虫歯の治療方針の違いで悩んでいます・・・

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虫歯の治療方針の違いで悩んでいます・・・


質問者
ミナ さん
地域  
年齢 37歳
性別  
職業  
カテゴリ 虫歯治療
虫歯に関するトラブル
その他(診断)
公開日
回答者
田尾 耕太郎先生
タイヨウ先生
渡辺 徹也先生

質問 下の奥歯に冷たい水がしみるので、歯医者さんに行きました。

水みたいなのをかけて、しみる所を見つけて、奥から3番目の歯と2番目の歯の間が虫歯だという事でした。その他にも虫歯が3個所あって、すべて削って銀をいれます。と言われました。

痛みがない虫歯は、削りたくなかったので、違う歯医者さんの意見も聞こうと別の歯医者さんに行きました。

そこでの診断は、下の奥の2番目の以前治療して、銀をかぶせている歯と、上の奥の同じように、銀をかぶせている歯2本の下が虫歯だといわれ、後は、プラークコントロールします。と言われました。

以前の質問にもありましたが、こんなに結果が違うのでしょうか。
⇒参考:小さな虫歯・・・削るVS経過観察

2件目の歯医者さんは、あんまり削らない方が歯にはいいんだよと言ってました。

その歯医者さんで下の奥歯の以前治療した銀を取って、削って白いものを詰めました。今でも下の奥歯は水や甘いものが、しみます。

@虫歯チェックの時には、眼でみただけで、水をかけてしみるかどうかはチェックされませんでした。

A銀を削って虫歯をけずった後、うがいをしただけで、違うお医者さんが詰め物をしました。消毒などはしないのでしょうか。

B私もレントゲンをみたのですが、治療した歯の下は黒くなっていなかったのに、虫歯なのでしょうか。

@、A、Bの点で2件目の歯医者さんに不信感があります。かと言って1件目の歯医者さんでは、全部削られてしまうし。

少ない資料で申し訳ないのですが、もしこの様に歯医者さんに言われたら、どうすればいいのでしょうか。

ミナさん  2007-02-02 03:36:01
回答1
歯医者/歯科情報の歯チャンネル運営者の田尾です。

「水をかけて虫歯を見つける」という方法は、僕の中ではありえません。

大体は直接見れば分かりますし、直接見ても分かりにくい歯と歯の間の虫歯などはレントゲン写真を見れば大体分かります。

逆に、銀歯がかぶっている歯の虫歯は、直接見てもレントゲンを撮って見ても分からないことがありますし(この場合は、実際に銀歯を外して見ないと分かりません)、中にはレントゲンでも見つからないような非常に見つけ難い虫歯もあります。

以上を踏まえて、@、A、Bの質問に回答させて頂きます。

@
特に問題はないと思います。

A
詰め物をする直前に「エッチング」といって酸処理をしているはずですし、虫歯は基本的に全部削り取っているはずですから、問題はないと思います。

B
銀歯がかぶっていればレントゲンでは分かりませんし、そうでなくてもレントゲンで虫歯を判断するのは、結構熟練が必要です。

文面からの想像になってしまいますが、1件目の歯医者さんと2件目の歯医者さんでは、2件目の歯医者さんのほうが良いのかなぁ?という印象を受けます。

ただ、現在2件目の歯医者さんには不信感を持たれているということですので、疑問に思ったことは直接担当の先生に聞いてください。

患者さんが何も言わないと歯医者さんのほうは、「この患者さんはちゃんと納得しているな」と勝手に思い込んでしまうこともありますので、良い治療を受けるためには患者さんも治療に参加するという意識を持って、分からないことは自分から聞くという姿勢で臨んで下さいね。

2007-02-02 03:36:01
返信1 早速の返信ありがとうございました。

@の水をかけるというのは、1件目の歯医者さんで、器械でシューと歯の全ての側面に蒸気みたいなのをかけて、しみる所をさがしていたので、それをしない歯医者さんもいるのかな。と思ったので聞いてみました。

Aについては、安心しました。

Bについては、先生にもう一度虫歯なのか確認してみます。

今度行くまでに、疑問点を整理して聞きたい事は確認しようと思います。
ありがとうございました。

ミナ さん  2007-02-02 03:36:01
回答2
タイヨウ・デンタル・オフィス(文京区・湯島)のタイヨウです。

僕も文面だけから判断すると2軒目の歯医者さんの方がいいかなぁと思います。

決め手は「あんまり削らない方が歯にはいいんだよ」と言ってくれたところです。

1軒目の歯医者さんはいわゆる「オールドスタイル」と言うか「虫歯は削って、金属で治す」と言う考え方で、まあ、保険制度でやっている以上、削って金属で治すと言うのが一般的です。

これはその方が診療報酬が高いから。それと、怪しかったら先回りをして、本当は虫歯でなくても削って詰めれば安心だから(将来的に痛みが出るリスクと責任が減るから)です。

しかし、2軒目の歯医者さんは「できるだけ削らずに、詰める方法も金属で治すのではなく、(いろんな意味で)体に優しい方法」を取ってくれました。

1軒目と2軒目の違いは担当医の考え方の違いです。
どちらを取るか?と考えると僕は2軒目の先生の考え方を取ります。

ですから、説明不足と理解の不足(?)で不信感を持ってしまったとしたら再度、担当の先生と話をしてしっかり納得された上で治療をしてもらうと言うのがよろしいのではないでしょうか?

2007-02-02 03:36:01
回答3
土田歯科医院(宮崎市)の渡辺です。

虫歯の診断なんて基本中の基本なのに、なんで統一できないのか?という、いわば本質をつかれた、厳しいご指摘です。患者さんには悟られない様にしつつ、私も毎日悩むところです。

文面から、2件の歯医者さんに対しての印象は私も田尾先生、タイヨウ先生と同じです。

以前の「小さな虫歯・・・削るVS経過観察」も読んで頂いている様ですし、ミナさんはそのときの質問者のtotoさんとちょうどお歳も近いようですから、今回はそのとき、「トレンド」と表現した虫歯診断〜治療の標準的考え方;MI(=ミニマルインターベンションの略)についてお話しますね。

MIは、何年か前から日本の歯医者の間でも広く認識される様になった言葉です。

一般的に、患者さんにとっては「削らない歯医者が良い歯医者」と理解される様になったルーツになると思いますので、知っておいて損はないですよ。

ただMIは、患者さんにも歯医者さんにも、誤解を招いている(と私が思っているだけかも知れませんが)一面がありますので、詳しく説明してみます。

MI; minimal interventionは日本語で「最小侵襲性療法」などと訳され、「小さく削る(=侵襲)」とか「虫歯を少しぐらい削り残してもいい」みたいな誤解をされることがあります。(時間があれば「ミニマムインターベーション」「ミニマムインターベンション」「ミニマルインターベンション」などの語句で検索してみて下さい。医院のHPなどで色んな先生方が色々な表現をされています)

Interventionというのは、訳としては「診療行為」ですから、虫歯治療の場合は「侵襲」(=削ること)と訳して間違いではないのですが、なんだか「削ることありき」みたいにも聞こえちゃうところに問題がある様です。

虫歯と診断したら@「とりあえず削る」→A「銀(金、白)のつめもの」をくっつける(=昔ならアマルガム、今ならインレー)というのは100年以上前の「トレンド」の名残りというか、白い詰め物(=コンポジットレジン)が発達した近年から思えば、ものすごく余計に健康な歯質までを削る方法なのです。

100年前の技術では確かにそれが最善だったのですが、未だに日本の歯学部教育では、現在も通用するかのように、そんな削り方が教科書に載っているのに違和感を覚えてしまいます。(100年前に大きく削る方法を教科書で推奨した本人も、接着技術などが発達すれば削り方は変わるということは予見していました)

MIの要は(と勝手に思っているだけかも知れませんが・・)ミナさんのご指摘通り、診査・診断にあります。

診査・診断にこそ虫歯学(一時CMで言われていた“カリオロジー”のことなのですが、驚くことに日本でまともに教育されてるという話を聞いたことがありません)の十分な理解を必要とし、虫歯を発見したら、“削らない治療法”を選択するか“削る治療法”を選択するかを選びます。

一瞬「削らない」治療法にえっ?と思われるかも知れませんが、2件目の歯医者さんの言われた「プラークコントロール」は実はこれにあたります。

海外の教科書では(ってそんなにしっかり読めてないんですけど)削る治療を「Operative Therapy(外科的療法)」、削らない治療を「Non-operative Therapy(非外科的療法)」と言うぐらいで、日本の教科書では聞いたこともない表現です。歯を削ること=体の一部を切り取る、二度とは元に戻らない行為だから慎重にしなくてはいけませんよ という思いが伝わる気さえしてしまいます。

そこで、どんな治療法がその患者さんにとって適切だろうか、と診査・診断をしなくてはいけないのですが、「痛い」「痛くない」は診断の基準にはなりません。痛いのに虫歯じゃない場合(知覚過敏)や、痛くないのに虫歯を通り越してる場合もあるからです。麻酔を使うがどうかの参考ぐらいにはなりますが・・

それと、「元に戻る可能性のある虫歯と、削る方がデメリットが大きい、まだ小さい虫歯」と「もう削るしかない、削った方がメリットが大きい虫歯」を見分けなくてはなりません。

ここの考え方がしっかりしているかしていないかが、まずは「良い歯医者」「悪い歯医者」の分かれ目になるのかなーなんて思っています。

削らない「非外科的療法」を選択した場合には、「様子を見ましょうね」だけではただほったらかしにしてるのと同じですから、何らかの指導(プラークコントロール、食事指導など)やフッ素の応用をして、大きくなっていくのかどうか、注意深く観察していく必要があります。

ですから、かかりつけの歯科医院を決めてときどきレントゲン写真を撮る必要があるのです。

一方「外科的療法」を選択した場合には、“必要最小限”削ります。このことだけをMIと理解されがちなのですが、これはMIの考え方のほんの1部分です。

当然ですが、削りすぎるのはいけませんし、削り残してもいけません。削り残された虫歯は後で大きくなります。このあたりは厚さ1mm以内とかの、ほんのわずかな違いですから患者さんに伝わることはないですが、ここで時間をかけてる歯医者さんを見て「手際が悪いなー、へたくそだなー」なんて思わないでください。(2件目の歯医者さんはここを院長先生が行った訳です)

そして「外科的療法」を選んだ場合の第1選択肢は必ず「コンポジットレジン」です。型を取って技工所でインレーを作って後から歯に接着させる方法だと、物凄く無駄に歯を削ることになるからです。虫歯は入り口が狭くて中で大きくなる特徴がありますから、考えたら当たり前のことなんですけど。。

で虫歯の範囲が広すぎて口の中では形を再現出来ないとか、レジンの接着力や硬さを信用出来ない場合に、第2選択肢としてインレーや被せ物を選ぶことになります。

この様な診査・診断〜治療法の一連の考え方をMIと言い、現在の標準的な考え方となります。

以前に虫歯学(カリオロジー)で有名な海外の先生の講義を聞いた時に、その先生が「日本ではMIを小さく削ることだと思ってる先生が多い」という話を聞いて、「(削ることが前提なら)それはMinimal InterventionじゃなくてMaximum Intervention(=最大限の侵襲)だよ、A〜Ha Ha!」と笑われてしまいました。当時勘違いしていた私は、後で理解して赤面したものです。。。

また長文になってしまいましたが、前回の「小さな虫歯・・・削るVS経過観察」とあわせて読んで頂ければ、たぶん大筋では間違ってないはずですから、「良い歯医者さん」がばっちり見分けられる様になると思いますよ。

2007-02-02 03:36:01

・上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
・歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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