麻酔科で根管治療後、鈍痛、熱いものがしみる症状が治まらない

相談者: Sanaeさん (50歳:女性)
投稿日時:2008-03-29 14:39:03
2年半前に既に神経を取った右下6番のに痛みを感じ、熱い物がしみるようになり、会社近くの歯科医院で治療を始めました。

根の深いところをリーマーで治療すると激痛を感じるのが治まらないし、鈍痛、熱いものがしみるのも治まりませんでした。

右下6番5番の歯茎の下に埋まっている過剰歯炎症を起こしているかもしれないということで、大学病院を紹介され、口腔外科で診察を受けることになりました。

過剰歯をレントゲンやMRIで撮影した結果、まず、右下6番の歯を抜くことになり、その後、歯肉がきちんとし、骨が形成したなら、過剰歯は炎症を起こしていないということになるとのことでした。

ただ、おかしいことに、抜歯したあとも鈍痛はありました。

6ヶ月後、歯肉も骨も形成されたので、過剰歯に問題はないということになり、保存科でブリッジをかけてる段階になりました。

保存科でレントゲンを見た先生が、ブリッジの土台となる、右下5番の神経がよろしくないとの判断で5番の神経を抜きました。

その後の根幹治療での状況が、リーマーで奥の方を治療すると激痛を感じ、熱いものもしみ、鈍痛が続くという右下6番と同じ症状になってしまいました。先生も熱いものがしみるというのは考えられないし、抜歯済の6番の痛みは結局は5番のものだとおっしゃいました。

(ということは、6番の歯は抜かなくてもよかったのでしょうか?)

そして、その痛みは歯が原因ではないかもしれないとの見解でした。

その後その担当医とコミュニケーションがうまくいかなくなり、こちらのサイトでペインクリニックを知り、ペインクリニックがある大学病院の麻酔科で、去年の夏から5番の治療を始めました。

レントゲンをみると、確かに神経の先に黒い影があるので、何らかの炎症をおこしているとの説明を受けました。

痛み止めの薬の治療から始まり、それも効かず、根幹治療が始まりました。

でも奥の方を治療する際に痛みを感じるとということは、やはり根に問題があるかもしれないとのことで、保存科で根官治療をうけたのですが、痛みも熱いものがしみるのも中々治まらず(神経を抜いた後なので熱いものがしみるのはありえないとのことでした。)結局、又、麻酔科で治療することになりました。

麻酔科でのその後の治療は、薬が入った状態の歯をもう刺激するのは症状を悪化させるだけということで、その状態で様子をみることになりました。

その後、麻酔の注射を5番の歯の下にしたのですが、やはり痛みはありました。

また、麻酔科の別の先生が診察した際、前の大学病院でもここの病院の根官治療の先生が見ても治らないのだから、これ以上、根の治療は無駄だとのお話でした。

その先生の診察で歯軋りをしている傾向があるとのことで、今は夜だけ、スプリントをしています。でも全く症状は変わらないのです。

麻酔科の担当医は、抜歯ということになるかもしれないとのお話もでました。

ただ、これ以上できるなら、歯は抜きたくなしし、それにレントゲンに黒く影があるということは、歯軋りということではなく、根の部分に問題があると思うのです。

担当医によると、今後、食いしばりを抑える薬を飲んでもらうかもしれないとのお話でした。

このまま、麻酔科で治療を続けたほうがよいのでしょうか?
それとも抜歯しか方法がないのでしょうか?


回答 回答1
  • 回答者
長崎大学大学院包括的腫瘍学講座の中本です。
回答日時:2008-03-29 15:31:44
Sanaeさん、こんにちは。

ご質問の内容を拝見しました。
原因の定まらない痛みで大変お困りのことと思います。

ただ、Sanaeさんのご質問の主旨である、

>このまま、麻酔科で治療を続けたほうがよいのでしょうか?それとも抜歯しか方法がないのでしょうか?

ということに関しては、実際にSanaeさんの口の中の状況を拝見せずに、ご質問の文章の内容だけで判断できるものではありませんので、具体的な回答は難しいです。ご了承ください。

その上で、以下はSanaeさんのご質問の内容をうかがうかぎりの、私の個人的回答です。


【1】

根管治療に関しては、担当の先生方のご意見と同じく、複数の病院で治療しても経過不良であることから、私もこれ以上の進展は見込めない可能性が高い、と思います。

>それにレントゲンに黒く影があるということは、歯軋りということではなく、根の部分に問題があると思うのです。

上記に関しては、「レントゲン上の黒い影」=「何らかの器質的異常」であることは事実ですが、必ずしも根の病気とは限らないです。

徹底的な根管治療を実施しても、この黒い影がなくならないということは、原因は根の病気以外にも考えられます。


【2】

抜歯に関しては、歯科医師により判断が分かれると思います。

私個人の意見としては、「抜歯は最終手段」だと考えます(おそらく担当の麻酔の先生もそうお考えなのではないでしょうか?)。

おそらくは、抜歯によって現在の症状が治まるかどうかは「読めない」状況にあると思います。

つまり、抜歯して症状は全くなくなるかもしれないし、一時的になくなったようであっても再度発症するかもしれないし、あるいは抜歯しても全く変化がない、という可能性もゼロではないと思います。

抜歯は、取り戻しのきかない一度限りの処置ですから、その判断は難しいです。

ただ現実的には、治療の選択肢の一つ(というか最終手段)として抜歯しかない、という状況があることも事実です。


【3】

の痛みには、典型的な虫歯歯周病以外の原因から生じるものも複数存在します。

>その先生の診察で歯軋りをしている傾向があるとのことで、今は夜だけ、スプリントをしています。

担当の先生は、おそらく「筋性歯痛」というものを疑っておられるのだと思います。

筋性歯痛とは、顎の筋肉などを使いすぎたり負荷がかかった時に歯痛として感じられるものです。

それ以外にも、神経を抜く治療(抜髄)そのものが引き金となって生じる「幻歯痛」というものも存在し、これは歯の根の部分にジーンとした痛みが持続的に生じるものです。今回のSanaeさんの症状に少し類似点もあるように思えます。


【4】

ただ、このような虫歯や歯周病といった典型的な歯科疾患以外から生じる痛みは、一般的に経過が長く、何かの治療によって劇的に症状が改善する、というケースは少ないのが実情です。

加えて、大切なことは、本当にその歯の痛みが「虫歯」「歯周病」などの典型的歯科疾患が原因ではないのか、これをしっかりと見極めることが必要なのですが…

Sanaeさんのケースでは、先述したとおり、複数の病院で検査・根管治療をされても症状に改善がみられないため、やはり「虫歯」「歯周病」による痛みとは異なるのかもしれません。


【5】

そうすると、少し経過を長く見られて、やはり麻酔科(ペインクリニック)の治療を継続された方が、私個人としては良いのでは、と考えます。

ペインクリニックの先生ともよくご相談の上、今後の処置方針を決められるのがよろしいかと思います。

Sanaeさんの症状が一日も早く・少しでも軽減されることを願っています。

お大事にどうぞ。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: Sanaeさん
返信日時:2008-03-29 17:47:21
中本先生、ご回答ありがとうございます。

読みづらい質問となってしまってどうもすみませんでした。

再度ご質問させていただきます。

神経を取ったが熱いものがしみるというのはありえないことなのでしょうか?

それと、スプリントを提案していただいた先生が歯根膜炎になっている可能性もあるとおっしゃていたのですが。

その可能性はあるのでしょうか?
回答 回答2
  • 回答者
長崎大学大学院包括的腫瘍学講座の中本です。
回答日時:2008-03-30 02:09:14
Sanaeさん、あらためまして。

>神経を取ったが熱いものがしみるというのはありえないことなのでしょうか?

神経が取りきれていない(“残髄”といいます)場合には、熱い物がしみるといったことも起きます。

ただ、Sanaeさんの場合は、前の回答でも書いたように、既に複数の歯科医師により根の状況の確認および根管治療をされているので、ご質問の内容を拝見する限りは、この可能性は決して高いとは思えません。

>スプリントを提案していただいた先生が歯根膜炎になっている可能性もあるとおっしゃていたのですが。その可能性はあるのでしょうか?

担当の先生からそのようなご説明があったのですね。

とすると、私が先に回答した「筋性歯痛」ではなく、「外傷性の歯根膜炎」を疑っておられるのかもしれません。

この外傷性の歯根膜炎の可能性も充分考えられると思います。この場合もやはり経過は長びく場合がおおいです。


以上、ご参考になれば幸いです。

担当の先生ともしっかりご相談の上、今後の方針を定められてくださいね。

それではまた何かありましたらお気軽にお話ください。




タイトル 麻酔科で根管治療後、鈍痛、熱いものがしみる症状が治まらない
質問者 Sanaeさん
地域 非公開
年齢 50歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯科治療後の歯の痛み
根管治療後の痛み
根管治療に関するトラブル
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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