根管治療後のクラウンについて、専門医と担当医の意見が違う

相談者: RHさん ( : )
投稿日時:2007-10-16 16:50:00
【根管専門医】
治療後、クラウンに開けた穴に銀の詰め物をして処理する。


【一般歯科医
古いクラウンを取り除き、クラウンとポストを新しく付け替える。
(ポストは過去の治療では装着されてなかった)

以上、二人の医師によるそれぞれの見解の挟間で揺れています。


ー内容ー

アメリカにで根管治療をいたしました。

約30年前に日本で神経治療をした歯が痛みはじめ歯科医院に行った結果、かなり酷い炎症が広い範囲に渡って起こっており、骨も溶けている状態でした。

そこで、一般歯科医から根管治療専門医を紹介され治療を始めました。

30年前の治療では根管に薬が半分も入ってなく、管の途中からはカルシウムによる癒着で詰まっておりました。

それを専門医が手際よく根気強く治療を進めて下さり、一番底まで開通させて取り合えず治療は終了いたしました。

ただ、かなり酷い状態でしたので、半年後に再びチェックアップする予定です。

さて、ここからが本題ですが、クラウンは壊さずに穴を開けて治療をいたしましたので、仮の詰め物をした状態でそのクラウンが今もそのまま残っています。

それで根管治療の専門医から、

「あなたのクラウンはまだ使えるし、クラウンを新しく作らなくても銀の詰め物でいいでしょう。それに、半年後の再検査の時、もし万が一何か問題が有った場合、クラウンを新しく作ったとしても壊さなければならないし、何かと資金の無駄になる可能性もあります。半年後の根管の状態が良ければその時に作り替えれば良いし、そのまま今のクラウンを使うも良しです」

と、指示をいただきました。
ちなみに銀の詰め物にかかる費用は150ドル位と思います。

さて、その結果(ペーパー)をもって主治医(一般歯科医)の元へもどり、詰め物をしていただくお願いをいたしましたら、新しいクラウン&ポストを強く勧められました。

費用は730ドル、根管治療に既に1300ドル支払いましたので合計で2030ドルの治療費となります。

主治医曰く、

「たかだか730ドルです。銀の詰め物だけでは弱いですし、ポストも入れなくてはいけないでしょう。それにもし仮に銀の詰め物をした場合、将来新しいクラウンを被せる時のポストの装着が出来ない」

等といわれました。

健康の為ならお金をケチる気は到底ありませんが、専門医と主治医の見解の違いに少々混乱しています。

正直、半年後に根管の治療結果がどうなるか分からない歯に対して、「たったの730ドルです」という主治医の言葉に乗って、730ドルを支払えるほど余裕のある生活もしていません。

ただ、主治医には主治医の、専門医には専門医の見解があるのだと思いますし、軽々しく否定するのもどうかとも自分を戒めます。

ただ、それでも正直、専門医のお話には救われる思いです。

2030ドルの治療総額が、専門医の見解によって治療費の総額が1450ドルに押さえられるのは本当に助かります。

ただその一方で、クラウンに詰め物をすると強度や耐久性は劣ってしまうのかしら?等と、主治医の言葉も気になります。

以前、こちらの書き込みに「銀を詰めるのも被せものをするのも大した強度の違いはない」との書き込みを拝見したことがあるのですが、これはクラウンに詰め物をする場合にも言える事なのでしょうか? 

各々の状況によって見解も微妙に変わってくることとは存知ますが、一般論として、「クラウンに銀の詰め物」という方法で問題がないかどうかアドバイス頂ければ嬉しく存じます。

どうぞ宜しくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2007-10-16 17:16:00
こんにちは。

クラウン銀の詰め物」・・という方法は、日本ではほとんど行われません。
過去の回答も、クラウンではなくて残存歯質詰め物をする話だと思います。

が、海外の治療ではよく見かける方法です。

というのも、理由はいろいろとあるかと思うのですが、日本の場合は治療時間の制約上(保険の場合)、クラウンに穴を開けて根管治療をされる先生自体が非常に少ないですし、それで根管治療(←保険点数が物凄く低いです)して蓋だけして終わってしまうと、実質大赤字になってしまうのも影響しているかも知れません。

加えて、そちらの一般歯科医の先生がおっしゃる理由ももっともかも知れません。


ところが、専門医の先生の見解ももっともです・・。

実際日本でも、根管治療の依頼を受けて行う専門医の先生では比較的よく見られます。銀(アマルガム)ではなくてレジンを使用されることの方が多そうですが。

残存歯質が十分にあり、クラウンの適合精度にも問題がなさそうならその方法で十分だと思います。


さて、困りましたね。

とりあえず半年後のチェックアップまでは最終的な被せ物は入れない方が良さそうですね。

参考⇒約1週間で根管治療終了、痛みがあるのにコアを作るって…


根管治療の再治療の成功率は、欧米の専門医でも約60%程度と言われていますので、私も「たかだか730ドル」とは思えません。。

強度的にどうか、などの問題は実際に拝見してみないとわかりませんし、見る先生によってもある程度見解は分かれるかと思います。

一般歯科医の方が把握してそうにも思うのですが、中の状態を知っているのは専門医の方ですし、どちらを信用したものか、悩めます。。。

とりあえず半年間は仮の蓋をして頂いて、それから先のことは一般歯科医と専門医で話し合ってもらう・・訳には行きませんでしょうか。

紹介するだけしておいて、ここまで見解が分かれるというのは迷惑ですよね・・。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2007-10-16 17:26:00
僕ならエンドドンティストの意見を尊重しますね。

根管治療は半年後、1年後でなければ成功か失敗かの判断が難しい治療です。

で、あれば、専門医に次回診てもらうまでの半年〜1年くらいは詰め物で様子をみて、専門医が「もう安心だからジェネラルなドクターにクラウンを作ってもらいなさい」と言うまではあくまでもテンポラリーな処置にとどめるべきだと思います。

銀の詰め物ではなく、レジンで詰めてはいかがでしょうか?
担当の先生と相談されてください。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: RHさん
返信日時:2007-10-16 23:58:00
渡辺先生、タイヨウ先生

「思いきってこちらで相談させていただいて良かった」と思えるアドバイスを本当にありがとうございました。

微妙な線上で気持ちが揺らいでおりましたので、お二人の意見をお聞きし、迷いを捨てて自分の気持ちを固める事ができました。

このままレジンで様子を見て、半年後のチェックアップ時の専門医の見解を待つ事にします。


渡辺先生

>紹介するだけしておいて、ここまで見解が分かれるというのは迷惑ですよね・・。

くぅ...そう思っていただけますか?

当初、双方の見解が違うと気付いた時、私が間に立って互いの医師の見解を確認してそれぞれに伝えたんです。

これって、そもそも素人の患者のすることなのか?と疑問に思いながら。

ただ、間に立ったから分かる事なのですが、一般歯科医は一般歯科医の見解に基づいて専門医の言わんとすることを、言い方は悪いですけど都合良くやや深く考え解釈してお話される。

でも実は、根管専門医はもっと単純というか、クリアーな見解から判断されていて、何だか温度差のようなものを感じました。

私も何だかジレンマを感じ、この双方の医師の疎通を修正したいとも思いましたが、でもそれで何が解決出来る?と考えた時、特に、一般歯科医の見解の前では私など微力過ぎて知れています。

取り合えず偉そうですが、患者としてどちらを信頼するかを見極める方が大事と思い、ある程度の方向性を自分なりにまとめて、最後、こちらで先生方の見解をお聞きしたわけです。

渡辺先生のアドバイス、本当に助かりました。
迷いの霧が一気に晴れて行く感じでした。

温かいアドバイスを重ねて本当にありがとうございました。


タイヨウ先生

99%意志が固まってるのに、残り1%に左右され、清水の舞台で右往左往している私の背中を「それいけっ!」とどーんと押して下さいました。

先生がおっしゃって下さった事が私の最終の意志だったので、非常に心強く思いました。

タイヨウ先生、私は歯をここまでとことんダメにしてしまい、今頃になって私は歯になんて可哀想な事をしてしまったんだと、自分の身体のことなのに客観的に、それゆえ神妙に哀れんでいます。

虫歯をほったらかしにしておくと、ああ言う風になります。」という「ああいう風」のモデルになって、今では他人さまの歯でさえも守りたい心境です。

今の時点で私のこの歯が助かるのかどうなのか、誰にも分からない事だと理解しています。

後は歯科医のお力をおかりしつつ信頼関係を保ち、最前を尽くせたら結果がどう出ようと納得出来る気がします。

タイヨウ先生、ありがとうございました。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2007-10-17 00:11:00
あ、曖昧な回答しか出来なかったのに、すっきり解決された様で、意外にも良かったです^^;

欧米の専門医制度は日本の総一般歯科医制度(?)から考えると羨ましくも感じる一方、RHさんの様な苦労はつきまといます。

歯科医も、1本の歯の治療方針について、その歯科医の得意分野や考え方によって意見が平気で分かれてしまうんですよね。

もしもここにインプラントの専門医も絡んできたら、「そんな歯はさっさと抜いてインプラントを!」なんて意見も飛び出てきたかも知れません。

ですから、専門医制も総一般歯科医制(?)も、どっちもどっちなんですよね。。。

とりあえず、まずはレジンアマルガムでも除去は簡単ですから、いいと思いますが)で、半年。それはいいと思います。

チェックアップで良い結果が出ることを願って、その間にその後の治療について考えましょう。

頑張って、是非とも他人さまの歯でさえも守って下さいね。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: RHさん
返信日時:2007-10-17 10:48:00
渡辺先生
重ね重ねありがとうございます。

本日、一般歯科医に行きまして、仮の詰めもので半年後のチェックアップまで様子を見るということになりました。


アマルガムでも除去は簡単ですから、いいと思いますが

本当は、おっしゃるような処置をしていただき、半年後の再チェックアップで異常がなければ当面は(使えるまで)そのままクラウンを使おうということで、エンドの先生とも話がまとまったのです。

私もその方が気分的には遥かに楽だったとおもいます。

でも、一般歯科医の先生によれば、それをしてしまうと後々アマルガムを取り除くことが容易でなく、ポストをたてるのも困難など、うんぬんかんぬんと説明を受けました。

しかし先日、気になる事が有り、その一般歯科医で歯に詰めてあったアマルガムを総入れ替えしたのですが、それと同じ感じで取り除けないのか?など疑問も残り。

ただ、とにかく新しいクラウン&ポストがその医師のかたくなな治療方針のようで、その姿勢に真っ向から向かう気にもなれませんでした。

実は、今回治療した歯の隣の歯も同じく30年前に神経治療をしていて、これまた同じく炎症をおこしていることがわかりました。

(特に自覚症状なし。レントゲンには黒い陰ではなく、白い陰で映っていました)

今回の歯よりは症状は軽いとおもわれますが、これも来年には治療をするつもりです。

故に、「クラウンは使えるからこのまま使おう」と当然の如くエンドの先生に言われると、健康の次に考えるのは費用です。

結果二本の歯の根幹治療をしたとして、エンドの先生と一般歯科医との費用差は1160ドル、日本円で約14万円の差となります。私にはとても大きい金額です。

根幹治療終了直後、この件に関してエンドの先生に相談申し上げて、一般歯科医と話してもらっていたのですが、お話したように、なかかな思うようにうまくいかず。

(その時にちらっとエンドの先生から、「費用の兼ね合いからクラウンを勧める歯科医がいるのも事実」と、特に主治医を指した言い方ではなく、あくまでも一般論として言われました。)

現在、エンドの先生が学会で海外に行かれており、月末まで帰ってこられません。

カリフォルニアでも指折りの優れた根管専門医とたまたま噂は聞いていたのですが、まさか本当に会うはめになるとはラッキーであったような、残念なような^^;;。

その先生のお帰りを待ってもう一度、相談しにいこうかとも思います。

本当は、別の一般歯科医をエンドの先生から逆紹介していただけたらいいと思っているのですが、でも、それも事が複雑になりそうで、ご迷惑もおかけしそうで。

(アメリカではよくある事らしいですが)

今は、歯の事そのものよりも、歯科医との兼ね合いの方で頭が痛いです。

本当は一般歯科医の言う通りにするのが平和的なことですし、エンドの先生にとっても「クラウンにしたならそれで良し。」で終わりですし。でも...

あ、何だか最後は泣き言のようになりました。
本当にすみません。

渡辺先生、色々アドバイス頂きありがとうございました!

全然曖昧な回答ではありませんでした!
助かりました。m(..)m



タイトル 根管治療後のクラウンについて、専門医と担当医の意見が違う
質問者 RHさん
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カテゴリ 根管治療の治療法
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