歯を繋ぐ意味やリスクについて教えて下さい

相談者: ももぶどうさん (43歳:女性)
投稿日時:2020-09-24 19:42:46
歯と歯を繋ぐ事によるリスクや、又逆に繋ぐ意味をお教え頂きたく投稿致しました。


ある歯科で処置された歯が、痛んだり炎症を起こしたり、又フロスが通らず歯に物が詰まる症状があり、その後、違う歯医者で口の中の写真を撮った際に判明したのですが、治療対象の歯の横の歯が削られ、その削った穴にはまるような凸状の形状の冠を治療対象の歯に被せてブロックを組み合わせたような形で繋げられていました。 

そこの歯科では、その歯以外にも、歯が動いているから止めておきますねと、断る間もなく何かの歯科材料(樹脂のようなもの?)で歯と歯を繋がれた所が数ヶ所あり、(その歯科ではとりあってくれなかった為)他の歯科で繋いでいる材料を除去してもらったのですが、

「歯は動いていないし何故止めたか不明だ」

と言われました。



今通っている、処置をきっちりされる歯科医では、歯は本来動くものである為、無理に止めると歯周病等のリスクになり得ると言われました。


素人なので、歯科の知識として知りたいのですが、歯科業界では上記のような治療は(歯と歯をつなぐ)一般的なのでしょうか?

(最初の質問に戻りますが)歯と歯を繋ぐ事によるリスクや繋ぐ意味をお教え頂けないでしょうか。


ちなみに過去、何かの歯科材料で止められた事のある歯はしばしば炎症が起こり、ポピドンヨード等の消毒液を塗ると緩和されます。


回答 回答1
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2020-09-24 21:44:58
こんにちは。


歯周病の時には一本一本の歯冠歯根比が悪くなるので歯を繋ぐことで力を分散する事が行われます。
例えばラグビーでスクラムを組むような感じです。

一本一本の歯が健康な場合はほとんど行われません。
ですから歯周組織検査の結果とパノラマ写真はどうなのでしょうか?


また矯正治療によったり成長時に歯根が短くなっている歯の場合も歯根歯冠比が悪いですから、スクラムを組ませる為に歯同士を繋げることがされます。

その他には、歯冠の方向を補綴で大きく変える場合や、冠の維持力に問題がある場合は歯冠修復物の維持力を上げるために歯を繋げて維持力を向上せざるを得ない場合があると思います。



しばしば炎症が起こりヨード剤で消毒が必要ということは歯周組織に問題が生じているのではないのでしょうか?

頻回の通院で歯周組織治療を行う事で炎症の悪化を食い止め単独歯冠で問題なく過ごせるようになる場合があるので、処置をしっかりしてもらえれば連結を外しても問題なく過ごせる可能性があるのだろうと想像しましたが、実際はどうなのでしょうか?


各種検査結果がわかりませんからおかかりの歯科医にしっかり説明してもらってください。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2020-09-25 09:44:51
歯と歯は基本的にというか大原則的につなぐべきではありません。

理由は簡単です。

”生まれつき繋がって生えてきていない”

からです。


生まれつき繋がっていないものを、歯科医師の勝手なエゴでつなげているのが現在の歯を連結する歯科医療です。

本来のあるべき形に戻すのが歯科医師の仕事であり、神に抗うような治療は行ってはいけないです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ももぶどうさん
返信日時:2020-09-25 19:56:19
ふなちゃん先生、タカタ先生、ご回答をありがとうございます。


タカタ先生の、「本来歯は繋ぐべきではない」というご見解について、自分自信も歯を繋がれた事による不快感や症状もありそのように感じていた為、とてもすっきり致しました。

ありがとうございます。 



ふなちゃん先生、ご丁寧なご回答をありがとうございます。

パノラマ写真や組織検査は特にしておらず、歯が動くからと言う理由で繋がれました。

炎症が起こるようになったのは、歯を繋がれてからで、逆に歯を繋ぐ事により、歯周病になったように感じます。
又他の歯(歯科材量のようなもので繋げられた歯)に、使いさしのような歯ブラシをあてられた事があり、その後、そこも炎症が起こるようになりました。


再び質問になり恐縮でございますが、

(1)歯冠歯根比が悪いというのは、冠の部分が多すぎる場合という事でしょうか?


(2)健康な歯には繋ぐ処置をされないという事ですが、繋ぐ必要の無い健康な歯を繋ぐ事により歯周病の発生等がある場合はあるのでしょうか?

歯を繋ぐ場合、大抵の歯医者さんでは、写真や検査で慎重に判断されるという理解で良いでしょうか?


(3)又、歯に当てられた物が使いさしの歯ブラシだった場合、何らかの感染等は考えられるのでしょうか?


(4)それから、今後の治療の参考にしたいのですが、歯周組織治療というのは具体的にどのような治療でしょうか?


お忙しい所、ご回答頂いたにも関わらず再び質問し申し訳ありませんが、お教え頂きましたら幸いです。

(もし再投稿にて質問した方が良い場合はそのように致します)
回答 回答3
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2020-09-25 21:02:45
〉(1)歯冠歯根比が悪いというのは、冠の部分が多すぎる場合という事でしょうか?

歯の頭(歯冠)を支える骨に植わっている部分(歯根)が歯冠に比べて頼りなくなると連結して加橋して支え合わす事を行います。

例えば重度の歯周病や成人矯正治療後の連結固定です。
歯根を支えている骨がとても貧弱になっていたり歯根が短くなっていると保険適用でもよく行われます。



〉(2)
健康な歯というより健康な歯周組織のささえがあるとという事です。

歯周病の場合も無理な成人矯正を行った場合も歯冠部はとても綺麗で健康的ですからぱっと見ただけでは歯周組織の支えがしっかりしているのかはわかりませんから、レントゲン検査や歯周組織検査を行う筈です。

しかし、補綴的な(歯冠修復を行う際)必要であるならば歯の頭の部分、つまり見える部位だけで連結が必要と判断される場合も多々あります。


〉(3)
使いさしでは感染します。
使いさしではなく使用後きちんと滅菌消毒されていれば大丈夫でしょう。

個人用ではない歯ブラシは通常とてもキツイ消毒液で滅菌消毒されるはずです。
耐熱性が期待出来ないですからね。

出来れば高くてとても性能が良い歯科用歯ブラシが治療時や指導時に必要ならば、個人で個別購入してもらうほうがお互い気持ち良いですよね。
通常、良いものならば歯科の受付で販売されていますよね?



〉(4)

基本は磨き残しのない徹底的な歯磨きです。
歯磨きを上手く行おうとしても歯石やこびりつき汚れがついているとブラシが届きませんし、磨けませんから歯石除去も機械的な研磨も行うでしょう。

また、歯周ポケットが深ければ薬液洗浄も行われます。
あまりに酷い状態になっていれば歯周外科も行われます。

歯周病の場合は保険適用では歯周組織検査やレントゲン検査を行いステップを踏んで継続治療に入っていくように手順がきちんと決められています。
その中に歯と歯を連結固定する治療が含まれます。

回答 回答4
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2020-09-26 14:40:55
基本的には、高田先生の言われる神様の教えに従って連結しない方が無難なはずです。

しかしながら、諸般の事情によって、歯と歯とをつなぐ必要があることもあるでしょう。
その場合は、お互いに寄り添って生きる御仏の教えと言えるかもしれません。


予後50年レベルの話となると、歯を連結したケースでは片方の歯が外れて、歯茎の下まで及ぶ大きな虫歯が散見されます。
(勿論、そうならないケースもありますが)

よって、必要があって連結した場合には、定期検診の必要性がより高くなります。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ももぶどうさん
返信日時:2020-09-30 16:23:00
ふなちゃん先生
藤森先生

ご回答をありがとうございます。

色々ご丁寧なご回答感謝致します。


藤森先生の歯を繋いだ場合50年後に見られる例としてのお話も大変参考になりました。

先生の判断により繋ぐ処置になるかそうならないかの差があり、又繋ぐにしても検査など慎重な検証が必要だという理解を致しました。

私自身の症状としては、歯を繋ぐ事自体については、タカタ先生のおっしゃられた事がとても府に落ちました。


改めて患者側の歯医者さんを選ぶ目が必要と感じました。
そして先生方の見解をお聞きし、改めて、自分の歯を繋いだ歯科に関しては、歯を繋ぐ必要性の説明も受けておらず、使いさしのような歯ブラシの事もあり、歯科の水準を満たされていないように感じました。



そこで、今後の参考に最後にお聞きしたいのですが、 歯医者さんを選ぶ際(一定の水準を満たしている)の基準をお教え頂けないでしょうか?

アドバイス頂けましたら幸いでございます。



タイトル 歯を繋ぐ意味やリスクについて教えて下さい
質問者 ももぶどうさん
地域 非公開
年齢 43歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯周病(歯槽膿漏)治療
その他(歯科治療関連)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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