
個人的には、根管の感染が酷かった場合は、予知性が低いので試すことは致しませんが、外傷を受けたような年齢の低いお子さんで、広く開いた根尖孔から毛細血管が歯髄腔へ増殖して、歯髄が再び生活力を回復したという報告も多く聞いておりますし、実際にそのように何症例か経験もしておりますが、歯根の形態や感染状況、状態など様々な要素に左右されますから、一般的な方法ではないとは言えます。
3Mixの使用に関しては、反対もしませんが、特に支持する方法でもないというのが個人的な位置づけです。
>(4)自分の歯がいいに決まってますが、運悪く抜歯となると、子供はそのあと大変な目にあうのでしょうか?
>(痛いとか不便とか)
生命を脅かすような大事にはなりませんが、一本歯が欠損することによって隣接した歯の傾斜や、対向している歯との噛み合わせが多少変化してくる可能性はあります。
また、欠損した部位を将来的にどの様に補うかのも課題となります。
ブリッジか、インプラントか、部分入れ歯か・・・・・・
(歯列矯正を将来的にお考えなのであれば、その時点での状態によって矯正法で同時に解決する事も出来るかと思います。)
>(5)それから、ほかにも中央結節の歯があるので、埋める作業をしなければいけないのですが、これは普通のアメリカの小児歯科でもできる簡単な作業でしょうか?
>おそらくみたことのない症例なので、補整の方法を知っているのが疑問です。
>どういうふうに、説明したら事故なくうまく補整していただけるのでしょうか?
処置に関しては、それほど難しくありません。
ただ、今回の様なCentral cuspに関しては、小児歯科やお小さい頃に掛かられた一般歯科での定期検査の際に早期的に発見し、予防的な処置を取られるのが一番理想的だったということは言えます。
韓国では何も言われておられなかったようですが、たまたま担当なさった当時の韓国の先生が中央結節をご存じなかったのかもしれませんね。
ですから、現在、何事もない他の小臼歯が既に同じように肉眼では確認出来ないほどの小さな磨り減りが起きている可能性は否めないことなので、出来れば早期的に予防処置を取られるのが宜しいかと思います。
予防的な処置に関しては、今回の先生にお願いなされてみては如何でしょうか。
記述内容から受けた感じとしましては、担当医は中央結節についての知識はお有りのようですから、安心出来るのではないかと。(根管治療に関しての事しか書いておりませんが・・・・何となくです・・・)
アメリカではこの様な症例を診たことがない先生が比率的に高いのは否めませんが、研修や勉強を怠っていない先生であれば、対応法は存じ上げているはずですし、逆に、日本なら殆どの先生が知っているということでもありません。
このサイトにご参加なされている先生方は、非常に勉強熱心で優秀な先生が多いので正しい知識と技量をお持ちですが、日本に帰ったらもっと簡単に治療してくれるのに・・・・と勘違いなさってはなりません。
結局のところ、先生個人の考え方と技量で、治療法や結果がある程度左右されてしまうのは、どこの国に於いても言える事なのですから。
アメリカに限った事ではありませんよ。
最後になりましたが・・・・、
ご質問があれば、私たちはいつでも全力でご相談に乗りますし、サポートさせていただくつもりですが、個人的には、お母様にもっともっと現地の担当医と、こうして意思疎通を図ってほしいと願っています。
前回でもお願い致しましたね。
ご苦労なさって探し当てられた、実際に治療に携わっておられる目の前の現在の先生を信頼なさって、もっと気軽にご相談なさるのが今後のためにも良いのではないかと、そう思うのです。
何か月も奔走なされているお母様のためにも、娘さんのためにも、七人目の先生に突入なさらなくても良いように治療が進まれますよう、お祈り致します。
では、お大事になされて下さい。
相談者からの返信
相談者:
pママさん
返信日時:2011-10-31 14:32:44
先生方、
いろいろ アドバイスをありがとうございました。
いろいろためになりました。
今度の先生は 中央結節について書いた論文を発見して、連絡してみました。
子供の治療も慣れていらっしゃるのと、初めて治療方針を書面でいただいたので、処置をしていただこうと思っています。
アメリカでは小児歯科の先生が、どの先生に紹介するべきかを知っているかいないかで、ほんとに状況が変わってくるような気がします。
アメリカに永住でしたら迷わず、今の先生のおっしゃるとおりに治療しようと思いますが、アメリカに永住ではなくて、6ヶ月、早ければ3ヶ月以内に、アジア圏に移動となる予定になってしまったので、おそらく治療途中となるため、うまく橋渡しがしてもらえそうな方法で、しかも効果的な治療法を探していたので、頭を悩ませていました。
先生方から アドバイスをいただいたおかげで、どういった内容で担当の先生に治療をお願いしたほうがいいか、考えがまとまってきました。
おそらく、うまく治療していただけそうです。
ありがとうございました。
いろいろ アドバイスをありがとうございました。
いろいろためになりました。
今度の先生は 中央結節について書いた論文を発見して、連絡してみました。
子供の治療も慣れていらっしゃるのと、初めて治療方針を書面でいただいたので、処置をしていただこうと思っています。
アメリカでは小児歯科の先生が、どの先生に紹介するべきかを知っているかいないかで、ほんとに状況が変わってくるような気がします。
アメリカに永住でしたら迷わず、今の先生のおっしゃるとおりに治療しようと思いますが、アメリカに永住ではなくて、6ヶ月、早ければ3ヶ月以内に、アジア圏に移動となる予定になってしまったので、おそらく治療途中となるため、うまく橋渡しがしてもらえそうな方法で、しかも効果的な治療法を探していたので、頭を悩ませていました。
先生方から アドバイスをいただいたおかげで、どういった内容で担当の先生に治療をお願いしたほうがいいか、考えがまとまってきました。
おそらく、うまく治療していただけそうです。
ありがとうございました。
相談者からの返信
相談者:
pママさん
返信日時:2012-01-02 15:22:15
9月ごろから3度ほど、9歳の子供の頬の腫れと歯の異常について相談いたしました。
アメリカ在住。11月中旬から 無事にapexificationの治療を受けております。
結局、3Mの抗生剤のひとつの薬の中で、過去に1世代目のある薬にアレルギーを起こした可能性があったのでapexificationとなりました。
上のほうの歯髄は完全にだめでしたが、下のほうに行くししたがって混在(死んでいるのと生きているのが)しているようだと言われて、治療中 すこし痛がり始めて不安になりましたが、1回目で完全に抜髄せずに 水酸化カルシウムを入れて歯茎の腫れが消えるか様子を見たいとおっしゃって、1ヵ月後の2回目の治療(12月中旬)でも麻酔をして抜髄をして、水酸化カルシウムをいれました。毎月通うことになりそうです。
1回目の治療のあと10日くらいで歯茎のふくらみはなくなりました。
麻酔の切れた治療後も 痛みは治療当日のすこししかなくてよかったです。
結局 歯髄の炎症から2ヵ月後に治療を開始したのですが、心配していた骨や歯茎の状態はそれほど悪化していなかったようです。
今の先生に出会うまで 大変でしたが、小児の経験豊富な先生で、質問すると何でも教えてくれるし、治療の過程も 治療前にきちんと説明してくれる先生で 大変満足しております。
過去の治療例を見せていただいて 5年後のリコールの写真なども見せていただいて、希望を持って明るい気持ちで通院しています。
アメリカに来て間もないときに ちょうどこういうことになり 医者や歯科医を探すのが 大変でした。
結局 地元の歯科医師会に電話して 専門分野を絞り込んで紹介していただいたのが今の先生です。
王先生や 宮下先生には 特に 詳しくいろいろ教えていただいて、そのおかげで治療の方向性とか、信頼できる先生を選ぶ基準を自分なりにもって先生を探すことが出来て 本当に感謝しております。
なれない外国で 誰も頼る人もいなく、子供を治療できる先生を探すのはとても大変でしたが、サイトを通して大変苦しいときに助けていただいて ありがとうございました。
これを機会に歯についていろいろ知ることが出来て、自分自身にとってもとてもいい勉強になりました。
歯チャンネルに感謝いたします!!
アメリカ在住。11月中旬から 無事にapexificationの治療を受けております。
結局、3Mの抗生剤のひとつの薬の中で、過去に1世代目のある薬にアレルギーを起こした可能性があったのでapexificationとなりました。
上のほうの歯髄は完全にだめでしたが、下のほうに行くししたがって混在(死んでいるのと生きているのが)しているようだと言われて、治療中 すこし痛がり始めて不安になりましたが、1回目で完全に抜髄せずに 水酸化カルシウムを入れて歯茎の腫れが消えるか様子を見たいとおっしゃって、1ヵ月後の2回目の治療(12月中旬)でも麻酔をして抜髄をして、水酸化カルシウムをいれました。毎月通うことになりそうです。
1回目の治療のあと10日くらいで歯茎のふくらみはなくなりました。
麻酔の切れた治療後も 痛みは治療当日のすこししかなくてよかったです。
結局 歯髄の炎症から2ヵ月後に治療を開始したのですが、心配していた骨や歯茎の状態はそれほど悪化していなかったようです。
今の先生に出会うまで 大変でしたが、小児の経験豊富な先生で、質問すると何でも教えてくれるし、治療の過程も 治療前にきちんと説明してくれる先生で 大変満足しております。
過去の治療例を見せていただいて 5年後のリコールの写真なども見せていただいて、希望を持って明るい気持ちで通院しています。
アメリカに来て間もないときに ちょうどこういうことになり 医者や歯科医を探すのが 大変でした。
結局 地元の歯科医師会に電話して 専門分野を絞り込んで紹介していただいたのが今の先生です。
王先生や 宮下先生には 特に 詳しくいろいろ教えていただいて、そのおかげで治療の方向性とか、信頼できる先生を選ぶ基準を自分なりにもって先生を探すことが出来て 本当に感謝しております。
なれない外国で 誰も頼る人もいなく、子供を治療できる先生を探すのはとても大変でしたが、サイトを通して大変苦しいときに助けていただいて ありがとうございました。
これを機会に歯についていろいろ知ることが出来て、自分自身にとってもとてもいい勉強になりました。
歯チャンネルに感謝いたします!!
回答4
誠安・瑞石牙医診所(台湾)の王です。
回答日時:2012-01-02 15:25:03
pママさま
わざわざご丁寧に有難うございます。
一番無難なapexificationとなり、本当に良かったですね。
お母様の弛まない努力と親心が成し得た結果だと思っております。
私も幼い頃、他国を転々として参りましたしので、勝手の分からない外国で子を育てることがどんなに大変なのかは、母の姿を見て、身に染みて分かっております。
親心というのは本当に有り難いと思います。
お子さんのために一生懸命奔走されておられたお母様の努力あってこそのことです。
また何かこちらのサイトでお手伝い出来ることがございましたら、いつでもご相談下さい。
With all good wishes for Christmas and may the new year be a happy one for you and your family!!
良い年を迎えられることをお祈り致します。^^
わざわざご丁寧に有難うございます。
一番無難なapexificationとなり、本当に良かったですね。
お母様の弛まない努力と親心が成し得た結果だと思っております。
私も幼い頃、他国を転々として参りましたしので、勝手の分からない外国で子を育てることがどんなに大変なのかは、母の姿を見て、身に染みて分かっております。
親心というのは本当に有り難いと思います。
お子さんのために一生懸命奔走されておられたお母様の努力あってこそのことです。
また何かこちらのサイトでお手伝い出来ることがございましたら、いつでもご相談下さい。
With all good wishes for Christmas and may the new year be a happy one for you and your family!!
良い年を迎えられることをお祈り致します。^^
回答5
東京国際歯科六本木(港区六本木)の宮下です。
回答日時:2012-01-02 15:25:58
Pママさん
おはようございます。
そうですか。良かったですね。
お書きになられた内容から、自分と同じような治療方針のように
思います。
また、何かご心配な事がありましたら、ご相談下さい。
おはようございます。
そうですか。良かったですね。
お書きになられた内容から、自分と同じような治療方針のように
思います。
また、何かご心配な事がありましたら、ご相談下さい。
タイトル | 小児の根の処置、リバスクラリゼーションとアペキシフィケーション(米国) |
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質問者 | pママさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 9歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
根管治療の治療法 アメリカ(米国) 乳歯の抜髄、根管治療 |
回答者 |
|
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。