歯根破折した大臼歯(6番)の抜歯とその後について

相談者: さきへさん (40歳:女性)
投稿日時:2019-12-23 13:26:40
20年程前に抜随した大臼歯(6番)が今年の3月頃からものを噛むと痛み&違和感があり、歯茎が腫れて膿袋を形成しだしたため、設備の整った専門医のいる歯科へ改めて診てもらった所、レントゲンでは根の周りに黒い陰が大きく写っており、歯科CTでは炎症上顎洞にまで及んでいてでかなり悪い状態と告げられました。

歯科医からは残せる見込みがないので抜歯を勧められましたが、どうしても踏み切れず、まず自費診療でマイクロ下で再根管治療をして頂く事になりました。

マイクロ下で詳しくみたところやはり内側根にヒビが入っているとの事。
この日の治療は一旦中の様子を見て洗浄して仮の詰め物をして終了。

その次の治療中に突然鋭い痛みを発し明らかに痛い表情をした所

感染が亀裂部から中にまで入ってきていて血が出ているのでやはり完全に外?と交通しています」

と告げられ、なんとか痛みに耐えて治療後の説明を聞くと、他の2根には予定通りファイバーコアを流して亀裂部にはスーパーボンドを流してミックスの状態にしておいたとのことでした。
治療は実質これで終了の予定で、次回の再診では経過観察での受診の予定ですが、治療時に相当痛かったので今後まともに噛めるのか不安になり訪ねた所、しばらくは痛いかもしれないが次回までに腫れたり痛みだしたらすぐに来院するよういわれました。
次に腫れたりしたら抜歯覚悟でとの事でした。

前回までは治療中に痛くなる事がなかったので、この治療中にさらに亀裂が入ったのでは?とちょっと不審に思いましたが、その日は歯茎に若干違和感を感じる程度でしたので、やはり数日たてば大丈夫なのかなと思っておりました。

それから数日たつにつれ歯茎の違和感(脈打つ感じ)等が出てきて、じわじわと内側の根っこ付近が腫れているように感じ、治療から一週間たつと、根の先に膿袋を形成し、歯茎は全体に腫れて明らかに急性に炎症を起こしてきました。
すぐ来院するように忠告されてはいたのですが、丁度持病の腹痛が酷かったこともあり、十数万円かけて治療したのにすぐに抜歯するのが嫌でたまらなく次週まで様子をみようと我慢してしまいました。

そうこうしているうちにさらに一週間がたち、腫れや痛みも引き、やがて膿袋も消えました。
おそらく体調等でまたこのような現象を繰り返す事になると思うので、次回の受診時には抜歯が避けられないと考えられます。

長くなりましたが、ここでお知恵をお借りしたく質問です。

【質問1】
やはり次回の受診時にすぐに抜歯になってしまうでしょうか?
年末で飲食に差し支える事や、以前抗生物質服用後に偽膜性腸炎にかかり、今回の抜歯後の服用で体調が悪くなるのを避けたいのもあり、悠長な事を言っているときではないのですがひと月後などに延長したいと考えておりますが、その間にも急速に骨が溶けたりしてしまうでしょうか。

【質問2】
抜歯窩から膿や炎症を掻爬するやり方ですと医師の言うように取り残しが否めず、炎症が取りきれなかった場合、副鼻腔炎が残ったりなどどのような弊害や後遺症が考えられるでしょうか?
また、鼻と交通してしまった場合外科的手術等で治すことになるのでしょうか?

【質問3】
溶けてしまった骨は再生するのでしょうか?

【質問4】
抜歯後、インプラントをしきりに進められていますが、初回の金銭面やその後のメンテナンス等の維持費、外科的手術が解せない等の理由でやらないつもりです。ブリッジも両隣の健康な歯を大きく削るため却下、そうなると残るは部分入れ歯しかないのですが、両隣の歯を多少は削るとの事で納得がいかず悩んでいます。
右上大臼歯(6番)の場合で適用になる削らない部分義歯のようなものがあれば教えてください。

【質問4】
今回自費診療で当該歯科医にかかっているのですが、抜歯や抜歯窩からの炎症の掻爬?等の処置に関しては保険でできるものでしょうか?

以上、よろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2019-12-23 16:08:31
骨と歯根の詳しい状態が分からないのですが、歯根を助けるのはかなり厳しいのだろう、と思います。

骨がどれだけ失われるのか、は残念ながら予測はつかない、と思います。

抜歯時に、丁寧に抜歯し病巣を取り切れば、綺麗に治ると思います。

悪い原因がなくなれば、骨はある程度再生します。

顎堤を温存するための処置正しく行えば、8割がた骨で埋まる筈です。

但し、抜歯、病巣除去、骨造成など全ての処置が丁寧に綺麗にきちんと行われること、が大切です。

削らない部分義歯は造れるとは思いますが、違和感とか気持ち悪さで使われなくなるのでは、と心配です。

抜歯や病巣除去は、保険診療でできますが、その先生が保険をされてるのかどうか、だと思います。

余談ですが、書かれてる文章から、抜歯して、そのまま治るの待ってインプラント、と言う勧めなのかと思いましたが、殆どの場合、抜歯即時インプラント手術で1回の手術で治せる筈です。

どの場合も、丁寧で綺麗な手術が必須です。

1回の手術で、そこの部位の今後の悩みを解決できる治し方ですから、検討していただきたいですね。

しっかり噛めて、隣りの歯に負担かけないのは、インプラントの最大の長所ですから。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2019-12-24 13:55:35
ご相談ありがとうございます。


    >【質問1】すぐに抜歯になってしまうでしょうか?

「すぐに」かどうか?
というタイミングは相談で決めることが出来ます。

抜歯という結論は、ありえることです。



    >抜歯後の服用で体調が悪くなるのを避けたい


副作用の用心をすることは、とても良いことです。

でも、何回も、何ヶ月も、くり返し飲むことはもっと用心しなければなりません。


歯だけではなく、体のこともお考えのようで、とても素晴らしいことです。

できれば、化膿、つまり細菌感染したままの歯から、体中の内臓に細菌と毒素を毎日撒き続けていることは、もっと重篤な結果を招くことがあるという、100年前から証明されている研究結果も知っておいて頂きたいことです。


    >急速に骨が溶けたりしてしまうでしょうか


抵抗力が落ちればありえます。

ただし、もう一年以上放置していましたから、そうとう骨は消えているはずです。
これからは、骨が溶けるという問題ではなく、もっと深刻になりえます。



    >【質問2】炎症が取りきれなかった場合



ありえることです。

しかし、
もともと完璧な治療などありませんから、それでも治る計画を立てることは可能です。


    
    >どのような弊害や後遺症が考えられるでしょうか?


一般的な場合と、ご自身固有の場合と、合わせて説明を受けましょう。



    >鼻と交通してしまった場合外科的手術等で治すことになるのでしょうか?



手術だけとは限りません。



    >【質問3】溶けてしまった骨は再生するのでしょうか?



適切な治療により、ある程度は自然に戻ります。




    >【質問4】部分入れ歯しかないのですが、両隣の歯を多少は削るとの事で納得がいかず悩んでいます。


その設計の根拠を納得がいくように説明する手段があります。



    >削らない部分義歯のようなものがあれば教えてください



可能です。

しかし、目的を考えましょう。

残った歯を守りたいのであれば、歯を残すための部分義歯の設計があるからです。

そのばあい、残った歯を削ったほうが、歯が残ることもあるからです。



    >【質問4】自費診療で当該歯科医にかかっている


自費診療とか、自由診療とか、呼び名がいろいろあります。


個人的感想ですが簡単に言うと

もし、自費診療の意味が、お金の違いだけであれば、金額の相談をすれば良いはずです。
たとえば、材料費が違うとかです。


もし、自由診療の意味であれば、なんの制約をも受けずに、何を自由に求めるかを相談します。
つまり、
なんのため? から始まります。

たとえば、
保険では認められない考えで、歯を残したい、という予防重視の方針もあるでしょう。


具体的に言うと、

保険診療とは、
学者が研究した結果、最もリスクが少なく、最も効果が高い、という治療方法だけを政府が採用して、国が承認した標準医療です。

保険の考えは、病気や怪我をしたあとで、今現在生きていくために、最低限の後始末をする治療です。
国家予算の制約があるために、天井はとても低く抑えられています。


一方、

自由診療は、天井を抑えず、今だけではなく将来も見て、たとえば健康の維持増進を図るような方法です。

しかし、保険のような国の保護はなく、最低限を突き抜ける奈落の底まで落ちるリスクは、ご自身の責任で納得するという、例えば車や家を買うような自由で社会的な、お金も伴う法律で定められた契約行為です。



    >保険でできるものでしょうか?



それは保険規則で認められている治療です。

したがって、
保険の使える歯科医院では、それをしなければいけない義務があります。

しかし、自費診療のみで保険治療を一切できない歯科医院では、もちろん自費でしか出来ません。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: さきへさん
返信日時:2019-12-28 21:02:13
松元教貢歯科医院 松元先生
お忙しい中早々にご回答をいただきましてありがとうございました。

 >抜歯、病巣除去、骨造成など全ての処置が丁寧に綺麗にきちんと行われること、が大切です。

⇒確かに仰るとおりですね。
(担当医に直に丁寧にお願いしますとは言いにくいですが…)

 >しっかり噛めて、隣りの歯に負担かけないのは、インプラントの最大の長所ですから。

⇒リスクや費用面で踏み切れないのですが義歯にどうしても違和感を感じれば視野にいれます。
ありがとうございました。

*******

国際ビル歯科 さがら先生
ご丁寧にご回答くださりありがとうございました。

 >細菌感染したままの歯から、体中の内臓に細菌と毒素を毎日撒き続けている
⇒副作用よりよほど恐ろしいですね。
肝に銘じます。

 >弊害や後遺症の一般的な場合とご自身固有の場合と、合わせて説明を受けましょう。
⇒こちらの【一般的な場合】にはどういった症状が出るか参考までにご教示願えますでしょうか?



タイトル 歯根破折した大臼歯(6番)の抜歯とその後について
質問者 さきへさん
地域 非公開
年齢 40歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療の失敗・再治療
歯根破折
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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