質問 |
Hi-C 2015/07/19(Sun) 17:43
こんにちは。
既に治療済みなのですが、
上1番の虫歯の診断について疑問が消えないので相談させて頂きます。
経緯を順番に説明します。
1.昨年11月、上の左1番の表側に薄らと茶色いを見つけたので、その時通院中だったので係りつけの衛生士さんに質問すると、
「これは着色ですね」と言われました。
2.今年3月の定期検診で、別の衛生士さんからその個所について「怪しいです」と言われ、
状態を尋ねるとC1と言われました。この時、特に治療の指示はありませんでしたし、
レントゲンは撮りませんでした。
3.気になっていたので、今年5月下旬に受診し診察してもらうと、
普段とは別の先生に「削りましょうか?」と言われました。
前歯なのでちょっと心構えがいるので、少し考えさせてもらいました。
その際にすぐに削ったほうが良いか尋ねたところ、
「様子を見てもいいと思います。ただ前歯に虫歯があるということは気に留めておいて下さい」と言われました。
(その際もレントゲンを撮ることはありませんでした。)
4.6月の定期検診で普段治療して頂いてる先生に尋ねたところ「じゃあ削りましょう」ということになりましたが、不安になり、
10日後くらいに別の医院でセカンドオピニオンを受け、レントゲンを撮ってもらいました。その時小さくない虫歯と言われました。
※ライトで照らすと影が透けて見えることに私はこの時初めて気づきました。
5.慌てて行きつけの医院に行き、で6月の下旬に治療を受けました。
自費治療を選び、マイクロスコープと染め出し液を使用した治療を受けました。
状態はC1とC2の間ぐらいだとわかりました。
素人の私の考えですが、衛生士さんの虫歯の発見や判断が遅かったように思えます。
昨年の11月や今年3月の時点でレントゲンを撮り、早期に治療を受けていれば、もっと削る量を抑えられたのでないか、
もっと早く治療すべきだったのではないかという後悔が消えません。
(ネット上では難しいことかもしれませんが)、削る時期や判断は適切であったと思われますか? |
回答1 |
櫻井 善明 2015/07/20(Mon) 10:00
実際に拝見していないのでなんとも言えませんが…
まず、一般の患者さんが考える「早期に治療を受けていれば、もっと削る量を抑えられたのでないか」と感じることと、虫歯治療の現実問題とはギャップがあると言うことをご存知ないのではないかと言うことです。。
「虫歯を削るドリルやレジン充填するニードルチップにはある程度の大きさが必要である」
と言うこと。
充填するレジンには粘稠性がありますので、あまりに小さな穴には入り込めないので、ある程度の大きさの穴になるまで削る必要があります。
例えば、レジンの注入用ニードルの直径が1.0mmとすれば、直径1.0mm以上の穴をあける必要があるのです。
つまり、現状で0.2mmの虫歯でも0.5mmの虫歯でも削るドリルは1.0mmを使うことになりますので、削る量は変わらないのです。
例えば6月下旬の時点で0.9mmの虫歯で、そこに1.0mmの穴を開けてレジン充填されたとすれば、昨年の11月だろうが、今年の3月だろうが5月だろうが結果は変わりません。
もしかしたら9月頃まで(1.0mmになるまで)待ったとしても結果は変わらなかった可能性が高かったと思います。
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回答2 |
櫻井 善明 2015/07/20(Mon) 10:21
ただ、個人的にはHi-C さんの検診(メインテナンス)の受け方にも問題があるように思います。
歯科医師(歯科衛生士)による虫歯の診断(判断)には差があります。
特に初期虫歯に関して「削るか削らないか」の判断は診断力の差に加え、「できるできない」と言った技術的な差、患者さん自身の虫歯リスクの差なども関係します。
つまり、技術も知識も違う複数の歯科医(歯科衛生士)が見ているのでは虫歯の治療介入に関し、差が出るのは当たり前です。
またマイクロスコープを使うのか、ルーペなのか、裸眼なのかによっても評価は違いますから、その差はさらに大きくなるでしょう。
>素人の私の考えですが、衛生士さんの虫歯の発見や判断が遅かったように思えます。
と、お考えになるのであれば、最初から「マイクロスコープを使う一人の歯科医に継続して診てもらう」必要があったのではないでしょうか。
(当然、定期検診も自費になります)
(↑ そもそも健康診断は保険適応ではありませんが)
「歯科医が検診を担当する」と言う歯科医院を探すのが現実的には難しいと思うので、
「担当歯科衛生士制でメインテナンスを行ってくれるところ」
「歯科衛生士がルーペやマイクロスコープを使っている」
「口腔内写真やマイクロスコープ動画など客観的に見ることができる資料を取っている」
などの条件を考え、このうち幾つかの条件をクリアした歯科医院さんでメインテナンスを受けられることをお勧めいたします。
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回答3 |
水川 悟 2015/07/20(Mon) 11:07
Hi-Cさんおはようございます。
>今年3月の定期検診で、別の衛生士さんからその個所について「怪しいです」と言われ、状態を尋ねるとC1と言われました。
この時点で、ドクターに衛生士さんが相談されても良かったのかもしれませんが、例えばですが、医院の方針で C0から1は経過観察して大きくなるようだったら削るなど決まっていれば衛生士さんの判断で経過観察となっていたかもしれません。
>早期に治療を受けていれば、もっと削る量を抑えられたのでないか、
最近の世間の風潮で、すぐに削られた、大きく削られた、再石灰化でなんとかなったのでは、など、削ることにかなりの方が過剰反応されている部分があります。
そうなると、こちら側としては、確実に虫歯と判断できないと積極的な治療がしにくいことも確かかと思います。
人昔前であれば昨年の11月の時点で削っていたかもしれませんよ。
櫻井先生もおしゃっていますが、削る器具の問題などを考えても、できるだけ削らないようにという考えからも、ある程度やもうえなかったのではないでしょうか?
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返信1 |
Hi-C 2015/07/25(Sat) 01:06
返答が遅くなり申し訳ありません。
櫻井先生、水川先生、ご回答有難うございます。
ドリルのサイズの問題があるのですね。
ただライトで虫歯のシルエットを取らしたときは、
どう見ても1mm以上の大きさがあったので、サイズの問題ではないかと思うのです・・・。
30分以上削っていたし、裏から削ったのに表側の前歯の間まで貫通するほどの大きさでした。
やはり見逃していたとしか思えません・・・。
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回答4 |
さがら 2015/07/25(Sat) 09:48
ご相談ありがとうございます。
>もっと早く治療すべきだったのではないかという後悔が消えません。
結果を知ってから後悔することはふつう良くあることです。
これからのために学習資料とすることはできます。
>素人の私の考えですが、衛生士さんの虫歯の発見や判断が遅かったように思えます。
定期健診の目的によっては、考え方が全く二つに分かれます。
とうぜんながら、それによって治療方針も説明もまっぷたつの正反対となります。
医院ごとに違いますから初めに選択しましょう。
@は、早期発見早期予防が目的です。
つまり一生歯を残す目的であれば、虫歯の原因を治して健康回復と維持増進のための医療が実施されたあとに、せっかく獲得された健康を定期的に検査・診断するはずですから、ふつう手遅れになる虫歯が見つかって後悔するはずはありません。
検査データから評価すると、今回も健康です、今回も削らなくて大丈夫です、いつも良かったね、と変わらないはずです。
仮にC1でも、場合によってはC2でも。
でもとても面倒です。
Aは、もし病気を早期発見早期治療するという、いわゆる歯科検診を定期的に受けることが目的であったとすると、C2程度で削る治療で良かったね、神経抜かずに良かったね、と喜べます。
ただし、次に同じような目的でまた病気を発見すれば、今度は神経を抜くかもしれませんが、抜歯を予防できて良かったね、と喜べます。
その次に病気を発見すれば、抜歯は1本で食い止められて良かったね、ブリッジを入れる場合は、新たに削るきれいで健康な無垢な歯は隣の2本だけで良かったねと喜べます。
一生、延々と続きます。
>昨年の11月や今年3月の時点でレントゲンを撮り、早期に治療を受けていれば、もっと削る量を抑えられたのでないか、
早期発見早期治療が目的ならば、そういうこともありえます。
ただし、少なくとも定期健診で健康の維持増進を目的とする時は、検査による評価が欠かせません。
レントゲンも検査のうちのたった一つですが、役立ちます。
また検査も数値化したデータを記録しておけば、やむを得ず転院しなくてはならない場合も、同じ根拠で診断できます。
早期に計画を立てておけば、場合によっては全く削らないでもすんだ可能性もあります。
>状態はC1とC2の間ぐらいだとわかりました。
>上の左1番の表側に薄らと茶色いを見つけたので、
>ただライトで虫歯のシルエットを取らしたときは、
どう見ても1mm以上の大きさ
>裏から削ったのに表側の前歯の間まで貫通するほどの
大きさでした。
その状況だとレントゲンは有効なことが多いはずです。
予防の為の検査はできるだけ数値化しておくと、将来のリスク管理が少し楽になります。
C1とC2、という病気の検査以外にもそのケースでは、D1〜D3などの検査結果も得られるはずです。
診断と未来の予測をするためには、定期的検証として各種検査が必須です。
目で見ることもとても重要ですが、目で見るだけ、ということをいくら正確にしようとしてもあまり変わりません。
虫歯の穴ができたという結果は、もうはっきり病気でしたよ、という検査結果です。
病気の対策には考えがあります。
治療方針を決める前に診察を行い、検査・診断をすることは医科の病院では当たり前です。
医科でも予防的考えではサロゲート・エンドポイントという考えの検査をします。
つまり病気ができたかどうかを調べるトゥルー・エンドポイントの前に、病気の前兆になる目印を調べておけば予防できるという考えです。
歯科でも、先にあげた数値以外に、0〜100、1〜99、各種0〜3、生化検査20前後等々あるからです。
その数字を定期的に比較することで評価がはっきりします。
これができるだけ削らないという方針の中身の一部です。
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返信2 |
Hi-C 2015/07/30(Thu) 00:53
お返事が遅れて申し訳ありません。
さがら先生、ご回答有難うございます。
レントゲンが有効であるとのことで、
やはり去年の11月の時点でレントゲンを撮らなかったという点で、
適切な診断だったと思えないのです。
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回答5 |
さがら 2015/07/30(Thu) 07:56
ご返信ありがとうございます。
>やはり去年の11月の時点でレントゲンを撮らなかったという点で、
適切な診断だったと思えないのです。
必ずしもそうともいえません。
撮影しなくても良いという判断もあります。
総合的な診断が大事です。
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返信3 |
Hi-C 2015/08/05(Wed) 01:04
さがら先生、補足を有難うございます。
なるほど、そうですか。
あとは担当の衛生士さんにしかわからないですよね・・・。
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