金銀パラジウム合金の組成は時代とともに変化しているのでしょうか?

相談者: うんにゃさん (56歳:男性)
投稿日時:2018-02-19 17:40:25
1999年頃、1978〜1984年位に左右の下の歯に被せた銀歯のうち、右の銀歯が取れて被せ直しました。

その時、歯医者さん

「左と同じ色の銀歯の在庫がまだあるか聞いてみましょう」

と言って確認して下さり、在庫があったので同じ色の銀歯を被せてもらいました。
その銀歯は、僅かに黄色〜薄茶色を帯びていたような気がします。(在庫が無ければ、同じ色ではない銀歯になったのだと思います)

近年になって、別(隣)の下の奥歯に銀歯を被せる治療を受けましたが、被せる前に見せて頂いた銀歯は、純粋な銀色のように見えました。(照明の状況なども影響しているかもしれませんが…)


そこでお尋ね致します。

現在、金銀パラジウム合金の組成は、金12%、パラジウム20%とJIS規格で定められており、銀45〜50%前後、銅15〜20%前後、その他数%だそうですが、これは時代とともに変化しているのでしょうか。
金の高騰を受けて、金の配分が減るということはないのでしょうか。
あるいは、金銀パラジウム合金以外の保険の銀歯もあるのでしょうか。

よろしくお願い致します。
[過去のご相談]


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2018-02-19 18:17:51
うんにゃさん、今日は

ここ数十年規格は変っていません。
規格内で、メーカーによって組成は違ってきます。

保険用の銀歯としては、他に、銀が主体の合金が2規格あります。
こちらも規格内であれば、メーカーによって組成が違います。

歯科用金属は、細かい組成をみれば、何十種類もあります。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: うんにゃさん
返信日時:2018-02-20 11:29:02
小牧先生
早速ご回答頂き、ありがとうございました。

保険の銀歯=金銀パラジウム合金だと思っていましたが、銀が主体の合金もあるのですね。

金銀パラジウム合金は実績のある材料ですし、(素人考えですが)金が一定量含まれていた方が、柔軟性があり成型しやすいような気もしますが、そのようなことはないのでしょうか。
今後、金が高騰し続けて保険点数が据え置きならば、銀が主体の合金が増えていくのでしょうか。

保険診療では、患者側からどちらの銀歯にして欲しいとは言えないと思いますが、2種類の銀歯が歯が口の中にごちゃ混ぜにあってよいものかと、ちょっと不安にもなります。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2018-02-20 11:42:56
>金銀パラジウム合金は実績のある材料ですし

「代用金属」なんですけどね…(^_^;)


以下、他サイトからの引用

「12%金銀パラジウム合金」は世界中で日本だけしか使用していない金属で、この金属が保険詰め物として認められたのは、1960年戦後間もない頃からです。

当時、国は「銅亜鉛合金」を保険診療の中に組み込もうとしましたが、あまりにも生態に害のある金属だったため「歯科用金属規格委員会」は総医療費や日本の経済力からみて、貴金属に替わる安価な代用金属として開発された「12%金銀パラジウム合金」をもって許容限界とし、出来るだけ早い時期に「金合金」へ移行すべきであることを委員会報告書で発表しました。

しかし…時は過ぎ、いつの間にかそのことは忘れ去られ、現代に至っているのです。

「12%金銀パラジウム合金」に含まれる成分は、金12%・パラジウム20%・銀50%・銅16%・その他2%(亜鉛、インジウ、イリジウム等)を含んでいます。

パラジウムは、金の耐摩耗性、銀の耐蝕性、耐硫化性という欠点を補うために使用されていますが、リンパ球幼若化テストという金属アレルギー検査では、約半数の人に陽性反応が出ます。

ドイツスウェーデンでは、保健省が歯科業界に対して、「幼児及び妊婦に、銅を含有するパラジウム合金と、水銀・銀アマルガム合金を使用しない」という勧告を行ないました。

ドイツなどの医療先進国では、パラジウムが体に与える悪影響を考慮して、パラジウムフリー(パラジウムを含まない、パラジウム0%)の金属を使うことを強く推奨しており、外国製の日本向けの歯科金属のパンフレットでも、「この金属はパラジウムを含みません」ということをわざわざ謳っているほど、パラジウムは身体に良くないと広く認識されています。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: うんにゃさん
返信日時:2018-02-20 12:37:19
櫻井先生
ご回答頂き、ありがとうございました。

金銀パラジウム合金は、代用だったものが、そのまま主流になってしまったのですね。
代用だったとは、初めて知りました。

私の奥歯には、もう35年〜40年以上、複数の銀歯が被さっていますが、幸いにも金属アレルギー噛み合わせの不具合は起きていません。
だから、実績のある材料だと思っていました。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2018-02-20 13:14:22
小牧先生とは少し意見が違います。

戦後多少金の含有量に違いがあります。

https://ameblo.jp/november-foxtrot/entry-11125913931.html
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjps1957/46/5/46_5_634/_pdf

一時期金2%のときもあれば20%の時もあったようです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: うんにゃさん
返信日時:2018-02-20 14:04:05
柴田先生
ご回答頂き、ありがとうございました。

興味深い論文でした。

インレーおよびクラウンブリッジ用の合金として金銀パラジウム合金は、許容される最低限の材料である」でありながら、「12%金銀パラジウム合金については、物性にせよ経済性にせよ、それに匹敵するほかの材料を見出すことは困難といわざるをえない」とは、患者としても、ちょっと複雑な気持ちです。



タイトル 金銀パラジウム合金の組成は時代とともに変化しているのでしょうか?
質問者 うんにゃさん
地域 非公開
年齢 56歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 材料・機材関連
専門的な質問その他
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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