保険診療の根の治療では、40%しか完治しないので無駄?

相談者: ゆりたまさん (28歳:女性)
投稿日時:2007-12-13 02:58:22
私は前歯の4本が自費の前歯です。

強度の関係で4本をつなげて補強しています。そのときに根の治療をしました。

3年前から歯茎にニキビのようなものができました。

ずっと気にせず過ごしてましたが、歯医者の受付をするようになり、色々と勉強しているうちにそのニキビのようなモノが膿ではないか?と疑問を持ちました。

そして歯医者さんに行きました。
すると、

【歯茎のところから切開をして(そこには差し歯がはいっていて、取れないから?)そこから外科的治療をするので手術となります】

と言われました。

今日はたまたまHPで見た歯医者さんに「他の方法があるかもしれません」と聞き、セカンドオピニヨンのつもりで受診しました。

すると信じがたいお話が。
その先生が言うには、

『普通の保険診療では根の治療を行ったとして40パーセント程度しか完治率がないため、無駄ではないか?』

と・・・・・

そこの歯医者さんは自費治療をススメられて(米国式歯内治療)薬から、道具に至るまですべてを従来の方法とは違う方法で行うというものでした。

顕微鏡を使い細部の感染部分まで確認しながら、Ni−Tiファイル(根管の偏位が少ない3次元的な根管形成可能)で消毒にはCa(OH)2、EDTA、NaOCI、Bio Pureを使い、仮詰めは水硬性セメント(3〜1ヶ月は最近の進入を食い止める)で・・垂直加圧(根の先端まで、3次元的な詰め物ができ予後が安定)

従来の歯医者さんで受ける治療は低いですが上記の治療だと70パーセントだそうです。

ただ消毒の薬が日本で認可されておらず個人輸入のため、自費診療になるため、一本で10万円と聞きました。

私は切開を避けたい(怖がりなため)のでここを受診しましたが、保険診療では再発→抜歯になると言われて、痛い思いをしてその結果は・・・と戸惑い、そして高い自費診療も受けれないので(差し歯をもう一度入れたら+?本20万)どーしていいか?途方に暮れてます。

誰かお詳しい方がいらしたら教えてください。

切開での保険診療はそこまで無意味な治療なのですか???
再発→抜歯となるのは避けられないのでしょうか?

私の根はかなり袋も大きく膿もすごくたまってるみたいです。

TOTALすると100万以上になってしまいます。
保険診療では、完璧な治療をしてくれるところはないのでしょうか?

今日のレントゲンでは、4本の差し歯のうちに、3ヶ所、病巣が
あるし、奥歯のFCKのある場所に3ヶ所、同じような病巣があるそう
です。

前歯は全部、神経がありません。
よろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2007-12-13 15:15:43
はじめまして。

理想を言えば専門医の先生のところで根管治療をするのが良いと思いますが、当然治療費の問題などもあるので、そういったこともトータルで考慮して、ゆりたまさんが最も納得できる方法を選択されるのが良いと思います。

例えば車だって、高級車から軽自動車まで様々なものがあります。
でも、絶対に高級車が良いというわけではありませんよね?
歯科治療も似たようなものだと思います。

とりあえず今回は、歯科治療にもいろいろな方法があり、歯医者さんによって行っている治療法が違う、保険外の治療を受けようと思ったらこんなに高額な治療費がかかるということが分かっただけでも収穫ではないでしょうか?


保険診療では、完璧な治療をしてくれるところはないのでしょうか?

それは無理です…。
保険はあらかじめ治療費が決められているので、それなりの治療になります。

セルシオやベンツが軽自動車の値段では売られていませんよね?
もし売られていたとしたら、何か訳ありでしょうし…。

ただ、日本の根管治療は成功率40%とは言っても、費用対効果から考えれば、世界的にはトップクラスだと思います。

アメリカなどは元々根管治療1本当たり5〜10万円くらいするのが当たり前なので、お金がない人は治療すらできない⇒抜歯になってしまいます。

(抜歯にも数万円かかるので、抜歯すらできず放置するしかない人もいると聞きます)

日本では保険を使えば一応治療はできるので、それが良い面でもあるのですが、逆に悪くなっても歯医者さんに行けば何とかなると、国民の予防意識の低さに繋がっているという悪い面もあります。


歯科治療にはいろんな方法があり、それぞれメリット・デメリットがありますので、当サイトなどである程度勉強をして、ゆりたまさんが納得できる方法を探されてみて下さいね。

そして何より、今後歯でできるだけ悩まないように、予防について勉強されてみて下さい。

結局は予防をしっかりとするのが、最も費用対効果の高い方法だと思います。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2007-12-13 15:23:21
なるほど‥。

今回診られた先生は根管治療の専門医の先生ですよね。
だとすれば僕は「的確な回答」だと思いますね。

保険外での根管治療としては妥当な金額かと思います。

アメリカで根管治療専門医(エンドドンティスト)が治療されると20万くらいと聞いたことがありますからね。


根管治療は建築で言えば「基礎工事」にあたります。
健康保険ではこの基礎工事の費用は異常に安く設定されています。
(歯科の受付をされているとのことで、このあたりは理解できると思います)

参考
歯医者/歯科の治療費


残念ながら保険での治療は日本全国の平均で設定されています。
また、ドクターの技術に関しても評価はされません。
新卒のドクターとベテランのドクターで技術は違うのに料金は一緒です。

しかも、最新の器材や薬剤は保険でカバーされません。

これが日本の保健医療が世界基準からみれば「30年遅れている」といわれている所以です。

これは、専門医さんになればなるほど顕著に現れます。


ですから、

 1 保険で30年前と変らない治療を受けるか
 2 自費で最新の治療を受けるか

これは患者さん自身が選んで良い事なのです。


当然、痛みや治療後の成績に差が出ます。


「保険診療では、完璧な治療をしてくれるところはないのでしょうか?」

残念ながら僕は「無い」と思います。

「保険診療は最低限の治療」

と考えるのが現在の歯科医療の実態です。

もし、時間があれば、勤務先の先生に同じ質問をされてはいかがでしょうか?
同じように「無い」と答えられると思いますよ。

一部では「消費税を20%にすれば、保険でも最高の治療が提供できるのにね」との意見もあるくらいです。

ですから

>切開での保険診療はそこまで無意味な治療なのですか???

これは「無意味」では無く「最低限」であると理解された方が自然です。
もちろん、これは治療の成績(再発のリスク)にも言えることです。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2007-12-13 19:08:20
保険診療では、完璧な治療をしてくれるところはないのでしょうか?

これは、私もないと思います。

ただ、保険外治療でも、完璧な治療をしてくれるところはないと思います。
根管治療に完璧はあり得ません。

というか、特に根管治療のやり直しの場合は完璧とは程遠いといったほうが適当かと思います。

保険と保険外の違いは、保険のほうが治療成績が良い確立が低い、保険外では確率が高いという、確立の問題です。

また、その確立は歯科医師個人の能力の違いによりさらに大きく変動します。
治療方法の差より、個人の能力の差のほうが大きいことは疑う余地がありません。

ですので、保険だから悪いとか、保険外だから良いとかいったことは決して言えません。

実際、大学で根管治療の指導をする立場の先生は、保険で治療を行っています。
(ただ、普通の患者さんは診てくれません。)

大切なのは、その先生の診断の能力、経験、技術です。
その先生が信頼できるのでしたら、その先生のところでの治療を勧めます。

費用の点で不可能でしたら、他の先生を探すことになるかと思いますが、うまくいく確立は下がることが予想されます。


田尾先生が、車の話をされておりますが、まさにその通りかと思います。
ただし、歯科治療にたとえるなら、それは新車ではなくすべて中古車です。

ぼろぼろのベンツ(でも値段は腐ってもベンツ)もありますし、値段が1/100の新品同様の軽自動車もあったりします。

もちろん確率的にはベンツのほうがよい中古車が多いのではないかと思いますが、絶対ではありません。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ゆりたまさん
返信日時:2007-12-13 19:57:26
はじめまして。田尾先生、タイヨウ先生、森川先生、
お忙しいところわざわざありがとうございました。

私は保険診療以外の診療の存在を今まで全く知らずしてきてしまいましたので昨日は目から鱗な状態でした。

この先、どーすればいいのか?悩みました。

先生方の最先端な歯科医療の存在を知って色々お話が聞けたことは私にとって、とても貴重な経験でもあります。

そして色々な先生方の意見を元に今後の治療方針を考えていきたいと思っております。

私の希望では、やはり最先端の治療で徹底的にいきたいところですが金銭的な部分で悩みます。


根管治療の重要さを初めて知りました。
今後ともこのサイトで色々と勉強させていただきたいです。

本当にありがとうございました。



タイトル 保険診療の根の治療では、40%しか完治しないので無駄?
質問者 ゆりたまさん
地域 非公開
年齢 28歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療の治療法
根管治療その他
その他(保険と保険外)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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