歯周病は完治しないというのは本当?
相談者:
BOBさん (30歳: )
投稿日時:2007-01-17 01:07:13
回答1
歯医者/歯科情報の歯チャンネル運営者の田尾です。
回答日時:2007-01-17 01:07:13
「歯周病が治らない」というのは、その先生の捉え方次第なんです。
例えば、健康な状態を「100」として、重度の歯周病になって「30」まで悪くなってしまったとします。
この状態で治療を行えば「60」くらいまでは回復するかもしれませんが、元通り「100」にはならないんです。(軽度の歯周病であれば100まで回復することもありますが、すでに骨が溶かされているような中等度〜重度の歯周病では完璧に元には戻りません)
これを、60までは回復したから「治った」とするのか、60までしか回復しなかったから「治らない」とするのかは、歯医者さんによって変わってくると思います。(まぁ、元の100には回復していない訳ですから、「完治しない」というのは間違えていないと思います)
ただ、実際には60でも日常生活に支障はないので、問題はいかにして60の状態をキープするのかということになります。
これには、歯科医院での定期的なメンテナンスを行うことが必須です。
⇒参考:歯周治療後のメンテナンス
確かに、メンテナンスのためにわざわざ歯科医院へ行かなくてはならないというとちょっと大変だと思われるかもしれませんが、私はこんな風に考えています。
車は、故障を防ぐために1〜2年に一回車検を行ないます。
だったら、歯が悪くなるのを防ぐために年数回歯科医院でメンテナンスを行うこともアリじゃないのかな?と。
車がなかったら不便ですが、歯もなくなると非常に不便ですから・・・。
⇒参考:歯周病(歯槽膿漏)
例えば、健康な状態を「100」として、重度の歯周病になって「30」まで悪くなってしまったとします。
この状態で治療を行えば「60」くらいまでは回復するかもしれませんが、元通り「100」にはならないんです。(軽度の歯周病であれば100まで回復することもありますが、すでに骨が溶かされているような中等度〜重度の歯周病では完璧に元には戻りません)
これを、60までは回復したから「治った」とするのか、60までしか回復しなかったから「治らない」とするのかは、歯医者さんによって変わってくると思います。(まぁ、元の100には回復していない訳ですから、「完治しない」というのは間違えていないと思います)
ただ、実際には60でも日常生活に支障はないので、問題はいかにして60の状態をキープするのかということになります。
これには、歯科医院での定期的なメンテナンスを行うことが必須です。
⇒参考:歯周治療後のメンテナンス
確かに、メンテナンスのためにわざわざ歯科医院へ行かなくてはならないというとちょっと大変だと思われるかもしれませんが、私はこんな風に考えています。
車は、故障を防ぐために1〜2年に一回車検を行ないます。
だったら、歯が悪くなるのを防ぐために年数回歯科医院でメンテナンスを行うこともアリじゃないのかな?と。
車がなかったら不便ですが、歯もなくなると非常に不便ですから・・・。
⇒参考:歯周病(歯槽膿漏)
回答2
ネクスト・デンタル(荒川区西日暮里)の櫻井です。
回答日時:2007-01-17 01:07:13
半分正解で半分は間違いです。
いろんな考え方があるのですが、歯周病になると「現在と全く同じ状態」には治りにくいです。
保険外で歯茎の再生手術を行い、その中でも相当、術後の経過が良くないと完璧に治った状態にはなりません。
ですから「歯周病は完治しない」と言う事の半分は正解になります。
で、残りの半分。不正解の部分ですが、日本人の(と、言うより人間の)80%以上は歯周病であると断言できます。しかし、歯周病を進行させるかどうかはその人次第と言う事になります。
大切なのはブラッシングや歯科医院での定期クリーニングと言う事になるでしょう。
歯周病の治療は一時期で終わりますが、クリーニングはご飯を食べなくなる時まで(または、全ての歯がなくなるときまで)続きます。
自動車は屋根付きの車庫に保管しておけばいつまでも綺麗です。しかし、お口は1日3回必ず使うものです。自動車以上のメインテナンスが不可欠であることは容易に想像できますよね。
では、メインテナンスとは何か?
ずばり、「定期クリーニング」の事を言います。
決して痛いものではありません。美容院(床屋さん)に行く感覚で綺麗にしてもらうだけです。ウチでクリーニングしている患者さんの90%以上が「気持ちよかった。さっぱりした。」と言う感想です。
そんなに憂鬱にならずに気楽に考えましょう。
ちなみに以前は健康の定義として「病気が無い事」とされてきましたが、「健康とは病気と上手く付き合っていく事」と近年考え方が変わってきました。
高血圧や糖尿病も「完治しない病気」と言われていますが、歯周病も同じです。上手に付き合っていけば良いのです。
いろんな考え方があるのですが、歯周病になると「現在と全く同じ状態」には治りにくいです。
保険外で歯茎の再生手術を行い、その中でも相当、術後の経過が良くないと完璧に治った状態にはなりません。
ですから「歯周病は完治しない」と言う事の半分は正解になります。
で、残りの半分。不正解の部分ですが、日本人の(と、言うより人間の)80%以上は歯周病であると断言できます。しかし、歯周病を進行させるかどうかはその人次第と言う事になります。
大切なのはブラッシングや歯科医院での定期クリーニングと言う事になるでしょう。
歯周病の治療は一時期で終わりますが、クリーニングはご飯を食べなくなる時まで(または、全ての歯がなくなるときまで)続きます。
自動車は屋根付きの車庫に保管しておけばいつまでも綺麗です。しかし、お口は1日3回必ず使うものです。自動車以上のメインテナンスが不可欠であることは容易に想像できますよね。
では、メインテナンスとは何か?
ずばり、「定期クリーニング」の事を言います。
決して痛いものではありません。美容院(床屋さん)に行く感覚で綺麗にしてもらうだけです。ウチでクリーニングしている患者さんの90%以上が「気持ちよかった。さっぱりした。」と言う感想です。
そんなに憂鬱にならずに気楽に考えましょう。
ちなみに以前は健康の定義として「病気が無い事」とされてきましたが、「健康とは病気と上手く付き合っていく事」と近年考え方が変わってきました。
高血圧や糖尿病も「完治しない病気」と言われていますが、歯周病も同じです。上手に付き合っていけば良いのです。
回答3
回答日時:2007-01-17 01:07:13
完治しないといえば、虫歯も歯周病も、ごくごく初期のものを除けば“完治”はしませんから、歯医者に行ったって治る病気自体がほとんどないというか。。。
たぶん担当の先生が言いたかったのは、「歯周病という病気は治療をしても、再発を起こすことが非常に多いですから、注意が必要ですよ」ということではないでしょうか。
BOBさんの歯周病がどの程度の状態かはわかりませんが、歯周ポケット測定を行い、大体5とか6よりも大きな数字を言われているような歯は「重度」に分類され、歯周治療後(歯磨きの改善、スケーリング、ルートプレーニング)もやはり治りが悪いです。(治るというのはポケット値が、3とか、悪くても4mm程度以内まで収まることを言うことが多いです)
そこまでしても治りが悪いなら、取りきれなかった歯石がまだ隠れてる可能性が高いので、更に踏み込んだ処置(歯周外科、あるいは抜歯)を試みることになります。
その結果、うまく治ればBOBさん自身の毎日のブラッシングと定期的なメインテナンスによって、歯周病の再発はかなり防ぐことができます。
逆に、せっかく苦労して治療を受けて、一時的に歯周ポケットの値が良くなったとしても、大体2年ぐらい、元通りの歯磨き(定期的に歯医者に行かないとまずそうなります)をしていると、歯周ポケットも元通りになると言われます。
更に悪いことに、再発してから治療、再発してから治療・・を繰り返すと、「ほったらかしにしていた場合よりも余計に進む!」ということだけはよく記憶しておいて下さい。
歯周病は、プラークが原因となって、歯を支える顎の骨がゆっくりと溶けていく病気なのですが、一度溶けた骨は元には戻りません。
骨もあまりに少なくなれば歯はグラグラしてきますし、今回のようにお痛みが出ることもあり、抜歯に至ることも多いです。
ただ決して珍しい病気ではなくて、コントロール(進行の停止)をしていけるかどうかだけで結末は全く変わってきます。(参考→抜歯の原因)
手遅れになる前に分かったなら良かったじゃないですか?頑張って通院して、今ある歯をしっかりと残していって下さいね。
(・・とここまで書いてる間にお二人の先生がもっと簡潔にエールを送ってしまいましたね。)
参考→歯周病
たぶん担当の先生が言いたかったのは、「歯周病という病気は治療をしても、再発を起こすことが非常に多いですから、注意が必要ですよ」ということではないでしょうか。
BOBさんの歯周病がどの程度の状態かはわかりませんが、歯周ポケット測定を行い、大体5とか6よりも大きな数字を言われているような歯は「重度」に分類され、歯周治療後(歯磨きの改善、スケーリング、ルートプレーニング)もやはり治りが悪いです。(治るというのはポケット値が、3とか、悪くても4mm程度以内まで収まることを言うことが多いです)
そこまでしても治りが悪いなら、取りきれなかった歯石がまだ隠れてる可能性が高いので、更に踏み込んだ処置(歯周外科、あるいは抜歯)を試みることになります。
その結果、うまく治ればBOBさん自身の毎日のブラッシングと定期的なメインテナンスによって、歯周病の再発はかなり防ぐことができます。
逆に、せっかく苦労して治療を受けて、一時的に歯周ポケットの値が良くなったとしても、大体2年ぐらい、元通りの歯磨き(定期的に歯医者に行かないとまずそうなります)をしていると、歯周ポケットも元通りになると言われます。
更に悪いことに、再発してから治療、再発してから治療・・を繰り返すと、「ほったらかしにしていた場合よりも余計に進む!」ということだけはよく記憶しておいて下さい。
歯周病は、プラークが原因となって、歯を支える顎の骨がゆっくりと溶けていく病気なのですが、一度溶けた骨は元には戻りません。
骨もあまりに少なくなれば歯はグラグラしてきますし、今回のようにお痛みが出ることもあり、抜歯に至ることも多いです。
ただ決して珍しい病気ではなくて、コントロール(進行の停止)をしていけるかどうかだけで結末は全く変わってきます。(参考→抜歯の原因)
手遅れになる前に分かったなら良かったじゃないですか?頑張って通院して、今ある歯をしっかりと残していって下さいね。
(・・とここまで書いてる間にお二人の先生がもっと簡潔にエールを送ってしまいましたね。)
参考→歯周病
タイトル | 歯周病は完治しないというのは本当? |
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質問者 | BOBさん |
地域 | |
年齢 | 30歳 |
性別 | |
職業 | |
カテゴリ | 歯周病その他 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。