質問 |
こころう 2024/10/01(Tue) 16:56
歯根破折した歯をスーパーボンドで接着して元に戻す方法があると知りました。
ネットで検索するととあるサイト(個々の歯科医院へのリンクがありましたので修正しました)が出てきます。
破折歯接着治療というらしいのですが、この治療法を受けた歯は、大体どれくらい長持ちするのでしょうか?
保険外の自費の治療になるようで、治療費は10万円〜20万円ぐらいで歯科医によって金額に違いはあるようですが、高額な医療費をかけて3年も持たずにすぐにダメになってしまうなら、潔く抜歯してインプラントにした方がコスパがよいのかとも思いまして。
また、破折歯接着治療は、MTAの使った治療とは異なりますか?
詳しい先生がいましたら教えていただきたいです。よろしくお願いします。 |
回答1 |
柴田 (評価4.0) 2024/10/02(Wed) 12:25
>破折歯接着治療というらしいのですが、この治療法を受けた歯は、大体どれくらい長持ちするのでしょうか?
どの歯が破折しているのか
どれくらい破折して居るのか
破折歯以外の残存歯は何本あるのか
上下の歯の咬合様式はどうなっているのか
歯ぎしり等の歯に対する過剰な負荷はかかるのか
等々考慮すべき点が多く簡単に回答できないと思います。
また接着治療法は一部の歯科医によって行われているためEBMいわゆる科学的根拠が少ないことも回答し辛いと思います。
であれば上手な歯科医によるインプラントの方が確実だと思います。
>破折歯接着治療は、MTAの使った治療とは異なりますか?
異なると思います。スーパーボンドとファイバーポストを多用した方法がまず頭に浮かびますね。
MTAの用途は
覆髄
生活歯髄切断法
穿孔封鎖
(逆)根管充填
などだと思います。
また接着治療法には内側から行う方法と一旦抜歯をして口腔外で接着し元の位置に戻す方法の二通りがあると思います。
質問内容にあったサイトにはお住まいの都道府県からはかなり離れたところしか掲載されてなかったと思います。
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回答2 |
井野泰伸 2024/10/02(Wed) 16:21
費用対効果で考えるのであればインプラントの方が予知性は高いと思います。
自分の歯に固執して残したいということでなければ一般的にはインプラント治療になる場合が多いと思います。
>また、破折歯接着治療は、MTAの使った治療とは異なりますか?
学会誌の記事でもMTAを用いた破折歯のケースレポートありましたが、個人的にはMTAより接着力があり弾性のあるスーパーボンドの方が適しているかな!?と思います。
昔から行われている接着修復の論文データーもスーパーボンド使用ですね。
歯科の世界は1つ良い材料が出ると実験的に色々試されますが、結果がでるのは数年後、またエビデンスが出てくるのはそのまた後になってくると思います。
気になれば接着修復を行っている歯科医院で相談してみてください。
お住いの地域なら北海道大学が接着修復に関しては有名です。
おだいじに
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返信1 |
こころう 2024/10/09(Wed) 08:38
柴田先生、井野先生お忙しい中でコメントありがとうございます。
先生方がおっしゃる通り、スーパーボンドをもちいて接着を行うようです。
家の近くに、その治療法の勉強会を開いている歯科医のグループがいくつかあって、その治療を受けることが可能な環境なので、インプラントの他に選択肢としてどうなのかなと思った次第でした。
やはり、予後がどうなのだとか、エビデンスは少なく不確実な治療なのですね。
お金をかけて歯を残したけど、すぐにダメになって結局インプラントになるのなら、時間とお金の無駄になってしまいますし。
大変参考になりました。
先生方のお話を聞いて、治療をどうするかもう少し慎重に考えてみようとおもいました。
ありがとうございました。
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