再根管治療のセカンドオピニオン先は歯内療法学会の専門医にすべき?

相談者: 真田丸さん (43歳:男性)
投稿日時:2012-09-14 16:31:20
はじめまして。
初めて投稿をさせていただきます。
よろしくお願いいたします。

現在、上左右1番(差し歯)を保険診療にて再根管治療中です。

かかりつけの先生から、上左1番の歯根端切除術を宣告されました。

今まで無知でお恥ずかしいばかりですが、根管治療の専門には、日本歯内療法学会の専門医と同学会の専門医ではないが、独自に研鑽を積まれていらっしゃる先生がいることを知り、外科治療をする前に根管の治療を専門としている先生に診ていただきたいと考えております。


そこで今後の治療先をどこにしたらよいか悩んでおります。

日本歯内治療学会の専門医と同学会の専門医ではないが、独自に研鑽を積まれ根管の治療に力をいれている先生とでは、何が違うのでしょうか?

その違いは技量なのでしょうか?

しかし、診ていただく前に先生の技量を患者が推し量るのは到底無理かと思います。
実際診ていただいても、先生の技量は分からないかと感じます。

こちらの希望したとおりに治療が進めば技量が高いと感じるし、うまくいかなければ技量が高くないと自分に都合よく考えてしまうと思います。


同学会の専門医とならずに、独自に研鑽を積まれていらっしゃるのは何か理由があるのでしょうか?
同学会の専門医となったからといって何もメリットがない? 
箔がつくことなど求めず腕一本で勝負する? 
だとすると何のために同学会は存続するんだろう??


治療費の高さと技量は比例するのでしょうか?(自由診療ではその治療費の大半が技量と思っています。)
勝手ですが、技量が同じなら治療費の少ない先生に診ていただきたいのが心理です。


同学会の専門医云々に関係なく診ていただく先生の治療方針等に納得がいき、またその先生を信頼できることが一番大切なことだと思ってもいます。


私の歯の状況は以下のとおりですが、このような状況では、根管の治療を専門にしている先生に診ていただいても、外科療法は免れないから、今の一般のかかりつけの先生で診療を続けなさいとアドバイスをいただくことも覚悟しております。

実際に先生方に診ていただかないと判断は出来ないことは重々承知しておりますが、今後の治療先を決める上で何かアドバイスをいただけると幸いです。

左上1番は、本来の根の先の横に穴が空いており(パーフォレーションとは言われませんでした)、そこが炎症をしている。
そして本来の根の先からは、ガタパーチャポイントが根の外にはみ出している。

根の先の横の穴をきれいにしてからMTAを使って穴を閉じ治療することは可能だが、本来の根の先からはみだしているガタパーチャポイントは取れない。

そこが今後細菌に感染する可能性が大きいので、歯根端切除を行なった方が良いとのことでした。
歯根端切除をする際は、3ミリ強切除する必要があるそうです。

また、根は短いが太いため、根管が太く、サイズが合うリーマーがないとかかりつけの先生から話を受けています。

右上1番は、根管にリーマーの破片があり、それを取り除ければ問題ないとの話を受けております。


かかりつけの先生にも、セカンドオピニオンの話をしました。
了承はしていただけましたが、もう少し治療をさせて欲しいと親身になって診ていただいております。

再根管治療は計7回くらい(2週間ペースで)行なっています。
マイクロスコープを使用して診ていただいておりますが、ラバーダムは使用していません。
また、1回の治療時間は1時間ほどです。


ここまで歯を放置しておいて勝手を言っていることは重々承知しておりますが、アドバイスをお願い致します。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2012-09-14 20:24:57
こんにちは、

>日本歯内治療学会の専門医と、同学会の専門医ではないが独自に研鑽を積まれ根管の治療に力をいれている先生とでは、何が違うのでしょうか?

患者さんを治すことに違いはありませんが^^;


>同学会の専門医となったからといって何もメリットがない? >箔がつくことなど求めず腕一本で勝負する? 
>だとすると何のために同学会は存続するんだろう??

たぶん多くの先生は、箔の為に専門医取っている訳ではないとおもいますよ。

個人的には、箔が付いた所であまり大きなメリットはないと思いますが。

患者さんが集まるかどうかは、技術より人間性だと思っていますから、箔ということには個人的には全く興味ありませんね。


それと、歯内療法学会自体マイナーですからね^^;
10万近くいる歯科医師の中で所属する先生は、2000人いない会ですから・・・
(ある先生曰く、赤字の分野の学会自体に所属する善意の塊の先生とも面白おかしく話されていた記憶があります(笑))

逆にインプラント学会などは1万人を越したとも聞きます。

会員数の差は治療費の差が如実に出ます。


>治療費の高さと技量は比例するのでしょうか?

自費診療なので自由な費用設定ですよ。
技量と言うよりは、場所代や人件費など色々考慮して費用設定します。

当然東京の一等地に近い所ほど、治療費設定は高くなると思います。


歯根端切除をする際は3ミリ強切除する必要があるそうです。

実際、東京の専門医の先生ともディスカッションしましたが、そんなに切らないことが多いですよ。
側枝は3mm以内に多く出ると言う文献からだと思いますが、3mm以上離れた場所にも側枝は出ますし、何しろ根を短くすれば他の問題が発生します。

ある先生は骨の支持を多くする為に斜めに切ったりしていますし、必ず3mmと言うルールはありません。


>また、根は短いが太いため、根管が太く、サイズが合うリーマーがないとかかりつけの先生から話を受けています。

たぶんアメリカ系の歯内療法の先生なら、MTAを詰めて根管充填すると思います。
その際既定のファイルの号数が無くても治療は可能です。


再根管治療は計7回くらい(2週間ペースで)行なっています。
マイクロスコープを使用して診ていただいておりますが、ラバーダムは使用していません。
>また、1回の治療時間は1時間ほどです。

非常に親身に治療してもらっていますね^^
あまり気になればセカンドオピニオンでもいいと思いますよ。


おだいじに

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回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2012-09-14 20:40:43
再根管治療は計7回くらい(2週間ペースで)行なっています。
マイクロスコープを使用して診ていただいておりますが、ラバーダムは使用していません。
>また、1回の治療時間は1時間ほどです。

非常に丁寧に治療をされていますね。
保険でここまでされている先生はかなり少数派だと思います。

学会の件に関しては、例えば、歯科医師相手に講演をしたりする際には、やはり専門医を持っておいたほうがいいので、そのために取得をされているという先生もいらっしゃいますが、患者さんにとってはあまり関係ないかもしれません。


井野先生が
「赤字の分野の学会自体に所属する善意の塊の先生」
と書かれていましたが、僕の感覚でも歯内療法学会に所属されている先生は、特に真面目な先生が多いというイメージはあります。

セカンドオピニオンもいいと思いますが、いまより良い先生にあたる可能性はそう高くないと思いますので、もしされるのであればかなり先生を吟味しないと意味のあるセカンドオピニオンはできないかもしれません。

おそらく、自費根管治療だけを行っているような
非常に専門性の高い先生でないと難しいでしょうね。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 真田丸さん
返信日時:2012-09-16 00:53:28
井野先生、ご多忙のところアドバイスをいただきありがとうございます。

井野先生が仰られた

>それと、歯内療法学会自体マイナーですからね^^;
>10万近くいる歯科医師の中で所属する先生は2000人いない会ですから・・・
>(ある先生曰く、赤字の分野の学会自体に所属する善意の塊の先生とも面白おかしく話されていた記憶があります(笑))
>逆にインプラント学会などは1万人を越したとも聞きます。
>会員数の差は治療費の差が如実に出ます。


大げさな言い方ですが、衝撃を受けました。

根管治療は歯を救う最後の砦ですよね。

ある日本歯内療法学会の専門医のブログに、「名医とは?」と題し患者さんからのメッセージを紹介しています。

そこには

「僕は歯医者だから歯を抜くのは簡単なんだ。でも歯は爪や髪と違って一度でも削ったり、ましてや抜いてしまっては、二度と元通りにはならないよ。
あなたの歯を抜いてしまうのは歯医者として僕の負けなんだよ。」とあります。

まさしく根管治療の大切さを説いた一言と思いますし、また根管の治療で歯残そうと懸命に治療をしていただく先生方こそ名医と思います。

だから、患者にとって最後の救い主となる根管治療の専門の先生に対して「赤字の分野の学会自体に所属する善意の塊の先生」と揶揄するこの先生の気が知れません。

しかし、現実は違うのですね。

すべての歯を残せる訳ではないことは承知です。
インプラントも否定はしませんが、治療費の差が会員数に現れるのは悲しく感じました。

私は井野先生のように、歯を救う最後の砦となっていただいている根管治療の専門の先生方に、畏敬の念を払います。
(話が本題からそれてしまい申し訳ございません。)



>たぶんアメリカ系の歯内療法の先生ならMTAを詰めて根管充填すると思います。
>その際既定のファイルの号数が無くても治療は可能です。

セカンドオピニオン先にAAE認定を持つ先生を考えております。

ただ、井野先生が過去に「AAEと日本歯内療法学会認定の先生との差」について、「歯内療法認定医、AEE学会員でない先生でも凄腕の先生は多くいらっしゃいます。」とご回答されておりおりますが、私たち患者もネームバリューにとらわれ過ぎては駄目ですね。

かかりつけの先生に対し、井野先生から「非常に親身な治療をしている」とのコメントをいただき、セコンドオピニオンより、まずこの先生を信頼してすべてを任せてみようと思います。


大変参考となるアドバイスをいただき、本当にありがとうございました。
これから先、一本でも自分の歯を残せるよう、予防に励んでまいります。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 真田丸さん
返信日時:2012-09-16 01:11:24
田尾先生、ご多忙のところアドバイスをいただきありがとうございます。


今回、田尾先生、井野先生から歯内療法学会のことを聞かせていただき、もっとこの学会が脚光を浴びるようになればと感じました。

ただ、学会に所属することと技量とは必ずしも一致しないでしょうし、学会に属さずとも技量をお持ちの先生方もいらっしゃると思いますので、学会の認定医に固執することのないようしたいと思います。


また、

セカンドオピニオンもいいと思いますが、いまより良い先生にあたる可能性はそう高くないと思いますので、もしされるのであればかなり先生を吟味しないと意味のあるセカンドオピニオンはできないかもしれません。

>おそらく、自費根管治療だけを行っているような。
>非常に専門性の高い先生でないと難しいでしょうね。


田尾先生、井野先生からのコメントを拝見し、自分がいま如何に良い先生に巡り合えているかをあらためて認識することが出来ました。

AEEの認定をお持ちの先生をセカンドオピニオン先に考えておりますが、先程、井野先生にも申し上げましたが、まずいま診ていただいている先生を信頼し、すべてを任せてみようと思います。



大変参考となるアドバイスをいただき、本当にありがとうございました。
また不安や悩みを抱えた患者が、相談を出来る場をご提供いただきましたこと深くお礼申しあげます。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2012-09-16 07:50:44
確かに、

・歯が無くなってからのことを考える先生
・歯があるうちに救うことを考える先生

どちらにかかりたいですか!?

と質問すればみなさん「後者の先生」でしょうね^^;


>「名医とは?」

難しい質問ですね^^;

私が思うに答えは1つではありませんから、患者さんの思う名医と歯科医師が理想とする名医がマッチングするのが理想ですね。



>治療費の差が会員数に現れるのは悲しく感じました。

こんなこと言うと怒られてしまいますが、保険システム自体は社会主義的なもので、実際の我々は資本主義経済の中で生活していますからね、仕方がないと言えば仕方がないです。

保険の治療費が安過ぎる為に起っている弊害だと私は思います。
患者さんからしたら安いにこしたことはありませんが、実際現場の人間からすると・・・


>私は井野先生のように、歯を救う最後の砦となっていただいている根管治療の専門の先生方に畏敬の念を払います。

ありがとうございます^^;
ただ、私は全て自費で治療をしているので、保険医の先生からすると・・・

私は保険の治療費の10倍近く患者さんから頂いているので、凄く恵まれた環境にいますので、一般の先生からするとフェアーではないと言われるかもしれません。

逆を言えば、自費のみという私のやり方は結果を出し続けないと直に潰れる業態なのでシビアではあります^^;


>私たち患者もネームバリューにとらわれ過ぎては駄目ですね。

表に出てこないだけで上手な先生も大勢おられますよ。
ホント、燻し銀のような凄腕の先生もいますよ。

逆にネットで設備を売りに派手な広告する所もあります。
(ウチもそうかもしれませんけど^^;)

実際、ある程度ネットで絞りはできますが、そこから先は殆ど患者さんの「運」です。


治療がうまく行くといいですね^^

おだいじに

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回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2012-09-16 09:03:20
>また、根は短いが太いため、根管が太く、サイズが合うリーマーがないとかかりつけの先生から話を受けています。

最低でもファイルは140番つまり直径1.4ミリまではありますので、それ以上に大きくなっているということでしょうね。
また根切するともっと短くなってしまって大変だと思います。


最近はレセプトコンピュータの中に、すべての処置と点数が入っているので、細かい数字を記憶する必要がないので正確ではありません。

上顎一番の初回の処置の金額は1400円前後、二回目以降は300円前後です。
うちのようにスタッフが二人いたら、五分以上治療すると私を含めた三人分の人件費すらでません。

上顎前歯部にラバーはほとんど使いませんが、仮の蓋を削って外して中を洗浄して薬を入れて、また仮の蓋を練ってもらって詰めたら五分かかりそうな気がします。

ただ時間を考えてプラスの処置もありますので、一月単位で言えばプラスなのでなんとか医院を維持している状態かな?
皆さんが考えている歯医者のイメージとはほど遠い気がします。

2人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 真田丸さん
返信日時:2012-09-16 13:12:37
井野先生、コメントありがとうございます。


先生方が保険診療にするか、保険外診療にするかにご自身の信念やポリシーが込められていますよね。
裏歯科情報を拝見し、保険治療と保険外治療のメリット・デメリットもわかりました。

正直なところ今まで近所にある歯科ということだけで通院していましたし、治療費を安くするために保険治療にしていました。
このサイトを通して、いままで自分の歯を単なる噛むための「道具」としかみていなかったことに気づかせていただきました。


>実際、ある程度ネットで絞りはできますが、そこから先は殆ど患者さんの「運」です。

井野先生が仰るとおりでしょうね。
ただその運が少しでも良くなるよう、色々と勉強をしている患者になろうと思います。


治療結果を報告させていただけたらと思います。

井野先生、ありがとうございました。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 真田丸さん
返信日時:2012-09-16 13:49:54
柴田先生、ご多忙のところアドバイスをいただきありがとうございます。


柴田先生が仰る、

>最低でもファイルは140番つまり直径1.4ミリまではありますので、それ以上に大きくなっているということでしょうね。
>また根切するともっと短くなってしまって大変だと思います。

短い根をさらに切ると歯の存続にかかわってきますよね。
井野先生からも、そんなに切らないことが多いとコメントをいただきましたので、かかりつけの先生にリスクを聞いてみます。


>上顎一番の初回の処置の金額は1400円前後、二回目以降は300円前後です。
>うちのようにスタッフが二人いたら、五分以上治療すると私を含めた三人分の人件費すらでません。
>上顎前歯部にラバーはほとんど使いませんが、仮の蓋を削って外して中を洗浄して薬を入れて、また仮の蓋を練ってもらって詰めたら五分かかりそうな気がします。

保険治療の現実なんですね。
いま1時間以上診ていただいているということは、採算度外視ということなんですね。
申し訳なく思います。。。



歯医者さんて儲かるって思っていましたが、医院の維持に苦労をされていらっしゃるのですね。
経営者と歯科医師を兼務することは大変なご苦労かと感じます。


色々とご多忙の中、今回、アドバイスをいただきありがとうございました。



タイトル 再根管治療のセカンドオピニオン先は歯内療法学会の専門医にすべき?
質問者 真田丸さん
地域 非公開
年齢 43歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療の専門医
根管治療関連
その他(セカンドオピニオン・カウンセリング)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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