歯科材料((パラジウム・銀など多数の金属))にアレルギー反応が…

相談者: H.Aさん (35歳: )
投稿日時:2007-04-03 02:05:00
手のひらに、異汗腺湿疹(病院によっては掌蹠膿疱症や主婦湿疹と診断)が発症してから10年位になり、非常に悩んでいます。

その間、10数件の皮膚科(大学病院含む)に行きましたが原因がハッキリわかりませんでした。

金属アレルギー歯冠材料が怪しいとパッチテストなどをして、パラジウム・銀など多数の金属に++〜+++の反応があり、やはり冠材料が原因ではないか?との皮膚科医の見解になっています。

現在下の歯、奥歯から左右に3本ずつ計6本、だいぶ前に保険治療した入れた詰め物が入っています。

この歯冠を取り除き、非金属に交換した場合、保険診療では無理なのでしょうか?

保険治療が無理な場合、短期間に保険外治療を6本もやると費用の問題が発生しますので。。。(保険治療可能な場合でも知りたいです)

1)どのくらいの期間
2)どのくらいの予算
3)どのような治療方法

なのか教えてください。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2007-04-03 12:20:00
金属を除去し、非金属で治療をやり直す事は、基本的に保険では「無理」です。

非金属での治療は健康保険では「審美」扱いとなります。
ですから、奥歯の治療では保険が利かず、保険外になります。

たとえ皮膚科で「掌蹠膿疱症」と言う診断が下りたとしても、歯科では通用しませんから‥。

残念ですが、厚生労働省に文句を言うしかありませんね‥。
(グチになりますが、こう言う事はお役人さんには理解されない事のようです)

まあ、小さな銀歯であれば、保険でやり治す事もできます。

麻酔が必要な場合は麻酔をして、銀を取り除き、キレイに形を整えてレジンと言うプラスチックを詰めて治します。

この方法であれば1日で治療は終わります。

しかし、大きな銀歯やブリッジを保険のレジンで治す事は強度的に無理だと思いますね。

そうなった場合には、金属を除去した後、型取りをして、次回来院時に詰め物を入れます。この白い詰め物は保険のレジンに比べ、強度があるので、奥歯でも使う事ができます。

種類としては、ハイブリッドセラミックスオールセラミックスの2種類から選ぶ事になります。

オールセラミックスの方がキレイで長持ちしますが、そのぶん高価です。

予算的には元の金属の大きさや技術的な差がありますから、一概に「1本いくらです」とはお答えできませんが、ハイブリッドセラミックスであれば2〜6万円の範囲だと思います(オールセラミックスだと約倍でしょうか)。

その際、根っこの治療が必要となればもう少し金額も治療期間もかかるかもしれません。根っこの治療は保険でカバーできるでしょう。

僕も歯科用金属アレルギーの患者さんを昨年は3名ほど診ました。
ですから、僕は通常の虫歯治療でも保険の銀歯での治療はお勧めしません。

僕は歯科用金属アレルギー掌蹠膿疱症になる患者さんは今後増えると思いますよ。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2007-04-03 13:12:00
アレルギーについて。

体質に問題がある以上 次に治療をやり直す際にはオールセラミックで行うのがいい という点は私も同意見ですが。

ここで一つ問題があります。

オールセラミックのかぶせものをにつけるときには接着という作業を行います。
私の患者さんはこの接着の工程でつかう薬品でのアレルギーがありました。

ですので、担当医と相談して全ての工程で用いる歯科材料を全部パッチテストするほうが良いかもしれません。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2007-04-03 19:55:00
はじめまして。それは辛いですね・・・。

保険の適用について、皮膚科で歯科用金属アレルギーの診断がおりた患者さんに対してだけでも・・という指摘は以前からあがってはいる様なのですが。。無理でしょうね。

なかなか確定診断は難しい様ですが、病歴からしても可能性は高そうです。
希望を持って、金額が張るのもひとつ覚悟を決められた方が良いと思いますよ。

歯科医で歯科用金属アレルギーの患者さんの治療を熱心にやられてる先生は非常に少ないと思います。

出来ればホームページなどで事前に情報を収集した方がいいと思いますよ。

かぶせ物に使用する材料についてはオールセラミックか、使われてる先生が極めて稀ですが、チタンにするのが無難です。

費用のことも考えると現実的なのは前者でしょう。
(チタンはよく分かりませんが、珍しい上に1本で数十万するかも知れません)

ただしオールセラミックは奥歯には使えない医院も多いですので事前に確認して下さい。(オールセラミックの種類の問題です)

メタルボンドならセラミックの裏に金属を使ってはいるものの、通常アレルギー性の低い金属を使用するのですが、歯科医院によってはコスト削減のためにCo-Cr(コバルト-クロム)などの安くてアレルギー性バリバリのものを使われている可能性が”ないこともない”ので、一応避けた方がいいと思います。見た目では確認出来ませんので。

最近はハイブリッドセラミックというものもあり、比較的安価ですのでこれもタイヨウ先生のおっしゃる通り、魅力的ではあります。

ただ、セラミックが金属アレルギーの方に向いているのは、溶け出さないからで、成分中には一応金属も含んでいますから、ハイブリッドセラミック(=プラスチックの中にセラミックの粉を混ぜたもの)でも本当に良いのかどうかは私にはよく分かりません。

金属そのものではありませんから、多分大丈夫だとは思いますが・・。

金額も相当ですし、まずは小さい詰め物ならレジンに、かぶせものはレジン製の仮歯に置き換えてしばらく経過を観て下さい。

変化が現れるのに3ヶ月とか6ヶ月ぐらいは必要そうです。

それでも変化が現れない様でしたら皮膚科の先生とも相談した方がいいかも知れません。

あと事前に、レジンについてもアレルギーがないか、出来れば調べておいた方がより安心です。

多分歯科医院で使用予定のレジンを別けて貰って、皮膚科に持って行けば調べて貰えると思います。


金属のアレルギーは、溶け出すことでそのきっかけを作ります。

ですから、溶けやすい金属ほどよくありません。
卑金属(ひきんぞく)と言って、要は安い金属、つまり保険の金属です。

一方溶けにくい貴金属でしたら一般的にアレルギーの心配が少なくなります。
貴金属ですのでもちろん値も張ります。
チタンやセラミックならなお安心、ということになります。

口の中に異種の金属が存在するのも溶けやすい環境を作りますので、注意が必要そうです。特に隣り合って系統の違う金属があるのが良くありません。

食べ物でも醤油や乳酸菌飲料などはあまりよくないとか。あとイソジンとかも。

それとお口の中に細菌が多い、炎症が起きている、というのもアレルギーを起こしやすくする要因なのだそうです。

つまり、きちんとした歯磨き歯周病の治療は必須ですよ。

参考⇒歯磨き教室
参考⇒歯周病(歯槽膿漏)

ただし、ほとんどの練り歯磨きに泡立て剤として配合されている、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)という成分が、若干悪影響があるかも知れません。

SLS自体にアレルギーを起こす人もいるそうですから、心配ならSLSの入ってないものを探して使用した方がいいかも知れません。

なんとか治ってくれるといいですね、頑張って下さい。




タイトル 歯科材料((パラジウム・銀など多数の金属))にアレルギー反応が…
質問者 H.Aさん
地域  
年齢 35歳
性別  
職業  
カテゴリ 材料・機材関連
歯科金属アレルギー
掌蹠膿疱症
回答者




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  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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