[写真あり] 根管治療、神経が細すぎ器具が届かず神経が取りきれない

相談者: けいこたんさん (29歳:女性)
投稿日時:2011-04-20 10:04:58
参考:過去のご相談
10年前に深い虫歯を治療した歯が痛い (授乳中)



こんにちは。

同じような質問内容がないか、自分なりに調べてみましたが、見つかりませんでしたので質問させていただきます。

どうぞよろしくお願いいたします。



左上7番の歯の根幹治療についての質問です。


左上7番は10年程前に神経ぎりぎりのところまで虫歯になってしまいましたが、なんとかその時は神経を取らずに済み、銀のインレーをかぶせてありました。


1か月程前から、その歯がなんとなく痛みだし、かかりつけの歯医者レントゲンをとってみていただき、実際インレーをはずしてみたところ、虫歯が再発し、今度こそ神経を取らなくてはならなくなりました。



1度目の神経治療が終わり、2日後に少し痛みがありましたが、特に痛み止めを飲んだりせずに済みました。


その後2週間後に2度目の神経の治療をしたときには麻酔はせず、薬を詰めるときにかなりの激痛がありました。
2度目の神経治療で最終的なお薬を詰めて次は土台をつくるようです。


先生が

「あなたの神経は先が細すぎて一番細い器具ですら入っていかないので神経が少し残ってしまいました。
あとは自分の治癒能力でなおすしかない。

この激痛の原因は薬を詰めるときの圧で取り残した神経を刺激した。」

というような内容をおっしゃいました。


※「神経が細すぎて」というのは根の末端の枝分かれしている細かい神経の部分ではなく、太い幹の部分の先のほうの神経が細すぎるという意味です。




現在、噛むと歯が耐えられない程ではないですが、そこそこ痛いです。


そこでかなり不安になってきました。



・神経が細すぎて1番細い器具すら入らなくて神経を取り残したということはめずらしい事でなはく、時にはそういう患者さんもいるのでしょうか?


・どこの歯医者にいっても私のように神経の細い患者に対しては神経を取り残すしか方法はないのでしょうか? 


・もし神経を取り残す以外に方法があるとすればどのような治療になるのでしょうか?


・現在風邪をひいており、昨日の夜、5秒間くらい、その神経を抜いた歯がビリビリと電気が流れるような強い痛みがあったのですが、なにか歯の中で起こったのでしょうか?


・「残ってしまっている神経は自分の治癒能力で治すしかない」というのは神経は残っているが自分の治癒能力で痛みをなくすという意味なのでしょうかね?



以上たくさん質問してしまいましたが、とっても不安なのでどうか先生方、ご回答宜しくお願い致します。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2011-04-20 10:33:15
>・神経が細すぎて1番細い器具すら入らなくて神経を取り残したということはめずらしい事でなはく、時にはそういう患者さんもいるのでしょうか?

「神経を取り残した」と言う表現が正しいかどうかは別として、「1番細い器具すら入らない」と言う事はあります(「あかない根管」と言います)。



>・どこの歯医者にいっても私のように神経の細い患者に対しては神経を取り残すしか方法はないのでしょうか? 

根管治療専門医などの先生であればそういった場面にも多く遭遇しておりますし、対処法も多く持っていると思います。

専門医の先生でも「開かない根管」と言うのはありますが…。



>・もし神経を取り残す以外に方法があるとすればどのような治療になるのでしょうか?

基本的には徹底的に洗浄、消毒をする事で問題無く経過する事が多いと思っています。



>・現在風邪をひいており、昨日の夜、5秒間くらい、その神経を抜いた歯がビリビリと電気が流れるような強い痛みがあったのですが、なにか歯の中で起こったのでしょうか?

体調不良により根管治療中の歯が痛む事はあります。
ただ、実際に拝見しておりませんので、どのような状態になっているのかは解りません。



>・「残ってしまっている神経は自分の治癒能力で治すしかない」というのは神経は残っているが自分の治癒能力で痛みをなくすという意味なのでしょうかね?

どう言う意味で担当の先生がそのようにおっしゃられたのか…。
アペキシフィケーションが起こる…と言う意味でしょうかね?

参考⇒アペキシフィケーション



もし、数カ月経っても症状が改善されないようであれば根管治療の得意な先生に診てもらうのも手かもしれません。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2011-04-20 10:48:04
>神経が細すぎて1番細い器具すら入らなくて神経を取り残したということはめずらしい事でなはく、時にはそういう患者さんもいるのでしょうか?

歯の中の神経をすべて器具で取ることは不可能です。
大きな神経の幹は器具で物理的に取ることは可能ですが・・・


「基本的には徹底的に洗浄、消毒をする事で問題無く経過する事が多いと思っています」に同意見です。



歯の中って、こんなカンジですから「器具だけで取るのは無理」っていうのは分かるんじゃないでしょうか。

※ 画像の引用元

〔写真あり〕3回再治療している歯がオーバー根充になり、不安で眠れない


画像1画像1

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2011-04-20 11:20:24
おぉ〜、海外のパンフ(eiダウンパック)からの写真ですね^^;

じゃあ、今年貰って来たパンフ2段(画像1)


初めて神経を取るイニシャルトリートメント(抜髄など)と、リトリートメント(再治療)かでも意見は異なりますね^^;

ただ、実際はどこまで攻めても100は取れないんですけど。



>左上7番は10年程前に神経ぎりぎりのところまで虫歯になってしまいましたが、なんとかその時は神経を取らずに済み、銀のインレーをかぶせてありました。

これはたぶん抜髄でも開きにくいタイプの根管だと思います。

神経を保存する治療を行うと、体はその部分に石灰化という現象を起こし神経は細くなります。

と言うことは、神経を除去するタイミングを先に送ればそれだけ根管治療は難しくなる訳です。
残念ですが、これは避けられないことなのです。



専門でしている先生であればかなり特殊な道具も色々ありますから、攻め方次第ではイニシャルトリートメントの場合ある程度根の先端まで治療することは可能です。
(非常に時間と手間はかかりますよ^^:)


ただ、我々が触れる神経管と言うのは神経の一部で海外の一流の専門医が行った歯をマイクロCTにかけても、奥歯などは6割程度しか神経を取れていなかったとの報告もあります。


実際下に添付した画像1は、
神経の取れている部分が:緑
神経が残っている部分が:赤

これは世界一大きなメーカーの最新の道具を専門医が使って行った歯の画像です。
(その他にも同じ様な画像山のようにあります)
http://eedental.fine.to/eeblog/2011/04/newwave-one.html


ただ、専門医の先生はファイルなどの道具で取れなくても、この部分の治療のことまで考えアプローチしていますけどね。


逆の極論になりますけど、「ノンインストゥルメーション」と言って何も神経を触らず治療すると言う治療(考え方)もあります。
(私はしませんけど^^;)



道具とか色々ありますが、実際抜髄であれば、神経を何パーセントまで取れるかではなく、いかに感染を防げるような環境を作り治療を終えれるかという方が私はポイントになって来ると思いますよ。

もちろん痛みがないというのが前提ですが^^;
神経の治療後しばらくは咬めば痛みます)


色々不安でしょうが、あまり考え過ぎない方がいいですよ。

おだいじに
 

画像1画像1

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2011-04-20 12:48:35
こんにちは。

井野先生のおっしゃる通りで、神経は取りきれない前提で考えると話が分かりやすくなるかと思います。

取りきれない神経でも細菌感染がなければ普通は問題を起こしません。
むし歯で神経が痛い!」ぐらいの症状からなら神経は無菌と考えても良いので、原因の菌さえ確実に除去できれば神経を抜く必要もないですし、除菌にリスクがあれば上の方だけちぎって除去して蓋するだけでも問題はありません。



ですが一時的(近くの神経を器具で触った、薬液の刺激等)な痛みではなくて持続的な痛みが出ている場合は、残念ながら細菌感染をまずは疑うことになるかと思います。

ですので、どうしても神経を抜く場合には最初からラバーダムを使用するなどして、唾液などから細菌感染を起こさない様な細心の注意を払うことが非常に重要です。


・・が、日本の保険医療においてはこれが実践されないことが一般的ですので、治療効果がうまく出ない場合は途中からでも専門医か力を入れている先生に丁寧な消毒をして頂くのがベターではあります。

ただ本格的に専門医レベルの治療を希望される場合は通常1回の消毒でも1時間以上かかりますし、時間やコストの問題も出て来るかと思いますよ。
(金額はマチマチですが、奥歯だと根管治療だけで10万以上、土台や被せ物も合わせると20万〜?)


あるいは今の症状もそれほど強くない様ですので、しばらく時間をあけるとか、先生にもっと回数を頑張って頂けば、症状が引くことも十分ありえると思います。
(※症状が引く=治癒ではありませんので、経過観察は必要)

つまり根管が細いとか、取りきれない、ということ自体が重要な問題ではありませんので、あまり気にせず普通に判断されれば良いのではないでしょうか。

参考⇒ 根管治療TOP


お大事にどうぞ。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: けいこたんさん
返信日時:2011-04-27 00:51:01
先生方へ


お忙しい中、とても詳しく教えてくださり本当にどうもありがとうございました。


いつもとても助かっております。


またなにかありましたら質問させていただくと思いますので、その時はどうぞよろしくお願い致します。



タイトル [写真あり] 根管治療、神経が細すぎ器具が届かず神経が取りきれない
質問者 けいこたんさん
地域 非公開
年齢 29歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療の治療法
根管治療に関するトラブル
その他(写真あり)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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