痛みのない慢性化した根の病巣の治療の必要性について

相談者: セサミさん ( : )
投稿日時:2007-09-18 21:48:00
先生方、先日は質問に回答頂きありがとうございました。
もう一つ質問があります。

20年前に治療した大臼歯の根にそんなに大きくはない病巣があります。
10年前に一度目の再治療、5年前に2度目の再治療を行いました。

二度の再治療後、病巣の大きさは改善していませんが、悪化もしていないように見えます。

病巣が成長するようであれば、専門医の治療を受けようかと思うのですが、痛みもないので、現在はそのままにしてあります。

慢性化しているので、このままでも後10年以上は持ちそうな気がするのですが、このような歯を残しておくデメリットは大きいでしょうか?


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2007-09-18 23:34:00
セサミさん、
そもそも、歯は何回も治療に耐えられる組織ではありませんよ。

>10年前に一度目の再治療、5年前に2度目の再治療を行いました。

たぶん、次が最後の治療になるか、被せ物を外したら抜歯になるかもしれません。

人の手が入れば入るほど歯の健康な部分は無くなっていきます。

根の治療は上手くいっても3回で打ち止めです。
治療出来ても歯は薄くなっており、歯根破折などのリスクは大きくなります。


>二度の再治療後、病巣の大きさは改善していませんが、悪化もしていないように見えます

5年間して病巣が消えていかないものは厳密には不成功となりますが、病変が大きくなっていないのであれば、もうしばらく経過をみてもいいかもしれませんね。

ただ、レントゲン上で根尖病巣が5mmを越えるものは極端に成功率が低くなるという論文もありますので注意してください。


>このような歯を残しておくデメリットは大きいでしょうか

病巣が大きくなってから抜いた歯は、ご自身の骨に大きなダメージが残り、インプラントブリッジなどの次の処置のハードルが高くなります。

インプラントであれば、インプラントを入れる前に骨を増やす手術をしたり、ブリッジであれば、歯肉を増やす手術をしたりと元のような環境を作る為にはちょっと厄介になるケースもありますので注意してください。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2007-09-18 23:35:00
あと10年もつかどうかは誰にもわかりませんが、悪化していないという条件であれば経過観察もアリかと思います。

ただし、定期的に検診しておかないと知らないうちに悪化していたという場合もありますので、歯科医師としては治療しておいた方が良いかとも思います。

今回のご相談についてはどちらの治療方針でも可能かと思いますので、担当の先生とご相談の上でご判断いただくのがベターかと思います。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2007-09-19 00:24:00
そうですね。

定期的に(1年ぐらい)デンタルレントゲン撮影をして、大きさが変化しないか観察し続けることが肝要だと思いますね。

井野先生のご指摘通り、今敢えて治療を行うのはリスクも非常に大きいと思いますよ。


と言って、

経過観察=放置?

とは混同しない様にして下さいね。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: セサミさん
返信日時:2007-09-19 19:44:00
井野先生、荒木先生、渡辺先生
回答ありがとうございます!

歯医者デンタルレントゲンを一枚もらったので、定規で測ってみたところ、病巣の直径は4mmでした。

痛みが全くないので、今は再治療をする勇気がないのですが、もし再治療をするようであれば、やはり抜歯を覚悟の上ですね。。

以前読んだ歯科治療の本に、根の悪いところは悪いところで固まっていて、一生そのまま過ごせてしまう人もいると書いてあったので、もしかしたらそのパターンでいけるかもと思っていたのですが。。

年に一度はレントゲンを撮って、病巣が大きくなるようであれば、再治療を受けようと思います。



タイトル 痛みのない慢性化した根の病巣の治療の必要性について
質問者 セサミさん
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職業  
カテゴリ 根管治療の治療法
根管治療の失敗・再治療
根管治療その他
回答者




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