ゴールドインレーの適合性

相談者: 京介さん (34歳:男性)
投稿日時:2023-04-30 22:34:26
ゴールドインレーの適合性ですが、実際に技工士さんに確認すると模型上の適合性は金パラでも変わらないと聞きます。


ゴールドインレーでバニッシュしている医院も殆どないので、ゴールドの優位性というのは本当にあるのでしょうか?

また、金パラは温度変化によって変形して隙間ができると言われていますが、本当でしょうか?


よろしくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2023-05-01 08:13:04
私の肌感覚ですが、金パラでも金合金でも技工士の腕が良く使う金属の扱い(融点や溶けた金属の流れなど)に慣れていれば、精度にそんなに大差は出ないと思っています。
 
ただ、教科書的には金属の鋳造精度は金の含有率が決め手となっています。

 
金属修復の精度を高める為のポイントは

1、歯科医師の形成技術 
(凸凹、ガタガタの形成面だとメタル修復の難易度があがるので、なるべくシンプルで滑沢な形成面が理想です)

2、印象剤の精度と型を正確に採る歯科医師の技術
(実際の歯をどれだけ正確に歯型模型に出来るか)

3、石膏模型の精度と副模型の製作
(石膏には色々種類がありまた石膏の固さや摩耗度も変わります。 固く精度の良いものほど高価ですが、2の印象剤との相性もあります。また精度の確認をするには必ずマスター模型と作業用模型2つ必要になります。)

4、金属の鋳造精度(←金の含有率)

5、技工士の腕

 
という色々な複合的な因子があります。
その1つに材料(材料)があります、つまり材料だけ良くしても他がダメでは精度の高いものは作れません。
  

今の保険治療は世界的に見ても激安の治療費なので、保険治療では精度の良い高い材料は使えません。
(正確にいうと高い材料を使うと赤字になります)

自費治療になると、経費的に余裕が出るので良い材料と技工料金も上げられ技工士も手間と時間がかけれます。
 
 
ゴールドインレーでバニッシュしている医院も殆どないので、ゴールドの優位性というのは本当にあるのでしょうか?

個人的な意見ですが、自費治療にすれば歯科医師、技工士の手間のかけ方、時間が増やせるので結果として良いものが出来やすいです。
 
ただ保険治療と自費治療は材料さえ「金パラ⇒金合金」に替えればOKなので、保険診療と同じ流れでゴールドインレーを作る場合もありますので一概にゴールドインレーは保険診療のインレーより精度が良いとはなりません。
 
私の臨床的にも精度の低いゴールド修復はチラホラ見ます。


>また、金パラは温度変化によって変形して隙間ができると言われていますが、本当でしょうか?
 
それはないですね。
 

世界的にモノが高騰しており、歯科材料も例外ではありません。
ただ、保険診療の治療費は大きく変化なく、薄利の維持の為には材料のグレードを下げるのも仕方がない面があるのであまり精度は追及できないと個人的には思います。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答2
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2023-05-01 16:58:58
こんにちは。


金合金の保険用代用物として日本独自の金銀パラジウム合金が出来たので、あくまでも代用品です。

インレーは技工所作製時の適合だけではなく、様々な要素により長期的に問題を生じないか?が変わりますから、技工士さんよりも臨床結果を日々見ている歯科医にお尋ねされると良いでしょう。


それぞれの歯科医院では様々な材料やシステムを組んで診療を行っていますし、日本の保険医療では臨床成績の統計はほぼしていませんから、各歯科医院でこの歯科医院ではどうですか?とお尋ねになるしかないかもしれません。

インレーは技工上、酷いものになると形成の凸凹をスペーサーで埋めてしまいマージンだけ一見よくあったように見せかけて納品されたりします。

いちいち破壊して確認出来ませんから何がどう適合しているのか?は永遠にわかりません。

ですから個人的にはレジン系セメントとよくくっついて温度変化を受けないものが良いと考えます。
(サーマルサイクル試験も温度設定が狭すぎる為疑いを持って臨みたいように思います。)


保存学的にはCR治療の適用範囲が広がってきていますから、大臼歯が機能している小臼歯であれば、ほぼCRなどのセラミック高配合樹脂系修復材料でインレーならば事足りるようになって来ているはずです。


臨床では手間暇をかけますと時間がかかりすぎます。
ずーっと口を開けて歯科医のこだわりに付き合ってくれる患者さんであるならばよい治療につながっていく可能性が高まるかもしれませんが、普通の方はさっさと治療を終えて欲しいと要望されます。

歯科医や技工士のこだわりにとことん付き合ってくれる方は少ないと思います。

特にもう一度形成を修正させて欲しいとか、もう一度型採りさせて欲しいので1時間とか30分また来院いただき治療させてくださいと再来院を依頼されたりすると嫌になったりしませんか?


臨床ではほどほどに妥協が必要で上手くいかなかったところを技工所で修正していたり、歯科医が臨床で補完していたりします。
ですから、あまり過大な期待を抱かずに歯科医がそこの歯科医院で得意な事を生き生きとしてもらうくらいで良いのではないかと思います。

理工学とはかなり違います。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2023-05-03 08:57:01
京介 さんこんにちは。

ゴールドインレーの適合性ですが、技工士さんの腕によって変わってくると思います。

私の口腔内にもゴールドインレーがありますんが、適合もそうですが、エナメル質と同じくらいのすり減りになるので、長期予後は金パラよりも良いのではないかとも思います。

1人の専門家がこの回答を支持しています  



タイトル ゴールドインレーの適合性
質問者 京介さん
地域 静岡
年齢 34歳
性別 男性
職業 会社員(技術系)
カテゴリ ゴールドインレー(金の詰め物)
材料・機材関連
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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