小さな虫歯・・・削るVS経過観察

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タイトル

小さな虫歯・・・削るVS経過観察


質問者
toto さん
地域  
年齢 35歳
性別  
職業  
カテゴリ 虫歯治療
虫歯その他
う蝕関連
その他(診断)
公開日
回答者
田尾 耕太郎先生
渡辺 徹也先生

質問 HPいつも見させていただいています。大変参考になります。

実は前歯の1番と2番の間に小さな虫歯があります。

様子を見て大きくならないようであればまだ削らない方がよいという先生と、これは無理だから削りましょうと二つの意見に分かれてしまいました(前歯を削らなくていい方法がないか,二つの歯医者で見てもらいました)。

今ところ,左右とも2番には1ミリくらいの茶変色と小さな凹みがありますが,1番は白く変色しているだけです。

レジンで詰めた場合,数年おきに詰め替えたり,虫歯になっていないか確かめながら,フッ素で予防していれば,それ以上大きくなることはないでしょうか。

今,削った方がよいのか.様子観察したほうがよいのか.すごく悩んでいます。
観察しているうちに,1番にも移るような気もします。

先生方ならどのように考えますか.

totoさん  2007-01-24 02:41:13
回答1
歯医者/歯科情報の歯チャンネル運営者の田尾です。

フッ素を使用したり、フロスを使ったりして予防をしっかりと行なっていれば、そうそう簡単に虫歯はできるものではありません。

「白く変色しているだけ」の場合には、再石灰化によって元通りになる可能性もあります。

もし削って治療をした場合は、今の虫歯が初期の虫歯(C1エナメル質内の虫歯)だったとすると、治療というよりもむしろ悪化させてしまう結果になります。

というのも、エナメル質内の虫歯を削って治療をした場合には、確実に象牙質まで達することになるからです。象牙質まで達した虫歯はC2ですので、これは虫歯が進行したのと同じことです。

⇒参考:虫歯の治療費

虫歯を削って治療をするのは、とりあえず予防を頑張ってみて、それでも残念ながら虫歯が進行してC2になってしまってからでも遅くないのではないかと思います。(どっちにしても削ればC2にはなるわけですから・・・)

歯医者さんによって削る・削らないの意見が分かれる程度の虫歯であれば、その虫歯のせいで隣の歯まで虫歯になってしまう確率は相当低いと思われますので、まずは予防に力を入れたほうが良いかな〜というのが私の考えです。

そのかわり、歯科医院で半年に1回くらいは見てもらってくださいね。(歯石取りのついでに見てもらうのがお勧めです)

こういう質問だと、写メールなんかがあると良いんですけどね〜。

2007-01-24 02:41:13
返信1 早々のお返事をありがとうございました。

私は小さい頃から歯が弱くて,一生懸命磨いても磨いても,虫歯と診断されていたので,とうとう前歯まで虫歯になって,本当に落ち込んでいたので,少し元気になりました。

デジカメで写したら,送らせていただきます(隙間なのでわかりにくい)。

よく考えたら,虫歯が出来やすいから,小さな変化も気にして歯医者に行って,削られてを繰り返してきたのかもしれませんね。

これからは,予防的な視点からメンテナンスをしていきたいです。
もう一点,今,根管治療のこともお聞きしたく別メールしました。

よろしくお願いします。

toto さん  2007-07-17 02:42:34
回答2
土田歯科医院(宮崎市)の渡辺です。

ちょっと回答に力が入ってしまいそうなご質問をありがとうございます。

文面の印象からは、私の結論としては田尾先生と同じく経過観察(←ただ見ているだけと誤解されがちなのですが、内容としては、フッ素の応用、フロスの使用、定期的なレントゲン撮影及び専門家によるブラッシング口腔衛生管理状態のチェック)に1票です。

ただ、文章でのやりとりであることで情報が不足していることと、この様な状態の虫歯はいわば「グレーゾーン」に入るため、見たり聞いたりする歯科医師によって診断は異なるのが自然です。参考程度に読んで下さいね。

まず最初に、Totoさんの場合でしたら、ご自身で確認できそうな、完全な「アウトパターン」をご説明しておきます。

・くぼみがあって
・そこにどうやってもプラークがたまる

この2点を満たしていれば「アウト」、つまり要治療です。

“くぼみ”が今回の様に微妙な場合、日常のフロッシングなどでプラークをためない様に出来るのなら、「まあセーフかな?」としてまずは経過観察をして良いと思います。

ただ“くぼみ”の部分を硬いもの(針など)でつついてはいけませんので、腹などを使ってなでる様にして確認して下さい。

あと、レントゲンを撮らないとわからないことですが、C2の中でも象牙質の半分ぐらいまで黒く写るのも「アウト」です。その心配はなさそうですが。

現在の虫歯診断のトレンド(※今後変わる可能性はあります)としては「経過観察でいいのに誤って削ってしまう歯を、出来るだけ少なくする方向」にあります。

なぜなら、


1度削ると元に戻らない。
世界全体で虫歯の数が減ってきた。
レジンが良くなってきた。
でもレジンの耐用年数が意外と短かった。
(参考⇒レジンでも2次カリエスの発生を食い止めることは可能ですか?
フッ素の応用によって、小さい虫歯なら治る場合があった。
虫歯の進行は意外と遅かった。(特にC1で)
虫歯の進行はフッ素の応用などで案外抑えられる。
年齢や歯、歯の中の面、患者さん個人の虫歯リスクなどによって虫歯の進行の特徴がわかってきた。

ことなどが理由として挙げられます。

その結果、くぼみがなくてプラークがたまらないC1〜C2の初期までについては治療の対象ではなくなっています。

日本ではC0〜C1でも往々にして削られることが多く、totoさんのお口にも、そんな歯がいくつかあるかもしれません。

ただこういった治療痕は、ご自分が経験した虫歯の数にカウントしなくてもいいかも知れませんので、「自分は昔から虫歯が多くて・・」の理由には含めない方がいいかも知れませんよ。

削るか削らないかの判断には、totoさん自身や、その歯の虫歯リスクも知る必要があります。

一般的に話をすると、


totoさんの35歳という年齢は、人生の中でも虫歯は最も作りにくい時期です。

他の歯には最近虫歯は出来てませんか?
(※2次カリエスは除きます)

もしもそういう歯もあり、今回の虫歯も今後レントゲン上(見た目の色は関係ありません)で進行していく様ならハイリスクです。

歯と歯の間の虫歯は本来、永久歯が生えそろった頃(10代)に出来ることがほとんどです。

最近になって歯に悪い様な生活の変化はありませんか?
(間食が増えた、薬を常用し出して唾液が減ったなど)

おそらく、最近出来た虫歯なのではなく、コーヒーやお茶などで、最近色がついてきたのではないでしょうか。
(昔のレントゲンと見比べる必要がありますが・・)

お口の中の治療痕の数を調べてみて下さい。日本人35歳で15本を越えていると平均より多く、ハイリスクの可能性があります。
(すごく早とちりな歯医者さんに当たっていた可能性もありますが・・)

下の前歯に治療痕はありませんか?
大きなものがあれば完全にハイリスクです。

こういったことを総合的に判断した結果、「あー、やっぱりハイリスクだ。」となれば例外的に、「グレーゾーンの虫歯も削る」判断がされる場合があります。

普通じゃないので、進行が早いことが予想され、レジンの耐用年数の方がマシだからです。

もちろん、徹底した原因除去(プラークコントロール)とフッ素の応用は必須になります。

⇒参考:虫歯予防に対するフッ素の効果的な使用法とは?


長くなりましたが最後にこぼれ話を。

15年前の外国の研究報告なのですが、

「歯の横の面の虫歯を削るとき、治療の対象ではない隣の歯も、約70%で傷つけている。」

とのこと。

虫歯は隣の歯にとび移ることはありませんが、治療をすれば隣の歯にダメージを与えてしまって、まだフッ素でなんとかなったのに虫歯の進行の引き金になる可能性もあるという私たち歯医者に対する教訓です。

(逆にプラークがたまりっぱなしになる“くぼみ”を放置していても、飛び移ったみたいになる可能性はありますが。)

上の前歯ならやりにくい場所ではないんですけど、相当に目を凝らして慎重に削らないと、隣の「まだ色が白いだけの歯」を将来ダメにしてしまう可能性もあります。

まずは経過観察。で、引越しされるとのことですが、知識と技術の両方がある良い先生と巡り合って下さいね。

2007-07-17 02:42:48
返信2 先生方,お返事ありがとうございました。

前歯の1番と2番の間のくぼみなので,プラークを落とせるかどうか...

今は,フロスに研磨剤入りの歯磨き粉をつけて,くぼみ部分をこすることと,その後に同じようにフロスにフッ素入りの歯磨き粉をつけて,間に塗るようにしています。

この方法は,間違っていませんか?

あまり,研磨剤でこすると,エナメル質が削れてしまい,虫歯が大きくなる可能性がありますか?


【質問の続き】
小さな虫歯の再石灰化について

toto さん  2007-07-17 02:42:56

・上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
・歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
・保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意下さい。

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