ドッグスベストセメント、。本来のコンセプトと一般的な使い方

相談者: ひまわりhk8さん (40歳:女性)
投稿日時:2018-06-07 02:51:57
上顎4番遠心隣接面虫歯でかけ、咬合面から1ミリほどの穴が観察できる状態です。

ドックスベストセメントでの治療を考えていましたが、自分が思っていたものと異なっていたので、迷っているところです。


なるべく削らないで、セメントによる殺菌力で治すことを目指すものと思っていたのですが、訪ねた歯科医では、感染部位をほとんど削った上でドッグスベストセメントを詰め、インレーを入れるとのことでした。
抜髄を防ぐ手段として用いるようなニュアンスでした。

削らないためのものとして捉えていた私の認識不足ではありますが、ドックスベストセメントについて数点疑問点が出てきたので教えてください。


1.ドックスベストセメントは歯科医師によって大分考え方や使用方法が異なるのでしょうか?

このセメントを使われている先生は、感染部位を削ると露髄するような場合にそれを防ぐために用いているという方が多いのでしょうか?

虫歯をあまり削らないで詰めるという先生もいらっしゃるのでしょうか?


2.抜髄を防ぐ手段として用いるのであれば、自由診療になってまでドックスベストセメントにこだわらなくてもよい気がするのですが、保険診療で用いる方法より成績がよいのでしょうか?


3.セメント注入のために削る以外はほぼ削らないものと思っていたので、
(感染部位を除去しないことの是非はあると思いますが、殺菌して治すというコンセプトなのであれば試して見てもよいと思っていました)
現時点で虫歯の大小はともかく、欠損部が小さい状態でインレーになるというのが、削らないことを前面にうたっているようにみえるドッグスベストセメントと相容れない気がして、自分の認識と差異があった部分です。

虫歯治療初回の歯に用いる場合も、インレーになるのは通常なのでしょうか?
それとも隣接面だからでしょうか?

(語弊があるかもしれませんが、インレーは必要ならやむを得ないと思っています。
ただ削らないとうたっているように見えたセメントを使って、インレーの接着面を作るために削るのであれば、このセメントを使う意義があるのか疑問に思ったのです)


よろしくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2018-06-07 12:54:25
あくまでもドックベスト否定派の歯科医の意見として書きます。

>1.ドックスベストセメント歯科医師によって大分考え方や使用方法が異なるのでしょうか?

違うでしょうね。


>このセメントを使われている先生は、感染部位を削ると露髄するような場合にそれを防ぐために用いているという方が多いのでしょうか?
虫歯をあまり削らないで詰めるという先生もいらっしゃるのでしょうか?

どちらの話も聞きます。
(どちらが正しいかどうかわかりません ← 興味がないので)


>2.抜髄を防ぐ手段として用いるのであれば、自由診療になってまでドックスベストセメントにこだわらなくてもよい気がするのですが、保険診療で用いる方法より成績がよいのでしょうか?

歯髄保護を保険で行うか、自費で行うかはその先生の考え方次第です。

個人的には「マイクロスコープ」「ラバーダム」を用いて、しっかり感染源を除去し、再感染を防ぐ処置を行うのが良いと考えます。
(=ドックベストは必要ないと考えています)

しかし、そのためには「技術」「知識」「時間(手間)」が必要です。

制約が多く、十分な処置を提供し、それに見合った対価を得ることが難しいと言うのが保険診療と言うだけです。


>3.虫歯治療初回の歯に用いる場合も、インレーになるのは通常なのでしょうか?
>それとも隣接面だからでしょうか?

虫歯の大きさや部位、形態によって異なります。

隣接面でもカリエス自体は大きくなく、歯肉縁下まで達していないようであればレジン充填で治療スノが良いように思います。
しかし、レジン充填は歯科医の技術、考え方によっての差が大きいので「誰でも同じ」にはなりませんね。

2人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ひまわりhk8さん
返信日時:2018-06-07 13:46:17
櫻井先生 ご回答ありがとうございます。


ドックスベストセメントの考え方や使用方法は歯科医師によって異なるのが現状なのですね。

素人考えで申し訳ないのですが、削らないで殺菌で治すということが目的のためにドックスベストセメントを使うというのなら、感染部位を残すことの是非は別として、コンセプトとしてはわかりやすいのですが、歯髄保護のためなら、他のセメントや方法など、報告事例が多い方法があると聞くのに、どうしてドックスベストセメントなんだろうとわからなくなってしまいました。


ドックスベストセメントで治療をして頂くにしても、歯科医院によって先生の考えにそれほど差があるのでしたら、歯科医院選びもどこがよいのか困ってしまうなぁという感じです。

できるだけ削る部分を少なくするのであれば、ドックスベストセメントより、レジン充填に力を入れておられる先生を探した方がよいのかと思ってきました。


ありがとうございます。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2018-06-07 15:46:30
ひまわりhk8 さんこんにちは

>ドックスベストセメントなんだろう

1つには、ドックベストは保険適用外だからです。
一度保険外での治療を行なった歯は、その後に治療は保険外、つまり自由診療になります。
自由診療の入り口と考えている先生が少なくないと思います。

特に、ドックベストでの治療費が数千円といった医院は、その後の治療費で採算のつじつまを合わせているようにも感じます。

櫻井先生も触れていますが、神経を保護する治療をラバーダムをして、マイクロスコープで丁寧に治療をしようとしたらとても数千円ではできません。


>できるだけ削る部分を少なくするのであれば

ちょっと誤解されている先生も少なくないのですが、削らなくてはならない部分はきちんと削り、削る必要のない部分は削らないということが大事なのです。
ただ、削る量が少ないから良いということではありません。

むし歯感染している歯質を全て取り切ることが重要で、その上でできるだけ削る量を少なくしましょうということが大事です。

そう言った意味からも、マイクロスコープでの拡大治療はとても有効かと思います。

回答 回答3
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2018-06-07 21:02:59
こんにちは。

象牙質虫歯が進めば厄介で、細菌はマイクロスコープを使っても目視できませんからそこに科学的でない経験的な治療コンセプトがどうしても入ってきてしまうのです。

昔は象牙質内に細菌が残っても完全にシーリングされていれば問題にならないと考えられていましたが、今はそうではなく完全なシーリングが出来ていても虫歯の進行が認められるということになっていますから、見えないものをどのように処理するか?というところに象牙質まで進行した虫歯の治療の難しさが出てくるのです。


そこで殺菌という考え方が出てきてカリソルブでするのか?3mixでするのか?他のものでするのか?という選択を歯科医がすることになります。

もちろんですが、過剰とも思われるくらい怪しいところはラバーダムを施した出来るだけ清潔と思われる術野にてすべて削り取ってしまい、直接覆髄MTAセメントで行うという方法もあります。

ただ、普通はそこまで過剰に除去しない方法のほうが主流だと思いますし、教科書的にも再石灰化が可能な歯質は温存したほうがよいということになっていると思います。



そこでドックスベストセメントの使用法ですが、これを提唱しているのは高額な医療設備をもたなくても経験則から安心で安全なカッパーセメントを元にしたセメントを使って、長期的な殺菌効果を期待したホリスティックなアプローチで、虫歯の進行を抑えようという考えなのだと思います。

マイクロがあっても細菌レベルのサイズのものは目視できないのでしょうがないのです。


虫歯がシーリングされた内部で進行するのはなぜなのか?栄養の供給があるのでしょうからそこが問題でしょうね。
常に糖分の摂りすぎは問題です。

なぜ虫歯になっているのか?ご自身の食生活を見直す必要があります。
血糖値に問題がないか?インシュリン分泌処理能力以上に糖分を摂りすぎていないのか?そういうことをよくお考えになったほうがよいと思います。


どの方法であっても歯科医の出来ることは限られます。
病んでいく生活や食生活をされ続けていれば、どういう治療もむなしいということになります。

ただ、歯科医は少しでもその進行を止めるお手伝いをしようとあれこれ経験則を動員して治療に当たっているのです。
誰も生体内での細菌レベルの動きはわからないのです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ひまわりhk8さん
返信日時:2018-06-07 22:51:05
水川先生
ご回答ありがとうございます。

自由診療の入り口と考えている先生もいらっしゃるのですね。
ドックスベストセメントの取り扱いのある歯科医院を中心に探していましたが、なんだかドッグスベストセメントがよくわからなくなってきたので、ドックスベストセメントにこだわらず、マイクロスコープ等、他の診療内容を見て、評判の良さそうな歯科医院を探してみようと思います。



Dr.ふなちゃん先生
ご回答ありがとうございます。

ドックスベストセメントの元になったのは歴史のある安全なセメントなのですね。

虫歯になった原因については、自分の中でも、歯磨き以上に、食生活の変化が関係しているのではないかと思われるふしがあったので、引き続き食生活の改善に気をつけていこうと思います。



タイトル ドッグスベストセメント、。本来のコンセプトと一般的な使い方
質問者 ひまわりhk8さん
地域 非公開
年齢 40歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯治療
材料・機材関連
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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