ラバーダムは歯を守るマストアイテム!?

相談者: 初期虫歯?さん ( : )
投稿日時:2007-09-27 12:30:00
いつもお勉強させていただき、有難うございます。
今回はまじめなご相談をさせていただきます。

先ほど根管治療の解説のラバーダムを拝見して、これはやはり、患者さんが通販で買って待合室で装着してのけてでもやっていただかなくてはと再認識いたしました。

ラバーダムは根管治療の成績を高める、唾液による細菌感染を防ぐ、患者さんの粘膜を守るというのみならず、

歯の補綴物修復作業中に砕け散る金属片から、ほかの健康な歯の表面を守るという非常に重要な役割があると思われます。

私は虫歯は酸蝕であるという説に従い、虫歯がなぜ特定の場所を基始点として発現するのか、調べたり考えたりしています。

現在の有力説として、歯の表面のエナメル質に傷がついて、その傷が本人の修復能力である再石灰化能力を越えてしまったとき、その傷になった所を基始点として虫歯が起こりやすいのではないかという説があるそうですが、

もし、この説が正しいとすると、歯の補綴物を切削している最中に飛び散る金や金パラなどから歯の表面を守ることは非常に重要なことになると思います。

歯が丈夫な方は歯で王冠を開けるというような離れ業をなさいますが、一般に歯医者さんに来る方はそもそも歯が弱く、

このような歯に至近距離から切削によって先がとんがった金属を激しく衝突させることは、大切なエナメル質に傷をつけ、将来そこが基点となって虫歯の発生を招いてしまう危険があると思います。

ラバーダムを装着することにより、対抗している歯や治療するべき歯以外はラバーダムで保護され、この衝突の危険性を最小限にできる可能性があると思われます。

よく、歯医者さんに行く人ほど虫歯になると巷間言われているのは、この切削作業による歯面の損傷がほとんど防げていないところにも原因があるのではないかと思われてなりません。

ラバーダムについては、

あ、根管のときに必要なだけですというお考えもあろうかと存じますが、ほぼ全ての施術に使用していただけたら、患者としては大変安心です!

是非、ご検討下さいますよう、お願い申し上げます。

というようなことをご相談しようかと思って、ご質問させていただきました。

ご回答は・・・多分ないと思いますけど、田尾先生、読みましたぐらいで、スルーなさって下さい。

これは、先生方だけでなく、他の患者さんにも御一読いただけたらいいのではにかと思ってこちらに書き込ませていただきました。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2007-09-27 12:43:00
あ、あっちの掲示板の書き込みもちゃんと拝見させて頂いていますよ。

返信をしていないのは、なんだか割り込んだら申し訳ないかな〜と思っているだけで…。


>歯に至近距離から切削によって先がとんがった金属を激しく衝突させることは、大切なエナメル質に傷をつけ、将来そこが基点となって虫歯の発生を招いてしまう危険があると思います。

これはまた斬新な着眼点ですね。

実際どの程度影響があるのかは分かりませんが、少なくともラバーダムをしてマイナスになることはありませんよね。

金属の切削から歯や歯茎を守るという意味でも役立つでしょうね。


>先ほど根管治療の解説のラバーダムを拝見して、これはやはり、患者さんが通販で買って待合室で装着してのけてでもやっていただかなくてはと再認識いたしました

う〜ん、これはちょっと無理だと思います…。

ラバーダムもただ使えば良いというわけではありませんし(使いこなすためにはある程度の知識&テクニックが必要です)、そもそもラバーダムを装着するためには専用のキットが必要になります。

ラバーを使わない歯科医院には、たぶんこのキット自体が無いので…。
(患者さんがマイラバーダムセットを持っていくというのも凄い話ですが…)

ラバーダムを普及させるためには、やっぱり患者さんに知識を身に付けて頂いて、患者さんの側から声を上げて頂く事が一番かな〜と思っています。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 初期虫歯?さん
返信日時:2007-09-27 13:35:00
田尾先生、丁寧なご回答有難うございます。

あっちは、場の賑わいということで、スルーなさってください。

せっせと書いていますので、開業なさるときとかにちょっと思い出していただけたら、光栄です。

通販で買ってでも、というのは強調表現です!

でも、実際に持って来られたら、怖いでしょうね。インパクトがありますから、お守り代わりに持参してみましょうか?

補綴物切削中の金属片が歯に激突していることについては、特段の記述が見当たらなかったので投稿させていただいたのですが、これは是非考慮していただきたいと思います。

歯垢の下でしか虫歯は発生せず、フルオロアパタイトの上にも歯垢があると虫歯が発生するそうですが、では、その基始点はどこかというと、やっぱり歯の表面のミクロの傷が一番疑わしいようです。

この点については、もっともっとお勉強してみます・・・。
御返信有難うございました。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2007-09-30 23:44:00
掲示板のほう、大変読み応えがありますね。
田尾先生同様、割り込むタイミングを逸してしまったと言いますか・・・

特にあの”亡者を食う猛者たち”の一節、歯科界における”吉展ちゃん誘拐殺人事件”に発展してしまうのではないかと危惧しております。

ところで、

>歯の補綴物修復作業中に砕け散る金属片から、ほかの健康な歯の表面を守るという非常に重要な役割があると思われます。

ですが、たとえばう蝕ではない歯にインレーを入れ、それが脱落してもほとんど虫歯になりません。

脱灰が起っているような初期う蝕の部分なら別ですが、健全なエナメル質をちょっと傷つけたくらいではほとんど虫歯になりやすくはならないと思います。

小児歯科では、ラバーダムはほぼ必須なんですが、唇の色の変化がつかめなかったり、起こして口をゆすがせることで気分転換のみならず、意識があることを確認することができなかったりするので、安全面で一概に良いとはいえない点もあります。

かえってラバーダムをしたほうがある意味、気が抜けません。
ラバーダムも一長一短ですね。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2007-10-01 00:20:00
私は、

ラバーダムは歯を守るマストアイテムですね」

はどうかと思います。

確かに私は自費治療歯内療法・CR)が多い為ラバーを張ることが多いのですが、ここまで言われてしまうと反論せざるをえません。

最近、歯チャンネルの影響力は凄いことに気がつき、現実の治療とのギャップに危惧しております。

歯科医師たるのも誰もが良い治療はしたいと思っています、
ただ保険の制度上、理想の治療とはズレた治療をせざるを得ません。

患者さんからすれば、自分の体ですからより理想に近い治療を受けたいと言う気持ちは分からなくはないです。

しかし、いつも言うように医療も経済活動の中の1つです。
医療だけに品行方正を求めるのはどうでしょう!?

赤字を出し続けては医院は成り立ちません。

ラバーダム処置にも治療点数はついていますが、これだけの歯科医院がしていないのは、ラバーをすれば赤字になるからです。

今の保険診療は、昔ほど治療費にゆとりがありません。
またそこまで、毎回の治療でラバーが必須と言うエビデンスもありません。

もし、私の治療にはラバーダムが必須というのであれば渡辺先生のような素晴らしい先生を探されるか、全ての治療を自費で行ってもらうかのどちらかしかありません。

マイクロスコープもそうですが、レアな道具、処置を採算の合いにくい保険診療で望まれても無理があります。

少なからず私は親の私財を投げ打って赤字経営をする気はありませんし、私が勉強を続けて行く為のお金を含めた治療費を頂くつもりです。

海外の学会などに参加する為には50〜60万の費用が必要になります。
そこで新しい道具、材料を買い込むと100万近い出費になります。

ここで初期虫歯さんが書き込むのは自由だと思いますが、歯科の置かれている現状を知らない方に一方的な知識を断定的に与えてしまうのもどうかな!?と思います。

今回はキツイ書きかたをさせてもらいました。

他の先生方も私の意見に反論があると思いますが、ここでの影響力を考えると、私はこのような意見もあることを書かせてもらいます。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2007-10-01 10:52:00
僕も井野先生の意見には賛同します。
保険医である以上、保険診療がベースになります。

保険で理想の診療を追求できる環境にあればそれはそれで、そう言う歯科医院を探すしか有りません。

そうでなければ日本中の歯科医に「保険でラバーを!」と言う前に「保険で健全な医院経営ができるように!!」と国に言うしかありません。

それができないのであれば全ての保険医に「ラバーダムは必須!」と言う事自体に無理があります。

難しい問題だと思いますし、このようなサイトで草の根運動を進めていくことも可能でしょう。

しかし、現実問題として患者さんが「ラバーダムを必須」と考えられるのであれば、「保険外での診療も視野に入れて」と言う事も考えていなければいけないと思います。

先日、キューバの医療事情がテレビでチラッと見ましたが「国の予算の40%が医療費」との事でした。

医科大学の学費も無料、医療費も無料、ドクターの給料は全て国持ちだそうです。
海外からの留学生も無料で受け入れているそうです。

そうなれば全ての保険医に「ラバーを使わないとは何事だ!!」と言えるのでしょう。

ラバーダムを「良い歯医者」の指標にすること自体は賛成ですが「保険医として」と言う立場から考えればNoだと思いますよ。

健全な医院経営無くして理想を追求する診療はできません。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 初期虫歯?さん
返信日時:2007-10-01 12:33:00
森川先生、御返信有難うございます!

ラバーダムについてですが、私は歯のミクロの傷関係の権威のご見解に感銘を受けたので、ラバーダムには更にこういう長所もあるのでは・・・と考えて投稿させていただきました。

それで、私も素人ですし、万一の場合に備えて、この先生にメールをお送りし、歯チャンネルのこともお伝えして、確認を取り、それらの論文を出展と連絡先を明記することを条件に、転載してよいという許可を2週間ほど前に既にいただいております。

ですので、機会がありましたら、この世界的権威の論文をどんっと引用させていただけるかもしれません。

でも、もし、転載が有料で自費だったら・・・しくしくです。
でも、恐らく無料だと思うのですが・・・。
こちらは非営利ですとお伝えしてありますので。

それから、あっちの掲示板ですが、もともとこっちだったのに引っ越しをすることになって、当時はほぼ無人だったので、田尾先生と森川先生、それから、私が呼びかけてしまった相談者の皆様など5、6人を念頭に書き始めているので、かなり内容が・・・です。

でも、読みやすいようにラララ調で仕上げてありますが、全て実話に基づいていますので、そんなに間違ってはいないはずだと思っております。

これから、私が考える?小児歯科における自費診療についても書き込ませていただきますので(これはいい事ばっかりです!心配なさらないで下さい!)また、お時間のあるときに御一読くださいませ。

来て見て納得!患者が受けたい自費診療
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 初期虫歯?さん
返信日時:2007-10-01 13:01:00
井野先生、御返信恐縮でございます。

私も保険治療の安さには同情しておりますし、この投稿でもラバーダムを保険でやれとは一切記載しておりません。

それから、保険治療については先日もご投稿があったように、今、年収が200万円300万円という時代になって、どうしても自費は無理な方が沢山おいでなことを考えると、保険診療について、すごく不安になるのは・・・と思っておりますし、実際にいい先生もおいでらしいので、そういう例について実話に基づいて書き込ませていただいております。

それから、保険診療については最初からお書きしているように、私は安過ぎることには終始同情いたしております。

ですが、


医師免許は日本国が発行している。国内でだけ有効である。
日本国は保険診療制度を取っている。

保険診療は医師免許取得の懲罰的義務ではない。
保険診療は取扱いを国に申請して許可を得て施術するものである。
保険診療はやりませんと返上することは全く自由である。


というようなことを思うと、これからどうしたらいいのかしら?とちょっと考えてしまいます。

今回はさん付けでご回答頂けていますので、キツイなんてとんでもないです!

私も素人ですので、書き込むときには一応その論文の初出の先生に当たれる限りは当たってご許可をいただいております。

行方不明の方や当たれない方のは省くように努力しています。

でも・・・有料かどうかまで確認していませんので・・・
無料と信じていたので、ちょっと確認してみます!

やぶへびになって、えーと、50万円とか言われたらちょっと大変です・・・。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 初期虫歯?さん
返信日時:2007-10-01 13:24:00
タイヨウ先生、御返信恐縮でございます。

この投稿ではラバーダムは必須である根拠の一つに、補綴物の衝突から健全歯の表面を守ることが上げられるのではないかということをお書きしています。

ラバーダムを保険診療でも必須にせよとはお書きしていませんので、先生方から、その趣旨のご反論があったのはちょっと予想外でした。

ですが、そういう御心配をされていることも分かりましたので、さきほど井野先生に御返信しましたように、今後はどうしたら保険診療を何とか継続できるのか、それはもう無理で歯科は100%自費にせざるを得なくなっていくのか、いっそのこと医療公務員制度を導入して、開業という概念を医療については止めてしまうのか・・・

なんかよく分かりませんが・・・いずれにせよ、悪人滅び善人栄う歌舞伎のようなハッピーエンドになると有り難いですね。

そうなるように、私も田尾先生を始め先生方を応援し続けておりますので、よろしくお願い申し上げます!
回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2007-10-01 22:35:00
ラバーダムは、安いものを選べばたいした値段ではないですし、時間も慣れればそれほどはかかりません。

特に大人で隔壁してある場合、簡単にかかります。
やる気があれば何の問題もありません。

うちでは、小児ではほぼ必ずラバーダムをしますが、それはラバーダムが必要だからです。(もちろんすべて保険治療です。)

大人の場合は、やったりやらなかったりです。

理由は、以前も書きましたが自分の経験上、必ずしも必要とは思えないからです。
保険だからではけっしてありません。

たとえば、麻酔の針や注射液を変えたり、ハンドピースを滅菌したりすることは完全に採算にあいませんが、ほとんどの歯科医院で、保険、保険外関係ナシに行っているはずです。

当然ですが、必ず必要と考えているからかと思います。

ラバーダムも必ず必要と考えるのなら、コストや時間はたいしたことはないのですから保険でも必ず行うべきかと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 初期虫歯?さん
返信日時:2007-10-02 12:52:00
森川先生、御返信有難うございます!

私がこの投稿をさせていただいたのは、

私自身、15年ほど前、歯間ブラシの先で歯の表面を傷つけてしまい、そこが、ちょっと着色虫歯状態になった経験があり、最近拝読した論文の中に、歯の表面のミクロの傷が虫歯の基始点となりうる可能性があることが疑われているというご見解が示されていたことから、ラバーダムの更なる長所として、歯科治療中の金属片衝突の衝撃からの歯面保護という点も付け加えられうるのではないかと思ったからです。

しかし、採算や必要性については見解が分かれるであろうから、「ほぼ全ての」という表現を用いて投稿させていただいております。

私がこのサイトに初めて登録したのは今年の6月12日です。

当初は自分の疑問を素直に投稿していましたが、すぐにこのサイトには119番的な役割があり、そういう方の投稿こそ最優先されるべきだと考えるようになりました。

ですので、疑問点についてはなるべく自分で調べたり名医に直接お伺いしたりして解決するように努めております。

今回あえてその自制を破って投稿させていただいたのは、この投稿がラバーダム普及に資する可能性があるかもしれないと判断したからです。

採算性など、なかなか素人では分かりかねる困難な問題があるようですが、先生がおっしゃるように、それが本当に必要な場合には迷わず装着していただけたら患者としては有り難いことでございます。

問題はその必要性の判断基準を各先生方がどう思われるか、なのかしら?と思います。

と、いうのは、ちょっと、堅苦しく書いたらこうなるのかしら?という感じで・・・

がらっと調子を変えまして、

私はこのサイトで教わった、ラバーダムを使って下さる先生を捜すというのは、かなり効率のよいいい先生捜しの方法かもしれないと考えております。

それは、経済学部にもいろいろあるように歯学部にもいろいろなところがあって、大学の履修内容にラバーバム装着がきちんと含まれている歯学部は、優秀な方しか入れない歯学部の中でも、ある特定の学校に集中している可能性があり、そうだとするなら、ラバーダム装着こそ、学生時代に習ったことをきちんと実践し続けている、優秀な方々の中の最も優秀な方のところに、私ども患者を導いてくれる目印になりうる可能性があるかもしれない、

・・・とか考えています!


これはあくまで推測ですが、習ってない方は絶対装着しない、出来ないはずですので(医師になられてから習得される可能性ももちろんありますから、言い切ることはできませんが)、そういう点からもラバーダム装着を必要なときにはやって下さるか、手がかりにする価値は大きいように思われます!

宝くじ売り場の選び方についての私のやまかんですが・・・。
ご回答、有難うございました!



タイトル ラバーダムは歯を守るマストアイテム!?
質問者 初期虫歯?さん
地域  
年齢  
性別  
職業  
カテゴリ ラバーダム
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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