根っこの治療(根管治療)に高周波治療は有効?

相談者: H.Tさん (35歳: )
投稿日時:2007-01-18 01:24:49
根っこの治療で、高周波治療を行うとの事です。

ラバーダムなし、マイクロスコープなしで、高周波治療は有効なのでしょうか?やっていない歯科も見受けられますし、メリット・デメリットがありました教えてください。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2007-01-18 01:24:49
私の周りには(私も含めて)、根っこの治療に高周波治療を使っている歯医者さんがいないので何とも言えないのですが・・・。

一応、高周波の原理は「熱で殺菌」ということのようなので、「無菌化」が最大のポイントである根管治療(根っこの治療)に少しは効果があるかな〜というのが私の予想です。

熱が強ければ殺菌効果も高そうですけど、周りの組織も痛めちゃいそうですし・・・。薬品を使ったほうが隅々まで殺菌できそうですし・・・。基本はやっぱり細菌感染した部分を削り取ることですし・・・。

⇒参考:根管治療(歯の神経・根の治療)

やっぱり、実際に見たことも使ったこともないので何とも言えないですね。
タイヨウ先生や渡辺先生なら知ってるでしょうか??

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2007-01-18 01:24:49
ごめんなさい。僕も高周波は使っていないので、正確にはわかりません。

高周波やレーザー、3Mix-MPなど話題性もあり、「何となく(学術的には)効果がある」と言う診療器材(治療方法)に関しては、その先生の考え方次第なんですよね。

ウチも、僕はレーザーは使いますが、代診の先生は使っていません。目に見えないものは「信じるしかない」のが現状です。

業者さんの研究室レベルでは「効果がある」と宣伝していても実際の臨床で明らかな違いが出るか‥と言うと難しいですね。

ある意味、昔ながらの方法の方が実績や確実性と言う意味では田尾先生のおっしゃられているように上なのかもしれませんね。

で、ラバーダムをしているかいないかと言う問題ですが、上の前歯でラバーダムをする必要があるか?と言うと「まあ、やってもいいかな?」と言うレベルですが、下の奥歯では「やらなきゃダメ」だと思います。

しかし、長年、保険治療中心でやってきた日本の歯科医師は「ラバーダムの必要性は理解しているが、保険では採算が取れないのでやらない」のが現実で、いつの間にやら「面倒くさい」と感じる歯医者さんが圧倒的に多いのが事実です。

事実、僕の周りの95%以上の歯科医師が「実際にはやっていない」状態です。よほど志が高くなければやらないでしょうね(僕は過去の反省とこれからの技術向上のために今はラバー使っていますが‥)。

また、マイクロスコープ自体、国内での普及率は全歯科医師に対し約1%だそうです(昨年の12月に行われた顕微鏡歯科学会での発表ですから正確な数字です)。

ですから、マイクロスコープでの治療を求める事自体が難しいと言うのが現状ですね(僕はマイクロは手放せませんが‥マイクロの話をすると長くなるのでやめときます)。

長くなりましたが結論としては、高周波治療のメリット、デメリットを語るより、その先生を信じられるかどうかにかかっている問題だと思いますね。

「効果がある!」と思っているからその先生は患者さんに勧めているわけですからね。僕も「レーザーは効果がある!」と言って使っていますよ(笑)。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2007-01-18 01:24:49
私の勤務先には高周波治療器ありますよ。H.Tさんの担当医の先生も、不採算の代表と言われる根っこの治療のために、そんな高額な設備投資をされて、立派な先生ですね。

おかげで多少の資料がありました。目を通してみたのですが、理屈はともかく効果については「あんなこともあった」「こんなこともあった」という感じです。根っこの治療以外にも歯周病口腔乾燥症、顎関節症にアトピー、帯状疱疹などなど、とにかく色んなことに“良さそうだ。”という内容です。

ただH.Tさんもお察しの様子で、非常にするどい方だと感心したのですが、どんな機器や薬剤を使用するよりも先にまずはラバーダムも使って無菌的処置を。というのが本筋でしょうね。

このサイトにはラバーダムを使用した場合としない場合で治療の成功率の差がまとめてあります。(参考→ラバーダム)ですがその数字にはちょっとしたからくり(?)があります。

そもそもラバーダムを使わないと成功率はどうなるのか?といういわば人体実験は、極端に悪くなるとわかりきっているため、欧米ではおそらく「倫理的に問題あり」ということで、もうきちんとしたデータがありません。

ですから、ラバーダムの重要性が最初にはっきりしたおおもとの研究を探すとなんと1978年までさかのぼってしまいます。

しかもよく見ると、治療内容はラバーダムを使用せず・・ではなく、ラバーダムを使ったり使わなかったり・・なのです。(正確には初回治療の4年後の成功率で46%と書かれてます)

もちろん時代背景や、消毒の仕方などにもずいぶん違いがあるので一概には言いにくいですが、私の印象としては、ちょうど今の日本での一般的な根っこの治療と大差ない内容に思います。

さて、この研究では実は約半数にはラバーダムを使用していた訳ですが、後のラバーダムを使用して行っている研究とは決定的な違いがありました。それは、おそらく(明記されているわけではないのですが)ラバーダムを唾液がかからない様に出来ればいいや程度にしか使用してなかった点なのです。

ここから先は細かいテクニックの話になってしまうので割愛しますが。。

というわけで、情けない話なのですが、日本では患者さんはもちろん歯科医師さえもラバーダムの重要性を、全く理解しておらず、一人の患者さんがかかりつけの先生に、「今日は何がなんでもラバーダムを使ってください!」と訴えるだけでも実は不十分かも知れません。田尾先生の啓蒙活動に期待しているのですが。。。

ですから、そんな現状の中では、良い先生に巡り合えていると思います。

どうしても最高の根っこの治療を、と言われるのでしたら、保険でしっかりやられる先生はごくごく少数ですので、やっぱり(海外で教育を受けている)専門医を尋ねるべきだと思いますよ。(保険だと数千円で済む内容が何万円にもなりますがそれだけの価値はあります)




タイトル 根っこの治療(根管治療)に高周波治療は有効?
質問者 H.Tさん
地域  
年齢 35歳
性別  
職業  
カテゴリ 根管治療の治療法
根管治療関連
回答者




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  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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