親知らず抜歯の際に神経が切断された場合、痺れは一生続くの?
相談者:
こもちこんぶさん ( : )
投稿日時:2007-11-01 22:50:00
回答1
長崎大学大学院包括的腫瘍学講座の中本です。
回答日時:2007-11-02 00:37:00
こもちこんぶさん、こんにちは。
面白いHNですね。
さて、ご質問の内容をうかがうと、担当医からのしっかりとした説明がなされているようですね。
こもちこんぶさんも書かれているように、今回問題となる神経は下歯槽神経です。たしかに親知らずの抜歯では比較的問題となりやすい神経です。
さて、神経損傷をした場合の経過は、損傷の具合によります。
抜歯中に神経をちょっと触ってしまったとか、軽度の損傷では、麻痺は時間はかかることもありますが、数週間から数ヶ月でほぼ完全に無くなります。
神経の損傷具合が大きくなるほど、再生されるまでの時間がかかることになりますが、基本的に完全に切断されない限りは、再生される可能性が高いです。
問題は神経が完全に切断されてしまったときで、この場合は自然に再生する可能性は極めて低く、持続的に痛みや違和感が残ります。そのため、神経の移植や縫合といった処置が必要となります。
これらのリスクをご理解いただいた上で、矯正治療のために止むを得ない抜歯というのであれば、それをどこで行うか、がポイントになるでしょう。
私自身の意見としては、こもちこんぶさんのようなケースでは、抜歯の経験豊富な歯科医師がキラ星のごとく揃っている、大学病院口腔外科で行うのがベストだと考えます。
また何かありましたらお気軽にお話くださいね。
面白いHNですね。
さて、ご質問の内容をうかがうと、担当医からのしっかりとした説明がなされているようですね。
こもちこんぶさんも書かれているように、今回問題となる神経は下歯槽神経です。たしかに親知らずの抜歯では比較的問題となりやすい神経です。
さて、神経損傷をした場合の経過は、損傷の具合によります。
抜歯中に神経をちょっと触ってしまったとか、軽度の損傷では、麻痺は時間はかかることもありますが、数週間から数ヶ月でほぼ完全に無くなります。
神経の損傷具合が大きくなるほど、再生されるまでの時間がかかることになりますが、基本的に完全に切断されない限りは、再生される可能性が高いです。
問題は神経が完全に切断されてしまったときで、この場合は自然に再生する可能性は極めて低く、持続的に痛みや違和感が残ります。そのため、神経の移植や縫合といった処置が必要となります。
これらのリスクをご理解いただいた上で、矯正治療のために止むを得ない抜歯というのであれば、それをどこで行うか、がポイントになるでしょう。
私自身の意見としては、こもちこんぶさんのようなケースでは、抜歯の経験豊富な歯科医師がキラ星のごとく揃っている、大学病院口腔外科で行うのがベストだと考えます。
また何かありましたらお気軽にお話くださいね。
相談者からの返信
相談者:
こもちこんぶさん
返信日時:2007-11-02 07:13:00
分かりやすいご回答ありがとうございます。
あまりの早さに驚いております。少し不安が取れました。
現在、某大学病院にかかっております。
矯正歯科・口腔外科・歯周病科の先生方が担当についてくださっています。
今回、口腔外科の先生からこの説明を受け、リスクを背負ってでも抜歯し矯正をするべきか、しないべきか・・と悩んでしまったわけです。
私の歯は、らんぐいで、顎がかなり小さく、その上、下顎の角度がかなり急で、薄く、歯がだんだんと倒れてきている状態です。
見栄えもそうですが、非常事態と言った方がよいかもしれません。
また、老いても自分の歯で・・、と考え強く矯正を望んでいるのです。
(祖母は総入れ歯、母も奥歯以外は入れ歯なので。)
また、この親知らずに関しては、
「今回抜歯しなかったとして、将来的に歯茎の中で腐ってしまうこともあり得るし、そうなるともっと面倒なことになるよ。」
と説明も受けました。
先生方も検査とカンファレンスを何回もして治療方針を考えてくださっているようですが(事実、5月に受診して、今は歯周病科で歯茎の状態をよくするよう定期的に指導を受け、待っている状態です。)、「矯正をしたほうがいい、しないほうがいい、」とは立場上お話していただけず、こちらにご相談させて頂いた次第です。
やはり最後は自分の決断次第でしょうか・・。
何かアドバイス頂ければお願い致します。
あまりの早さに驚いております。少し不安が取れました。
現在、某大学病院にかかっております。
矯正歯科・口腔外科・歯周病科の先生方が担当についてくださっています。
今回、口腔外科の先生からこの説明を受け、リスクを背負ってでも抜歯し矯正をするべきか、しないべきか・・と悩んでしまったわけです。
私の歯は、らんぐいで、顎がかなり小さく、その上、下顎の角度がかなり急で、薄く、歯がだんだんと倒れてきている状態です。
見栄えもそうですが、非常事態と言った方がよいかもしれません。
また、老いても自分の歯で・・、と考え強く矯正を望んでいるのです。
(祖母は総入れ歯、母も奥歯以外は入れ歯なので。)
また、この親知らずに関しては、
「今回抜歯しなかったとして、将来的に歯茎の中で腐ってしまうこともあり得るし、そうなるともっと面倒なことになるよ。」
と説明も受けました。
先生方も検査とカンファレンスを何回もして治療方針を考えてくださっているようですが(事実、5月に受診して、今は歯周病科で歯茎の状態をよくするよう定期的に指導を受け、待っている状態です。)、「矯正をしたほうがいい、しないほうがいい、」とは立場上お話していただけず、こちらにご相談させて頂いた次第です。
やはり最後は自分の決断次第でしょうか・・。
何かアドバイス頂ければお願い致します。
回答2
長崎大学大学院包括的腫瘍学講座の中本です。
回答日時:2007-11-02 13:21:00
こもちこんぶさん、こんにちは。
そうですか。既に大学病院を受診されていたのですね。
さて、今回の経緯や大まかな状況は、ご質問の内容で分かるのですが、やはり直接こもちこんぶさんの口の中やレントゲン等を見てみないことには、なかなか具体的なアドバイスをすることは難しいです。
したがって、以下は私の個人的意見であることをご了承ください。
矯正治療をしなければ、将来総入れ歯、あるいはほとんどの歯が抜け落ちてしまう、ということは考えにくいです。
下顎の発育成長は20代でほぼ終わっており、今後急激な変化をすることも歯列弓の幅径が変わることも少ないです。
いわゆる80歳で20本の歯を保つことができるかどうかは、毎日の口のケアを正しく行い、定期的な健診に行くことで達成できます。年齢が進むに連れて歯が抜け落ちる最大の原因は、虫歯でも、歯並びの問題でもなく、歯周病によるものです。
また、親知らずはもちろん抜いてしまったほうが良いのですが、ほぼまっすぐ生えている場合であったり、特に虫歯などの異常がなければ、必須ということではありません。
>この親知らずに関しては、「今回抜歯しなかったとして、将来的に歯茎の中で腐ってしまうこともあり得るし、そうなるともっと面倒なことになるよ。」と説明も受けました。
とありますが、これは既に親知らずが虫歯など何らかの異常をきたしているからでしょうか?
たとえ歯茎の中に埋まっている親知らずでも、全くノーマルな状態であれば、“歯茎の中で腐る”ということは通常ないです。
なお、私も経験があるのですが、同じ大学病院にいれば、口腔外科医は「矯正するべきかどうか」に関してはやはり口を濁してしまいます。
そこで、一つの手段として、一度開業医の先生にセカンドオピニオンを聞くのもいいかと思います(矯正について)。
ただし、抜歯をするか、また矯正をするか、ということは、最終的にはこもちこんぶさんの決断次第であることは事実です。
なかなか難しい判断かとも思われますが、是非色々な先生の意見を聞かれて、最善のアクションを取られますよう願っています。
そうですか。既に大学病院を受診されていたのですね。
さて、今回の経緯や大まかな状況は、ご質問の内容で分かるのですが、やはり直接こもちこんぶさんの口の中やレントゲン等を見てみないことには、なかなか具体的なアドバイスをすることは難しいです。
したがって、以下は私の個人的意見であることをご了承ください。
矯正治療をしなければ、将来総入れ歯、あるいはほとんどの歯が抜け落ちてしまう、ということは考えにくいです。
下顎の発育成長は20代でほぼ終わっており、今後急激な変化をすることも歯列弓の幅径が変わることも少ないです。
いわゆる80歳で20本の歯を保つことができるかどうかは、毎日の口のケアを正しく行い、定期的な健診に行くことで達成できます。年齢が進むに連れて歯が抜け落ちる最大の原因は、虫歯でも、歯並びの問題でもなく、歯周病によるものです。
また、親知らずはもちろん抜いてしまったほうが良いのですが、ほぼまっすぐ生えている場合であったり、特に虫歯などの異常がなければ、必須ということではありません。
>この親知らずに関しては、「今回抜歯しなかったとして、将来的に歯茎の中で腐ってしまうこともあり得るし、そうなるともっと面倒なことになるよ。」と説明も受けました。
とありますが、これは既に親知らずが虫歯など何らかの異常をきたしているからでしょうか?
たとえ歯茎の中に埋まっている親知らずでも、全くノーマルな状態であれば、“歯茎の中で腐る”ということは通常ないです。
なお、私も経験があるのですが、同じ大学病院にいれば、口腔外科医は「矯正するべきかどうか」に関してはやはり口を濁してしまいます。
そこで、一つの手段として、一度開業医の先生にセカンドオピニオンを聞くのもいいかと思います(矯正について)。
ただし、抜歯をするか、また矯正をするか、ということは、最終的にはこもちこんぶさんの決断次第であることは事実です。
なかなか難しい判断かとも思われますが、是非色々な先生の意見を聞かれて、最善のアクションを取られますよう願っています。
相談者からの返信
相談者:
こもちこんぶさん
返信日時:2007-11-02 18:19:00
再度お返事頂きありがとうございます。
セカンドオピニオンを考えてもいいですね。
歯の状態を良くするには毎日の正しいケアということも先生のアドバイスからよくわかりました。
もう一度、先生方や家族とも話し合って治療方法を考えてみます。
お忙しい中ありがとうございました。
(また、分からない点がありましたら、相談させて頂きます。)
セカンドオピニオンを考えてもいいですね。
歯の状態を良くするには毎日の正しいケアということも先生のアドバイスからよくわかりました。
もう一度、先生方や家族とも話し合って治療方法を考えてみます。
お忙しい中ありがとうございました。
(また、分からない点がありましたら、相談させて頂きます。)
タイトル | 親知らず抜歯の際に神経が切断された場合、痺れは一生続くの? |
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質問者 | こもちこんぶさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | |
性別 | |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
抜歯後の痛み・異常・トラブル 抜歯:8番(第三大臼歯、親知らず) 親知らず抜歯後の後遺症・トラブル 親知らず抜歯後の麻痺・しびれ |
回答者 |
|
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。