食いしばりによる顎関節症。長年欠損していた奥歯を補う必要はあるか

相談者: ロクさん (52歳:女性)
投稿日時:2017-06-25 21:39:59
若いころから食いしばりがあり、そのせいで15年ほど前に左右とも上の7番の歯が割れてしまって、抜歯しました。

その後、左上7番の位置には、ちょうど上に埋まっていた親知らずが降りてきて、ピッタリの場所に収まってくれました。
が、右上7番は欠損したままです。

食いしばりに対しては就寝中にマウスピースをつけることで対処してきましたが、3〜4年前から、朝の開口障害の症状があらわれて、顎関節症と診断されました。

痛みなどはなく、関節雑音と口の開けにくさはありますが、だからといって開かないわけではありません。
そのため、特に積極的な治療をすることはせず、かかりつけ歯科医で3カ月に一度、マウスピースの調整などしながら様子を見ています。
先日、その歯科医から、

「やはり右上7番の歯がないことで周囲の歯への負担が大きく、顎関節にも特に右側は負担が大きくかかっている。今すぐということはなくても、今後、急に痛みが出たり口が開かなくなるなどの急性の症状が出る可能性もあり、欠損している部分にインプラントを入れるか、または、もしうまく使えそうなら、その上に埋まっている親知らずを引っ張って来る矯正を行ってはどうか」

と、勧められました。
話としては理解できたのですが、現状、特に困るほどの症状はないので、 インプラントや矯正などの大掛かりな処置をするべきか、判断ができずにいます。
それらの処置に伴う身体的な負担にも、漠然とした不安感があります。

先生方はどのようにお考えになりますでしょうか?
また、今でなくてもいずれそうした処置が必要となるとすれば、どのような段階になったら考えるべきでしょうか?

アドバイスいただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2017-06-26 08:08:04
ご相談ありがとうございます。

>先生方はどのようにお考えになりますでしょうか?

お困りの程度によっては慌てることはないと思います。
その検査もあります。

あるいは、将来お困りになる予想であれば、検討を始めてもいいと思います。


>また、今でなくてもいずれそうした処置が必要となるとすれば、どのような段階になったら考えるべきでしょうか?

次の、二つの段階がありえます。

今までのくりかえしの延長として、またどこかの歯を失ってから考える、
今、方向を変えるために、予測を立てておき、もうこれ以上歯を失わないうちに考える。

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回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2017-06-26 10:44:44
さがら先生に同意です。


ただ一つ…

以下、個人的経験からのみ書かせていただきます(医学的根拠はありませんのでご注意ください)。

歯科の治療において「開口量が少ない人」「長時間お口をあけているのがつらい人」などにOMT(オーラルマイオチューニング)と言って「咀嚼筋マニピュレーション」や「口腔内マッサージ」を行うことで、大きく楽に口が開けられるようになります。
もちろん、これらは一時的なものではありますが、口腔周囲のトラブルの原因の一つに「咀嚼筋の過緊張」があると考えています。

特に、長年、筋肉の動きが悪い方は筋肉が凝り固まってしまい、食い縛りやTCHの状態から「抜けたくても抜けられない」という事も考えられます。

上述したようにOMTは「一時的なもの」で本当に筋肉をリラックスさせるには時間がかかるかもしれませんが、一度、咀嚼筋マニピュレーションや口腔内マッサージを受けられてみてはいかがでしょうか?

また、個人的には「食い縛り」と「かみ合わせ(欠損)」には直接的な因果関係は無いように考えます(間接的には関係があるとは思いますが…)。
従って、インプラント矯正が根本的な解決になるとは考えません。
(精査の結果「必要だ」という事もあるかもしれませんが…)

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回答 回答3
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2017-06-26 11:24:02
おそらく、整形外科的な問題をお持ちの方かと推測します。
もし右上にインプラントを埋入するとすれば、その意味をどうとらえるかは重要な問題ですが、そのためには検査が必要だと思います。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ロクさん
返信日時:2017-06-26 17:59:53
さがら先生、櫻井先生、藤森先生

ご多忙のところをご回答いただき、どうもありがとうございます。

櫻井先生のおっしゃるOMTというのは、初めて知りました。
一時的なものであるとはいえ、こうしたことも含め、いろんな方面から検討したり試すことも必要なんだな、と感じました。

食いしばりと欠損は、直接的な因果関係はない、というご指摘も、目から鱗といいますか、ちょっとびっくりするものでしたが、たしかに、インプラント矯正が根本解決ではない、というところは、自身でもしっかり自覚しなければならないことだと感じました。

ところで、先生方のおっしゃる「検査」ですが、どのよなものを考えるとよいでしょうか?

かかりつけ医からは、インプラントあるいは親知らずを引っ張って来る矯正が可能かどうか骨の状態も含めて見るために、マウスピースをはめてのCT検査をまず実施する、と、説明されました。

これは、インプラントまたは矯正で欠損部分を補う前提で、それが可能か、どちらがふさわしいかの判断材料のための検査、と理解していますが、そもそも、そうした対応をすべきタイミングかどうか、顎関節の状態をまずは検査する、ということが必要になりますでしょうか。
かかりつけ医の考えておられるCT検査で、それも一緒にわかるのでしょうか… ?

さらに加えてのお伺いで恐縮ですが、ご教示いただけますと幸いです。
回答 回答4
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2017-06-26 18:33:22
どのようなことを念頭とした『検査』なのかは三者三様だったと思います。
私の思うものは『なぜ、咀嚼筋他に過緊張を生じることになったか?』の検査です。

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回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2017-06-26 18:59:04
>朝の開口障害の症状があらわれて

ということは,睡眠中にくいしばりや歯ぎしり(睡眠時ブラキシズム)が関連している可能性はあるかもしれません.

すでにマウスピースを使用しているのであれば,欠損部までマウスピースを延長してもらってみて,朝の症状が軽減するか否かを確認してみるという方法もあるかと思います.
担当医の先生と相談してみてください.

それで症状が改善するなら,欠損部の治療をした方がよいかもしれませんね.
それか,延長したマウスピースで対応してゆくかだと思います.

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ロクさん
返信日時:2017-06-26 22:49:53
藤森先生

再度のご回答、どうもありがとうございます。


西山先生

具体的なアドバイスをどうもありがとうございます。
なるほど、たしかにそうですね!
そういう方法でまずは確かめてみる、というのも手ですね。
かかりつけの先生に相談してみようと思います。

先生方のアドバイスを拝見しながら、まずは自身の状態をしっかり把握することが必要であるし、なぜ、そうなっているのかについて、生活の見直しも含めて自覚し、そのうえで、提示される療法や対処法を考える際にも、「なぜなのか」「なんのためなのか」を理解しなくては・・・、感じました。



タイトル 食いしばりによる顎関節症。長年欠損していた奥歯を補う必要はあるか
質問者 ロクさん
地域 非公開
年齢 52歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 抜歯:7番(第二大臼歯)
歯が抜けた・抜く予定 その他
噛み合わせに関するトラブル
歯軋り(歯ぎしり)
顎関節症
回答者




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