根管充填剤が根の途中までしか入っていないことが判明

相談者: りん325さん (47歳:女性)
投稿日時:2023-06-30 15:00:09
こんにちは。

約20年前に右下6番の神経を抜きました。
約5年前にフィステルが出来たので再根管治療をしました。
同じ歯の歯茎に再度フィステルが出来たのですが、担当の先生が辞めたことが分かり、近くの別の歯医者さんに行きました。

根管治療の3本のうち2本は奥まで薬が入っているが、1本は半分位までしか入っておらず、それが原因でフィステルが出来ているとのことでした。
ただ、理由が有ってわざと薬を詰めていないかもしれないので、再治療は難しいと言われました。
そこで質問が3点有ります。

1.薬を途中までしか詰めない理由は、一般的にどのような理由が考えられますか?
2.薬が奥まで入っていないことはよく有るのでしょうか?詰め忘れや根管治療に慣れていないなど?
3.再々根管治療は難しいのでしょうか?

よろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2023-06-30 15:27:25
こんにちは、歯内療法専門医をしていますが、

>1.薬を途中までしか詰めない理由は、一般的にどのような理由が考えられますか?
 
根の先までガッタパーチャーを入れるのが難しいからだと思います。


>2.薬が奥まで入っていないことはよく有るのでしょうか?詰め忘れや根管治療に慣れていないなど?
 
イメージ的に私の肌感覚では半分以上がショート根充だと思います。
特に珍しい物ではありません。
 
先にも書いたように根の治療は難しい割に保険点数が低すぎるのである面仕方がないと私は思います。

 
3.再々根管治療は難しいのでしょうか?
 
普通に治療は可能ですよ。
 
ただ、再治療は初回根管治療に比べ更に難しくなるので、質の高い治療を希望されるのであれば歯内療法専門医などの方がより専門性が高い治療が受けられると思います。
 

>根管治療の3本のうち2本は奥まで薬が入っているが、1本は半分位までしか入っておらず、それが原因でフィステルが出来ているとのことでした。
 
今もガッタパーチャーの入りを気にされる先生は多くおられますが、個人的にはきちんと細菌の除去が行えていればさほどガッタパーチャーの入りはそこまで気にしていませんね。

逆に根の先まで詰めようと頑張って、オーバー根充する方がショート根充より予後が悪いです。ですから個人的にはしっかり消毒した上でのショート根充はOKだと思っています。
 
http://eedental.jp/ee_diary/2023/02/gp.html
 
http://eedental.jp/ee_diary/2022/04/post-2400.html
 
ガッタパーチャーさえ根尖まで入れば治る理論であれば、こんなラクな治療はありませんね。
 
根管治療の成否は人工物の入りではなく、細菌の排除で予後が決まります。
 
おだいじに

回答 回答2
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2023-06-30 15:48:56
こんにちは。

想像ですが、根管が曲がっていたり一部狭くなっていたりして拡大時に上手く拡大出来なかった可能性が高いのではないか?と思います。
上手く拡大できない場合、変な風に段差がついていて根尖端まで穿通させようと再度試みても段差に誘導されて穿通できなくなっている事がしばしばあります。

〉1
途中までしか拡大できていないと薬はそこまでしか詰まりません。
たまに拡大はできていても薬が先まで詰まっていない場合もありますが、その場合は次の歯科医により先まで薬を詰める事はやりやすいだろうと思います。

〉2
理想と現実は違う為、割とよくあると思います。
ない方が良いのですが、根管治療は難しいですからそういう事は割と起きやすいと思います。
根管充填後に確認用にレントゲン撮影すると見落としがなくなります。

〉3
上手い下手に関わらず根管治療は保険診療の主な治療になっています。
ですから、矯正専門医や特殊な自費治療しかしないという歯科医以外は誰もが根管治療を行っています。
保険診療では上手い下手で治療費は変えてはいけない決まりになっていますから、下手な歯科医は下手なりに治療を担当することになり同じ収入を得る事になっています。

根管治療の最初はまず抜髄という場合がほとんどですから、最初の抜髄時に上手く根管拡大をして綺麗に根管充填をしてもらう歯科医を選択できていれば一番良いように思いますが、どこの歯科医院が上手いとかの比較も表示してはいけない決まりになっていますから皆わかりませんよね。
ですからほぼ運次第になります。

昨今はそれが嫌だという事で、自費専門の歯内療法医という歯科医が出てきています。
保険治療で出来る事をわざわざ高い自費でして欲しいと希望する人が増えているので生業が成り立つのです。

〉ただ、理由が有ってわざと薬を詰めていないかもしれないので、再治療は難しいと言われました。

もしかしたら、前医がしたあまり上手くいっていない根管治療を再治療するのはリスクが高いと考えたのは感染根管治療費が安すぎるから難易度が高くなった根管治療に着手してしまうと赤字になるからかもしれません。
そういう場合は、高い自費の歯内療法医に御相談に行かれたら再治療を試みてくれる可能性が高くなるかもしれません。
保険医の中にも難易度が高くなっている歯内療法を一生懸命行う努力をしてくれる歯科医もいますから、そういう歯科医に出会えるように他所の歯科医院を受診してみることも可能かもしれませんね。

全ての治療が上手い歯科医というのは少ないというかほぼいませんから、技術職は得手不得手が分かれるものだという事を知っておかれるとよいでしょう。

何軒も初診相談に行くのは大変手間でしょうから自費の歯内療法医をお探しになりご相談される人は増えてきたイメージがあります。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: りん325さん
返信日時:2023-07-02 12:01:13
井野先生、船橋先生、とても詳しくご説明してくださり、誠にありがとうございます。
井野先生のリンク先も拝読いたしました。
薬がどこまで詰まっているかは重要ではないことが、写真でよく分かりました。
自費診療を受けることが出来る方が羨ましいです。
日々の生活も精一杯の状況なので、保険診療で良い先生に巡り会える幸運を祈ります…。
ご回答ありがとうございました!



タイトル 根管充填剤が根の途中までしか入っていないことが判明
質問者 りん325さん
地域 非公開
年齢 47歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 根管充填
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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