[写真あり] レジンの強度が銀歯より劣るというのは歯科医師の誤解?

相談者: 大泉さん (24歳:女性)
投稿日時:2009-03-13 10:12:30
こんにちは。

3月12日の夜のニュースで、レジンの治療を紹介していました。

それによると、レジンの強度は金属のインレーとあまり変わらない。
奥歯の治療もできる。
強度が金属よりも劣るとゆうのは、歯科医の誤解。

のような、紹介がありました。

の大きなインレーもレジンに出来るような印象を受けたのですが、先生方のご意見を聞かせてください。


回答 回答1
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2009-03-13 10:29:42
レジンはプラスチックです。
堅いプラスチックで、しかも細かいセラミック粉末を入れ耐摩耗性を向上させ、と接着する性質をもったものです。

非常に材料としては良くなったのですが、5年10年単位で見たときにはチョットというのが私の感想です。

細かい形態を再現しにくく、これにこだわると非常に時間がかかり現実的(保険制度、治療費の問題から)では有りません。
保険制度下で治療されたレジン充填では、ほとんどの症例が、咬み合わせが変化しつつ有る状態です(簡単には低くなる)。

しかしながら個人の歯科医の判断になると、この記事に反論する続きが多く予想されます。
なかなか簡単には結論が出ないと思います。

要は材料の得失をよく知った上で、保険制度上の治療費とも併せて、議論しなければならないと思います。
私は臼歯の充填は。小窩裂溝にとどまる小さなう窩にしか用いません。

私の感想です。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2009-03-13 10:41:45
私はどのような番組だったのか拝見していないのでわかりかねますが、松山先生と同じく小窩裂溝にとどまる小さなう窩にしかレジンでつめようとは考えません。

そのような咬耗した症例があればまたUPします。

参考になさってください。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2009-03-13 10:57:29
医師の誤解ではなく、マスコミの誤解です。
誤解というよりは意図的な曲解です。
その方がニュースの紙面や番組の尺が埋まるためです。
彼らは意図的に曲解しますので、過信は禁物です。


金属には金属のいい部分、レジンにはレジンのいい部分があります。

上記のお二人の先生方のご意見が世界的な正解です。


レジンでは儲からないと報道していましたが、その時点で、思考の峡小を露呈しており、金属修復では型を取ったり、基本的な器具の滅菌洗浄など目に見えないコストがかかる上に、金属は市況の価格変動のあおりを受けますので、決して経済的ではありません。

産経新聞のキャッチコピーは『新聞を疑え!』ですが、ニュースも丸のみにするのは如何なものかと思います。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2009-03-13 11:11:35
僕も松山先生、山田先生と同意見です。

確かに、ここ数年でレジンと言う材質は急激に進歩しました。
しかし、「保険適応のレジンで大臼歯までを充填で行うと言うのはいかがなものか?」と思います。

また、金属修復に比べ、レジン充填は非常にテクニックに差が出ます。

もし「保険で安心して噛めること」を望むのであれば迷わずインレー修復をお勧めします。


これが保険適応外のレジン(ハイブリッドレジン)になれば少し話は違ってくると思います。

「耐摩耗性に関しては金合金並み」と言う製品もラインナップされていますし、テクニック(手間)に関しても、保険と違い、追及する事が出来ます。


つまり「安心できるレジン充填」を希望されるのであれば保険外での治療をお勧めします。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2009-03-13 11:28:58
レジン修復を完璧にするには防湿、即ちラバーダムなりzooとかでの完全な乾燥が必須です。

これらを完璧にして、更には最小限の歯牙カリエス除去で行わないといけませんので、保険内ではまずしていただけないと思います。

そこまでするなら、現在の自費治療用のレジンでしたら、かなりの事が可能です。

顕微鏡、拡大鏡で時間を掛けての修復となりますので、保険治療とは別格なものです。

それをご承知下さい。

ここにはそれを出来る素晴らしい先生方が揃っていらっしゃいますから、皆さんが説明している事は本当の事です。

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2009-03-13 13:42:40
大泉さんこんにちは。

私も諸先生のおっしゃる通りだと思います。

私も大臼歯レジン充填も行いますが、松山先生や山田先生がおっしゃるように

「小窩裂溝にとどまる小さなう窩」

しか行いません。


どうしても白いものがよいという方には、タイヨウ先生のおっしゃるハイブリッドで修復しています。

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2009-03-13 18:49:13
今日たまたまレジン充填が磨り減った人がお越しになったので、写真を撮らせていただきました。
その画像をUPしておきます。

参考になさってください。
20年くらい前に充填したそうです。


そのころと比べると素材自体はずいぶん良くはなっていると思いますが、基本的な部分はそれほど変わっていないようには思います。


画像1 磨り減ってしまったレジン充填
画像2 レジンが取れてむし歯になったものと考えられます

画像1画像1 画像2画像2

回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2009-03-13 21:25:14
実際の報道を見ていませんので文章から判断します。

レジンの強度は金属のインレーとあまり変わらない
奥歯の治療もできる。

治療はできます。
治療後の長期経過は金属に比べて良好とは言えないでしょう。

研究者は自分の研究を都合の良いように解釈します。
私もその一人です。


強度と言う点で見るとレジンや金属単体での強度なのか、接着後の強度なのか不明です。

材料単体で述べれば、金属以上の物性を持つ物は存在しません。

接着で考えれば、レジンと接着剤(ボンディング剤)のほうが、金属と接着剤(セメント)より強固です。


しかし、接着剤の耐久性に問題があります。
つまり長期経過を考えた時に安全な方法を選択することになります。

特に、保険治療は一般的に安全な方法で行うことになります。


レジンや接着の研究をしていたこともあり、開業当初は、できるだけレジン(保険治療)を使っていました。
まもなく4年になりますが、4年前のレジン充填臼歯咬合面を含む大きな物)は脱離こそありませんが随分磨り減っています。
山田先生の写真のようにです。

減っていても、咬合関係に問題がなければそのままですが、問題があれば金属に変えるでしょう。
充填場所によっては、問題のない物もあります。

これが現実です。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 大泉さん
返信日時:2009-03-16 12:01:15
沢山の意見が聞けて参考になりました。

やはり、1つの情報だけを鵜呑みにするのは危険ですね。

先生方、有難うございました。



タイトル [写真あり] レジンの強度が銀歯より劣るというのは歯科医師の誤解?
質問者 大泉さん
地域 非公開
年齢 24歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ レジン(白いプラスチック)
保険のインレー(銀・金属)
詰め物、インレーその他
材料・機材関連
その他(歯科治療関連)
その他(写真あり)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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