前歯をブリッジ予定、ソケットプリザベーションと歯茎移植の比較

相談者: 胡桃さん (49歳:女性)
投稿日時:2017-03-14 20:20:59
前歯ブリッジ予定で、抜歯前の骨の欠損が大きくポンティックが長くなりそうです。
見た目をある程度カバーする方法についてご意見をお聞かせ下さい。

注) 他の方法は除外、ブリッジ限定で。


先生方ご自身もしくはご家族の歯だとしたらソケットプリザベーションと歯茎の移植(結合組織移植) どちらを選びますか?
ちなみに、歯茎が見えるタイプです。


それと、主治医が上記の方法を取り扱っていない場合

@ 抜歯とソケットプリザベーション⇒他の医院 
A その後ブリッジ⇒主治医

もしくは

B ブリッジ⇒主治医
C その後歯茎の移植(結合組織移植)⇒他の医院

と分けて行ってもらうのは現実的に可能でしょうか?



歯科医の立場として一般的に@やCは「やりたくない」ものなのか?
ABもブリッジの保証の観点から嫌なものなのか? 

ご迷惑な行動にならないようその辺りが知りたいです。


よろしくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2017-03-14 22:16:27
ソケットプリザベーション は健全な歯周組織の一つである骨を主体に、できたら歯肉をも退縮させないように願って行うものですから、”骨の欠損が大きく”とされている以上はあまり意味のないことになります。


結合組織移植を行って、歯肉のボリュームを得ようとするときは、通常、本ブリッジ装着前に、仮ブリッジを装着しながら(後にする時もありますが)移植術をおこなって、ボリュームの調整、歯肉の成熟を待ってから、最終ブリッジに置き換えるのが、望ましい方法と思います。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2017-03-15 19:12:20
momonga2017さん、こんばんは

大きく歯槽骨が吸収して、抜歯後のブリッジポンティックが長くならないようにしようとした場合の、私の基本的な手順は

1)抜歯と同時に、人工骨と、遮断膜(メンブレム)を用いてソケットプリザベーション

2)6〜8か月待って、骨吸収の程度によって、人工骨と結合組織の移植

3)さらに6〜8か月待って、顎堤ができたことを確認して、ブリッジの作成に取り掛かる
顎堤が必要量できたいなければ、再度人工骨の移植


抜歯窩の処置とブリッジの治療は一体なので、一人の先生が行うか、連携が密に取れる先生同士が行わないと満足のいく結果にならない可能性があります。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 胡桃さん
返信日時:2017-03-15 20:26:06
松山先生、小牧先生

ご回答ありがとうございます。


ソケットプリザベーションの対象となるかは先生次第のようですね。
手順を具体的に教えていただいて、いずれの治療も出来るだけ一人の先生にしていただくのが良い理由もイメージ出来てきました。


ただ、主治医には大変お世話になっており、できるだけ最後までお願いしたい気持ちと見た目への不安で悩みます。。


もしよろしければ、追加の質問についてもご教示いただけると幸いです。


抜歯後の歯茎がどこまで落ちるかは「個人差が大きく事前の予想は難しい」と聞きました。

抜歯時に何もせず、歯茎が落ち着くところを待ってポンティックの長さを確かめてから (ポンティックが許容範囲なら、そのまま主治医にブリッジしてもらえるので)やはりこれでは・・となった時に、骨移植や結合組織の移植をしても何とかなりますか?


また、骨移植と結合組織の移植は必ずセット(結合組織の移植のみはあり得ない)ですか?


よろしくお願いします。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2017-03-16 09:37:42
私の個人的な考え方ですが、治療あるいはリハビリテーションに関して、100%の成功はありません。

1)ソケットプリザベーションをした場合と
2)ソケットプリザベーションをせずにあとから移植をする場合では、

1)の方が2)より成功率が高くなるように思います。
2)で大きな吸収があった場合、治療の難易度も上がり、満足のいく結果が得られないかもしれません。
できるだけ成功率を高めようと思えば、1)の方が良いでしょうが、「できるだけ簡単に済ませて、できるところまででいいよ」と考えるなら2)の方法でも良いでしょう。


骨移植の必要性については、吸収の程度、形態いによって判断します。
大きな吸収があり、骨移植が必要と判断されるような状態で、結合組織のみの移植を行った場合、将来吸収してしまう可能性が高くなります。

これも確率の問題なおで、必ず吸収するというわけではありませんので、将来吸収してから考えるという方法もあります。
ただし、その場合、前述と同じで、難易度が上がり成功率も低くなると思いますし、ブリッジも再製することになると思います。

もちろん、骨移植が必要でないならわざわざする必要はありませんし、ソケットプリザベーションだけで、十分な回復が得られるのなら、結合組織の移植も必要ないと思います。

あとから問題に対処するよりも、問題が起こらないように、また、最低限になるように各ステップを着実に進める方が良い結果が得られると思います。
とにかく最初が肝心。

以上、私の臨床感覚からの私見です。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 胡桃さん
返信日時:2017-03-18 16:40:23
小牧先生

お礼が遅くなって申し訳ありません。

知りたいことが網羅されていてまるで教科書のようです。
本当にありがとうございます。
「とにかく最初が肝心」、しかと胸に刻みました。



タイトル 前歯をブリッジ予定、ソケットプリザベーションと歯茎移植の比較
質問者 胡桃さん
地域 非公開
年齢 49歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯が抜けた・抜く予定 その他
ブリッジ治療法
ブリッジその他
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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