7歳児。下顎骨前突の矯正で抜歯が必要か?

相談者: ドリトレさん (7歳:女性)
投稿日時:2013-10-01 01:34:37
7才の息子が、上顎が多少劣成長による下顎骨前突(犬歯までの6本が反対咬合第一大臼歯かみ合わせは正常)と、永久歯の生えるスペースがなく将来は間違いなく叢生になるという診断を受けました。

そして骨格的な治療は行わず、反対咬合のかみ合わせの改善とスペース確保のために、上顎歯列の前方と側方拡大、下顎歯列の側方拡大という治療方針を提示されました。

上顎が引っ込んでいるのに、骨格的な治療をしない(上下の骨のズレを治さない)ことが引っ掛かり、セカンドオピニオンを受けました。



2件目の矯正歯科では、まずは上顎の前方牽引を行ってから、下顎の大きさに合わせて上顎の側方拡大をするが、永久歯が全部並ぶまでの拡大はしない。

最終的に上下顎骨前突になると思うが、歯に対し顎が狭いため将来小臼歯4本の抜歯は必要なので、抜いたスペースで前歯を奥に収めるという治療方針でした。



私は非抜歯矯正ができるのが小児矯正のメリットだと思っていたので7才にしていきなり抜歯と言われ動揺してしまったのですが、小児矯正でも抜歯がどうしても必要な場合もあるのでしょうか?

同じ矯正専門医でも顎(歯列)を広げる考え方に大きな差↓があることは普通ですか?



1件目の先生は、

「永久歯が全て並ぶよう計画的に歯列を拡げるので、抜歯はしなくてもよい。

そもそも子供と大人では顎の大きさが全然違うので少し拡げただけで全てが並ぶ。

大人になると顎の幅も大きくなるし前にも伸びるので抜歯は全く必要ない。
拡げたからといって猿のような顔貌にはならない。」


2件目の先生は、

「大人になると顎(歯列)は奥へ奥へと大きくなるだけで、大人と子供で顎の大きさ自体はそんなに変わらない。

(と仰り大人と子供の歯型を見せていただくと確かにアーチは同じような大きさでした。大人の歯型は後ろに増えた両側2本の歯によって大きく見えている感じでした。)

パノラマで見ると両側の犬歯分は全く生えるスペースがないので並べようとすると約16ミリも顎を大きくしないと並ばないが、それはしない方がよい。

どこまで拡げるかの設定が重要。
拡げること自体は簡単だが並べることだけを考えて拡げると猿のような顔になる。

奥にずらすのにも第二大臼歯分しかスペースがないのでそれも無理。」



7才から既に抜歯前提の矯正治療を始めないといけないことに抵抗があり、親としては健康な歯を抜かない矯正を切望していますが、2件目の先生のお話に大変説得力があり本当に悩んでいます。

ただ初診相談で数件回った矯正専門医の先生のほとんどが叢生の治療として、歯列を広げて抜かずに並べるという意見だったことからも、抜歯を必要とされる先生は少数派なのではないかと感じています。

抜かなくてもいいという考え方の先生が大勢いらっしゃる中で、抜歯という選択をする意味はあるでしょうか?

それともむやみに拡げることが安易な考え方なのか、ぜひアドバイスお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2013-10-01 11:51:43
ドリトレ さん、今日は。

>ただ初診相談で数件回った矯正専門医の先生のほとんどが叢生の治療として、歯列を広げて抜かずに並べるという意見だったことからも、抜歯を必要とされる先生は少数派なのではないかと感じています。


お書きになられた2件以外にも、他の矯正歯科を受診されたのでしょうか。

他の先生も直接お子さんの診査をされて、皆さんが、歯を抜かなくても良いという診断だったのでしょうか。



>上顎が多少劣成長による下顎骨前突(犬歯までの6本が反対咬合第一大臼歯かみ合わせは正常)と、永久歯の生えるスペースがなく将来は間違いなく叢生になるという診断を受けました。

この診断は、どちらの歯科医院でも同じだったのでしょうか。

前歯6本が反対咬合なのに、6番が正常というのは、何か他にも問題があるように思いますが。


>そして骨格的な治療は行わず、反対咬合のかみ合わせの改善とスペース確保のために、上顎歯列の前方と側方拡大、下顎歯列の側方拡大という治療方針を提示されました。

>上顎が引っ込んでいるのに、骨格的な治療をしない(上下の骨のズレを治さない)ことが引っ掛かり、セカンドオピニオンを受けました。


拡大自体が骨格的な治療だと思いますが。
上下の骨格の関係に付いては、下顎の成長を抑制することは出来ませんので、上顎を側方拡大するか、前方牽引するかになります。

ただ、6番の咬合が正常なのに、前方牽引をすることに疑問があります。


>私は非抜歯矯正ができるのが小児矯正のメリットだと思っていたので7才にしていきなり抜歯と言われ動揺してしまったのですが、小児矯正でも抜歯がどうしても必要な場合もあるのでしょうか?

小児矯正の目的は非抜歯で行うことではありませんので、小児矯正だからといってすべてが非抜歯で行えるというわけではありません。

ただ、抜歯するとしても、抜歯する時期は、2件目の先生がおっしゃってみえるように、小児矯正の時期ではなく、小児矯正が終わって、2期矯正に入ってからということになるのではないでしょうか。

つまり、小児矯正では抜歯をしないが、小児矯正だけでは満足いく結果にならないことが予測できるので、満足できなければ、2期矯正で、抜歯を含めた治療計画が必要になるかもしれないということではないでしょうか。




>同じ矯正専門医でも顎(歯列)を広げる考え方に大きな差↓があることは普通ですか?

普通だと思います。




下顎前突については、下顎の成長が思春期まで続きますので、小学生のうちに治しても、高校生になったら下顎が成長して戻っていたということもあります。

下顎前突がどの程度なのか、診断結果によって、治療計画も大きく違ってくると思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ドリトレさん
返信日時:2013-10-01 13:06:10
小牧先生

ご回答ありがとうございます。

>お書きになられた2件以外にも、他の矯正歯科を受診されたのでしょうか。

>他の先生も直接お子さんの診査をされて、皆さんが、歯を抜かなくても良いという診断だったのでしょうか。

精密検査をする前の段階で他の矯正歯科にも初診相談に行きました。

口の中を診ていただいた上での診断ですが、その中の一件ではパノラマを撮影されて診断されましたが、非抜歯で大丈夫と言われました。


>この診断は、どちらの歯科医院でも同じだったのでしょうか。

これはほぼ同じです。

1件目は反対咬合の骨格的な要素はそこまで強くない。
上顎・下顎ともに歯列か狭いという診断。

2件目は上顎が多少劣成長で奥にある。
下顎の前歯奥歯ともに内側に傾斜しているのは上顎に対し下顎が大きいからであり、それは受け口の特徴であるという診断でした。


> 前歯6本が反対咬合なのに、6番が正常というのは、何か他にも問題があるように思いますが。

息子はかなりの肥満体で、それが原因かはわかりませんが、舌で常に下の前歯を押す癖があります。

乳歯の時は反対咬合ではなく、下の前歯が生えかわってから反対咬合が気になり出しました。
遺伝的な要素はありません。


> 拡大自体が骨格的な治療だと思いますが。

歯列の拡大が骨格的な治療だとは考えていませんでした。
1件目の先生にも前歯のかみ合わせを改善させるため歯列の拡大は行うが、骨格的な治療はしないと言われましたので。


>上下の骨格の関係に付いては、下顎の成長を抑制することは出来ませんので、上顎を側方拡大するか、前方牽引するかになります。

反対咬合の骨格的な治療とは顎の前後の位置関係のズレを治すこと=前方牽引だと思っていますが違うのでしょうか?

上顎の側方拡大と上顎歯列の側方拡大とは同じ治療でしょうか?
セファロ分析のA.が上顎のことだと思いますが、上顎歯列とどう違うのかよく解りません。

1件目の先生からは歯列の拡大を提案されました。
私は子供の矯正は顎を成長させる矯正、大人の矯正は歯列の矯正と考えているので、顎自体の矯正をしないことに疑問を持ちました。


>ただ、6番の咬合が正常なのに、前方牽引をすることに疑問があります。

セファロ分析で相違的にみて上顎の成長が悪いのでということだと思います。

上顎を前方牽引すると6番のかみ合わせがずれる点は、永久歯の生えかわりと、顎の発育、上顎の側方拡大等によって一期治療の段階で治すようなことは言われました。


あまりにも先生方のご判断に差があり、何を重視して決断すべきか迷っております。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ドリトレさん
返信日時:2013-10-02 01:57:41

下の前歯4本は永久歯に生えかわっており、現状では上顎の前歯(乳歯)と切端咬合の状態で、犬歯(上下ともに乳歯)は反対咬合になっています。

しかし下の前歯が乳歯の時は前歯4本は正常な咬合だったため、私が犬歯の不正咬合を見逃していたのだと思います。

思いつく限りでは親族に下顎骨前突はいないので、舌癖が原因のような気がしています。

息子には日頃から声掛けをして気を付けさせてはおりますが、装置などを使い強制的に止めさせない限り治らないと思います。
しかし舌癖を治せば、自然に反対咬合が治るわけではないですよね?
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2013-10-03 11:11:47
論点が多くてすべてを追い切れないので、重要そうな点について書きます。

1件目と2件目、その他の医院で治療方針に違いがあり、戸惑っているということでよろしいでしょうか。


1件目と2件目で治療方針に違いがあるのは、診断が違うのが原因だとおもいます。
良い悪いではなく、現状のとらえ方に相違があるのだとおもいます。

1件目は骨格的な不正は強くないと捉えているのでそちらの治療はしない。

2件目は骨格的な不正は治療するべき程度に強いと捉えているのでその治療をおこなう。

どちらも論理的には間違っていないとおもいます。



そこで問題になるのは、骨格的な治療の是非を決める線がどこにあるかですが、明確な線はありません。

ほとんどの矯正医がする、ほとんどの矯正医がしないの間にグレーなゾーンがあります。
お子さんの骨格はこのグレーゾーンにあるのではないでしょうか。

その場合、矯正医によって判断が分かれるというのは仕方がないことだと思います。

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回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2013-10-03 13:23:49
>> 前歯6本が反対咬合なのに、6番が正常というのは、何か他にも問題があるように思いますが。

>息子はかなりの肥満体で、それが原因かはわかりませんが、舌で常に下の前歯を押す癖があります。乳歯の時は反対咬合ではなく、下の前歯が生えかわってから反対咬合が気になり出しました。遺伝的な要素はありません。


奥歯と前歯の、差がなんとくわかるような気がします。


>息子には日頃から声掛けをして気を付けさせてはおりますが、装置などを使い強制的に止めさせない限り治らないと思います。>しかし舌癖を治せば、自然に反対咬合が治るわけではないですよね?


もし舌壁が大きな要因ならば、MFT(筋機能訓練)を矯正治療と平行して行うか、矯正治療の前に行うと良いと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ドリトレさん
返信日時:2013-10-03 20:08:57
戸苅先生

ご返信ありがとうございます。

>1件目は骨格的な不正は強くないと捉えているのでそちらの治療はしない。

>2件目は骨格的な不正は治療するべき程度に強いと捉えているのでその治療をおこなう。

>どちらも論理的には間違っていないとおもいます。

>お子さんの骨格はこのグレーゾーンにあるのではないでしょうか。
>その場合、矯正医によって判断が分かれるというのは仕方がないことだと思います。


息子の骨格はグレーゾーンにあるため、どちらも間違っていない=どちらも正解ということですね。

なるほど…と思いますが、素人の親には真逆の治療のような気がしてどちらを選べばいいのか困惑してしまったというのが本音です。

どちらも正解として、どちらの医院を選んでも、最終ゴールは同じになるのでしょうか?

言い換えると、骨格的な治療をせず歯列の拡大のみ行った場合と、前方牽引をした上で顎の拡大も行った場合では、最終形は同じでしょうか?

この点が一番気になるところです。
是非ともご回答よろしくお願いします。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ドリトレさん
返信日時:2013-10-03 20:22:27
小牧先生

再度のご返信ありがとうございます。

>もし舌壁が大きな要因ならば、MFT(筋機能訓練)を矯正治療と平行して行うか、矯正治療の前に行うと良いと思います。

息子は上顎が劣成長の下顎前突と言われています。
舌で下顎の前歯を押す舌癖だけが原因なら、下顎の過成長になるような気がするのですが、違うでしょうか?

しかしながら肥満と舌癖の他は、下顎前突になった原因として思い当たる節もありません。

舌癖が原因で下顎前突になっている場合、舌癖を治す装置を使用したりトレーニングなどで癖を治せば、骨格も自然に治ることはありますか?

それとも既に下顎前突になってしまったものは矯正で治していただかないと無理でしょうか?
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2013-10-04 12:16:17
>舌で下顎の前歯を押す舌癖だけが原因なら、下顎の過成長になるような気がするのですが、違うでしょうか?

舌で押しているのは骨ではなく、歯ですよね。
舌で歯を押したことで、下顎が過成長になることはないでしょう。


>舌癖が原因で下顎前突になっている場合、舌癖を治す装置を使用したりトレーニングなどで癖を治せば、骨格も自然に治ることはありますか?

骨格は異常ないのですよね?


>それとも既に下顎前突になってしまったものは矯正で治していただかないと無理でしょうか?

舌癖のみによって下顎前突になったのなら、年齢や状況によってはトレーニングだけで治ることもあります。
場合によっては、矯正治療は必要なこともありますし、併用して同時に行う必要があることもあります。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ドリトレさん
返信日時:2013-10-04 14:06:58
小牧先生
ありがとうございます。

>舌癖が原因で下顎前突になっている場合、舌癖を治す装置を使用したりトレーニングなどで癖を治せば、骨格も自然に治ることはありますか?

>>骨格は異常ないのですよね?


すごく酷くはないのですが、上顎の劣成長があります。
下顎の前歯2本は角度がぎりぎり内側に入った(歯肉が下がってしまっています)状態で切端咬合乳犬歯反対咬合になっています。
回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2013-10-04 14:21:49
>>骨格は異常ないのですよね?

>すごく酷くはないのですが、上顎の劣成長があります。下顎の前歯2本は角度がぎりぎり内側に入った(歯肉が下がってしまっています)状態で切端咬合乳犬歯反対咬合になっています。

仮に舌癖によって異常が起こっているとして、それは下顎の歯が前に押し出されていることですね。

上顎の劣勢長は、舌癖とは関係ないのなら、舌癖を治しても、上顎の劣勢長の改善にはつながりません。

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2013-10-04 17:09:29
>なるほど…と思いますが、素人の親には真逆の治療のような気がしてどちらを選べばいいのか困惑してしまったというのが本音です。

下顎前突という認識は両者とも共通しているようですから、向かう方向は同じです。アプローチする場所の違いです。


>どちらも正解として、どちらの医院を選んでも、最終ゴールは同じになるのでしょうか?

>言い換えると、骨格的な治療をせず歯列の拡大のみ行った場合と、前方牽引をした上で顎の拡大も行った場合では、最終形は同じでしょうか?

掲示板の情報だけでは判断つきません。

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タイトル 7歳児。下顎骨前突の矯正で抜歯が必要か?
質問者 ドリトレさん
地域 非公開
年齢 7歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 矯正で抜いた・抜く予定
小児矯正(子供の矯正)
下顎前突(受け口)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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