フッ素過大評価反対!

相談者: norikaさん ( : )
投稿日時:2007-07-19 21:03:00
先生方の激論、アメリカから大変楽しみにいつも観覧させて頂いています!

大変失礼ですが、私はフッ素過大評価反対派として、ヨコからおじゃまさせて下さい。

その反対のいきさつは...

7歳の子供の奥歯外側溝の所に、小さな虫歯の穴(象牙質まですこし届いている可能性あり)を6ヶ月ごとの定期健診で発見、慌てて、高濃度のフッ素リンス(4.4mg/10mg)を買ってきて、綿棒に浸して毎日患部に少量つけていたら、数週間でなんと別の歯にホワイトスポットができてしまいました...。

それに、虫歯の原因は、今考えると、半年前歯医者での定期チェック&PMTC&フッ素コートで安心しすぎ?+好き嫌いによる偏った食事(穀類や糖質の多い食事とミネラル不足)によるものだと思います。

なぜかフッ素だけが...みたいなことが歯を虫歯から守ると歯科の中ではまかりとおっていますが(アメリカのい歯科でもそうです。)、うちの子の場合、フッ素入りの歯磨き粉を使って毎日は磨きをしていましたが、それでも虫歯になっていたのでフッ素はもう信用ないですね。
                   
知れば知るほど疑問がどんどん沸いてくる性分で、図書館でも本を色々借りて読んでいますが、学者や科学者の中にはフッ素添加や過剰なフッ素使用に反対派が多いようです。

理由の一つに、フッ素は自然界の中に多く含まれ、自然と体の中にだいたい必要量入ってくるので必要以上からだの中に取り込むと他の微量成分のバランスを崩しり害になる可能性が高くなるということがあるようです。

例えば、フッ素はマグネシウムに拮抗し、柔軟性に一躍かっているマグネシウムがフッ素を取り込むことにより欠乏するので、骨や歯が硬くなり、質が悪くなって壊れやすくなるとも本には書いてありました。

本の中で、フッ素だけではなく、各種ミネラルやビタミンの必要性や どのように歯に関係しているのか説明してある本を 興味深く読んでいて疑問が沸いたのですが、質問です。

フッ素を使用していても、カルシウムやリンの摂取が少ないとどうなりますか?

(フッ素のことは言われても、カルシウムなどのミネラルの摂取のことはあまり聞きませんので...)

カルシウムが足りないと、カルシウムが最初に溶け出す一部としてアゴの骨があるそうです。
(そして、カルシウムはもっと大事なところに使われる。)

ってことは歯にももろ影響がでますよね?
フッ素どころではないのでは?

それから、カルシウムはストレスなどが働いたり、砂糖の摂り過ぎなどで、体からなくなるといわれますよね?

本を読んでいて、私の子供の虫歯も糖質の摂り過ぎに、ミネラル不足だと感じました。
(もちろん磨き残しの可能性も大いにありますが...)


そこで、小牧先生

>フッ化物の使用はう蝕を発生させる糖質の1日の摂取許容量を大きくするという効果が認められます。

すいません、ちょっと理解に苦しんでいるのですが、フッ素がカルシウム流出を防ぐ???から糖質の摂取量を増やしても大丈夫なのか、又は、ただ単純に、フッ素がエナメル質を丈夫にする、酸度を下げるなど→酸度の高い糖質を多くとっても大丈夫ということですか?

できれば、具体的にフッ素が糖質摂取許容量にどのように関係しているのか教えて頂けませんか?

御忙しいところすいません。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2007-07-19 21:04:00
えーとですね、フッ素を使えば100%虫歯が予防できるというわけではないんです。

最も信頼できる文献(コクラン・オーラルヘルスグループ)では、フッ素による虫歯予防効果は25%程度だと言われています。

それだけ?と思われるかもしれませんが、単独でこれ以上虫歯予防効果の高い方法というのは、今のところ発見されていません。

虫歯の原因には様々なものがありますから、その原因の一つ一つを注意していかないと、何か一つ(例えばフッ素)だけ気を付けたからそれで絶対に大丈夫だというわけではありません。

虫歯予防については、こちらで分かりやすく説明していますので、ご覧下さい。

フッ素使用も大切ですが、それ以上に虫歯の原理を理解することはもっと大切かと思います。

⇒参考:虫歯の予防法


「図書館でも本を色々借りて読んでいますが、学者や科学者の中にはフッ素添加や過剰なフッ素使用に反対派が多いようです」

ということですが、そういう本を選んで借りているということはないですか?

僕も本はもちろん、論文もいろいろ読んでいますが、信頼できる文献では賛成派が圧倒的多数だと思いますが…。


「数週間でなんと別の歯にホワイトスポットが…」

フッ素のおかげ?で初期虫歯で済んだとも考えられますよ?
フッ素を使ってなかったら、穴が開いてたかも…。


「カルシウムやリンの摂取が少ないとどうなりますか?」

これは勘違いされている方も多いのですが、カルシウムの摂取量が少なくても、歯が弱くなることはありません。

歯に大切なのは「血液中のカルシウム」なのですが、これは生命の維持にも直接関わってくるものなので、外部からのカルシウム摂取量が増えようが減ろうが、絶えず約1%をキープしています。

血中のカルシウム量が減りそうになっても、歯からカルシウムは溶け出しません。


まぁいろんな情報がありますし、何を信じるのかは各個人の自由だと思いますので、別にフッ素の利用を強要するようなことはする気はありませんが…。

一応僕はフッ素のメリットとデメリットとじっくりと比べた上で、メリットのほうが絶対に大きい!と思っているので、フッ素の応用を勧めています。

フッ素反対派の先生にも、こうやって質問できる掲示板があればいいんですけどね…。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2007-07-19 21:42:00
コクランがやっと出てきたね!!

私は論文を過大評価するDrが許せませんが、コクランは別です。
論文の評価機関ですからね。

で、このコクランコラボレートが最もいいと評価しているのが電動歯ブラシ、それもドイツ製の回転ブラシのものなのです。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2007-07-19 21:47:00
>タカタ先生

既出です(^^;)

⇒参考:虫歯予防に対するフッ素の効果的な使用法とは?
⇒参考:音波歯ブラシと超音波歯ブラシは、どちらが良い?

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2007-07-19 21:49:00
ちなみに今年のレビューでは ソニケアとの比較でブラウンが優れているとの結果が出ますよ。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: norikaさん
返信日時:2007-07-20 06:51:00
田尾先生のレスから私の記述に誤解があったように思うのですが、きっと解りづらかったのだと思うのでお詫びします。

私も、フッ素が100%虫歯予防するなんて一つも思っていませんですし、この歯チャンネルの基本的な虫歯予防情報は以前から知っていましたので、やっていました。

フッ素のメリットとデメリットについても以前から知っていました。


ただ、田尾先生のご指摘のように、

>最も信頼できる文献(コクラン・オーラルヘルスグループ)では、フッ素による虫歯予防効果は25%程度だと言われています。

なのに、ちまたでは、フッ素の過剰評価が目につくので、過剰なところに反対ということです。

フッ素はよく飲むお茶にも多く含まれますし、体に必要な微量成分ですからフッ素評価に対して反対ではありません。

フッ素入りの歯磨き粉も使いますし...念のため。

ただ、私が高濃度のフッ素液(塩化フッ素 4.4mg/10mg = 440ppm←アメリカの矯正歯科医推奨)を買ってきたのは、虫歯の進行を少しでも抑えたい為でした。(アメリカの歯医者は小さな虫歯でも削るようです。)

子供は以前からまったく虫歯が無かったですし、私自身の歯の治療の経験から、子供の歯には気を使ってきています。

ホワイトスポットは、前歯上の1番の外側でよく見えます。

で、永久歯が半分生えかかって居る所ですから、以前から虫歯に成りかけていたなら絶対わかりますし、数週間前の定期健診で歯医者からも絶対指摘があったと思います。

ホワイトスポットは突然現れました。

もしかしたら、カルシウム錠剤を(ミックスジュースに混ぜて)与え始めたのが影響しているのか、フッ素と併用してアパガードも使い始めたのも影響しているかもしていません。

虫歯になっていた所は、一番奥の下の歯の深い溝の中で、あーんっと口を空けても見えない場所なので、たしかに磨き残しがあったのだと思います。

ミネラル不足の根拠は、以前、小児科の主治医に鉄分吸収を阻害するので牛乳を一日400ml(コップ2杯)以上は与えないように言われていて、ビタミンミネラル剤を薦められたのですが、着色料などが入っているので与えてなかったこと。

ここ1年偏食が始まって、白米やパンだけの食事が多かったことです。


>カルシウムやリンの摂取が少ないとどうなりますか?

の質問の変更をさせて下さい。

カルシウムやリンが欠乏したとき、フッ素がどう働くのか教えて下さい。

又は、そのことが詳しく書かれているサイトなど教えて頂ければうれしいです。


それから

>歯に大切なのは「血液中のカルシウム」なのですが、これは生命の維持にも直接関わってくるものなので、外部からのカルシウム摂

>血中のカルシウム量が減りそうになっても、歯からカルシウムは溶け出しません。

唾液に含まれる修復するための再石灰化用のカルシウムはどうなのでしょうか?

そして日本歯科で、ミネラル摂取の必要性はどのあたりに位置づけられていますか?


>そういう本を選んで借りているということはないですか?
>まぁいろんな情報がありますし、何を信じるのかは各個人の自由だと思いますので、別にフッ素の利用を強要するようなことはする>気はありませんが…。

常に、ニュートラルです。
信仰しないタイプで常にバラエティーに読むようにしています。
一方方向の偏った情報がいやなので...。

ただ、今のところ読んだ歯医者さんが出している本ではフッ素の働きについてくわしいメカニズム説明がイマイチなので、説得力にかけるかなっと思います。(でも過剰摂取や誤飲の害はちゃんと書いてあります。)

読んだ本の過剰摂取反対派も、水道水添加などによる過剰摂取、フッ素誤飲、フッ素多用に対して警告していますが、幼児期の低フッ素による虫歯予防だけはフッ素によりメリットがあるといっています。


タカタ先生

>コクランは別です。論文の評価機関ですからね。

コクランの検索してみます。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: norikaさん
返信日時:2007-07-21 11:50:00
すいません。上の私の記述の一部訂正です。

>フッ素は.。。。。。。、体に必要な微量成分ですから。。。

これは間違いです。必要な成分とは。。。色々調べて、やっぱり、何の証拠もないもののようです。

訂正→自然界に含まれるミネラルで私たちが口にする食物に大小含まれる。。。

と訂正させてください。


>高濃度のフッ素液(塩化フッ素 4.4mg/10mg = 440ppm←アメリカの矯正歯科医推奨)

訂正→”高濃度”部分を取り消し。

毎日使っている普通のフッ素入り歯磨き粉(塩化フッ素0.24%=1091ppm)のほうが濃度がかなりありましたです。
(アメリカではフッ素なしの歯磨き粉を探すほうが難しいです。子供の歯磨き粉も大人と同量含まれます。)

我が家の摂取量などについて調べたのですが、その他、飲食物やフッ素加工調理品なども考えると、

もしかしたら子供はフッ素取りすぎ傾向にあるかもしれまん。

”コクラン”みました。
フッ素に関しては子供を対象にしたものでしたね。


研究や統計の中で、一卵性の双子で、まったく同じ条件下の研究されたもの、又は、虫歯の無いグループと、虫歯の多いグループを集め、尿検査などでフッ素濃度の統計など....

こういう研究発表はどこかにありませんか?
回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2007-07-22 12:13:00
遅くなりましたが、糖質との関係です。

疫学調査からだと思います。(エビデンスレベルは低いです)

平均糖質摂取量と虫歯の数を調査すると、1日平均10−15gの糖質摂取を境に虫歯の数が大きく変化します。

グラフに描くとわかりやすいのですが、縦軸に虫歯の数、横軸に1日平均糖質摂取量をとり、グラフにすると、緩やかなS字条になります。

0点から僅かな右肩上がりで進み、10−15gあたりで、急激に上がり始めます、さらに進むとやや緩やかになります。(グラフを言葉で表すのはむつかしい)

糖質はある一定の量、人が生きていくうえで必要です。
虫歯にとってもある一定の量までは摂取しても、発生にはあまり影響しません。

しかし、一定量を超えると、一気に虫歯が増えて、さらに増えてもその策はあまり変わらないということになります。

たとえを挙げると、コーヒーにお砂糖をスプーン3杯入れていた人が、虫歯の予防を考えて1杯に減らしても意味ないです。

虫歯予防したいなら、砂糖を入れないか、ほんの一つまみにしておくことです。

やっと本題のフッ素です。

フッ素を使っていると、急激に虫歯が増える糖質摂取量がフッ素を使ってない人に比べて大きくなります、つまりS字カーブを右のほうにずらすことが出来ます。

たとえれば、コーヒーの砂糖が3つまみ?ぐらいは許してもらえるかなということになります。

どんな作用機序でこうなるのかは知りません。
基本的に私の臨床は臨床研究によって裏づけけられてことを大切にします。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: norikaさん
返信日時:2007-07-25 14:46:00
小牧先生、詳しいご説明有難うございました。
グラフの説明もよくわかります。

それにしても糖質と虫歯の関係...

これだけ糖質が虫歯発生に一躍かっているのが解っているなら、国が砂糖などを制限すればいいのにっと思ってしまいます。

そしてお菓子業界やソフトドリンク業界にも製造禁止令!

経済がまた落ち込んでいきますね...。
せめて、お菓子に警告文を載せるとか!

糖分減らすだけでも、同時にその他のいろんな現代病も解決してしまいますから一石二鳥だと思うのですが。

ところで、自然界の水や食物に含まれるフッ素について自分自身ずっと疑問だったので、どんなフッ素なのかを調べてみました。

先生方はもうご存知かも知れませんが、歯チャンネルのサイトに載っていなかったので、同じ疑問をもっておられる方々と共有したく、こちらに簡単に一部を書かせて頂きます。。

まず、自然界の水や食物に存在するフッ素は、CaF2(フッ化カルシウム)で、不溶解なのでフッ素イオン化がほとんど無く、水道水や歯磨き粉に含まれているイオン化の高いNaF(フッ化ナトリウム)、HF(フッ化水素酸)などとちがって害がほとんどないようです。

私は、同じようなイオン化の高いものだと思っていました。
歯チャンネルのフッ素誤飲のところにもCaF2のことが書かれていますね。

ちなみに、

HFは、CaF2と濃硫酸とを混合して加熱することで発生 →  CaF2(s) + H2SO4(l) → CaSO4(solid) + 2 HF(g)

NaFは、HFを水酸化ナトリウムで中和すると得られ、 →  HF + NaOH → NaF + H2O

(その他もあり)


参考↓
http://en.wikipedia.org/wiki/Fluoride 
(英語版と日本版は内容が幾分違います。)
http://en.wikipedia.org/wiki/Calcium_fluoride
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%83%E7%B4%A0

などから、いろいろフッ素に関しての情報リンクが広がっています。



タイトル フッ素過大評価反対!
質問者 norikaさん
地域  
年齢  
性別  
職業  
カテゴリ フッ素
予防関連
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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