回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2014-03-17 13:44:05
以下は私の使い分けです。

直接覆髄・・ 虫歯を取ったら歯髄が露出した場合にする方法。

間接覆髄・・ 虫歯を全部取って歯髄に近接した場合に歯髄を保護する方法。

暫間的間接覆髄法・・ 虫歯を取ったら露髄が予想される場合にする方法。


MTA保険外の材料のため保険外診療しか使えません。
かなり高額な材料です。
水酸化カルシウム保険適応です。

全ての覆髄はMTAを使わなければ保険適応です。
ただし三番目は知らない、やらない歯科医もいると思います。

参考
http://www.hozon.or.jp/data/whatsnew/jscdadmin/279.pdf#search='AIPC'

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回答 回答2
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2014-03-17 15:28:40
保険で使用出来るのは、水酸化カルシウム製剤(商品名はダイカルやライフなど)ですね。

”暫間的間接覆髄法”は何度かに分けて虫歯を除去する方法なのですが、本当に保険で適用されるのか(二度目以降から保険給付されない可能性もあり)どうかは分かりません。

柴田先生は大丈夫でしたでしょうか?

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2014-03-17 18:59:25
覆髄保険治療でもやってもらえますか?

基本的には健康保険でやってもらえるはず…

なのですが、「露髄しそう(したら)→即抜髄」と言う歯科医も少なくはありません。

なぜなら健康保険のルールでは覆罩が上手く行かず、抜髄になった場合には「抜髄の点数から覆罩の点数を差し引いて算定する事」とされております。

「頑張って歯髄を残そうと思ったが、運悪く上手く行かなかったら罰則として収入が減らされる」

と言うのであれば、最初から「チャレンジせずに高得点を狙う」と考えるのは自然な事ですからね…。


実際には、露髄(抜髄)しちゃってから当院に来て「何とかして欲しい」と言われる患者さんが少なくありません。

先日も

「神経が出たから次回神経取りをする」

と言われ

「残して欲しい」

と言ったら

「今日、ぺリオドンを入れてしまったから無理です」

と言われ、2日後に激痛でウチに駆け込んできた患者さんがいらっしゃいました。
(当然、歯髄は死んでしまっていたので抜髄せざるをえませんでした)

事前に「感染していない露髄の場合、覆罩をしてくれるかどうか?」の確認はされた方が良いかも知れません。

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回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2014-03-17 21:35:42
藤森先生へ。
以下は私の経験であり全ての症例や全ての歯科医にあてはまるものではありません。

若年者はやはり反応が早く結構硬くなります。
次回数ヶ月後に浸麻をしてCRで行けそうならCR.インレーにするならベースをおいて形成印象するかベースを置くまでで終わり次に印象します。

保険請求は基本的に窩洞形成からの算定になり、過去に返礼や減点になった記憶はありません。
あくまで記憶上ですね。

高齢者にはあまり適応しない方が歯科医としては経営上楽だと思います。

以上私の個人的な意見体験です。

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回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2014-03-17 21:56:18
医薬品としてあるいは歯科の材料として使っていいですよという認可と保険診療で使っていいですよという認可の二本立てなんです。

私は前記がいわゆる薬事が通っているとか下りているとか読んでいます。

今年度末までは確実にMTAは薬事は下りてるけど保険外の材料のため、どこに使ってもその治療は保険外になります。
新年度からは情報がないので分かりませんが多分保険外のままだと思います。


MTAは直接覆髄材として薬事が通っています。
海外では根管充填に使ったり歯根端切除術に使ったり穿孔封鎖に使われていると思います。

繰り返しになりますがMTAを使った直接覆髄保険外診療になります。
保険ではできません。



櫻井先生の書かれた以下の部分に関しては多少意見が違いますね。

>「頑張って歯髄を残そうと思ったが、運悪く上手く行かなかったら罰則として収入が減らされる」

直接覆髄の点数と減点になった麻酔抜髄の点数を足すと正規の麻酔抜髄の点数になりますので見かけ上の収入は減らないかあるいはう蝕処置の点数と初再診料を足していくと多くなるかもしれません。

ただし直接覆髄に使う時間を考えると二回分の時間を使ってほんの少しの増点では結構大変かもしれないと思います。

回答 回答6
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2014-03-18 08:59:07
柴田先生

暫間的間接覆髄法では、一旦、レジン充填なりグラスアイオノマー充填を行って、その後やり直すことになると思いますが、それら(最終修復以外)の充填処置は算定されないとの事でしょうか?

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: SEDAさん
返信日時:2014-03-22 08:22:56
保険治療なら覆髄をしない事もあるというのは驚きです。

覆髄は直接覆髄間接覆髄それぞれ、何回くらい行うのでしょうか?

またMTAを取り扱っている医院は少ないですが水酸化カルシウムでも十分な覆髄は出来ますでしょうか?
回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2014-03-22 09:39:58
保険治療なら覆髄をしない事もあるというのは驚きです。

確かに柴田先生が書かれたように「見かけ上の収入は減らない」とは思いますが、それにかかる「手間」「対価」「患者さんからの信頼」と言う意味では保険診療を行う上で「リスク」となるのではないでしょうか。


>覆髄は直接覆髄間接覆髄それぞれ、何回くらい行うのでしょうか?

どちらも1回です。
露髄するかしないかの「瞬間」が勝負ですから。

ただ、その後のフォローがありますのでトータルで2〜3回と思ってください。

例)

 1 露髄した(もしくはギリギリ)
   →直接覆罩、または間接覆罩を行う
   →場合によってはその場で充填処置をして完了

 2 1〜数カ月の経過観察を行い大丈夫なら修復処置に移行
   →直接法であればその場で充填
   →間接法であれば型取り

 3 間接法であればインレークラウンのセット

と言う感じになります。


水酸化カルシウムでも十分な覆髄は出来ますでしょうか?

理論上は可能です。

個人的には、MTAは「より確実な修復象牙質の再生を期待する」ために使っています。

2人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: SEDAさん
返信日時:2014-03-22 09:57:21
分かりやすいご回答どうもありがとうございました。
回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2014-03-22 10:37:46
こんにちは、

保険治療なら覆髄をしない事もあるというのは驚きです。

術前に適応症がはっきりせず、一種賭けみたいな治療ですからね。
また残せた場合の患者利益は大きいですが、歯医者側は残せなかった場合のペナルティーの方が気になれば治療は成立しません。

個人的には千円程度でできる治療ではないと思いますが、保険診療は国が決めた治療費でやらなければいけないので、治療費と手間があっていない気もします。


>覆髄は直接覆髄間接覆髄それぞれ、何回くらい行うのでしょうか?

直接も間接も1回ですが、その後の詰め物を作る必要があります。

暫間的間接覆髄法は2回以上です。

*経過観察別で


>またMTAを取り扱っている医院は少ないですが水酸化カルシウムでも十分な覆髄は出来ますでしょうか?

MTAの方が第2・第3象牙質が早期に質のよいものができることは多くの論文で証明されています。

ただし、神経が残ってもMTAの欠点として歯が黒くなることがあります。

参考
http://eedental.jp/ee_diary/2011/11/mta-1.html

ただ、材料云々の前にはっきりしない漠然とした適応症の方が問題になります。
既に神経が無痛で死に始めている状態のものにMTAを使用しても必ず失敗で終わりますからね^^;

よく勉強している患者さんはメリットしか見ていませんが、神経保存はリスクもそれなりに大きいですから注意してください。

参考
歯の神経を残されたい方へ注意事項
http://eedental.jp/ee_diary/2010/10/post-166.html

おだいじに

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回答 回答9
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2014-03-22 11:18:37
暫間的間接覆髄法についてのみ・・・、

一部の大学病院では非常に素晴らしい治療が行われているようです。
4ヶ月毎に少しずつ残った感染象牙質を除去して、再び水酸化カルシウム製剤を置いて待つ事を繰り返す。

もしも、一般開業医が保険適用で、その手法を遵守して良好な成績を挙げ、そして、その評判を知った患者さんが大勢来られるようになったら、その歯科医院は潰れるのではないかとの心配はします。




タイトル 覆髄方法の使い分け・薬剤・費用を知りたい
質問者 SEDAさん
地域 非公開
年齢 26歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 歯科治療用の薬
治療費・費用
覆髄・覆罩(覆ずい・覆とう)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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