根が折れている歯の、ヘミセクションについて

相談者: K.Mさん (38歳: )
投稿日時:2007-01-30 03:23:22
こんにちは。

左上の奥歯7番(クラウンがしてあり根っこしかない)が、レントゲンで見たところ根っこ折れてる可能性があるらしく、治療を始めたらヘミセクションになるかもしれないと言われました。

ヘミセクションとなると歯を抜いたり隣の歯を削ったりと大変なので、治療に踏み切るか迷ってます。

痛みはあまりないのですが、不快感らしきものがあります。

ただ不快感の原因が歯によるものなのか分かりません(歯が原因だと分かれば治療に踏み切りたいのですが、違ってたら後悔しそうです)。

このような場合やはり早めに治療を受けた方が良いでしょうか?
それとも急ぐ必要はないでしょうか?


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2007-01-30 03:23:22
衛生士さんでもヘミセクションなんて単語分からないことがあるのに、歯チャンネラーのデンタルIQの高さには恐れ入ります・・・

(余談;保険上区別されてませんが、上顎の場合は根っこが3本(tri)のものを分割(section)するのでトライセクション(trisection)、下顎の根っこ2本のものを分割して半分(hemi)にするのをヘミセクション(hemisection)といいます。)

今回、お答えするのにはポイントがいくつかあります。非常に複雑に絡み合うので説明しづらいのですが、ちょっと説得力の弱いセカンドオピニオンとして読んで下さい。


1)ヘミセクションの予後

基本的にはあまり良くありません。カリエス虫歯)になることが多いですから、「ほんとは抜かないといけない歯の延命処置」と考えて下さい。特に、近心頬側根(3本あるうちの、ほっぺた側の前側)のヘミセクション予定であれば、後のブラッシングが物凄くやりにくくなるのでやめた方がいいと思います。


2)ヘミセクションした歯を残すのに、隣の歯とつなぐべきか

ヘミセクションをすると、カメラの三脚の脚が1本なくなるのと同じですから、歯が揺れ始める可能性があります。揺れないかも知れませんが。その場合、隣の歯とつなげれば揺れは止まり、一時的な満足は得られるのですが、7番の延命処置のために健康な6番の寿命を短くしてしまう可能性も考えなくてはいけません。6番にもしもまだクラウンなどが入ってないのなら、気が引けます。


3)不快感の元なのか、はっきりしない

歯の痛みと感じている刺激の原因は、同じ左上の他の歯、左の肩や首、側頭などにある場合さえもあります。原因がはっきりと特定出来ない場合、後戻り出来る方法から順に試すか、症状がはっきりするまで待つ方がベターだと考えられます。


4)もしも予想通り根っこが折れてる場合どうなるのか

折れてる場所の運が良ければヘミセクションで対応できるかも知れません。運が悪ければ抜歯。それぞれの可能性はお話だけではわかりかねます。放っておいて痛みが強くなることはあっても、良くなることは有り得ませんが、隣の歯(6番)に悪影響が出ることはほとんど考えられません。


5)そもそも上あご7番は必要な歯か

普通のかみ合わせであれば、なくてもいい歯(※これは先生によって考えが違うことがあります) 一方隣の6番は、残せるなら絶対に残した方がいい歯(噛むのに一番使う歯)です。

7番の重要性をどのように考えるか、不快感がどの程度のものかによって治療方針は変わってくるかと思いますが、文面の印象からは、私の歯だったらヘミセクションは気が乗らないかなー といったところです。

しばらく様子を見て、完全に7番と確信が持てた時点でまず根っこの治療根管治療)。それで根っこが折れてると確定したらもう抜いてしまう。といったところでしょうか。

ただこれは微妙な判断で、実際に見たり聞いたりしないと分からないことも多いですから、担当の先生のお考えもよく尊重して下さいね。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2007-01-30 03:23:22
レントゲン上では異常が見られず、実際に治療を開始してみないと異常があるかどうか分からないというケースですね。(確実に根っこが折れているのであれば、問答無用でヘミセクションor抜歯ですから・・・)

これは、歯科医師側にとってもかなり難しい問題です。

もしも異常があるのであれば早く治療をした方が良いのですが、もし異常がなかったとすると過剰診療になっちゃいますし・・・。

かといって、もし異常があって治療をせずに放置していた場合は、周囲の骨が溶かされたりして治療の予後に影響が出る可能性があります。

すぐに治療をするのか?しばらく様子を見るのかは担当の先生とよく話をして、最終的にはK.Mさんが決めることになると思います。


まとめると、

[すぐに治療をする場合]

異常があった場合には「早く治療してよかった」ということになりますが、もし異常がなかった場合には過剰診療になってしまいます。


[しばらく様子を見る場合]

異常がなかった場合には「様子を見てよかった」ということになりますが、もし異常があった場合にはその後の治療の予後が悪くなる可能性があります。


以上のことを参考に、担当の先生と今後の治療についてしっかりと話をしてみてください。

もう1つの案としては、他の歯科医院へ行ってセカンドオピニオンを求めるという方法もあります。

もしかしたら、レントゲンの解像度や撮る角度の違いなどで、はっきりとした診断が得られるかもしれません。(無駄足になってしまう可能性もありますけど・・・)

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2007-01-30 03:23:22
僕もヘミセクションは「抜歯前の延命処置」と捕らえています。
または「インプラント前の貯金期間」ですかね。

もちろん、ものすごくテクニックのある先生であれば、成功率は高いのでしょうが、僕の5〜7年程度のヘミセクションの生存率は「実際には50%程度」と言ったところでしょうか。

ですから、ヘミセクションの成功率を上げるために、手前の健全な歯を削らなければならないような状況であれば、するべきではないでしょうね。

もうすでに虫歯になっている(または削られている)歯であれば、気兼ねなく使ってヘミセクションにするのもテなのでしょうけど。

あと、ワタナベ先生のおっしゃられているように7番と6番の重要性は圧倒的に6番に軍配があがります。

欧米では「女性であれば6番まであれば十分」と言う考え方もあるくらいです。
6番を犠牲にするようであれば、ヘミセクションはやめましょう。

で、僕なら‥とりあえず様子を見るか、とりあえずクラウンを外し確定診断をつけるかのどちらかですね。

治療するにせよ、抜歯になるにせよ、クラウンを外さないと診断できませんよね。折れているのであれば抜歯は早いほうがインプラントをするにしても(しないにしても)有利ですから。

K.Mさんの気持ちの問題ですね。




タイトル 根が折れている歯の、ヘミセクションについて
質問者 K.Mさん
地域  
年齢 38歳
性別  
職業  
カテゴリ 歯が割れた・折れた・欠けた
口腔外科関連
ヘミセクション(トライセクション)
歯根破折
回答者




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