[写真あり] 10歳半の歯列矯正、抜歯か非抜歯か悩んでいます(米国)

相談者: ばぶぽよさん (46歳:女性)
投稿日時:2016-09-13 03:59:19
アメリカ在住です。
10歳半の娘の歯科矯正について相談させてください。

矯正専門医から、ふた通りの治療方法の提案がありどちらにするかの最終的な決断で悩んでいます。

A. 永久歯がある程度生え揃った時点で、上下左右の4番または5番の合計4本を抜歯後、ワイヤーで並べる。
治療開始は少なくとも1年後から。

B. 上側の拡大矯正及び上下のワイヤー矯正
期間は2年。
すぐに治療を開始した方がよい。
途中口元の変化などの影響が好ましくないようであれば、Aの抜歯矯正に切り替える。

通常、アメリカでも子供の矯正は1期、2期に治療を分けるのが一般的なのですが、このお医者様曰く、娘に関しては、すでに10歳半なので2期に分けての治療は必要なく、AかBいずれを選択しても一度に最終段階まで行うということでした。
その分期間は2年と長めになるようです。

お医者様からは最初Aの抜歯矯正を勧められました。

歯が大きく混み合い方がひどいので拡大装置だけでは難しいだろうし、無理に拡げると、口元が出てしまうなどの弊害もあると。

ただ生えてきたばかりの永久歯を抜歯することについて、私の中で抵抗があったため、その旨お伝えしたところ、妥協策としてまずBの方法で開始しても良いのではないか、ということでした。

成長の仕方でうまくいけば抜歯なしで矯正が完了できる可能性もなくはないと。
ただお医者様が見た限り可能性はそう高くはないだろうけれど、その方がいざ抜歯の段階になっても私たちが納得できるだろうとのことでした。

一見Bが妥当な選択のような気もするのですが、Bを選択した際の口元の影響も気にかかります。

お医者様はもし気に入らない口元になっても抜歯をしてワイヤー矯正すれば元の状態に戻すことは可能だ、とおっしゃるのですが、本当にもとどおりになるのかどうかの不安がまず一つあります。

噛み合わせなども問題なくもとどおりになるものなのでしょうか。

また結局抜歯することになるのなら、不必要に本人への苦痛と負担を長びかせるだけのような気もしています。


また、このお医者様とのカウンセリングの前に、別の矯正専門医にカウンセリングをお願いした際、レントゲンを見る限り永久歯へのダメージの可能性が高い為、上左右のC乳犬歯と上の右D乳臼歯、および下左右のD第一乳臼歯、合計5本を抜かなくてはいけないと言われたのですが、その必要性はあるのでしょうか。

今回最終的にお願いしようかと思っているお医者様からは乳歯の抜歯については特に詳しい指示はありませんでしたが、カウンセリングの段階だったのでそこまで詳しい話がなかっただけなのかどうかわからず、合わせてご意見をいただければありがたいです。



長くなりましたが、質問としては

@. 将来的なリスクを最小限にするために、AとBどちらを選択するべきか。

A. Bを選択して、結局抜歯矯正となった場合、噛み合わせなどはもとどおりにできるのか。

B. 上左右のC乳犬歯と上の右D乳臼歯、および下左右のD第一乳臼歯、合計5本の抜歯は必要なのか

の3点です。

よろしくお願い致します。

画像1画像1 画像2画像2


回答 回答1
  • 回答者
伊藤矯正歯科クリニック(名古屋市中区)の伊藤です。



※2013年9月14日までは伊藤和明先生、それ以降は伊藤雅大先生がご回答されています。
回答日時:2016-09-13 13:07:46
ばぶぽよさん、こんにちは。

どちらがいいのかは、情報が少ないため、何とも言えません。

矯正歯科医の指摘のように、今現在抜歯に納得できないのであれば、非抜歯で並べてみるというのは、考えられる方法と思います。

たしかに、非抜歯→抜歯になれば、治療期間は伸びます。
ただ、非抜歯の可能性もありそうな気もするので、ある程度並んできた状況で非抜歯で行くのか抜歯に方向転換するのか、考えてもいいかもしれません。


また、乳歯の抜歯の可否については、直接診察された先生の判断を覆すことはできません。

個人的には、もう少し先ではいいように思います。



個人的には、まだ乳歯が多数残っている状況や年齢的なことを考慮すると、拡大や顎の成長に作用させる治療を行うと思います。

抜歯・非抜歯は、永久歯が生えそろってから方針を決めてもいいような気がします。
(連続抜歯法をとるのであれば、別ですが…)

回答 回答2
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2016-09-13 14:58:46
こんにちは。

矯正治療法は多種類ありまた考え方も多様です。

ですが、通院して矯正治療を行ってもらえる先生が習得した治療法でなければ、実際に治して貰うことは出来ないのですから、主治医が出来る治療法の範囲内で行ってもらうように選択するしかないでしょう。

2択なのであれば、その2択の説明を十分聞かれどちらかでお願いするしかないでしょう。

納得できる治療法を選択してください。
メリットデメリットは、すでにお書きになられている内容でよいと思います。

回答 回答3
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2016-09-13 15:59:10
ちょうど微妙な年齢で受診されたからだと思います。
つまり、その歯科医院では、もう少し受診が早ければB案の効果が期待出来ただろうし、もっと遅ければA案しかなかったことと推測されます。

確実な効果を求めらるのでしたらA案のようには感じます。
或いは、他医院を受診された上での意見は参考になるかもしれません。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2016-09-13 18:48:30
こんにちは。

抜歯矯正をするか非抜歯でするか、選択しなければならないため迷っていらっしゃるようですね。

抜歯か非抜歯かー矯正治療における抜歯問題の是非 http://www.nichikyosen.com/extnonext.html

写真とレントゲンを拝見した限り個人的にはA案がいいと思います、というのも叢生の症例なので永久歯が生えそろえば問題がすべて出尽くします、それからの開始になるので治療計画がシンプルにになると思います。

ところが非抜歯で始めてうまくいかず結局抜歯症例としてやり直すことになれば抜歯非抜歯では歯を動かす方向が全く反対になりますそうする移動量がその分だけ大きくなり時間も余分にかかります。

したがって個人的には永久歯萌出まで待って抜歯矯正が無理のない方法だと考えます、乳歯の抜歯については特別抜歯することはないと思います。

>歯が大きく混み合い方がひどいので拡大装置だけでは難しいだろうし

私もそう思います。

>無理に拡げると、口元が出てしまうなどの弊害もあると。

非抜歯の際よくあるパターンです。

>ただ生えてきたばかりの永久歯を抜歯することについて、私の中で抵抗があったため、

抜きたくないお気持ちよくわかります。

>本当にもとどおりになるのかどうかの不安がまず一つあります。

元通りというかゴールの正常咬合には持っていけると思います。

矯正治療のゴール http://www.yogosawa.org/pat_goal.html

>上左右のC乳犬歯と上の右D乳臼歯、および下左右のD第一乳臼歯、合計5本を抜かなくてはいけないと言われたのですが、その必要性はあるのでしょうか。

B案については個人的には採用しないので何とも言えませんがA案ならそのまま経過観察でいいと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ばぶぽよさん
返信日時:2016-09-14 10:04:02
先生方、お忙しい中ご返信を頂きありがとうございます。

それぞれのご方針によってご意見が分かれるようで、さらに悩んでおります。。。


伊藤先生、山田先生、

乳歯抜歯はもう少し様子見で良いのではとのご意見、ありがとうございました。
こちらは乳歯の場合、割と簡単に抜歯する傾向にあるようで、日本の先生のご意見が伺えてよかったです。
こちらのお医者様との話の際、参考にさせていただきます。


藤森先生

そうですね。
他の専門医に行ってみる必要もあるかもしれません。
ありがとうございました。


伊藤先生

「非抜歯の可能性もありそうな気もする」
「拡大や顎の成長に作用させる治療を行うと思います」
とのこと。
正直そのご意見にすがりたい思いです。

が、途中で方針を変える可能性も捨てきれないということなので、将来的な歯への影響なども考えて、もう少し悩んでみます。


山田先生

ご丁寧にリンクも提示してくださりありがとうございました。
参考になりました。

また非抜歯から抜歯矯正に切り替わった場合、歯を動かす方向が真逆になる、との情報、大変有効でした。
Bで始めた場合、途中で方針を変えても正常咬合に持っていくことは可能とのこと。安心しました。

拝見する限り山田先生のお考えが、一番本人に負担が少ないような気もします。

ただ、やはり、まだ顎の成長が期待出来る段階のようなので拡大装置で永久歯を残せる可能性に賭けたい思いも捨てきれません。
特に娘は体も小さく、(10歳半で身長130センチほど)成長もまだこれからだろうと思うので。

もう少し悩んでみます。。。
ありがとうございました。
回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2016-09-14 13:24:34
ばぶぽよ さん、こんにちは。

岐阜市で開業している、Orthodontistです。

恐らく多くの患者様が、同じようなお悩みをお持ちだと思います。

矯正歯科治療では、治療方針がドクターによって違うのは少々乱暴ですが当たりまえです。
答がひとつだと思って、悩むと大変ですから少しだけ力を抜いてくださいませ。

*日本の、矯正に関する保険診療の本の冒頭には、矯正歯科医が20人いたら、20通りの治療方針がある・・・、的なことが書いてあるくらいです。


さてさて、ご質問に対してですが、私はBの案を支持いたします。

その理由は、

@上の、C・Dが残っている場合、連続抜去法(Serial Extraction)の考えに準じ、C・Dの抜歯を考える。
X-ray写真では、後続の犬歯歯根が十分にできているので、Cの歯根が吸収されていないが、抜歯により、永久犬歯が生えて来るルートを確保する意味もある。
ただし、下のDは少し待ちたいですね。

A非抜歯を第一選択とする理由は、写真で拝見する限り歯列に対して舌が少々大きめな印象を受けます。
抜歯による矯正で歯列は狭くなる方向へ向かうことが予想されます。
(犬歯間幅径を変えないというセオリーはありますが)

矯正治療中もしくは矯正の動的治療終了後、舌と歯列の間で力学的なせめぎ合いが発生し、歯列の安定を損なう可能性があります。

Bを選択してAへの変更は、それを提案できる専門医であればご心配には及ばないと思います。

以上がご質問に対する回答で、個人的にはその前に少しの間でも、拡大床(Removable Appliance for expansion)を使用して、歯列弓の拡大を行いたいところですね。

アメリカの矯正歯科開業医は全員、Orthodontic Degree(矯正歯科専攻の大学院修了)を持っていますので、ドクターの考え方と合えば、どの先生にかかられても心配は無いと思います。

回答 回答6
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2016-09-14 16:39:38
答えがひとつしかないと考えられている患者さんや親御さんが多くて困るのですが、入江先生が書かれている「日本の、矯正に関する保険診療の本の冒頭には、矯正歯科医が20人いたら、20通りの治療方針がある・・・、的なことが書いてあるくらいです」は本当にそうです。

ですから、通院できて信頼できる先生が出来る範囲のことで、頑張って行ってもらうしかないのが矯正治療です。

矯正治療だけではなく、ほかの歯科治療も同じことなのですが、矯正治療のほうが治療として大きいので特に書かれているのでしょう。

ちなみに当医院ではT4K(マイオブレース)という簡単な既製品の機能矯正装置で、10歳からでも非抜歯での育成矯正は自立型で可能です。(もちろん他の治療法で上手く育てておられる先生は多数おられます)

成長をコントロールできることが可能性を広げるのですがそういったことを上手く行ってくれる医院を探すのは、実際はとても大変なことだと思いますが不可能ではないですね。

出来れば成長期にしか出来ない育成矯正法に長けた先生と出会われれば、可能性を広げることが出来ると思います。

ただ、先生をご紹介することは出来ませんので、ばぶぽよさんが選ばれた先生の2案からの選択になると思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ばぶぽよさん
返信日時:2016-09-20 07:16:14
入江先生、船橋先生
お忙しい中ご返信頂きありがとうございました。

歯チャンネルからの通知を見落としていたようで、せっかく頂いていた回答に気がつかず、お礼が大変遅くなり、本当に失礼いたしました!


入江先生

おっしゃる通り、矯正治療の方法は一つではない、と言う点、実感しています。
実際これまで4人の矯正医に診てもらい、見事に全員違う方法を提示され、一人に絞ったら更にそこでふた通りの案を提示され、こちらに相談に来た、という経緯です。

なので入江先生のように明確なアドバイスをいただけると本当にありがたいです。

乳歯抜歯については下Dは様子見で良いとのこと。こちらの矯正医と話す際、参考にさせていただきます。

非抜歯から抜歯矯正に切り替える場合も、それほど心配する必要はない、とのこと。

最初に相談させていただいてから更に悩んで、やはり永久歯抜歯を前提に進める治療計画よりは、永久歯を残せる可能性に賭けたいという思いが強くなっていたところでの先生のアドバイスで、大変気持ちが楽になりました。

まずは拡大矯正で進めていただこうと気持ちが固まってきました。

もし将来抜歯の提案があった場合も、ご指摘いただいた舌との兼ね合いなど、しっかり確認していきたいと思います。

本当に助かりました。
ありがとうございました!


船橋先生

マイオブレースという矯正法があること、全く知りませんでした。
少し調べてみて驚きました。
こんなことが可能なんですね。
とても興味があります。
子供の成長を利用して無理なく矯正できるなんて素晴らしいです。

残念ながら私の住んでいる地域ではマイオブレースを扱う矯正歯科医は見つかりませんでしたが、他州にはいらっしゃるようなので、新たな可能性として今後も調べてみたいと思います。

素晴らしい情報、ありがとうございました。



タイトル [写真あり] 10歳半の歯列矯正、抜歯か非抜歯か悩んでいます(米国)
質問者 ばぶぽよさん
地域 非公開
年齢 46歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯列矯正の治療法
小児矯正(子供の矯正)
その他(写真あり)
アメリカ(米国)
子供の歯列矯正
回答者




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