インプラントがダメになったらどうなる?

相談者: くまさん ( : )
投稿日時:2007-07-25 12:15:00
こんにちは
右下567番をインプラントにしたいと考えています。

インプラントの説明は良くみかけるのですが、その後の事が知りたいのです。

インプラントの耐用年数、インプラントがダメになる時はどういった状態が多いのでしょうか、又ダメになった場合その後はどういった治療があるのでしょうか。

よろしく御教示下さい。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2007-07-25 13:08:00
インプラント

フィクスチャー」と言う骨に埋まる部分。
アバットメント」と言うつなぎの部分。
上部構造」と言う歯として見える部分の3つの部分から成り立ちます。

⇒参考:インプラントの構造


まず、フィクスチャーに関しての耐用年数は、20年とも30年とも(半永久的とも)言われています。

材質は(酸化)チタンでスペースシャトルにも使われている材料で、強度もあり、生体親和性もあり、金属アレルギーのリスクもほとんどありません(ゼロではありませんが)。

昔のサファイアなどを使ったインプラントではこの「フィクスチャーが折れてしまう」と言うトラブルもありましたが、最近のチタン製のインプラントではこのようなトラブルはほとんどありません。


つなぎである「アバットメント」に関してはほとんど考える必要が無いでしょう。

材質はチタンかジルコニアと言う非常に硬い材質で、アバットメントに関するトラブルはほとんどありません。

しいて言えば、ネジで固定されているものですから「ネジが緩む」と言うことでしょうか。

これはネジを締めればすんでしまうので、トラブルとは言えないでしょう。


「上部構造」は一般的な「差し歯」と同じですから、セラミックスのものを使えば(想定外の)硬いものを(アサリの中に小石が入っていたなど)咬んだり、歯軋りなどの異常な咬合圧がかかると割れる事があります。

この場合は差し歯を作りかえるだけですから、インプラントそのものがダメになると言うことにはなりません。

普通の差し歯も作り変えの時期が来るのと一緒です。


最も大切なのはフィクスチャーと骨の問題です。

インプラントそのものは「人工物」ですから虫歯にはなりません。
しかし、歯周病にはなります(正確にはインプラント周囲炎)。

これは、手術時の感染や骨との結合が上手く行かなかった(生体が受け入れられなかった)場合、数ヶ月から2年以内に痛みもなくポロッと取れます。

また、ブラッシング不良やメインテナンス不良で歯周病と同じ状態になってしまった場合には数年から数十年かけて骨が吸収し、グラグラになってこれも同じくポロッと脱落します。

メインテナンス(年に最低でも1〜2回)を行っている患者さんにおいて、世界的な「10年経過」での生存率はくまさんのケース(下顎の奥歯)で90〜95%生存しています。

そろそろ20年経過での生存率も発表されると思いますが、まだ、そこまでの正確なデータはありません。

しかし、予想では85〜90%ではないでしょうか。

もし、フィクスチャーがダメになった場合でも「再インプラントOpe」も可能です(場合によっては骨を増やす処置が必要かもしれませんが)。

むしろ、インプラントをいかに長く持たせるか?を考える方が良く、その回答は「メインテナンス次第」と言う事に集約されます。

メインテナンスに力を入れてくれる歯科医院でインプラントを行う事が絶対条件ですね。




タイトル インプラントがダメになったらどうなる?
質問者 くまさん
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カテゴリ インプラントその他
インプラント関連
回答者




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  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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