歯医者のCTでの診断が異なる。2D画像と3D、精度が良いのはどちら?

相談者: suzuki123さん (34歳:男性)
投稿日時:2013-05-07 23:03:50
こんばんは。
CT画像の2Dと3Dによる診断の精度について質問させてください。

1ヶ月ほど前、インプラントに力を入れてる歯医者さんレントゲンとCT撮影(3D)を受けました。

その先生は口腔外科は専門外です。
インプラント以外はあまりお詳しくないよう(すみません)で、矯正もやってません。
ほぼインプラント専門です。

CT機器はヨシダのFinecubeです。
http://www.yoshida-net.co.jp/jp/products/ct/finecube/p01.html

その結果、上列前歯根管治療が必要なことがわかりました。
さらに、上列前歯の上方(?)に何らかの骨の空洞がある(?)とのことでした。

3DのCTを見せてもらいましたが確かに何らかの空洞がありました。
形状は横に置いたカリントウみたいでした。


その1ヶ月後、その空洞が何であるかを診断してもらうために、大学病院の口腔外科に行きました。
先生にインプラント歯科での経緯を説明して、そこでもレントゲンとCT撮影を受けました。

CT機器はAquilion PRIMEです(大学HPの説明では2010年導入)。
http://www.toshiba-medical.co.jp/tmd/products/ct/aquilion/prime/function.html

連続した輪切りCT画像を見せてもらいました。
マウスのホイールを上下させると、輪切り画像も徐々に上(あるいは下)の部分へ流れるように変化するというタイプです。

一応、3Dも可能みたいですが、見せてもらえませんでした。

その結果、

「それらしい空洞がない。
確かに前歯に根管治療は必要だが、空洞に関してはそういったものは見つからない」

という診断でした。
驚いて、念を押して何度も聞きましたが答えは同じです。

後でCTデータをCD-Rでもらいました。
レントゲンと輪切り画像(鼻の付け根やや下から首の中央近くまでの頭部の連続断面図)が56枚入ってました。

自分でも確認しましたが、たしかにそれらしい空洞は見あたりません。



ここで質問させてください。
この場合、2DのCT画像による診断の精度をどう見積もったらいいのでしょうか?

一般的に、2D画像の診断は、3D画像の診断よりも劣るもので、精度の荒さなどにより、診断の見落としの危険性はあるのでしょうか?

それとも、大学病院口腔外科の2D機器(Aquilion PRIME)なら、今時の3Dに劣らない診断ができるものなのでしょうか?
ウェブでひととおりそれぞれのCT機器の性能を調べましたが、どちらも最新型に近いようです。

よろしくお願いします。
[過去のご相談]


回答 回答1
  • 回答者
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2013-05-07 23:38:26
どの様なレントゲン(デンタル、パノラマ、CT)も撮影方法も重要ですがそれよりも主治医の診断力の方が重要です。

どんなに精度の良い画像でも診断力が無ければ意味が有りません。

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回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2013-05-08 00:06:47
こんばんは。

3Dというのは3D画像のことを指しておられるのかと思いますが、これはCTで撮影されたいわゆる輪切り(2D?)の情報を、PCソフト上で処理して作り出された物です。
(ボリュームレンダリングなどと呼びます)

ですのでこれは説明用にはインパクトがあって面白いのですけど、実際のものとは大きく異なることがありますね。

・・イメージしにくいと思いますが、実際には骨のある部分がない様に「作られた」り、逆のことが起きたりが普通に起こりますので、診断用には通常使えないと思います。

ですので処理前の生データ(DICOM データ)だけで比較をするとしたら前者(Finecube)は歯科領域専用の撮影方法ですし、後者(Aquilion PRIME)は・・知らない機種ですがHPを見るとおそらく歯科用と言う訳ではない、一般の医科用CTですので、今回の様に顎骨歯根歯槽骨の状態を詳しく見たいという目的であれば、理屈の上では前者の方が多少綺麗に写るのではないかなあ・・と思います。

そもそも機械の使用目的が違うので良い悪いではないのですが、スペック上では前者の方がボクセルサイズ(画像の最小単位?)が小さいので、いわば「解像度が高い」状態になるはずです。

ところが実際には撮影中の呼吸などでの体動や、ソフトの処理能力、画像処理の設定他諸々で大きく影響を受けますので、本当の細かい部分での比較となるとよく分からないのですが・・おそらく機械に関しては「大差ない」と言っていいと思いますよ。



で、本題に戻してお二人の先生で診断が異なった訳ですが、どちらかが間違ってることになると思います。

suzuki123さんの書かれた文面からは大学病院の方が正しそうな印象を受けてしまいますが、実際のところは分かりません。

細見先生が書かれた様に、主治医の診断力の差ではないかと思いますよ。

ご不安でしたら・・もう一軒あたるしかない様に思います。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: suzuki123さん
返信日時:2013-05-08 02:36:54
細見先生、渡辺先生、遅くまでお疲れ様です。
返信ありがとうございました。

機械ではなく先生の診断力の問題ですか。
非常に難しい問題ですね。

どういう医療機関のどういう先生に、どの程度の条件でCT撮影してもらえば、診断結果も信頼できるようになるのかのさじ加減がわかりませんし。

ただ、インプラントの先生が仰っていた感じでは空洞は割と大きなもののようでした。
説明を受けたときの私が感じたイメージからすると実際のカリントウを少し短くしたぐらいです。

気泡程度の小ささならともかく、それ程の大きさのものが、機器その他条件の違いがあるとはいえ、まったく映らなくなるというのは非常に不思議です。

本当に存在するなら、多少の誤差があっても、その片鱗がわずかでも映りそうに思えます。

大学病院では頭をがっちり太いゴムバンドで固定されていたので呼吸による影響も小さかったように思いますし。


やはり、渡辺先生の仰るように、もう一度、別のところでCT撮影を受けるしかないのかもしれませんね。
ちょっと、どうすべきか考えがまとまっていません。

また、後日、改めてご質問するかもしれません。
そのときはまた宜しくお願いします。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2013-05-08 08:01:30
歯科大学付属の大学病院には歯科放射線科(大学によって名称は多少異なる場合があります)というものが必ずあります。

そこには歯のレントゲンを読み取るのが専門の先生たちがいらっしゃいますので診断精度を求めるのであれば手間はかかってしまいますが、受診されることをお勧めいたします。
(急がば回れです)

ちなみに、紹介状等は特に必要ありません。

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回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2013-05-08 08:30:31
ご相談ありがとうございます。

これはかなり専門的な問題であり、歯科医師すら正確に理解できにくい部分もあります。

端的に言って、3D画像よりは2D画像のほうが信頼できます。
どちらも描画できるソフトであっても、最終的な結論は2Dが頼りになります。

またHPやメーカーのカタログだけで性能を比較することは意味がありません。
結果の数字は作為的にいろいろ変えて出力できるからです。
又カタログが正確でないこともあります。

又スライス幅やボクセルなどの解像度だけでも精度は判断できません。

感光するパネルの製作精度や撮影方法、またメーカーによる定期的なメインテナンスの精度、電圧の安定性などによっての誤差のほうが大きいことがあるからです。

撮影方法は撮影範囲、撮影時間をいかに短時間で行うか、身体と頭部の固定方法、機械の安定性など多岐に渡ります。

大学病院歯科放射線科は専門ですから、その辺りは気をつけているはずです。
しかし、機械の進歩が著しく、国立大学以外は旧式の機械を長く使わざるを得ないため、そのことには目をつぶらざるを得ない点もあります。

結局は診断する歯科医師を選ぶしかないと思います。

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回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2013-05-08 09:48:41
諸先生方と同意見です。


>一般的に、2D画像の診断は、3D画像の診断よりも劣るもので、精度の荒さなどにより、診断の見落としの危険性はあるのでしょうか?

逆ですね。

基本的に正しい解析をするのは渡辺先生、さがら先生の書かれているように3D(ボリュームレンダリング)ではなく、2Dの画像です。

2Dの情報を元に3D画像を構築していますから元データの方が正しいと言う事はお分かりになると思います。


また、渡辺先生の書かれているようにファインキューブは歯科専用ですから、より細かいスライスが可能なはずです。
(一般に医科用は全身撮影をするために荒く、歯科用は顎顔面しか撮影する必要が無いので、細かくなります)

Aquilion PRIMEと言う機種は僕も知らないので、おそらく医科用ではないかと想像します。
東芝のHPを見るとスライス幅は0.5mmのようですね。

一方、ファインキューブのスライス幅は標準撮影時で0.147mmスライスですから約3倍ほど解像度が高い機種である事を表しています。


機械的にはファインキューブの方が精度が良いのですが、診断はあくまでも医師、歯科医師が行うものですから、どちらがどっちと言う事も言えません。

やはり、信頼できる歯科医師を探されるのが一番かと思います。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: suzuki123さん
返信日時:2013-05-08 16:17:49
田尾先生、さがら先生、櫻井先生、ご返答ありがとうございます。
おかげで道筋が見えました。

最初は、CTによる診断はミスの入り込まない絶対正確なものだと思っていたので、そんなに揺れ幅があるとは思ってもみませんでした。

もしかしたら私の説明がうまく伝わっていなかったかもしれないので、本日、再度、大学病院口腔外科へ行ってきました。

前回担当された先生とは違う先生にもう少し詳しく質問してきました(CTは撮ってません)。
やはり

「当院のCTによる診断では、そのような空洞は見あたらない」

とのことでした。

インプラントの先生に聞いても診断は変わらないでしょうから、田尾先生の言われる通り、歯科大学付属の大学病院へ行くことにします。

明日、愛知学院大学歯学部付属病院の口腔外科へ行きます(これまで書いていた大学病院は別の大学です)。

これまでの経緯を話し、撮影ミスを起こす要素が生じないよう充分注意してもらった上でCTを撮り、歯科放射線科医の診断を仰ごうと思います。

それをもって最終の確定診断にしようと思います。
予約をとらないといけないので、実際にCTを撮るのは少し先になりそうですが。

お答え頂いた皆様、本当にありがとうございました。
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2013-05-08 23:50:11
それがいいと思います^^

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: suzuki123さん
返信日時:2013-05-09 18:04:55
渡辺先生、アドバイスありがとうございました。
お世話になりました。

本日、愛知学院大学口腔外科へ行ってまいりました。
結果としては、口腔外科の先生の判断によりCT撮影は行いませんでした。

その先生に他の大学病院で撮ったCTデータを見せたところ、

「しっかり映ってる。
画像に乱れもない。
うちで新たにCTを撮っても同じ結果が出ます」

「あなたが言うような空洞はありません。
断言します」

とのことでした。


インプラントの先生の説明に不備があったのか、私が説明を勘違いしていたのか、わかりません。

それよりも懸念だった空洞が無かったことが喜ばしいです。
今日の結果で確定診断としたいと思います。

あとは自費マイクロスコープラバーダムを使っていただける歯科医根管治療を受けるのみです。

早ければ5月下旬、遅くても6月初旬には治療を開始する予定です(本当はすぐにでも治療開始したいのですが歯科医のスケジュール上無理でした)。

皆様、ご相談にのっていただき、まことにありがとうございました。



タイトル 歯医者のCTでの診断が異なる。2D画像と3D、精度が良いのはどちら?
質問者 suzuki123さん
地域 非公開
年齢 34歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ CT
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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