レジンでも2次カリエスの発生を食い止めることは可能ですか?
相談者:
サンガさん ( : )
投稿日時:2006-12-27 12:56:12
はじめまして。
私は今までに歯を治療した数が合計17本あります(どれも小さい虫歯でレジンを充填してあります)
一度歯医者に「虫歯は多いですか?」と聞いたところ「いえ普通ですよ」と言っていました・・・。
レジンは見た目では分かりませんが白光のライトを当てるとすぐにレジンと分かってしまいます・・。
また、レジンの欠点なども把握しています。でも歯医者の方には「確かに2次カリエスを起こす可能性があるが予防すれば大丈夫だ」っと言っていたので半年に一回はPMTCを受けています。
長くなったところで質問なんですが、17歳現在で治療済みの歯が17本ってのは異常ですか?
また 半年に一回PMTCを受けて 家でプラークコントロールすれば 2次カリエスの発生を食い止めることは可能ですか?
最後に 今のレジンは昔に比べて丈夫で色合いも良く強度も優れてきて改善されてきたって言ってたんですが? 本当なんでしょうか?
長い文と自分の勉強不足すみません。
私は今までに歯を治療した数が合計17本あります(どれも小さい虫歯でレジンを充填してあります)
一度歯医者に「虫歯は多いですか?」と聞いたところ「いえ普通ですよ」と言っていました・・・。
レジンは見た目では分かりませんが白光のライトを当てるとすぐにレジンと分かってしまいます・・。
また、レジンの欠点なども把握しています。でも歯医者の方には「確かに2次カリエスを起こす可能性があるが予防すれば大丈夫だ」っと言っていたので半年に一回はPMTCを受けています。
長くなったところで質問なんですが、17歳現在で治療済みの歯が17本ってのは異常ですか?
また 半年に一回PMTCを受けて 家でプラークコントロールすれば 2次カリエスの発生を食い止めることは可能ですか?
最後に 今のレジンは昔に比べて丈夫で色合いも良く強度も優れてきて改善されてきたって言ってたんですが? 本当なんでしょうか?
長い文と自分の勉強不足すみません。
回答1
歯医者/歯科情報の歯チャンネル運営者の田尾です。
回答日時:2006-12-27 12:56:12
レジンは確かに昔のものと比べると材料的には良くなっているのですが、材料的に膨張・収縮が避けられないため、どうしても隙間が出来てしまいます。
治療のレベルによって持ちに差は出てきますが、5年間問題なく持てば御の字といったところではないでしょうか?
ですので、定期的に虫歯が出来ていないかどうかをチェックすることが非常に重要になります。
色に関してもレジンは段々と変色していきますので、特に前歯などではかなり目立ってきてしまいます。また、保険治療ではせいぜい10色程度のレジンしか使っていないことがほとんどなので、色をピッタリと合わせることは至難の業です。(保険外では20色以上のレジンを組み合わせて使う場合もありますが・・・)
サンガさんは現在虫歯が17本あるということですが、17歳の平均からすると少し多いですね。
今はまだ歯が抜けるほどのひどい虫歯にはなっていないようですが、一度治療をした歯は再び虫歯になりやすくなっていますので、今までと同じ生活をしていれば数年後には確実に大きな問題が出てきてしまうと思います。
PMTCやプラークコントロールも勿論大切ですし、他にも寝る前には飲食を控えるなど、生活習慣を少しずつ改善していくことも必要だと思います。
いきなり完璧に虫歯予防をしようと思ってもなかなか難しいので、まずは虫歯や虫歯予防についての知識を身に付け、少しずつでも虫歯が出来にくい環境を作っていくようにしましょう。
虫歯は結局予防をしっかりとすることが、一番お金も時間もかからず、患者さんにとって利益が大きい方法だと思いますので。
治療のレベルによって持ちに差は出てきますが、5年間問題なく持てば御の字といったところではないでしょうか?
ですので、定期的に虫歯が出来ていないかどうかをチェックすることが非常に重要になります。
色に関してもレジンは段々と変色していきますので、特に前歯などではかなり目立ってきてしまいます。また、保険治療ではせいぜい10色程度のレジンしか使っていないことがほとんどなので、色をピッタリと合わせることは至難の業です。(保険外では20色以上のレジンを組み合わせて使う場合もありますが・・・)
サンガさんは現在虫歯が17本あるということですが、17歳の平均からすると少し多いですね。
今はまだ歯が抜けるほどのひどい虫歯にはなっていないようですが、一度治療をした歯は再び虫歯になりやすくなっていますので、今までと同じ生活をしていれば数年後には確実に大きな問題が出てきてしまうと思います。
PMTCやプラークコントロールも勿論大切ですし、他にも寝る前には飲食を控えるなど、生活習慣を少しずつ改善していくことも必要だと思います。
いきなり完璧に虫歯予防をしようと思ってもなかなか難しいので、まずは虫歯や虫歯予防についての知識を身に付け、少しずつでも虫歯が出来にくい環境を作っていくようにしましょう。
虫歯は結局予防をしっかりとすることが、一番お金も時間もかからず、患者さんにとって利益が大きい方法だと思いますので。
回答2
回答日時:2006-12-27 12:56:12
田尾先生はレジンについてやや悲観的な印象を受けますが、これについては歯科医師の中でも様々な意見がありますので別の情報を少し追加いたします。(因みに私は楽観派?)
まず耐用年数などの数値は使用した材料が「ダメになった人」だけを集めて平均を出した数値です。ですから影には一生涯運良く持つ人たちも大勢隠れていますので、本当のところは誰にも調べようがありません。
「”ダメになるとすれば”これぐらいの年数が平均的」という数値ですから、参考程度にして考えて下さい。(田尾先生もそういう意味で言われてるのだと思います)
あとレジン自体は本当に良くなっていますので、最新のレジンがどれぐらい持つのかは、実際に時間がたってみないと結果が出ないということも考慮して下さい。
レジンはもう本当に日進月歩というか、年々驚くほど良くなっています。接着力はほぼ満足出来るレベルに来ていますし、硬さは健康な歯と同程度と考えて良いです。(”硬さ”にも色々種類があるので解釈次第ですが)
さらには2次カリエスの予防に理論上有効そうな、「フッ素徐放性」のものも多く出てきていますし、私が注目しているのは「親水性」のものが出てきていることです。
ひと昔前のものは接着もいい加減、硬さも弱い、色も悪い、+「疎水性」(=唾液となじまない=よごれやすい)だったのが、唾液がすっと馴染む様になって、プラークや色素もたまりにくく”なっていそう”です。
(比較的わかりやすい説明が載っています→http://www.shofu.co.jp/prd/00file/beautifil2/index.htm)
色も各社しのぎを削っていますが、歯というのは人それぞれ非常に複雑な色をしていますので、完全に誰の歯でもぴったりの色というのはきっと永遠に無理です。
それよりも、その歯の色が、他人から見て本当に気になるレベルなのかどうかで判断し、どうしても気になる場合はセラミックなどのかぶせものの方が色はマシかも知れません。
ただ、本当の歯を完全に再現するというのはどんな方法でも至難の業です。服を着替える様にやり替えていけるものでもありませんから、気になっているレジンを新しいものにやり替えるかどうかの判断は、担当医の先生と良く相談されて下さいね。
因みにかぶせものにするのは今はお勧めしません。
(サンガさんはこれから健康な歯の色自体がどんどん変わりますので)
結局、一番”持ち”に影響するのは術者のテクニックと、患者さんの日ごろのブラッシング(これが術前にうまくいってないと、プラークや血液によって接着が失敗し、極端に精度が落ちることが多々あります。もちろん術後の2次カリエスも。)あと最も大切なのは田尾先生の言われる通り、定期的なチェックですね。
あと予防について。
虫歯は、多因子性の疾患とも言われ、原因はひとつやふたつではありません。ですから何かと何かをしているだけで予防が必ず出来るという保証は残念ながら出来ません。
主に唾液の量や質、それに関連する病気や薬の使用の有無、食事の内容、回数(←ジュース一口飲んでも1回ですよ!)ブラッシングの上手さ、回数、口の中の細菌のバランス、フッ素の使用状況、どれも大切ですので、良さそうなこと(PMTCも含めて)で出来ることを色々と、積み重ねていきましょう。
虫歯予防で私が一番お勧めするのは通称「イエテボリテクニック」です。20%程度の予防効果が実証されている方法ですので、今夜から是非実践してみて下さい。
(あまり広くは知られていませんが、ネットで検索すれば方法はわかります)
⇒参考:イエテボリ法
あとは歯科医院でのフッ素塗布。これはたったの一回でも1年後には14%の予防効果があった?という報告もあります。
因みに私も10代のうちに14本の虫歯処置を経験しましたが、20代になってからはありません。
サンガさんはもう、人生で虫歯の出来る一番のピークを過ぎつつある時期にそれだけよく関心を持って勉強もされてるわけですから、これからもプラークコントロールと検診をかかさず、予防頑張ってください。
まず耐用年数などの数値は使用した材料が「ダメになった人」だけを集めて平均を出した数値です。ですから影には一生涯運良く持つ人たちも大勢隠れていますので、本当のところは誰にも調べようがありません。
「”ダメになるとすれば”これぐらいの年数が平均的」という数値ですから、参考程度にして考えて下さい。(田尾先生もそういう意味で言われてるのだと思います)
あとレジン自体は本当に良くなっていますので、最新のレジンがどれぐらい持つのかは、実際に時間がたってみないと結果が出ないということも考慮して下さい。
レジンはもう本当に日進月歩というか、年々驚くほど良くなっています。接着力はほぼ満足出来るレベルに来ていますし、硬さは健康な歯と同程度と考えて良いです。(”硬さ”にも色々種類があるので解釈次第ですが)
さらには2次カリエスの予防に理論上有効そうな、「フッ素徐放性」のものも多く出てきていますし、私が注目しているのは「親水性」のものが出てきていることです。
ひと昔前のものは接着もいい加減、硬さも弱い、色も悪い、+「疎水性」(=唾液となじまない=よごれやすい)だったのが、唾液がすっと馴染む様になって、プラークや色素もたまりにくく”なっていそう”です。
(比較的わかりやすい説明が載っています→http://www.shofu.co.jp/prd/00file/beautifil2/index.htm)
色も各社しのぎを削っていますが、歯というのは人それぞれ非常に複雑な色をしていますので、完全に誰の歯でもぴったりの色というのはきっと永遠に無理です。
それよりも、その歯の色が、他人から見て本当に気になるレベルなのかどうかで判断し、どうしても気になる場合はセラミックなどのかぶせものの方が色はマシかも知れません。
ただ、本当の歯を完全に再現するというのはどんな方法でも至難の業です。服を着替える様にやり替えていけるものでもありませんから、気になっているレジンを新しいものにやり替えるかどうかの判断は、担当医の先生と良く相談されて下さいね。
因みにかぶせものにするのは今はお勧めしません。
(サンガさんはこれから健康な歯の色自体がどんどん変わりますので)
結局、一番”持ち”に影響するのは術者のテクニックと、患者さんの日ごろのブラッシング(これが術前にうまくいってないと、プラークや血液によって接着が失敗し、極端に精度が落ちることが多々あります。もちろん術後の2次カリエスも。)あと最も大切なのは田尾先生の言われる通り、定期的なチェックですね。
あと予防について。
虫歯は、多因子性の疾患とも言われ、原因はひとつやふたつではありません。ですから何かと何かをしているだけで予防が必ず出来るという保証は残念ながら出来ません。
主に唾液の量や質、それに関連する病気や薬の使用の有無、食事の内容、回数(←ジュース一口飲んでも1回ですよ!)ブラッシングの上手さ、回数、口の中の細菌のバランス、フッ素の使用状況、どれも大切ですので、良さそうなこと(PMTCも含めて)で出来ることを色々と、積み重ねていきましょう。
虫歯予防で私が一番お勧めするのは通称「イエテボリテクニック」です。20%程度の予防効果が実証されている方法ですので、今夜から是非実践してみて下さい。
(あまり広くは知られていませんが、ネットで検索すれば方法はわかります)
⇒参考:イエテボリ法
あとは歯科医院でのフッ素塗布。これはたったの一回でも1年後には14%の予防効果があった?という報告もあります。
因みに私も10代のうちに14本の虫歯処置を経験しましたが、20代になってからはありません。
サンガさんはもう、人生で虫歯の出来る一番のピークを過ぎつつある時期にそれだけよく関心を持って勉強もされてるわけですから、これからもプラークコントロールと検診をかかさず、予防頑張ってください。
回答3
国際ビル歯科(千代田区丸ノ内)のさがらです。
回答日時:2006-12-27 12:56:12
回答いたします。
【17歳現在で治療済みの歯が17本ってのは異常ですか?】
決して異常ではありません。
しかし、多い方です。
ちなみに当院では、約1,600名の方に対して、予防診療に約30年の実績がありますが、殆どむし歯は新しくできませんでした。本当の予防医療の元では、むし歯になることはごく希なことなのです。
【また 半年に一回PMTCを受けて 家でプラークコントロールすれば 2次カリエスの発生を食い止めることは可能ですか?】
それでうまくいく場合もあると思います。
一般的に、2次カリエスの発生は、単なる治療後の予防だけではなく、治療前とその治療自体に予防的な考慮がされているかどうかで一生という長期的な成功が左右されます。
普通の人ならば、予防診療に通い続ければ、一生歯を残すことは可能です。
ただ、お一人ずつの状況は異なります。
まず、それぞれの体質や生活習慣などの検査のくりかえしが必要です。
具体的には、唾液の予防能力とお口の中の虫歯菌の数を調べ、生活環境・食生活・ストレスなどを加味して、一人一人のそしてその人のいろいろな年代によって異なった、予防プログラムの立案と検査のくりかえしが効果的です。
つまり、どのような状況であっても「一生歯を残す」という目的で、検査・計画・実行の三つを根気よく繰り返せば良いのです。
「一生歯を残す」原則は、削らない・神経を抜かない、この二つです。
これを実現できる方法が、本当の予防医療です。
【最後に 今のレジンは昔に比べて丈夫で色合いも良く強度も優れてきて改善されてきたって言ってたんですが? 本当なんでしょうか?】
そのとおりです。
そしてまだまだ更に改善が加えられています。
⇒参考:虫歯予防 丸の内健口センター
【17歳現在で治療済みの歯が17本ってのは異常ですか?】
決して異常ではありません。
しかし、多い方です。
ちなみに当院では、約1,600名の方に対して、予防診療に約30年の実績がありますが、殆どむし歯は新しくできませんでした。本当の予防医療の元では、むし歯になることはごく希なことなのです。
【また 半年に一回PMTCを受けて 家でプラークコントロールすれば 2次カリエスの発生を食い止めることは可能ですか?】
それでうまくいく場合もあると思います。
一般的に、2次カリエスの発生は、単なる治療後の予防だけではなく、治療前とその治療自体に予防的な考慮がされているかどうかで一生という長期的な成功が左右されます。
普通の人ならば、予防診療に通い続ければ、一生歯を残すことは可能です。
ただ、お一人ずつの状況は異なります。
まず、それぞれの体質や生活習慣などの検査のくりかえしが必要です。
具体的には、唾液の予防能力とお口の中の虫歯菌の数を調べ、生活環境・食生活・ストレスなどを加味して、一人一人のそしてその人のいろいろな年代によって異なった、予防プログラムの立案と検査のくりかえしが効果的です。
つまり、どのような状況であっても「一生歯を残す」という目的で、検査・計画・実行の三つを根気よく繰り返せば良いのです。
「一生歯を残す」原則は、削らない・神経を抜かない、この二つです。
これを実現できる方法が、本当の予防医療です。
【最後に 今のレジンは昔に比べて丈夫で色合いも良く強度も優れてきて改善されてきたって言ってたんですが? 本当なんでしょうか?】
そのとおりです。
そしてまだまだ更に改善が加えられています。
⇒参考:虫歯予防 丸の内健口センター
タイトル | レジンでも2次カリエスの発生を食い止めることは可能ですか? |
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質問者 | サンガさん |
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年齢 | |
性別 | |
職業 | |
カテゴリ |
レジン(白いプラスチック) う蝕関連 予防関連 詰め物の下の虫歯(二次カリエス) 二次カリエス(2次的な虫歯) |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。