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これは、いわゆる「根管治療で失敗したケース」でしょうか?


質問者
NO さん
地域  
年齢  
性別  
職業  
カテゴリ 根管治療の失敗・再治療
公開日
回答者
タイヨウ先生
田尾 耕太郎先生
渡辺 徹也先生

質問 こんにちは。

数年前(10年?)に神経を抜いて、裏からレジンを詰めている前歯についてご相談です。

今回、歯科医院レントゲンをとったところ白く細長い糸のような管がヒョロヒョロと薄くぼやけて写ってました。

「本来、しっかりと写らなければおかしい。以前の処置がいい加減だったのでしょう。これではの中はバクテリアだらけだ」

と言われました。

鼻の下、当該前歯の上方にあたる部分を指で押すと、軽い痛み(くすぐったいような)を感じます。

以前、神経を抜いて数年後に猛烈に痛くなったことがあり、歯科医院へ10回ほど通って消毒を繰り返したことがあります。その際に、体調によって抵抗力が弱ると細菌に負けて痛くなるのはしょうがないと言われました。

これ以降、痛くなったことはありません。

そこで質問なのですが

  • これは、いわゆる「根管治療で失敗したケース」でしょうか?
  • 早めに治療した方が良いものでしょうか?今のところ痛みがあるわけでなく、治療によって痛くなってしまう可能性もあるならば、当面は様子見も考えられますか。
  • やはり、マイクロスコープラバーダムを備えた歯科医院で治療した方が良いでしょうか?
  • どんな治療内容になりそうなものでしょうか?消毒、管を入れる、レジンを詰める、で数回通うことになりますか。

お教えいただけたら幸いです。どうぞ宜しくお願いいたします。

根管治療(歯の神経・根の治療)

NOさん  2007-03-03 07:22:00
回答1
タイヨウ・デンタル・オフィスのタイヨウです。

根管治療に失敗した」と言うより、「あまり得意で無い先生がやられた」ケースだと思います。(ご年配の先生の治療では時々ありますよ)。

早めに治療したほうがいいかどうかと言うのは難しいですね。まあ、今まで10年くらい痛みは無かったわけですから(年配の先生的には結果オーライ)、今日、明日に痛みが出る事は少ないでしょう。

しかし、緊密に治療がされていないのであれば今後の体調不良時に痛みが出るリスクはあります。気になるのであれば治療されたほうが良いと思います。

前歯の根管治療で「マイクロスコープが必需品か?」と聞かれれば、答えは「No」でしょう。

マイクロスコープはあくまでも「見えにくい所を確実に見る」ためのものであって、ある程度(卒2年以上)の経験があれば失敗する事は無いと思います。

ラバーダムの使用に関しては使ってもらうに越した事はありません。

しかし、上の前の治療の場合、唾液混入や薬液漏洩のリスクは少ないですから、手間を考えると使わない場合もあるかもしれませんね(このへんはワタナベ先生とは意見が違うかもしれませんが)。

治療の内容としてはNOさんのおっしゃられている通りです。
数回の消毒、根っこを詰める、レジンで詰める‥だと思います。

変色や虫歯が大きい場合にはレジンを詰める方法ではなく、差し歯にする場合も考えられます。

2007-03-03 09:16:00
回答2
歯医者/歯科情報の歯チャンネル運営者の田尾です。

根管充填剤がきれいに写っておらず、以前に痛みが出たこともあるということですから、失敗と言えば失敗かもしれないですね・・・。

ただ、根管治療が得意な先生が治療をした場合でも10%くらいは失敗してしまいます(再治療が必要になる)し、一般の歯医者さんラバーダムも使わずに治療をした場合の成功率はおそらく50%以下だと言われていますので、しょうがないのかもしれませんが・・・。


「早めに治療した方が良いものでしょうか?」

という質問に対しての回答はけっこう難しいです。

というのも、レントゲン上では完璧な治療なのに問題が起こっていたり、逆にレントゲン上では明らかな失敗なのに問題が起きていなかったりする場合もあるからです。

前の先生がおっしゃられていたように、体調によって抵抗力が弱ると細菌に負けて痛くなる可能性は高いと思いますが、再治療を行うことによってそれが回避できるかと言えば、正直よく分かりません・・・。

なぜなら、再治療の成功率自体が5割以下だからです。
(これは、マイクロスコープやラバーダムを使って再治療を行ったとしても同じです)

一度感染が起こってしまったは、やはり治癒が難しいようです。(なので、根管治療は特に「初回治療」が重要なんです)

そういう訳なので、すぐに治療をしたほうが良いか?しばらく様子を見たほうが良いかは、はっきりとは分かりませんし、どちらが正しいとも言えないと思います。

担当の先生が信頼できそうな歯医者さんであれば、その点に関してはお任せする・・・というのが良いかなぁと思います。

治療内容に関してはタイヨウ先生も書かれているように、数回の通院は必要になると思いますよ。

2007-03-03 21:01:00
回答3
土田歯科医院の渡辺です。

はじめまして。

根管治療についての細かいご質問ですので、順番に分かる範囲でお答えしていきます。
担当される先生によって考え方が随分異なるかも知れませんので、参考までに。。


・いわゆる「根管治療で失敗したケース」でしょうか?

やや専門的になりますが、「”いわゆる”根管治療の失敗」とは、

1)自覚症状がある
2)レントゲン写真で(根っこの先端に)歯根膜腔の拡大を認める

の2つを指すと思います。

誰が言えば”いわゆる”に含むかが問題なのですが、国際的な学会誌などではこんな感じに表現してる気がします。

でNOさんの場合、1)については触れば違和感がある訳ですから、微妙なところですが失敗とも言えるかな、と。ですから他の先生方も今回は切れが悪いのですね。

2)についてはどうでしょうか?

歯根膜腔とはレントゲンで歯の根っこの周りにふちどりの様に写る黒い線です。(歯と支える顎の骨の間にある隙間みたいなところです)

これを下の方から順にたどって見て行って、根っこの先端のふちどりが、他よりも2倍以上(2mm<ぐらい)に拡がっている、あるいは根っこの先端のあたりだけが全体的にもやもやと黒っぽい場合が、症状の有無には関係なく、”いわゆる失敗”になります。

ただ、パノラマ撮影(※頭の回りをぐるっと回って撮影する撮影方法)では、前歯のあたりは不鮮明に写ることが多く、歯根膜腔がはっきり見えず、診断に向かない場合があります。

治療開始に悩んでしまう場合には、デンタル撮影(※口の中に直接フィルムを入れて撮影する方法)も見て参考にするのがいいと思いますよ。

参考⇒ラバーウェッジや虫歯の判定や手袋の着用について

ですから診断の参考になるのが、鼻の下あたり(=根っこの先端あたり)を触ったときの違和感だけですから、“微妙”なんです。。

幸いかぶせ物を取ったりする必要がない様なので、担当の先生が信頼できそうな歯医者さんであれば、その点に関してはお任せする・・・というのが良いかなぁと、私も思いますよ。

ところで「白く細長い糸のような管がヒョロヒョロと薄くぼやけて写って・・」というのが診断基準にならないか疑問が残るかと思うのですが。

「これでは歯の中はバクテリアだらけだ」とは本当は言い切れません。(担当の先生はレントゲンや自覚症状なども勘案してそう表現したのだと思いますが)

確かにヒョロヒョロ・・よりは緊密に・・はっきりしっかり写る様な薬の詰め方が努力目標ではあるのですが、=失敗とは言えないんですね。

昔・・たぶん70年代ぐらいだと思いますが、その頃は「根管治療の成功=薬が根っこの先端あたりまではっきりしっかり」と考える人たちが多かったのは事実です。

ですが、それはベターではありますが、十分ではありません。

「根管治療の失敗=(身体が許容できない程の量の)バクテリアの残存」であって、その結果生じることのひとつが「自覚症状」や「歯根膜腔の拡大(=膿の蓄積)」なんですね。

体調によって症状が出たり引いたりするのは、残っているバクテリアと身体の抵抗力のせめぎあいの結果なのです。

確かに根管の中に薬がぼそぼそにしか入っていない状態(ヒョロヒョロに見える状態)だと、隙間が多いので、そこでバクテリアが繁殖してしまう危険は高いでしょうが。


・治療によって痛くなってしまう可能性もあるならば、当面は様子見も考えられますか?というご質問については、

治療期間中に、一時的に痛くなる可能性はあります。バクテリアを増やしたり元気にしたりする可能性が少ないながらもありますので。

ですが、最終的にバクテリアを、少なくとも今よりは減らして貰えそうで、一方治療のための犠牲が少ない(かぶせ物を外したりしない)のなら、念のために治療することは、悪くないと思いますよ。


マイクロスコープラバーダムを備えた歯科医院で治療した方が良いでしょうか?

そりゃないよりはあった方がいいですよ。
(参考⇒根管治療の専門医を探すには?

ただ効果としては、成功率で数十パーセントあるかどうかの差ですから、今それに対しての費用や手間をどう感じられるかですよね。

タイヨウ先生のおっしゃる通り、一般的に難易度の高い歯ではないです。

因みに歯根膜腔の拡大がすでに見られるなら、もしもそれが育って大きくなれば成功率は下がってしまいますよ。

今回治療しないなら、せめて時々レントゲンを撮って、変化は見ていく必要がありますね。

ラバーダムについては、根管治療が、レントゲンに写る白いお薬を“はっきりしっかりさせること”が目的ではなく、“バクテリアの除去”が本当の目的だと理解された上で、もう一度「根管治療の途中からラバーダムをするのでは遅いですか?」を読んでいただくと味わいが出てくると思いますよ。

担当の先生とも良く相談して、決めてくださいね。

2007-03-04 00:59:00
返信1 さっそくのご回答、ありがとうございます。
急ぎ治療する必要はないようで、ちょっと安心しました。

現状はとくに痛みもなし。再治療によって、低い成功率だが将来的に痛みが生じるリスクを失くすことができる。と考えると、今あえて再治療をするまでもないかと思えます。

あと、確認なのですが、様子見とした場合に、体の抵抗力とバクテリアがせめぎあっている状況を長く続けることによる悪影響は何かあるでしょうか?

骨が溶けていってしまうとか、何か注意点があればお教えください。
宜しくお願いいたします。

ちなみにレントゲンは口の中にプラスティックの板のようなものを入れて6〜8(?)箇所ほど撮ってもらいました。

NO さん  2007-03-04 08:20:00
回答4
歯医者/歯科情報の歯チャンネル運営者の田尾です。

骨が溶けると、レントゲンで黒く写る部分が大きくなってくるので分かりますよ。

で、この大きさが2mm以上だと治療の成功率が下がる・・・ということで、すぐに根管治療をやり直さずに様子を見る場合には、レントゲンで黒く写る部分が大きくなってきていないかどうか、歯科医院でのメンテナンスの時に注意してみておく必要があるというわけです。

ただ、この定期的なメンテナンスにちゃんと行く人が、実はかなり少ないので、とりあえず今すぐに治療をやり直しましょう!という歯医者さんも多いです。

あと、

>口の中にプラスティックの板のようなものを入れて6〜8(?)箇所撮ってもらいました

というのが、ワタナベ先生が説明されている「デンタル撮影」というやつですよ。

2007-03-04 09:25:00
返信2 ありがとうございます。
骨が溶けてしまう可能性があるわけですね。

将来的にインプラントが入れられなくなるような事態は避けたいので、次回受診の際に先生と相談してみます。

諸先生方、お忙しい中ていねいなご回答をいただき本当にありがとうございました。


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NO さん  2007-03-05 15:50:00

・上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
・歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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