オーバー充填が判明し意図的再植術+歯根端切除術をすすめられた

相談者: リノリノさん (46歳:女性)
投稿日時:2015-03-02 17:23:59
恐れ入ります。
長期間トラブルを抱えております歯について、ご相談させてください。


現在、左上5番が原因の歯性上顎洞炎と診断され、大学病院にて治療中です。
近々意図的再植術歯根端切除術を予定しております。


歯の状態、治療経過は以下のとおりです。

20年ほど前に左上5番の根幹治療
リーマーで処置中にひどい痛みがあり(自身の感覚では奥まで突き刺さったかんじです)、直後よりずっと痛みがとれず、原因が特定できないまま2年間仮歯で経過観察、最終的に転居によりやむをえず歯を入れて終了。

その後症状としては打診痛歯茎の違和感。
ときどき痛みがひどくなり鎮痛剤を服用するも、噛めないほどの状態ではなかった。


一昨年の冬、インフルエンザに罹患したあと、頭痛と歯の痛み。
歯科医院口腔外科専門医)を受診したところ、歯性上顎洞炎と診断され、20年前の根管治療が不十分であったため再度治療を開始。

一年間経過観察(根管充填は9ヶ月後)、歯と鼻の自覚症状は改善傾向にはあるものの完治せず、歯茎の痛みは治療前よりもひどい状態で現在も続いている。

詳細な検査を、と通院していた歯科医院に紹介され大学病院保存科を受診。


以上が現在に至る経過です。



大学病院では、レントゲンではそれほど問題ないとの診断でしたが、痛みが強いためCT検査をしたところ、根の先端から薬剤がとびだしているとのことでした。

中からは処置できないため歯根端切除術となり、方法としては、鼻の骨に穴をあけてしまう可能性があるので、一度抜いて処置をする方法と説明を受けました。



そこでお尋ねですが。
長い間の痛みの原因がオーバー充填だったと理解すればよいでしょうか。

根管治療で状態は多少改善しておりますので、どのように理解してよいかわからずにおります。
(担当の先生にはお尋ねしましたが、現時点ではそういうことです、とだけのお返事でした。)


また、改善したことを考えますとより環境の整った大学病院で再度根管治療をすれば、完治の可能性はないのでしょうか。
前医ではラバーダムなし、マイクロスコープなしでの治療でした。


歯茎を切開して切除する方法に比べると意図的再植術をあわせた方法は予後がよくないという記述を拝見しましたが、一般的な評価でしょうか。
再植術とあわせた方法を選択する症例の判断についてはいかがでしょうか。
再治療は可能でしょうか。


いずれにしても長い間痛みが続いており、これまで歯科医院で相談した際にも積極的に治療をすすめてくださる先生にも出会うことなくきた歯ですので、あきらめ半分の治療ですが、なかなか抜歯という覚悟ができずにおります。

お忙しいところ恐縮ですが、お答え可能な範囲でかまいませんので、ご参考までにご意見をおうかがいできますと幸いです。
よろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2015-03-02 18:23:32
リノリノ さん、こんにちは。

>長い間の痛みの原因がオーバー充填だったと理解すればよいでしょうか。

担当医が診査のうえで「現時点ではそういうことです」と仰ったのでしたら、インターネット上の歯科相談掲示板では、それを覆すことができません。


歯茎を切開して切除する方法に比べると意図的再植術をあわせた方法は予後がよくないという記述を拝見しましたが、一般的な評価でしょうか。

そうですね、統計的にはそうなのかもしれませんが、患歯が上顎5番ということで、歯茎を切開して切除する方法が選択できないものと推測します。


>より環境の整った大学病院で再度根管治療をすれば、完治の可能性はないのでしょうか。

可能性という点ではゼロではないとは思います。

ただ、大学病院保存科で、再根管治療を施すよりも、意図的再植術+歯根端切除術を選択した方が、より抜歯を回避できる可能性が高いという判断を受けたのでしたら、私も、後者を勧めるかもしれません。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2015-03-03 14:50:13
根管充填の問題というよりは根の先の部分に細菌が住み着いてしまい、通常の根管治療では処置不可能(物理的に除去するしか方法が無い)状態なのではないかと思います。


根管充填剤が何かにもよりますが、一般的に使われているガッタパーチャという材料だとすればガッタパーチャそのものの異害性と言うよりはガッタパーチャの表面に定着した細菌が問題を起こす事が多いのではないかと思います。

リノリノさんが記載された今回の経過を読ませていただいた限りでは、通常の根管治療では完治は難しいと考えられますので、外科的な処置に踏み切るのは通常の考え方であると思われます。

(上記したように根の先の部分に細菌が住み着いてしまい、通常の根管治療では処置不可能な状況であったとすればの話でマイクロスコープラバーダムでの治療を否定しているのではありませんので念のため)



また、歯根端切除に比較して再植術の予後が良くないという記述を読まれたとの事ですが、あくまで比較であって処置そのものの成功率が低いと言うわけではないと思います。

というのも、再植術は歯根端切除と比較して歯根膜組織を断裂させてしまうという欠点があるものの、切開の範囲が小さくて歯肉の剥離が必ずしも必要ではないため患者さんにとっては術後が楽な術式であるとも言えます。


処置のポイントさえ抑えておけば問題がおこる事はあまりないと思います。
(実際、当院ではここ数年で歯根端切除はほとんどなく、再植術の方が多いのが現状です)


色々な不安がおありとは思いますが、今までの経過や担当医の説明を総合すると再植術という選択肢はいい選択肢ではないかと推察致します。

ご参考になれば。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: リノリノさん
返信日時:2015-03-04 01:52:50
小林先生、荒木先生、
お忙しい中ご返信いただきましてありがとうございます。

貴重なご意見をおうかがいでき、不安でいっぱいだった気持ちも落ち着いてきました。


一年前の再治療の際には、根の先に穴をあけ、上顎洞から排膿させる、穴は大きくして最終的にはできるかぎり根の先端まで薬をしっかりつめる、と説明をうけ処置してもらいました。

今は通常の根管治療では完治しなかった、という現状を受け止め、それでも即抜歯とせず他の方法を提示してくださったことに感謝したいと思います。



タイトル オーバー充填が判明し意図的再植術+歯根端切除術をすすめられた
質問者 リノリノさん
地域 非公開
年齢 46歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療の治療法
歯根端切除術
根の病気(根尖病変・根尖病巣)
意図的再植
回答者




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