再根管治療の成功率、一般的な治療で4割、即日充填なら9割?

相談者: とんぱんしんぎさん (41歳:女性)
投稿日時:2010-11-19 11:39:23
はじめまして、よろしくお願いします。

歯が浮いたような痛みがあり、近くの歯科専門学校の付属診療所に行きました。

右下6番の、5番寄りの歯根の下に6mmほどの黒い影がレントゲンにうつっており、歯根嚢胞だろうと診断されました。

6番は10年以上前に虫歯治療で神経を取り銀のインレー、5番と7番は神経はあり銀のインレーです。

再根管治療で数回薬を入れ替え3〜6か月様子を見るが、成功率は4割くらいで、だめなら6番の、5番寄り半分を切断して抜歯と言われました。

ネットで、兵庫Cのある歯科医院で即日充填で治療し、成功率9割となっているのを見ました。

成功率の違いが大きいので、根管治療のみ片道5時間かけて一日だけ行き、その他の治療を今の病院にお願いしようか悩んでいます。
(姫路の病院では、そういう患者がそこそこいるとネット上には出ていました)

即日充填で、根の下にある嚢胞は良くなるのでしょうか?
再根管治療だけで、嚢胞の菌(嚢胞には菌はあるのか、ないのか?)は考える必要はないのでしょうか?

歯根嚢胞での再根管治療の場合の治療の仕方として、どちらがより良いとお考えでしょうか?
いろいろな先生方の意見を伺いたく投稿しました。

よろしくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2010-11-19 11:48:43
歯根嚢胞ではなく感染根管治療のようですが、感染根管の成功率が9割ということはないと思います。

抜髄根管の成功率ではないでしょうか?
それなら即日充填という言葉も理解できますし、9割の確率も理解できます。

感染根管の場合は、大体5割というのは普通の数値だと思いますよ。


ご参考になさってください。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2010-11-19 11:51:23
こんにちは、根に病変が出来てしまったようですね。

再根管治療で数回薬を入れ替え3〜6か月様子を見るが、成功率は4割くらいで

病変がかなり大きければ私もこう説明しています。
(病変が大きくても治るものは治ります)


>ネットで、兵庫Cのある歯科医院で即日充填で治療し、成功率9割となっているのを見ました。

抜髄といって、初めて神経を取る処置のことではないでしょうか!?


>即日充填で根の下にある嚢胞は良くなるのでしょうか?

タイトルも誤解してしまいそうですが、同じ術者がきちんと治療を行えば1回法でも2回法でもそんなに差はでないと思います、むしろ回数ではなく術者(先生)を選ぶ方が成功率に差が出ると思います。

感染根管で、即日充填で治療したから成功率が上がるということはないと思います。
汚れた部屋にワックスがけをしても綺麗にならないのと同じです。


歯根嚢胞での再根管治療の場合の治療の仕方として、どちらがより良いとお考えでしょうか?

根の治療は得意・不得意が大きく出てしまう治療です。
また術者にもよっても色々術式は違う所があるので、もし高い成功率をということであれば、一度姫路の病院に行かれてはどうでしょう。
(最初に話だけで予約を取られてみては!?)


おだいじに

 






あっ、カブってしまいました。

細見先生と全く同じ意見です^^;

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: とんぱんしんぎさん
返信日時:2010-11-19 12:05:53
早くのご意見ありがとうございます。

9割という先生は、再根管治療でも9割だそうです。
そんな率はあり得ないということでしょうか?

感染根管で、即日充填で治療したから成功率が上がるということはないと思いますが・・・

そうなんですか。
何度も開けたり閉めたりするとその分、感染の可能性が高まるとどこかで読んだので、即日充填にも意味があるのかと思っていたのです。

でも、即日充填で根の下にある嚢胞は良くなるのかがわかりません。
一般的に何度も開け閉めして薬を取り換えるのは菌を殺すため。
それをしなくても、6mmの嚢胞はよくなるものだろうか?と。

今の診療所では、インレーをはずして最初の薬を入れる処置の(1日目の処置)で一時間くらい、即日充填で9割とうたっている病院では、長ければ4時間くらいということでした。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2010-11-19 12:14:46
世界的に見ればそういう成功率の先生もいるはずです。
ただ必ず1回ではないと思います。

>そうなんですか。
>何度も開けたり閉めたりするとその分、感染の可能性が高まるとどこかで読んだので、即日充填にも意味があるのかと思っていたのです。

元々の根管が感染しているので歯根嚢胞ができたわけです。
そこへ新たに別の菌が入って、複合感染にしない方が当然良いのですが。

抜髄根管の場合には当然感染の可能性が高まるので、ラバーダムの使用がすすめられるわけです。

今の診療所でも十分丁寧だと思いますね、1時間も予約時間を取ってくれるなんて。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2010-11-19 13:41:16
>9割という先生は、再根管治療でも9割だそうです。
>そんな率はあり得ないということでしょうか?

9割ですか、凄いですね^^;

ただ、成功率の定義が違えば全く意味合いが違ってきてしまいます。

例えば成功率

・「生活に支障がなく、レントゲンでも骨が出来ている」
・「生活に症はないが、レントゲンでは骨が少ししか出来ていない」
・「大きな痛みがなくなり、生活に支障なく使えるようになった」
・「生活に大きな支障はなく使えることは使えるが、膿は絶えず出ている」


「生活に支障がなく、レントゲンでも骨が出来ている」

「生活に大きな支障はなく使えることは使えるが、膿は絶えず出ている」

では基準が違いますから、「生活に支障がなく、レントゲンでも骨が出来ている」の方が成功率は低く表現されます。


9割と言う数字の裏をみないと、一概に4割と9割は比較できませんよ。
(私は「生活に支障がなく、レントゲンでも骨が出来ている」が成功だと考えています)


また術後のレントゲン診断でも、術前と同じ方向からレントゲンを撮らないと・・・、角度が違えば一見治ったようにも見えることがあります。

世界的な論文の中にも成功率が88%とかありますが、基準が甘かったりもします。


>何度も開けたり閉めたりするとその分、感染の可能性が高まるとどこかで読んだので、即日充填にも意味があるのかと思っていたのです。

厳密に言えばそうですね。

またそこまでこだわるのであれば、根管充填した日に直接法でコアも作った方がいいでしょうね。


>即日充填で9割とうたっている病院では、長ければ4時間くらいということでした。

凄いですね、4時間ですか^^;

私見ですが、
感染源の除去さえできれば即日充填もありだとは思います。

http://eedental.fine.to/eeblog/2010/04/or.html

私は根の病変が大きくても小さくても、1回法では治療を行っていませんが、しっかりと時間を確保して行えばいいと思いますよ^^;


http://eedental.fine.to/eeblog/2010/11/post-185.html
(うずらの卵ぐらいの病変の大きさでした、この方は治療期間は4ヶ月かかりました)



何にせよ、根の治療が得意な先生に診て頂いた方がいいと思います。


おだいじに
 

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2010-11-19 16:08:29
僕も個人的には1回法は行わないですが、感染源が取り除かれれば、病巣の大きさに関係無く、1回法でも治癒すると思います。

それにしても4時間は凄い!!

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: とんぱんしんぎさん
返信日時:2010-11-19 17:13:13
先生方ありがとうございます。

成功率の定義の違いによって成功率が変わるというお話、よくわかりました。

感染源の除去さえできれば、即日充填もありだとは思います。

回答をくださった先生方が、感染根管を一回法で行わないのは、一回では感染源が除去できていないとの判断だと思いますが、一回で除去できないのは、一回の処置時間の違いだけでしょうか。

それと、感染源の除去というのは、根の下の嚢胞があっても、除去できたといえるのでしょうか?
嚢胞が菌として感染源だといえるのかがわかりません。

よろしくお願いします。
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2010-11-19 18:06:03
1回法の否定派ではないですよ^^;

聞いた話ですが、アメリカで1回法を好むのは医学的な背景からではなく、社会的背景の面もあるそうです。


>一回で除去できないのは、一回の処置時間の違いだけでしょうか。

おっしゃるように、ある程度綺麗にしてやる為には時間が必要です。

感染根管(病変あり)において、私は除去出来たと思っても1回様子を見る為にその日に根管充填はしません。

処置を行い体の反応を見て、次の選択をする方が私はいいと考えているからです。


感染源の除去というのは、根の下の嚢胞があっても、除去できたといえるのでしょうか?

根管内の汚染物質を除去できたか、除去出来ていないかは正確には判断できません。
全ての感染源は除去しきれません(細菌をゼロにはできません)

また「嚢胞」と表現されていますが、嚢胞とは取ってきた組織標本を見て「嚢胞」と病名が付くものであって、今の状態は病変と表現する方がいいと思います。

参考:歯根のう胞のようなものがあるが、受診するのは一般歯科or口腔外科?


>嚢胞が菌として感染源だといえるのかがわかりません。

すみません、意味が分りません。
 
根の問題があれば、根の治療がファーストチョイスだと思います。 

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2010-11-19 18:52:24
嚢胞が菌として感染源だといえるのかがわかりません。

嚢胞(根尖病変)の中に菌がいて、それが感染源なのに根管の治療だけで大丈夫なのかを気にされているのでしょうか。

基本的には・・・
菌がいるのは根管内です。
嚢胞(根尖病変)内には菌は無く、根管内に菌がいることの結果として、根尖病変が出来ると考えます。

したがって、根管内の菌を無くす事(十分に減らすこと)ができれば、根尖病変は治癒するということです。


実際には・・・
根尖病変にも菌が存在することもありますが、これは臨床的には調べるのは困難です。。

根管治療後しばらくして、レントゲン的に根尖病変に変化が無かったとしても、それが根管内の菌を減らせていないのか、根尖病変内に菌がいるかの判定は困難です。


いずれにせよ、「根管内の菌を十分に減らすまで根管治療をしっかりする」以外に方法はありません。


井野先生が回答されている

>根の問題があれば根の治療がファーストチョイスだと思います。

に同意です。


ご参考まで・・・

回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2010-11-20 01:06:07
こんばんは。

成功率の値の違いの件は、完全に成功基準の違いでしょうね。

井野先生も詳しく書かれましたが、

「患者さんから症状を言われなかった場合は成功」

としていれば9割ぐらいの成功率でしょう。

遠方から来られていれば再治療に来られる方もないでしょうし、症状が悪化したり再発すれば転院されるケースも実際には多いはずです。

自称90%だったら他でも聞いたことはあります。

学術的な基準とはかけ離れすぎていますね。

参考⇒これは、いわゆる「根管治療で失敗したケース」でしょうか?


一回法を選択するかどうかは社会的背景なども絡みますから、私も否定はしませんが、感染根管の原因と疑われる菌の中に、たしか2週間程度「死んだフリ」(←つまり、この間は薬が効かない)が出来る菌がいたと思います。

専門医が通常使用するお薬で、薬効は1週間程度とされていますので、そういう観点からすると1週間以上の間隔での3回前後ぐらいが、多すぎず、少なすぎず、そこそこ合理的の様に個人的には感じます。

ただ、傾向はあっても決まりみたいなのはないですね。



お大事にどうぞ。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: とんぱんしんぎさん
返信日時:2010-11-20 11:15:53
詳しい回答をありがとうございます。

先生方の回答から、一回法よりも、医学的に複数回法のほうが良いようだということがよくわかりました。


>実際には・・・
根尖病変にも菌が存在することもありますが、これは臨床的には調べるのは困難です。。

ということは、根尖病変にも菌が存在することは、少ないと思っていいのでしょうか?

そこの菌を気にするよりも、根管治療をきちんと、ということですね。

根管治療を得意としている先生か、ほどほど(失礼ですが)の先生かは、歯チャンネルの中の、根管治療の得意な先生を探すためのポイントも参考にしましたが、実際には探すのは難しいですね。
(都会ではないのと、先生の考え方がわかる手段が少ないのと)

歯チャンネルの先生方のところに行けるといいのにと、思ってしまいます。



タイトル 再根管治療の成功率、一般的な治療で4割、即日充填なら9割?
質問者 とんぱんしんぎさん
地域 非公開
年齢 41歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療の治療法
根管治療の治療期間
根の病気(根尖病変・根尖病巣)
回答者




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