質問 |
K5221 2015/07/07(Tue) 17:34
右上6番の根管治療が先週、一応終わったのですが、根が4本ある内一番悪化していた外側2本から浸出液(透明)が出てくるそうです。
一週間様子をみて今週またその根管を見た所、少々の血液と浸出液が出ていました。浸出液が出続けているということは、まだ炎症があるということでしょうか?
この根だけはMTAを充填する予定だと言われましたが、もし浸出液が止まっていない場合でもMTAを充填してしまって大丈夫なのでしょうか?
また、最終的に根管治療が上手くいかない時は歯根端切除術をすると言われました。根管にMTAを充填した後での歯根端切除術というのは、よくある事ですか?
お返事よろしくお願いします。 |
回答1 |
松山 哲朗 2015/07/07(Tue) 19:09
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歯科医師の松山です。
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・浸出液が出続けているということは、まだ炎症があるということでしょうか?
炎症があることと、根尖部の開孔傾向があると判断します。
・MTAを充填してしまって大丈夫なのでしょうか
浸出液が微量であれば決行するかもしれませんが、私なら浸出液が
止まるまで待ちます。あるいは仮根管充填をして、根尖部組織の
炎症状態が良くなることを待つ場合もあります。
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回答2 |
水川 悟 2015/07/07(Tue) 23:56
K5221 さんこんばんは
>少々の血液
とあるのでまだ炎症があるように思われます。
>もし浸出液が止まっていない場合でもMTAを充填してしまって大丈夫なのでしょうか?
もう少し血液と浸出液が落ち着いてから充填した方が安心ですよね。また、根本的な問題が解決されていなければMTAで充填してもダメかと思います。
>根管にMTAを充填した後での歯根端切除術というのは、よくある事ですか?
私は経験がありませんが、これからはそういったケースも増えてくるかもしれませんね。
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返信1 |
K5221 2015/07/08(Wed) 10:43
松山先生、水川先生、お返事ありがとうございます。
やはり浸出液が治まってから充填した方が良いのですね。
先生から根管治療は一応一通り終わった状態と言われ、今は浸出液が出ているので様子をみているところです。浸出液は時間を置くことによって自然に治まってくるものなのでしょうか?
また、浸出液が出るのは炎症が残っているからとのことですが、さらに治療が必要なのでしょうか?必要だとすれば、どんな治療が考えられますか?
お返事よろしくお願いします。
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回答3 |
櫻井 善明 2015/07/09(Thu) 11:35
んんん…。
担当の先生が「この根だけはMTAを充填する予定」と言う事は「根尖破壊(拡大が大きい)」でも起きているような感じです。
個人的な手法ですが、通常よりも太く根管があいているような場合のみMTAを使います(もう後が無い状態)。
そうなるとやはり「ダメなら歯根端切除」と言う考えになっても仕方が無いのではないかと思いますが…。
(実際に拝見していないので何とも言えませんが)
>浸出液が出るのは炎症が残っているからとのことですが、さらに治療が必要なのでしょうか?
>>必要だとすれば、どんな治療が考えられますか?
おそらく担当の先生は「これ以上洗浄、拡大を行っても結果は変わらない(むしろ歯の強度が弱くなる)のであまりいじらない」と判断されているのではないでしょうか。
担当の先生にしっかり説明を受けられた方がよろしいかと思います。
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返信2 |
K5221 2015/07/09(Thu) 12:37
櫻井先生お返事ありがとうございます。
もう後がない時のみMTAを充填するものなのですか?かなりショックです。
担当の先生からは8割方大丈夫でしょうが、難しい場合は歯根端切除術かも…と言われていたので。なんか根管の壁?が微妙に脈打っているのが確認できる(上顎洞に近いということ?)とも言われました。(すいません、正確でなくて) ということは、歯根端切除術ができるのかも心配になってしまいます。また、浸出液が止まらない時に水酸化カルシウム製剤が有効という書き込みを見たのですが、そういう方法もあるのですか?どうしても抜歯は避けたいのですが…。
お返事よろしくお願いします。
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回答4 |
櫻井 善明 2015/07/09(Thu) 18:04
色々な判断基準があると思いますが、個人的には「MTA根充で上手く行かなかったら外科」とは思っています。
僕は通常の根管充填を#35で行います。
(前歯や若い方などの場合、#50や#60を使う事もありますが)
MTAを使うと言う事は#100よりも太く根管形成されている事が予想されます。
(根管が細すぎるとMTAは綺麗に充填で来ませんから)
通常、感染根管治療の場合、感染歯質を除去するのには番手を最低でも2番手あげる事になると思います。
また、MTAセメントは硬化すると除去が難しくなるので、超音波を使わないと除去できません。
つまり、現時点で#100以上であると仮定すると、国際規格の番手が#140までしか存在せず、超音波を使ってMTAを除去すると、根管が太くなりすぎるので「次の根管治療は無い(外科になる)」のです。
注)
超専門的なお話を一般の方に解るように意訳して書いているので突っ込みどころ満載な回答ですが…
>どうしても抜歯は避けたいのですが…。
確かに抜歯を避けたい気持ちは解ります。
しかし、上記のように太く根管形成された歯は歯としての強度が著しく落ちてしまします。
つまり、咬んだ時に割れてしまう(ひびが入ってしまう)可能性が高くなります。
担当の歯科医師が最善の努力をした結果、上手く行かなかった時、
A 咬んではいけない歯を残しておく
B 咬める歯を作るためには抜歯をする
のかは冷静に考える必要があると思います。
いずれにしてもある意味「今回が最後の根管治療」と言う事になりそうなので
1 担当の先生に最善を尽くしてもらう
2 今からでも根管治療専門医に診てもらう
のいずれかになるのではないでしょうか。
画像1
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返信3 |
K5221 2015/07/09(Thu) 19:10
櫻井先生お返事ありがとうございます。
MTA充填予定の根管は1本のように見えるけど、すぐ横にくっ付いてもう1本ある2根で先の方で一つになっているという様な説明を受けました。そのせいで根管形成が太くなっているのでしょうか?
その他の2根はMTA以外のものを充填するらしいです。(全部で4根あります) それでも、やはり再根管治療は無理になるのですよね?
なぜMTAが選択肢になったかは聞いていなかったので、次回よく聞いてみます。
前回の時点で浸出液が止まっていなかったので、どちらにしても止まってからの充填がベストでしょうか?
MTAでなければ、どんな充填剤を入れるのが一般的なのでしょうか?
よろしくお願いします。
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回答5 |
櫻井 善明 2015/07/09(Thu) 19:43
>そのせいで根管形成が太くなっているのでしょうか?
可能性はありますが、実際に診た歯科医で無いと確かな回答は出来ません。
>それでも、やはり再根管治療は無理になるのですよね?
MTA根充されている根管が再発した場合には無理ですが、通常のガッタパーチャポイントで根充されている根管が再発したのであれば再治療は出来ます。
(1根管づつ考えればご理解いただけると思いますが)
>次回よく聞いてみます。
そうされてください。
>どちらにしても止まってからの充填がベストでしょうか?
一般的にはそうなると思います。
>MTAでなければ、どんな充填剤を入れるのが一般的なのでしょうか?
ガッタパーチャポイントが一般的だと思います。
参考:根管充填材
http://www.ha-channel-88.com/jiten/konnkannjuutennzai.html
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返信4 |
K5221 2015/07/09(Thu) 21:34
丁寧なお返事ありがとうございます。
浸出液が止まってからの充填が良いとの事ですが、なかなか完全に止まりません。ある程度の期間の様子見で自然に止まる事もありますか?
もし止まらない時の対処法としては、どんな治療がありますか?
水酸化カルシウム製剤の使用で浸出液が止まりやすくなるという書き込みを見た事があるのですが、どうなのでしょうか?
よろしくお願いします。
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回答6 |
櫻井 善明 2015/07/15(Wed) 16:09
んん…。
以下、個人的な意見を書きます。
>ある程度の期間の様子見で自然に止まる事もありますか?
炎症が引かなければ(感染源の除去ができなければ)止まらないと思います。
>もし止まらない時の対処法としては、どんな治療がありますか?
外科処置を前提としてMTAで根管充填をして、後日外科処置を行うか、思い切って抜歯をするかです。
>水酸化カルシウム製剤の使用で浸出液が止まりやすくなるという書き込みを見た事があるのですが、どうなのでしょうか?
僕はやらないのでわかりません。
(水酸化カルシウム製剤を根尖孔外に押し出してしまうと除去するのがタイヘンなので)
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返信5 |
K5221 2015/07/16(Thu) 22:53
お返事ありがとうございます。
もう、やれる事は一通り終わったらしいので、やはり歯根端切除術も視野に入れた方が良いみたいですね。一般的な成功率は、どの位なのでしょうか?
抜歯をするとブリッジの後ろだった所なので(右上6番)、その前の歯と2本欠損状態になってしまい、どうしたものか悩ましいです。
上顎洞と接してる場合、インプラントも難しいと言われたのですが、やはりそうなのでしょうか?
もし抜歯になった場合の良い方法があると良いのですが。
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回答7 |
櫻井 善明 2015/07/17(Fri) 09:18
>一般的な成功率は、どの位なのでしょうか?
術後6カ月の歯根端切除の成績(東京医科歯科大学歯内療法)
顕微鏡不使用 54.2%
顕微鏡使用 74.0〜79.2%
歯科用CT併用 83.3%
先進医療 92.1%
だそうです。
ただ、大臼歯の歯根端切除術は難易度が高くなります。
>上顎洞と接してる場合、インプラントも難しいと言われたのですが、やはりそうなのでしょうか?
CTで骨の状態を確認する必要がありますが、上顎洞底粘膜挙上術を併用すれば出来ないわけではありません。
(これも骨の状態により、難易度が変わります)
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返信6 |
K5221 2015/07/17(Fri) 10:22
お返事ありがとうございます。
上顎洞底粘膜挙上術とは、どのようなものなのでしょうか?持病があっても可能でしょうか?
また、費用面でも一般的なものより高くなりますよね?
インプラント以外の方法としては何かありますでしょうか?ブリッジも、部分入れ歯(自費)も他の歯への負担が大きいですよね?
ご回答よろしくお願いします。
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回答8 |
櫻井 善明 2015/07/17(Fri) 10:54
>上顎洞底粘膜挙上術とは、どのようなものなのでしょうか?
サイナスリフト、ソケットリフトと呼ばれる処置になります。
参考:サイナスリフト
http://www.ha-channel-88.com/jiten/sainasurihuto.html
>また、費用面でも一般的なものより高くなりますよね?
そうなりますね。
>インプラント以外の方法としては何かありますでしょうか?
>ブリッジも、部分入れ歯(自費)も他の歯への負担が大きいですよね?
インプラント以外の治療法を選択されるとなれば、他の歯への負担が増えるのはやむを得ないと思います。
インプラントでも、ブリッジでも、部分入れ歯でも、それぞれにメリットデメリットがあります。
その中で、「何は妥協できて、何は妥協できないか?」を考えられるよりほかありません。
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返信7 |
K5221 2015/07/20(Mon) 14:08
そうですね。それぞれのメリット、デメリットをよく考えて答えを出したいと思います。ありがとうございました。
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